サイムダン(師任堂)色の日記 7話のあらすじと感想
目次
サイムダン7話のあらすじ
ハン・サンヒョンはソ・ジユンをバイクに乗せて鳥竹軒(オジュッコン)に行き壁の裏に隠された金剛山図を探しに行きました。鳥竹軒(オジュッコン)は1990年代に一度撤去された後に復元されていました。サンヒョンとジユンが屋敷に上がろうとすると職員に怒られました。次男の李栗谷(イ・ユルゴク)が生まれた部屋にはシン・サイムダン(申師任堂)の肖像画が掛けられていました。この肖像画は師任堂が懐妊した時に龍の夢を見たので「夢龍室(モンリョンシル)」と呼ばれていました。師任堂が金剛山図を隠した母屋は既に壊されていました。ジユンとサンヒョンは鳥竹軒(オジュッコン)を出てバスに乗りました。サンヒョンはジユンがイタリアのどこで申師任堂(シン・サイムダン)の日記を得たのか気になりました。
「先輩。本当に本のありかを教えてくれないのですか?僕がせかく切符代も出してここまで付き合ったのに。ひどいな。」
ハン・サンヒョンは帰りのバスで不満を漏らしました。
「トスカーニ。」
ジユンんは言いました。
「イタリア?学会の時に?つまりイタリアに師任堂(サイムダン)の日記があった。つまりミン教授が国宝指定を目指している金剛山図の真作の手がかりが書かれている!これはまさに美術界がひっくり返る世紀の大事件だ!トスカーニのどこで?古美術商?個人収集家?マジかよ!」
ハン・サンヒョンは後ろの座席から身を乗り出しました。
街。
ソ・ジユンの義母キム・ジョンヒは孫のウンスを連れて歩いていました。ジョンヒは貧しい街に住んでいることは先生や友達には秘密にするようウンスに教えました。ウンスはすぐに引っ越すからと思って納得しました。通りに座っていた中年の女はジョンヒとウンスに絡みました。おばさん(過去でタムを演じていた人)は二人に向かって唾を吐きました。
ミン教授の部下の男たちはその様子を見てひどい街だと思いました。男たちは転居届も出していないサンヒョンの家を捜していました。
キム・ジョンヒはこの街にはまともな人間がいないとぼやいていました。
ジユンとサンヒョンは家の近くまでバイクで戻って来るとジョンヒとウンスに会いました。ジョンヒは不愉快そうな表情で二人を無視して行きました。義母のジョンヒはサンヒョンがジユンに親しそうにしていることが気に入りませんでした。
夜になりました。
ジョンヒはジユンをアパートの外に呼び出すと、サンヒョンと一日中行動を共にして何をしていたのか尋ねました。ジユンが答えづらそうにしていると、義母はジユンを叱りました。
「夫のことが心配じゃないの?どうしたの?一人になってつらいの?あなたにとっては夫でも私にとっては息子なの。私は毎朝目覚めるたびに絶望感に襲われる。それでも私は何とかして耐えてるのにあなたときたら何なの?そんなに研究が大事?」
「すみません。お母さま。お母さまのお気持ちはわかります。支えてくださってることも・・・。でも・・・、」
「すぐに研究はやめなさい。どれほど大切なことでも、ダメよ。今すぐやめなさい。私は一度も研究に反対しなかったわ。だけど今回だけはダメよ。」
義母が言うと、ジユンは泣きました。
ハン・サンヒョンの自宅。
サンヒョンはため息をつくとパソコンに向かって日記の翻訳を続けました。
ジユンの部屋。
「大事に使ってきたけどもうおしまいね。ソ・ジユン。私はどこへ行くのかしら。」
ジユンは残り少ない高級クリームを肌に塗りました。
ジユンは机に向かうと頭を押さえました。
義母のジョンヒはもう寝ていました。
ウンスが部屋に入って来ると「お母さんが本を読んで」と甘えました。
「だけど、僕たち、お金あるの?」
ジユンは授業料と教科書代と書かれた請求書を見るとウンスはお金の心配をしました。
「子どもはそんなこと心配しなくていい。お母さんに任せて。」
ジユンはウンスを抱きしめました。
ジユンの夫、キム・ミンソクは川辺のテントから外に出ました。
回想シーン(霊安室)。
キム・ミンソクは知り合い(おそらく自殺した専務)の遺体と対面して口を押えました。ミンソクは医師から遺品を受け取りました。
キム・ミンソクの車内。
ミンソクは箱から手紙を出して読みました。
「ミンソク。すべてを書く時間が無い。俺たちはソンジングループの策に巻き込まれた。ソンジングループが元凶だ。裏金の出どころはソンギャラリー。俺が集めた投資金の中にマフィアの金があったとは知らなかった。もう限界だ。卑劣な手段をとるしかない。ギャラリーの警備員に俺の後輩がいる。お前も会えばわかる。俺にできるのはここまでだ。すまない。」
ジユンはウンスを寝かしつけました。
「家の玄関を見て。」
ハン・サンヒョンからメールが届きました。
ジユンは玄関の扉の隙間に挟まれていた手紙を読みました。
「お父さまを思い出すことは未だ私には深い悲しみで罰だ。私ですらつらいのに子供たちを送り出したお母さまの寂しさと悲しみはいかばかりであろう。」
師任堂(サイムダン)の日記が書かれていました。
朝鮮時代。
中年の夫人となったサイムダンはタムと一緒に野辺を歩いていました。
「お嬢様。お嬢様。アイゴ膝が・・・。」
「膝が痛むのですか?」
師任堂(サイムダン)はタムに尋ねました。
「アイゴ50年もご主人様に使われれば体が痛くなりますよ。」
タムは師任堂(サイムダン)の荷物を頭に乗せながら答えました。
「子どもの私を追いかけて苦労したもの。」
師任堂(サイムダン)は言いました。
「だけどあの頃のほうがよかったわ。漢陽(ハニャン)に行ったらうまくいくかしら。」
タムは言いました。
「お父さまがお待ちよ。」
師任堂(サイムダン)はタムの持っている荷物を持とうとしました。
「アイゴお嬢様・・・。」
タムは元気を振り絞って先を行きました。
師任堂(サイムダン)とタムは亡父申命和(シン・ミョンファ)の墓に参りました。
「お父さま。私は漢陽へ参ります。またいつ戻れるかわかりません。どうかひとりでお残りになっているお母さまをお守りください。」
鳥竹軒(オジュッコン)。
師任堂(サイムダン)の母、龍仁李(イ)氏は娘たちに自分の財産を分配するための遺言を読みました。
「法事を担う孫ヒョルリョンにはソウル中部の寿進坊(スジンバン)の瓦屋を与える。墓を守る孫ウノンにはこの屋敷と祖母方の奴婢三人を継がせるものとする。」
四人の娘たちは高級な壺や漆箱などの宝飾品を欲しがりました。
サイムダンは黙って聞いていました。
「母が死ぬ前に骨肉の争いでも勝手にしなさい。母が死ぬ前から奪い合えばいい。師任堂(サイムダン)は何か欲しい物はないの?」
イ氏はサイムダンに尋ねました。
「私は何もいりません。せめてお父さまの本だけでも頂ければ。」
師任堂(サイムダン)は言いました。
夜の妓房(キバン)。
「酒(ス)。酒を持ってこい。」
イ・ギョムはだらしなく空になった酒器を投げました。イ・ギョム(宜城君)は泥酔していました。
「宜城君(ウィソングン)大監(テガム)。明日は婚礼です。殿下も宜城君(ウイソングン)様の婚礼を待っておられます。王宮で孤独に過ごされている殿下のことをお考えください。」
内禁衛将(ネグミジャン)は宜城君(ウイソングン)を説得しに来ました。
「おお内禁衛将よ。人生とは孤独なものだ・・・。私も。内禁衛将も。殿下も。フッフッフ。あ~。」
イ・ギョム(李岒)は仰向けに寝転びました。
1540年の江陵(カンヌン)の北坪村、鳥竹軒(オジュッコン)。
師任堂(サイムダン)のたくさんの子どもたちは伸び伸びと育っていました。
三男のイ・ウ、長女のイ・メチャン、長男のイ・ソンは一列に並べられると師任堂(サイムダン)に叱られました。次男のイ・ヒョルリョンだけは違っていました。
「母上。孔子は天命を知らねば天子になれぬと言っています。心配です。孔子は五十歳で天命を知ったのなら私もその歳になるまで待つのですか?課題はひとつでしたが三つやりました。」
ヒョルリョンは聡明さを見せました。
ソンとメチャンは母が出した課題をやらずに遊んでいたのでした。
ヒョルリョンは母に勉強の成果を何度も自慢しました。
「官職の怠慢は功績おあげた後にはじまり病の悪化は好転した後ん位、天の災いは慎みを失うと訪れる。どうしてかわかる?初心を忘れてしまうからよ。あなたたちも同じ。引っ越し前のあわただしさに紛れて日課を怠るとは!」
サイムダンは日課を怠った子どもたちに本を頭上に掲げるという罰を与えました。ソンとメチャンとヒョルリョンの三人は母の前に立たされていました。
「私はちゃんとやりました。不公平です。どうして私に弟の世話をお命じになったのですか?おかげで私は書を読む暇がなくなりました。兄上は遊んでばかりで。むしろ兄上が弟の面倒を見るべきです。母上は私が兄上より賢くなるのが嫌で私の勉学の邪魔をするのです。母上は兄上が一番大事だから・・・。」
ウの世話をするという言いつけを破って勉強ばかりしていたヒョルリョンは釈明しました。
「答えがわかるまで末っ子の面倒を見なさい。」
サイムダンが厳しくしつけていると母の龍仁イ氏がやってきました。
「好物の干し柿があるわよ。食べなさい。」
子どもたちを甘やかしました。
「はーい。」
子どもたちは部屋に行きました。
龍仁李氏は師任堂(サイムダン)を自由に育てたように、孫にも寛容でした。
母のイ氏は師任堂(サイムダン)の転居に費用がかかるだろうと言うと財産を渡しました。
「いりませんお母さま。寿進坊(スジンバン)の瓦家だけでも十分なのにいりません。」
師任堂(サイムダン)は断りました。
「それなら祖母が孫にやる小遣いだと思いなさい。必要な時に使いなさい。娘を遠くにやる母の気持ちを考えて。」
「申し訳ありません。お母さま。お母さまを残していくなんて。」
「堂々と生きるのよ。堂々と。」
母は師任堂(サイムダン)を励ましました。
師任堂(サイムダン)は目を赤くしながら母との別れを惜しみました。
タムは床を拭いて引っ越しの準備をしていました。
師任堂(サイムダン)は壁の扉の中の整理は自分でするとタムに言いました。
タムが部屋から出て行き、師任堂(サイムダン)は一人になりました。
師任堂(サイムダン)は扉の中の木箱を開けるとイ・ギョムから貰った龍煤墨(ヨンメモク)を手にして金剛山図に詩を書いた日のことを思い出しました。
「河の水と海の水にしばし訪ねてみよう。そなたと私の心はどうしてかように同じなのだろうか・・・。」
師任堂(サイムダン)はイ・ギョム(李岒)と一緒に書いた詩を読み返しました。
使用人の男たちが壁の紙をめくると隠されていた金剛山図が出て来ました。
師任堂(サイムダン)はタムに金剛山図を開けさせ軒轅荘(ホノンジャン)に返すように命じました。タムは軒轅荘(ホノンジャン)に行くのを嫌がりました。
「あんたが返してきてよ。」
タムは老いた使用人の男に金剛山図を押し付けました。
軒轅荘(ホノンジャン)。
両班の客人たちが多数集まっていました。甥のイ・フも高貴な男たちと談笑していました。
宜城君(ウイソングン)は深い青色の官服を着て婚礼の支度をしていました。
イ・ギョム(李岒)は師任堂(サイムダン)の婚礼の日に心を引き裂かれたことを思い出しました。
師任堂(サイムダン)は子どもを連れて漢陽へと旅立ちました。
イ・ギョム(李岒)の結婚相手が礼をしました。
イ・ギョムは師任堂(サイムダン)のことが忘れられませんでした。
回想シーン。
「爺はおるか!なぜここに二十年前に出て行った物(金剛山図)があるのだ。私の記憶にない物だ。すぐに返してこい!すぐに帰して来い!」
イ・ギョム(李岒)は返却された金剛山図を手にすると爺やに怒鳴りました。
式場。
イ・ギョム(李岒)は一気に酒を飲み干しました。
「叔父上!大叔母様の前ですぞ!」
イ・フはイ・ギョム(李岒)を心配しました。
イ・ギョムはとうとう我慢できなくなり盃を地面に叩きつけると衣を脱いで軒轅荘(ホノンジャン)を出て行きました。
イ・ギョムは馬に乗って師任堂(サイムダン)を追いかけました。
師任堂(サイムダン)と子どもたちは湿原を歩いていました。
「お嬢様。師任堂(サイムダン)お嬢様。若様から返すように言われたそうです。何も覚えがないそうです。」
するとイ・ギョムの老執事が馬で追いつき金剛山図をと返しに来ました。
イ・ギョム(李岒)は離れた岩場から師任堂(サイムダン)の後ろ姿を見守っていました。
1540年の漢陽(ハニャン、朝鮮の首都)。
師任堂(サイムダン)は漢陽の寿進坊(スジンバン、現在のソウル鍾路地区)の屋敷(※母から相続した家)に到着しました。勉強好きのイ・ヒョルリョンは中部学堂(チュンブハクダン、両班の小学校)の近くに家があることを喜びました。すると妓生風の女が出てきて「ここは李元秀(イ・ウォンス)からひと月前に買った家よ。保証人になった家で急にお金が必要になったとか。」と主張しました。
師任堂(サイムダン)たちは寿進坊(スジンバン)追い出されました。
子どもたちはがっかりしました。
師任堂(サイムダン)は子どもたちと使用人のヒャンに夫を捜してくるよう命じました。
李元秀(イ・ウォンス)は市場で子どもたちやヒャンを見ると隠れてしまいました。李元秀(イ・ウォンス)は詐欺に遭って金を持ち逃げされたのでした。
女性の学堂、書堂(ソダン)。フィウムダンという女は見事な蓮と蝉の絵を描きました。夫人たちはフィウムダンの見事な技にうっとりしていました。
「葦に掴まっている蝉。これで及第は確実ですね。蝉は国王から賜る御膳の象徴ではありませんか?」
ソ氏という中年の夫人は龍頭(ヨンドゥ)会の準備で忙しいフィウムダンの隣に腰掛け手伝いつつ作品を誉めました。
「フィウムダンの草虫図(チョチュンド)は出世や子孫の福を呼び寄せる。私の子どもたちも知ってますわ。」
夫人の一人が言いました。
「言い過ぎです。趣味の絵にすぎません。」
フィウムダンは目をギラギラさせながら言いました。
夫人たちはフィウムダンを褒めました。
「中部学堂(チュンブハクダン)のお母さま方にお世話になっています。龍頭会の準備のため会合の日を変更したらこのようなお力添えまで・・・。」
フィウムダンは謙遜しました。
「龍頭会といえば、科挙の首席及第者の集まりです。国を動かす人材が一堂に会すのです。私たち中部学堂(チュンブハクダン)の姉母会こそ準備を手伝わねば。」
ソ氏は言いました。
「ありがとうございます。皆さま方のお手伝いがなければ準備が大変な事になっていたでしょう。」
フィウムダンは再び謙遜しました。
王宮。
中宗(チュンジョン)は籠に閉じ込めた二匹のリスに餌を与えていました。
内禁衛将(ネグミジャン)は吏曹参議ミン・チヒョンが主催する養老宴という雨ごいの代わりの宴の準備の時刻が迫っていると言いました。
「三丞相だけでなく正三品の官吏まで私を軽んじるのか。」
中宗(チュンジョン)は車輪の中を走り回るリスに同情していました。
内禁衛将(ネグミジャン)はミン・チヒョンが強大な力と金を持ち紙問屋を営み官庁への納入を独占し、重臣たちに金をばら撒き明の王室と関係を持っていると中宗(チュンジョン)に教えました。
「王室の内帑庫(ネタンゴ)にまであの者の金が流れています。」
内禁衛将(ネグミジャン)は言いました。
「何だと?余の内帑庫(ネタンゴ)まで?」
中宗(チュンジョン)は言いました。
その時、吏曹参議(イジョチャミ)ミン・チヒョンが部屋にやって来ました。
「殿下。本日の養老の宴は雨ごいの儀式の代わりです。どうか、御参加ください。」
吏曹参議(イジョチャミ)ミン・チヒョンは暗い声で中宗(チュンジョン)に要求しました。
王と大臣の宴の場。
踊り子たちが舞を披露しました。
中宗と正三品以上の重臣が昼食会に出席しました。
中宗は養老宴私財を投じたミン・チヒョンを褒めました。
内禁衛将(ネグミジャン)は中宗(チュンジョン)に宜城君(ウイソングン)が来たと報告しました。
「宜城君(ウイソングン)が来た。余が呼んでも二十年間来なかったのに!」
中宗(チュンジョン)は臣下たちに言いました。
宜城君(ウィソングン)が王宮に現れました。
中宗は何度呼んでも来なかったイ・ギョムが来たので喜びました。
中宗は何度呼んでも来なかったイ・ギョムが来たので喜びました。
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感想
「師任堂(サイムダン)、色の日記」7話の感想です。師任堂(サイムダン)もイ・ギョム(李岒)も悲劇の別れから20年が経ち1540年になりました。師任堂(サイムダン)の生誕年が1504年ですから、この時師任堂(サイムダン)の年齢は35歳あたりです。ということは、師任堂(サイムダン)とイ・ギョム(宜城君)が分かれた時、師任堂(サイムダン)は15歳くらいだったことがわかります。
本当に素敵なめぐりあわせというか、あり得ないからこそ面白い。
世間の常識で考えると人妻となった師任堂(サイムダン)を宜城君(ウイソングン)が追い掛けるのは背徳的ともいえます。あんなに好きだった恋人が子どもをたくさん産んで、貧しいながらも人としての最低限の家庭という環境を手に入れて・・・リア充していて・・・常識で考えるのであれば、あきらめますよね!!!でも本当に心から相手を愛していたとすれば?忘れられない苦しみがいかほどのものか、みなさんにはわかるでしょうか?少なくともこの脚本を書いている人はよくわかっているようです。
カットされている判ではソクスンがミン・チヒョンに取り入る場面が描かれていないようですね。国を代表するママ友会に彼女が主要な地位にあるとはソクスンの策士ぶりも見事ですね。
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