サイムダン(師任堂)色の日記 12話のあらすじと感想<完全版>
目次
サイムダン12話のあらすじ 憧れの中部学堂(チュンブハクダン)
サイムダンの子どもたちは市場で干し柿を盗みました。店の主は子どもたちを連れて寿進坊(スジンバン)のイ家に行きました。サイムダンが丁寧に謝ると店主は両班と知り態度を変え干し柿をウに渡して許しまた買いに来るようにと言って帰りました。サイムダンは子どもたちのふくらはぎを血が出るまで叩いて折檻しました。何も知らないイ・ウォンスはその様子を見て驚きました。子どもたちはそれぞれ貧しさや父親のせいにしたりして泣きました。サイムダンは子どもたちに着替えるように言いました。
中部学堂(チュンブハクダン)ではペク・インゴル先生が一番のミン・ジギュンを誉めました。ジギュンは当然だと答えました。ペク・インゴル先生はジギュンが遊びを通して友達を作るように言うと、ジギュンは友達は科挙に及第してから作ればいいと言って帰りました。ある生徒はいじめられていました。イ・ギョムはその場に遭遇しました。
イ・ギョムは友人のペク・インゴルと会い茶を飲みました。
「秘密を教えろ。何もせずにうまくいく秘密を。うちの生徒たちは名家の子どもたちが学んでいる。あの子たちは世間や民の苦しみに興味がない。出発点が違うからな。その子たちが官吏になり父親の後を継ぐ。国の将来が心配だ。そなたも中部学堂(チュンブハクダン)で指導してくれ。子どもたちを遊ばせて世間について教えてやれ。」
サイムダンは夫のイ・ウォンスと子どもたちと使用人のヒャンを連れて山の上まで行きました。
「ここの土地すべてが私たちのものよ。お父さまが買ってくださった土地よ。」
サイムダンは皆に言いました。子どもたちは何もないと言いました。
「目を閉じてみなさい。何が見える?」
「何も見えません。真っ暗です。」
長男のイ・ソンは言いました。
「目で見ずに感じてみなさい。」
サイムダンは言いました。
「花が咲いているようです。とてもいい香りの花。」
メチャンは言いました。
「あ・・・何もないと思ったのに鳥がいる。近くに小川もあります。」
ヒョルリョンは言いました。
「獣の気配がします。」
イ・ソンは言いました。
「風だ。」
イ・ウォンスも言いました。
「そうよ。目を開けて辺りを見てみなさい。さあ。まだ何もない土地に見える?私たちは多くの物を持ってるわ。ここを何で満たすか考えるだけで胸が高鳴るわ。」
「絵事は素よりも後にすと孔子がおっしゃってました。絵を描くのは白い素地を用意してからです。ゆえにこの土地は絵を描く前の白い素地ですね。」
ヒョルリョンは言いました。
「そうよ。何を描きたい?」
「柿をいっぱい食べたい。」
「石造りの庭がいいな。」
「花と木を植えよう。」
「私はここに旦那様を捨てたいです。」
子どもたちとヒャンは辺りを調べ始めました。
「夫人はすばらしい。子どもたちの白い紙に絵を描かせた。私はブドウの木だ。毎日食うぞ。」
イ・ウォンスも駆けだしました。
サイムダンと家族は自然と戯れ楽しいひと時を過ごしました。
サイムダン一家が寿進坊(スジンバン)の家に戻るとペク・インゴルが待っていました。ペク・インゴルは部屋に通されるとかつてシン・ミョンファが子どもたちの話をしていたと微笑みました。シン・ミョンファは学堂に欠員が出たので貧しくとも入学する方法があるかもしれないので明日学堂に来て欲しいと言いました。サイムダンは即答せずに考えると言いました。
ヒョルリョンは盗み聞きをしていたメチャンからこの話を聞いて跳ねて喜びました。
イ・ギョムはイ・フとともに馬で峠に来ていました。するとすぐに山賊が現れました。
「や〜止まれ〜。」
「とっくに止まっているだろう。誰か頭を呼んで来い。」
「兄貴〜。頭が高い。」
すぐに親分が駆け付けイ・ギョムを抱き上げました。子分たちはイ・ギョムにひれ伏しました。
ヒョルリョンは中部学堂(チュンブハクダン)に行かないと言いだしました。
「私は身勝手でした。私は中部学堂(チュンブハクダン)に行かなくとも大丈夫です。」
「夫人。何か手はないか?」
イ・ウォンスはサイムダンに尋ねました。
「それは夫の台詞でしょう。普通は夫人が夫に尋ねるのでは?」
イ・スは言いました。
夜になりました。サイムダンは子どもたちを寝かせ付けました。サイムダンはヒョルリョンの書いた詩を読みました。
「森深き東屋 秋 色づくとも詩人の心に慰めはあらず。はるか川の水面 青き空と重なり 霜降りし紅葉は赤々と燃ゆる。」
詩にはヒョルリョンの悲しみが綴られていました。
イ・ウォンスはイ・スが昼間言っていた言葉を思い出し無様な自分に溜息をつきました。
「夫人。話がある。次の科挙に私は必ず合格してみせる。今度は本気だ。以前は義務の気持ちが大きかったがやる気が湧いてきた。落ちれば出家するつもりで明日の日の出とともに山に入り勉学に励む。」
「・・・・・・。」
「本気なのに。明日は早く発つゆえもう休む。・・・人が話してるのに知らん顔か。」
「・・・・・・。よいお考えです。そうしてください。」
夜の山賊の砦。
イ・ギョムは山賊にミン・チヒョンを監視するように頼みました。
「ということはミン・チヒョンという奴が悪事を働いてるから調べろってことですね?」
イム・コッチョンはイ・ギョムに言いました。
翌朝のミン家。
ミン・チヒョンは宜城君がシン・ミョンファの娘と恋仲だったと執事のホンから報告を受けました。ミン・チヒョンは比翼堂(ピイクダン)を監視するように命じました。
寿進坊(スジンバン)のイ家。
イ・ウォンスはサイムダンと子どもたちに出立の挨拶をしいました。
「皆仲良くするのだぞ。見送りはいらぬ。夫人もだ。ううっ・・・・・・。お父さんの見送りはいらないと言ったのに・・・。」
誰もイ・ウォンスを外まで送る者はいませんでした。ヒャンも掃除で忙しくしていました。サイムダンはヒョルリョンに出かける支度をするように言いました。
ミン家。
ミン・ジギュンはすらすらと問題と答えを述べました。フィウムダンはその様子を盗み聞きしていました。
「まだ書経が終わらぬのですか?ひと月で終えて詩経に進むのです。以前の問題を見たところ周易がありました。科挙に周易はでません。過去九年間の初試(チョシ)で出た問題です。次からはこれを中心に問答してください。学び続けることが学ぶ者の義務です。」
フィウムダンは家庭教師たちに書物を渡すと命じました。
サイムダンとヒョルリョンは中部学堂(チュンブハクダン)に行きました。サイムダンはペク・インゴル先生から説明を聞いていました。ヒョルリョンは講義室の外で先生の講義を聞いていました。するとフィウムダンが現れヒョルリョンに捕盗庁(ポドチョン)に知らせると脅迫しました。ヒョルリョンは入学が許されたと言い返しました。するとペク・インゴルとサイムダンが外に出て来ました。フィウムダンは顔を隠すようにしてサイムダンに背を向けました。その時イ・ギョムが門をくぐり学堂に入ってきてサイムダンを見つけました。サイムダンは知らぬ顔をして息子と学堂を後にしました。フィウムダンはイ・ギョムに背を向けて顔を隠しました。
ペク・インゴルは賢いヒョルリョンの勉学の費用を援助するとイ・ギョムに言いました。ペク・インゴルは姉母会という有力者の保護者会が学堂を牛耳っていると漏らしました。宜城君は放心してインゴルの話を聴いていませんでした。
サイムダンはヒョルリョンを連れて池のほとりで先ほどのイ・ギョムを、そして初恋のイ・ギョムとの日々を思い出していました。
フィウムダンはイ・ギョムとサイムダンの仲を疑っていました。フィウムダンは執事からサイムダンと一家の報告を受けました。フィウムダンは輿に乗り寿進坊(スジンバン)に様子を見に行きました。
フィウムダンは隠れてサイムダンの様子を監視しました。
フィウムダンは姉母会を招集すると許可無く入学した者がいると夫人たちに話しました。
「廃妃の隣に越してきた子だとか。」
「廃妃の隣と聞くだけで家勢がわかりますわ。」
夫人たちはフィウムダンに媚びた発言を繰り返しました。
イ・ウォンスは山奥に向かって歩いていました。
夜になりました。
イ・ギョムはペク・インゴルから聞いたサイムダンの困窮を聞いていてもたってもいられなくなりました。
「せめていい暮らしをしろ!」
翌日。
イ・ギョムは馬を走らせました。
中部学堂(チュンブハクダン)に高官の夫人たちが集まりペク・インゴルに抗議しました。ペク・インゴルは正論を通しましたが夫人たちはヒョルリョンの家柄がよくないと言いました。するとイ・ギョムが現れ、彼に惚れている夫人は目の色を変えました。
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感想
あらら、今回から急にコメディタッチになってしまいました。イ・ウォンスが視聴者を笑わせイ・ギョムも深刻な恋の病が治ったみたいで現実路線になりました。ペク・インゴル先生を演じているのは俳優のソンミン(アン・シヌ)です。ソンミンは大王世宗(テワンセジョン)で孝寧大君(ヒョリョンテグン)を演じていました。「チャンヨンシル」ではチェ・マルリという学者を演じていました。意外とイケメンな割に目立たない地味な俳優さんで武人時代や大祚栄や王と妃にも出ていたそうですが私は全然覚えてません。それでお邪魔虫のフィウムダンはまたまた憎いほど意地悪な悪女になりましたね。身分の低い女がどうして両班の夫人のスケバン(女番長)をしているのかまったくもって意味不明。なんだか軽いノリになってきて、ほんと現代のソ・ジユンたちはいらないと思いませんか?時代劇だけのほうがまだマシなように思います。
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