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サイムダン19話のあらすじ 師任堂-Saimdang, Light's Diary Episode19

サイムダン(師任堂)色の日記 19話のあらすじと感想<完全版>

サイムダン(師任堂)19話のあらすじ 韓国ドラマ

目次

サイムダン19話のあらすじ 紙に隠された陰謀

イ・ギョム(宜城君)は雲平寺が炎上した時の県令はミン・チヒョンだったという報告を受けました。イ・ギョムは部下に口止めをしました。

ミン・チヒョンはホンと四人の兵士を率いて領議政の息子の家に行きました。領議政の息子は殺人を厭わぬ狂人で精神異常者でした。
「あの娘は雲平寺から生きて戻った。だから私がこの手で・・・。」
妄想に取り付かれた領議政の息子は部屋に横たわっている女の寝間着姿の遺体を示しました。
「生き残った者はおらぬ。そなたが私の背後に隠れている限りはな。」
ミン・チヒョンは領議政の息子の襟首を掴んで言いました。ミン・チヒョンは女は身代わりの男が殺したことにするように部下に命じました。
朝廷。
「江原監司(カンウォンカムサ)キム・ヨン殿が急な病で退官なさるとは。キム殿は江原道で評判が高いのに。」
右議政と左議政が噂をしていました。
「ミン・チヒョンに力を与えすぎた。」
領議政は思いました。
しばらくして中宗(チュンジョン)が部屋に入って来てかわりの大臣を選ぶように命じました。
すると領議政は思いとは裏腹にミン・チヒョンを後任に推薦し正三品がよいと王に言いました。右議政は賛成し、左議政はミン・チヒョンが吏曹参議(イジョチャミ)を退任すれば朝廷がまわらないと反対するように見せかけミン・チヒョンを称えると、領議政が意見を押し通しました。
中宗(チュンジョン)はもう少し待ち人材の登場を待つと言いました。

左議政はミン・チヒョンの家でもてなしを受けました。左議政はミン・チヒョンからホンサムと陶磁器を貰い喜びました。

夜、イ・フは紙物店の男が行方不明になったとイ・ギョムに報告しました。

領議政は自分を出し抜いたミン・チヒョンに呼ばれました。
「お前何のつもりだ!」
領議政は部屋に入りました。
「オヤジ!」
領議政のバカ息子が領議政に抱き着きました。
ミン・チヒョンは領議政に息子がまたやらかしたと言うと、領議政は息子を何度も叩きました。
「何をしてかしたのだ?」
「ささいなことです。」
ミン・チヒョンは言いました。領議政の息子は雲平寺の生き残りの娘を殺したと言うと、領議政はまた息子を殴ろうとしてミン・チヒョンの顔色を伺いました。
ミン・チヒョンは明の使臣の接待に口出しをしないように領議政を脅しました。
山の作業小屋。
色とりどりの紙ができあがりました。
イ・ギョム(宜城君)とイ・フはサイムダンを見守りにやって来ました。イ・フは流民を手名付けたサイムダンの手腕を認めました。イ・ギョムは雲平寺で紙づくりをしていたことと、流民が消えたこと、サイムダンがその日を境に筆を折ったこと、そして紙づくりをはじめたことの関連について思いを巡らしました。

サイムダンとヒャンと流民は紙を納めに都に行きました。流民の男たちはにぎやかな歌を歌いました。

サイムダンの夫、イ・ウォンスは勉学を終えて店で飯を食べていました。女将のクォン氏は家に帰りたくないイ・ウォンスに早く店から出ていくように言いました。
「女房に山を下りたことを知られたら・・・困ったな。」
すると女将が急に態度を変えて酒を持ってきました。

フィウムダンは部下から明の使臣が紙物店を見たいと言う話を聞きました。フィウムダンはホンに家と店を掃除させ使臣を迎える準備をするように命じました。

壮元(チャンウォン)紙物店。
サイムダンは五千枚の紙を納入しようとしました。新しく店主になった男は自分の決済ではないと購入を断りました。男はサイムダンを追い払いました。
「ここは漢陽(ハニャン)で一番の店と聞きました。これほど良質な紙を拒む理由はないはずです。」
「明の使臣をもてなすだけで精一杯です。帰ってください。」

「あの女が俺たちを騙したんだ。」
流民たちはサイムダンを悪く言いました。
「ヒャンや。手ぶらで帰れないわ。流民数十人の命がかかってるわ。」
「私の命もかかってます。大将に何をされるか。」
「そうね。店に置けないなら道端で売ればいい。行こう。」

「色紙はいかがですか?」
サイムダンは路上で紙を売り始めました。ホンはその様子を監視してフィウムダンに報告しました。フィウムダンは紙を蹴散らすように命じました。

イ・ギョム(宜城君)は物陰からイ・フと共にサイムダンを見守っていました。
「力仕事では飽き足らず露店もはじめたのか。」

しばらくしてミン・チヒョンの私兵が現れました。
「誰の許可を得ている!」
兵士は暴れ始めました。
イ・ギョム(宜城君)は倒れそうになったサイムダンを抱きかかえると、男たちに怒鳴りました。イ・ギョムは男と殴り合いました。
「今すぐやめよ。捕盗庁(ポドチョン)に言うぞ!」

「きゃーっ!許せないわ!二十年も長きにわたって・・・。きゃぁっ。」
フィウムダンはイ・ギョムがサイムダンのために戦っているところを見て激高しました。

「夫人!夫人!早く逃げよう!」
イ・ウォンスはサイムダンが襲われている様子を見て駆け寄りました。

とうとう私兵は剣を抜きました。
イ・ギョム(宜城君)はやんごとなき身分を誇示するために見事な扇を優雅に拡げました。
「黄漆と螺鈿を施した四十本骨扇。間違いなく王族です。」
私兵の部下は上司にささやきました。

イ・ウォンスはサイムダンを連れて逃げました。

「捕卒(ポギョル)だ!」
街の人々は言いました。

ミン・チヒョンの手下は引き上げました。

物陰からミン・チヒョンがイ・ギョムを睨んでいました。
イ・ギョム(宜城君)はミン・チヒョンの視線に気が付きました。


紙物店。
明の使臣の通訳の娘はミン・チヒョンに数十年前の高麗紙は丈夫で長持ちするが、ミン・チヒョンが納めた紙はすぐに色あせたと苦言を呈しました。フィウムダンは自慢の漆紙を見せました。使臣が紙を気に入るとミン・チヒョンは一万枚の漆紙を贈るようフィウムダンに命じました。

ミン・チヒョンの家。
「そなたのおかげで今日は面目を保てた。贈り物だ。開けてみよ。」
ミン・チヒョンはフィウムダンを誉めました。
「はっ・・・!」
フィウムダンは箱の中の指を見て驚き尻もちをつきました。
「誰の指か知ってるか?この者は宜城君に裏帳簿を売り渡そうとした。」
「不手際をお許しください。」
フィウムダンは土下座しました。
「不手際だと?」
「二度と同じ過ちは・・・。」
「そなたを信じる。だが誓いの言葉など信じぬ。覚えておけ。」
ミン・チヒョンはフィウムダンの顎を手で引き脅しました。フィウムダンは恐怖で呼吸が荒くなり胸を押さえました。

比翼堂(ピイクダン)。
「すばらしい。」
「さすがですな。」
門下生はイ・ギョムの見事な大作を見て言いました。
「今日のお題はこの色紙だ。絵でも色紙でもちぎり絵でもよい。さあ、持って行って。」
イ・ギョム(宜城君)は大きな色紙に墨絵を描きました。

ある者は紙で舞い、ある者は書を、花を描きました。

夜の寿進坊(スジンバン)のイ家。
「寝られません。すぐ行かなくては。流民たちのところへ。こうしてはいられません。」
サイムダンは出かけようとして外に出ると倒れてしまいました。
「夫人。しっかりしろ。医員を呼んでで来い。」
イ・ウォンスはサイムダンを抱きかかえて心配しました。

比翼堂(ピイクダン)。
イ・ギョム(宜城君)たちは出来上がった作品を鑑賞していました。
「ああす荒らしい。紙の色がよいと作品も映えますな。」
イ・フはイ・ギョムに言いました。
「微妙に異なる色合いが実に素晴らしい。どこで手に入れたのだ?」
イ・ギョム(宜城君)は大げさに言いました。
「あの山の上の工房で買ってきたのです。」
イ・フも大きく手をあおいで言いました。
「よく見ました?確かに色合いが独特だが紙の質はそれほどよくない。」
作品を見に来た絵描きの男が言いました。
「紙づくりはたいへんなんだ。そちも作ってみよ。熱さに耐えつつ楮の皮を煮てから冷たい皮に晒してゴミを取り除くのだ。腰が曲がるほどきつい。」
イ・ギョム(宜城君)は扇子で男を小突きました。
「えええ絵描きが紙の質を論じて何が悪いんです?」
男は言いました。
「紙職人の苦労も知るべきだ。」
イ・ギョムは言いました。
「作ればわかる。」
イ・フも援護しました。
「なんと見事な紙でしょう。宜城君大監。どこに行けば買えますか?一年分をまとめて買いますわ。」
二階からイ・モンニョンが大げさに呼びかけました。
「今日はいい奴に思える。」
イ・ギョムは機嫌よくつぶやきました。

次の日の寿進坊(スジンバン)のイ家。
「さあ。菊花茶だ。ショックを受けた時や疲れた時に聞く。夜中にうなされてたぞ。飲みなさい夫人。」
イ・ウォンスはサイムダンに菊花茶を飲ませようとしました。
「なぜ山を下りたのですか。」
「それは、お前が夜も寝ずに紙を作っていると聞いたからだ。すべて私のせいだ。輝いていた肌も荒れてしまった。ちょっと待て。これを見てくれ夫人。旅籠で買ってきた。お前にやる。」
「これは何ですか?」
「楊貴妃も愛した玉紅膏だ。顔に塗ったらつやがでて・・・。」
「いりません。明日山に戻ってください。」
サイムダンは立ち上がりました。
「どこへ行くのだ。」
「山へ行きます。儲けを山分けする約束をしたから・・・説明します。」
「よし。私について来なさい。」
イ・ウォンスは夫らしく振舞おうとしました。
サイムダンは使用人のヒャンだけを連れて山に行きました。

サイムダンは大将を先頭に説明を求めました。
「あんたら何をしてくれたんだ?」
「・・・・・・。何を言っても言い訳にしかなりません。」
サイムダンは膝を折り謝罪の姿勢を請いました。
「工賃を払え!」
男たちは口々に言いました。
「うまいのは口だけじゃなく芝居もか。」
大将はサイムダンに言いました。
「私を信じてくれた皆さまに、今の私ができることは感謝とお詫びだけです。」
「女の一人や二人、葬るのは簡単だ。」
大将は言いました。
「約束を破ったのは店主です。注文を受けたのに店主が代わったんです。」
ヒャンは両手を合わせて命乞いをしました。
「わざと俺たちを騙したわけじゃない。」
「そうだよ。この二人が悪いわけじゃない。」
「黙れ。とにかく紙は売れ残った。いいようにこき使われて腹が減っただけだ。」
「だから信じるなって言ったのに!埋めちまえ!」

「埋めるだと?何という事を!こやつらめ!」
物陰から見ていたイ・ウォンスは棒切れを持ち立ち上がりました。
すると比翼堂(ピイクダン)の男たちが大勢押しかけてきました。
「あったわ。美しい色紙だわ。全部包んでおくれ。」
イ・モンニョンたちは紙を求めました。
流民たちは慌てて紙を売りました。
サイムダンも門下生たちに礼を言いました。
イ・ウォンスはその様子を見て安心して帰りました。

サイムダンは工賃を流民たちに平等に分けました。
「大将。大将。お疲れ様。」
「俺はいらん。みんなに分けてやれ。」
大将はサイムダンを殺すと脅したので恥じていました。
「今回は安く売ったのでこれだけだけど、次は稼ぎましょう。」

イ・ウォンスは街で酒を飲んでため息をつきました。

街角。
「兄貴ーーー!お変わりありませんか?」
イム・コッチョンは走って来てイ・ギョムに会いました。
「ああ。頼んだことは?」
「家もない流民の行方を追うのはたいへんです。首に傷痕のある男を開京で見たと言う者や漢陽(ハニャン)でいたという者も。流民の一団にまぎれているとも。」
「流民の一団?」

夕方の山奥。
「アラリヨ♪」
流民たちは歌って踊りました。
「何をしているのだ。祈るのか?それになぜ戻った。俺たちの怒りは予想できただろうに。」
大将は崖の上にいるサイムダンに言いました。
「返すべき借りがあるのです。」
「借り?」
「ずっと昔に大勢の人々が命を落としました。私のせいで。あなた方と同じ流民たちでした。故郷の裏山にあった雲平寺では両班が宴を開き、流民たちは飢えていました。その格差に驚いた私は見たままに描き詩を添えました。それが・・・皆を死なせてしまうことになったのです。この年で、ちょうど二十年になります。」
「二十年も償いの祈りを?」
「生涯借りを返し続けます。あなたたちと出合った瞬間わかったのです。これは天がお与えになった借りを返す機会だと。あなたたちは尊い人だと。」
「尊い・・・方々?」
大将は戸惑いました。
サイムダンは火打石を打ちました。大将は火おこしを手伝いました。

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感想

フィウムダンは自ら危険と罪を犯してまでやり遂げたいこととは何なのしょうか?ミン・チヒョンの側にいる限り、フィウムダンに安らぎはありません。そこまでして一体何を望んでいるのかまったく理解できません。サイムダンが消えていた間も何を目的に生きてきたのでしょうか。

イ・ギョムが優雅に扇を拡げる場面はまさに王族の美男子の決めポーズ!かなり格好を付けすぎていましたね。

気の小さいイ・ウォンスはサイムダンのために頑張ろうと思ってもなかなか勇気が出なくて、誘惑に負けてしまい、能力を発揮できません。イ・ギョムとは対照的な男の姿です。勇気があれば、勉学にも励み、サイムダンを楽にしてあげることができ、力仕事もやり遂げられるはずなのに(笑)やるかやらないかの違いで、やらないことを選択した男の現実を見ているかのようです。

一方でミン・チヒョンは同じやる・やらないの課題にしても「殺す」選択を繰り返してきた人物です。殺すか利用するかという選択しかない人生ですね。

流民というのはちょっと意味がわかりませんが、日本でいえば流れ者とか河原乞食とかそういった類の人々なのでしょうか。朝鮮の場合は大陸が陸続きになっていますから、納税や労役などを逃げた人々以外にも異国からの移民もあったでしょうね。

イ・モンニョンという男は学がありながらふざけたピエロのような役回り。一体彼の正体は何なのでしょうね?遠くからイ・ギョムを見ていて、ゲイであるかのように演じてますが、本当の役割がわかりません。

イ・フが紙を山の上で買ってきたという話も辻褄が合わないように思います。ためしに少しだけ買ったというのでしょうか。その割には流民たちは売れなかったと怒ってましたよね。

よくわかりませんが、続きが楽しみです。

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