サイムダン(師任堂)色の日記 15話のあらすじと感想<完全版>
目次
サイムダン15話のあらすじ 詩画展の企み
サイムダンは使用人のヒャンとともに楮の繊維をほぐして元造紙署(チョジソ)の紙職人が紙を漉き紙を完成させました。
比翼堂(ピイクダン)。
イ・ギョムは龍頭(ヨンドゥ)会(科挙の首席合格者の会)にいた若い男に声を掛けました。男に侍っている二人は吏曹正郎(イジョチョンナン)のチョ・ヒョンナムと吏曹佐郎(イジョチャラン)のキム・ジョンウクと名乗りました。
夜のミン家。
先ほどの若い男は比翼堂(ピイクダン)で見たことをミン・チヒョンに報告しました。吏曹参議(イジョチャミ)ミン・チヒョンは彼に宜城君に近づくよう命じました。男は宝箱を受け取るとミン・・チヒョンに忠誠を誓いました。
便殿会議。
左議政は宜城君が人を惹きつけているとチョ・ガンジョ事件を持ち出し糾弾しました。
中宗(チュンジョン)は憶測で言ってはならぬと忠告しました。
部屋に戻った中宗(チュンジョン)は左議政がチョ・グァンジョと宜城君を結び付けたことに動揺していました。重臣たちは中宗(チュンジョン)の出した密命に気づいているのか心配しました。内禁衛将(ネグミジャン)は宜城君は慎重に事を進めていると言いました。
山奥の寺。
サイムダンの夫、イ・ウォンスは気合を入れて勉強していましたが腹が減って集中できませんでした。イ・ウォンスは厨房に行き坊主に声を掛けました。
「ありません。」
坊主はイ・ウォンスが言いだす前に答えました。
「話しが終わるまでに返事してどうする。何か残り物があれば一緒に・・・あっ!」
イ・ウォンスは和尚に叩かれました。
和尚は仏像の前にイ・ウォンスを連れて行き一緒に何十回も拝みました。
寿進坊(スジンバン)のイ家。
廃妃の女官がイ家に食べ物を持ってきました。
「この前母上に頂いた物のお返しだと言いなさい。」
女官はメチャンに干し柿を渡しました。
山奥の工房。
サイムダンたちはは美しい紙を何枚も漉き上げました。サイムダンはふと紙に絵を描いてみたくなり指で蓮の形をなぞってみました。そこに子どもたちが走ってきて干し柿を花煎(ファジョン)のお礼に貰ったと渡しました。サイムダンは子どもたちに干し柿を食べることを許しました。
廃妃シン氏端敬(タンギョン)王后は手紙に花煎の感謝を綴っていました。
「春の花は終わってしまったのにいつの間にか戻ってきて皿の上で咲いていました。香りが部屋中にひろがり子どもたちの声が蝶のように花の上に舞い降ります。枯れていく私を哀れに思った天からの贈り物のようです。子どもたちが好きかと思い干し柿を用意しました。日差しと風で乾くのを待つ時間は本当に心が躍ります。少しですが幸せな時間を過ごせました。感謝します。」
サイムダンは仕事を切り上げて廃妃シン氏の家に行きました。サイムダンは子どもたちに廃妃に挨拶するように言いました。
「中殿媽媽よ。ご挨拶しなさい。」
すると子どもたちは挨拶するなりシン氏の周りにあつまり色々質問をしました。
シン氏は子どもたちに食事をすすめました。
サイムダンはいただきますを言うように言いました。
子どもたちはおいしいものをたくさん食べて先に帰りました。
シン氏は久々に人と会えて喜んでいました。
サイムダンは孤独なシン氏に子どもたちに干し柿を食べさせてあげたいと再訪を約束しました。
中部学堂(チュンブハクダン)ではイ・ヒョルリョンがミン・ジギュンたちいじめっ子にいじめられていました。チャン・テリョンは「ごめんよ」とヒョルリョンに言うとミン・ジギュンについて行きました。
比翼堂(ピイクダン)ではイ・ギョム(宜城君)が詩画展の準備を指揮していました。イ・フはいつになく張り切って浮かれているイ・ギョムを不思議に思いました。
姉母会(チャモエ)ではフィウムダンがソ氏夫人に母親を全員参加させるように命じていました。フィウムダンは貴重なツルドクダミの乳液を身に着けいつになくめかしこんでいました。ソ氏夫人は乳液を欲しそうにしたのでフィウムダンが与えるとソ氏夫人は目的を達したのか部屋を出て行きました。
「草虫図の名人フィウムダン。外命婦(ウェミョンブ)に任じられた淑夫人だ。力仕事で日々の糊口をしのぐ貧しいサイムダン。お前は筆をとれるだろうか。私がしかと見届けてあげる。」
フィウムダンは鏡に向かって言いました。
比翼堂(ピイクダン)の詩画展。
学堂の子どもたちと母親が集まりました。
山奥。
ヒャンは捕盗庁(ポドチョン)に紙を持ち逃げした紙職人の手配を頼んできたところでした。サイムダンは紙はまた作ればいいと詩箋(シジョン)紙を作るために唐辛子で色を作っていました。ヒョルリョンが走って来て詩画展の日であることを言いました。ヒョルリョンは母の手を繋いで走りました。
比翼堂(ピイクダン)。
フィウムダンは詩画展は遊びではないとソ氏夫人たちに言いました。そこにイ・ギョムが挨拶に来ました。夫人たちはイ・ギョムにときめきました。黒のチマと赤のチョゴリでめかしこんだフィウムダンも口元がほころびました。イ・ギョムが行った後、ヒョルリョンが仕事着のサイムダンを連れて来ました。夫人たちは口々にみすぼらしい姿のサイムダンに驚いていました。
フィウムダンは夫人たちにチョゴリの色を誉められていました。フィウムダンはえんじ色だと答えました。
サイムダンは「えんじ色」という言葉が心に引っ掛かりました。えんじ色は二十年前にイ・ギョムがサイムダンに贈った芍薬の花の色でした。
イ・ギョムは遠くからサイムダンを見守っていました。
フィウムダンは皆に中に入るように言いました。
ヒョルリョンは母の手を引いて中に行きました。
「今すぐ木綿の前掛けを揃えてくれ。」
イ・ギョムはイ・フに頼みました。
「なぜです?」
「黙って従え。早くしろ!」
夫人たちに木綿の前掛けが配られました。
「美しい韓服を汚さぬように用意しました。」
イ・ギョムは夫人たちに言いました。夫人たちはイ・ギョムに見とれていました。
フィウムダンは詩画展の題を宜城君に選ぶように言いました。
宜城君は巻物を読み上げました。
「水平なれば流れず源なくばすなわち枯れる。雲平なれば雨は甚だしくならず。」
イ・ギョムはふとサイムダンの顔を見ました。
「濃い雲なければ即ち雨降らず。」
「雲平(ウンピョン)。それをお題にしてはどうかしら?」
フィウムダンは挑戦的に言いました。
イ・ギョムとサイムダンは顔を見合わせました。
「雲平・・・雲平寺(二十年前ミン・チヒョンの虐殺があった寺)?」
母と息子たちはお題に取り掛かりました。
サイムダンは動揺し呼吸が荒れていました。
母子を見回っているイ・ギョムは苦しそうに震えているサイムダンに気が付きました。
「梅月堂は平な雲のごとく放浪を続けていた。私は雲を起こして乾いた地を潤す恵の雨を降らせたい。母上が読んでくれた詩を思い出しました。梅月堂は穏やかな雲のような人ですね。母上はどう思いますか?」
ヒョルリョンは詩を書きました。
イ・ギョムはヒョルリョンの話を聴いていました。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
「母上・・・?」
サイムダンは不安で心臓が飛び出そうになりしきりに汗を拭っていました。
「玉を磨くごとく精進し流れる水のように絶え間なく志を立てて進めば学を修めん。よく知り努めれば平な雲の上に美しい宮殿が建とう。どうですか母上。」
ミン・ジギュンは詩を書きました。
フィウムダンは絵を描きながらサイムダンを監視しました。フィウムダンの視線を感じ、サイムダンは目を合わせました。
「二度と絵は描けまい。お前の絵のせいで多くの者が死んだ。そのまま平凡に暮らすがよい。お前への罰だ。」
サイムダンはますます苦しそうに胸を押さえました。
「母上。どうなさいましたか?」
ヒョルリョンは母の異変に気が付きました。
イ・ギョムはサイムダンが気が気でなりませんでした。
「できました。」
フィウムダンは言いました。ソ氏夫人たちはフィウムダンを誉めました。
「さすが吏曹参議(イジョチャミ)ミン・チヒョン大監の奥様ね。」
太っちょチャン・テリョンの母は言いました。
サイムダンはミン・チヒョンという言葉を聞いて今にも倒れそうになり部屋を出ました。
「ヒョルリョン。今日は母の具合がよくないの。」
「母上。あんまりです。このまま帰るのですか?ぼろぼろの書物だろうと紙がなかろうと気にしませんでした。私だけが弟の面倒を見ていても我慢できました。でも今日だけは違います。こんなに頼んでいるのにひどすぎます!私ひとりでどうしろと言うのですか。あんまりではありませんか。」
ヒョルリョンは泣きました。
「ヒョルリョン。すまない・・・今日だけは・・・。」
「もういい!私ひとりでやります!」
ヒョルリョンは泣きながら部屋に戻りました。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」
サイムダンは座り込んでしまいました。
イ・ギョムはサイムダンを見守っていました。
「優勝者を発表する。ミン・ジギュン。」
ミン・ジギュンとフィウムダンの作品が披露されました。
ヒョルリョンは部屋で下手な絵を描いていました。
「もうやめなさい。」
「まだ完成していません。」
「もうやめろ!」
下っ端の先生はヒョルリョンに怒鳴りました。
「こやつめ!まだ途中だと言っておるだろう。怒鳴るな!」
王族のイ・フは学者を叱りました。
「冷たい奴め。」
「人情を知らぬな。」
イ・ギョムの取り巻きたちは口々に言いました。
「梅月堂は平な雲のごとく放浪を続けていた。私は雲を起こして乾いた地を潤す恵の雨を降らせたい。大きなことを言う奴だな。」
「才能がある。」
イ・フたちはヒョルリョンを可愛がりました。
ミン家。
「母上のおかげで一番になれました。」
ミン・ジギュンはフィウムダンに拝礼しました。
「そろそろ先生が来るから準備をなさい。」
「予習をしながら準備をします。」
イ・ギョムはミン家に行きフィウムダンに会いました。
「通りがかったので吏曹参議(イジョチャミ)殿と話をしようかと。」
「夫は今留守です。せっかくですのでお茶でもどうぞ。」
フィウムダンはイ・ギョムに茶を淹れました。
「ああ。詩画の題にした雲平ですが、特別な意味でもあるのですか?」
「たまたまあの一節が耳に残ったのです。」
「かつて同じ名の寺がありました。雲平寺です。」
「そうですか。」
フィウムダンは無意識に左手を押さえました。
イ・ギョムはそれを見過ごしませんでした。
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感想
うむむ・・・むむむ。宜城君は雲住寺(ウンジュサ)にサイムダンが行ってたことを覚えていたのでしょうか。確か馬で寺にサイムダンを助けに行った場面がありましたね。でも犯人がミン・チヒョンであるところまでは知らなかった気がします。サイムダンは今回パニック発作を生じてその症状をイ・ヨンエがよく現わしていました。イ・ギョムはサイムダンの苦しそうな姿をクールに見守っていましたね・・・意外と。駆け付けたい衝動が表情に出ていなかったので、やけにクールだなぁと。そこはしっかり演技してほしかったです。イ・フとお仲間たちはヒョルリョンにたいへん親切にしていました。イ・フはイ・ギョムがサイムダンに惚れていることを知っているみたいです。
毎回思うのですが、韓国の人もやはり思考パターンが相変わらず同族に対して残虐なのでしょうか。そういうことが当たり前のようにドラマで描かれているので、それを隠れてこそこそ意地悪する日本人とは反対で正々堂々とやっているところが違いますね。
えっと。今回はサイムダンとヒョルリョンがフィウムダンの陰謀で大恥をかいた場面ということで。
毎回思うのですが、韓国の人もやはり思考パターンが相変わらず同族に対して残虐なのでしょうか。そういうことが当たり前のようにドラマで描かれているので、それを隠れてこそこそ意地悪する日本人とは反対で正々堂々とやっているところが違いますね。
えっと。今回はサイムダンとヒョルリョンがフィウムダンの陰謀で大恥をかいた場面ということで。
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