七日の王妃8話
目次
あらすじ
命がけの恩返し
ユン・ミョンは私兵二人を妓楼の見張りにつけました。二人は都承旨(トスンジ)イム・サホンとチャン・ノクスを見張りました。チャン・ノクスはシン・チェギョンを磔(はりつけ)にして晋城大君(チンソンテグン、のちの中宗)をおびき出そうとイム・サホンに提案しました。
ユン・ミョンヘは間者から報告を受けると、晋城大君(チンソンテグン)が現れるかチェギョンを消すか、解決法は二つだと父パク・ウォンジョンに言いました。
義禁府の牢屋にわざと投獄されたユン・ミョンヘは「私に感謝するはず。この毒が苦痛を終わらすから」とチェギョンに毒を飲ませようとしました。そこに武官に扮したソノが現れ「何をしている」とミョンヘの腕を自分の腕に縛り付けチェギョンを守りました。しばらくしてイム・サンホが雇った間者が現れチェギョンを牛車(罪人を連行する檻の車)に乗せて城門に連れて行きました。
チェギョンは暗闇の中、城壁の上で磔(はりつけ)にされました。辺りに兵士が隠れ、大君が現れた場合は襲うつもりで待ち構えていました。
「来てはなりません。来たら殺されます。」
チェギョンはチンソン大君を思ってつぶやきました。
晋城大君(チンソンテグン、のちの中宗)はチェギョンを助けに現れませんでした。間者は矢に塗った毒のせいで来られないのかもしれないとイム・サホンに報告しました。イム・サホンもまた武官姿で大君が現れるのを待っていました。
タニシのアジト。
チンソン大君は献上品の目録を作っていました。友人のチョ・グァンノは大君の肩の矢傷の様子を見て毒矢とハンゲショウの独特の匂いに気が付きました。グァンノは大君の首筋に触れ、熱があることに気が付きました。
チンソン大君は医員(イウォン)の診察を受けました。医員(イウォン)はすでに半夏生(はんげしょう)で解毒してあると言いました。大君はチェギョンの解毒剤を貰おうとしましたが、医員(イウォン)は内医院(ネイウォン)に頼むと薬剤の調達に二日はかかると言いました。
ソノは大君のもとに戻り、チェギョンの様子を伝えました。
「チェギョンお嬢様は死ぬつもりです。」
チェギョンは日中も縛られていました。
チンソン大君は遠くからチェギョンが縛られている様子を見て衝撃を受けました。
酒場の個室。
イ・ユン(燕山君)は酒に酔いながら「余に頼らねば、お前を救ってやらぬ」とつぶやきました。部屋にチンソン大君が放った矢が刺さりました。燕山君と護衛節が庭に出ると、チンソン大君は矢文(やぶみ)を放ちました。
「昭義門(ソウィムン)でシン・チェギョンが死んでいる。シン・チェギョンを殺してくれて感謝する。」
大君は献上品を盗んだ盗賊として、手紙を書いたのでした。
手紙を読んだ燕山君はすぐに馬に乗りました。
「死んだだと?誰が?」
燕山君は昭義門(ソウィムン)に馬を走らせました。
昭義門(ソウィムン)。
チェギョンは馬に乗った大君を見た気がして涙を流しました。
「だめ・・・。」
チェギョンは首を横に振りました。
「待つのだーーー!チェギョン!シン・チェギョン!早く降ろせ。」
しかし、馬に乗って現れたのは燕山君でした。
チェギョンは気を失いました。
燕山君は馬にチェギョンを乗せて走り去りました。
その様子を遠くからチンソン大君とソノが見守っていました。
ソノは「王だからお嬢様はきっと助かるはずです」と大君を慰めました。
燕山君は御医(オイ)にチェギョンの治療を命じました。
御医(オイ)はチェギョンが弱っているので持ちこたえるかわからないと言いました。
燕山君は「何としてでも救うのだ」と言いました。そして、イム・サンホが大君をおびき出すためにチェギョンを捕らえたことを知りました。
チンソン大君は(なぜか)障子の外からチェギョンと国王の様子を見ていました。
燕山君は匙を手に持つと、煎じ薬をチェギョンの口元に運びました。
御医(オイ)は王自ら女人(にょにん)の世話をしている燕山君を見て驚きました。
王のいる部屋に向かってギリョンという護衛武士が呼びかけました。
チンソン大君は燕山君が部屋から出て行った隙にチェギョンの傍に寄りました。
「チェギョン。私は謝らないからな。お前は約束を破った。待たないと言ったな。だがお前は待っただろう。私の名を呼んだはずだ。私が来るまで待ち続けただろう。すべてわかっている。チェギョン。」
チンソン大君はチェギョンの手に触れました。
チェギョンは目を覚ましました。
ギリョンという王の護衛武士は王宮にも酒場にも大君の手がかりはなかったと報告しました。
「チェギョン。なにゆえ私を庇ったのだ。死ぬつもりだったのか。」
大君は言いました。
「大君様も同じことをなさいました・・・。これで・・・これで(恩を)返せます・・・。」
チェギョンはため息をついてまた眠りました。
燕山君とギリョンが病室に戻って来ました。
チンソン大君はベッドの下に隠れました。
そこに王妃が現れたので、燕山君はまた部屋から出て行きました。
チンソン大君はその隙に部屋から逃げました。
燕山君は妻(チェギョンの姉)に、チェギョンは盗賊(※チンソン大君)を逃がした際に怪我をしたのだと言いました。王妃は部屋に入るとチェギョンの様子を見てとても心配しました。
(※筆者の解説 燕山君はチンソン大君がチェギョンを助けるきっかけとなったため、見逃したのでした。)
昭義門(ソウィムン).
燕山君は馬で門まで行きました。
イム・サホンは四つん這いとなり台になりました。
燕山君はイム・サホンの背を踏み馬から降りました。
「余は盗賊を捕らえよといった。なぜチン・チェギョンをあんな風にした。」
燕山君はかわりに磔(はりつけ)となっているイム・サホンの部下を示して言いました。
「申し訳ございません。殿下。二度と、このようなことは・・・。」
イム・サホンは釈明しました。
「二度と!余の人間を傷つけた時は、お前の背だけではなく、首も差し出してもらう。」
燕山君はイム・サホンの首に刀を突きつけました。
「銘心(ミョンシン、肝に銘じ)いたします。殿下。」
イム・サホンはそう言いつつも、また策をめぐらしました。
燕山君は馬に乗ると王宮に帰りました。
「殿下の味方は私だけでございます。」
イム・サホンは心に思いました。
チェギョンのお母さんと乳母は、チェギョンに会いました。
チェギョンは生きていることを悔やんでいました。生きていればまたチンソン大君を棄権にさらしてしまうと。チェギョンのお母さんは「親不孝者!」と泣いて部屋から出て行きました。乳母はチェギョンを優しく叱りました。チェギョンは大君について、「もう待たないと約束したの」と言いました。乳母は、チェギョンを励ますと、煎じ薬を飲ませてあげました。お母さんは部屋の外からチェギョンの様子を見守っていました。そこに父シン・スグンが合流し、お母さんとお父さんは部屋の外からチェギョンを見守りました。
夜の王の部屋。
燕山君は、弟の昔の手紙と矢文(やぶみ)の筆跡を合わせて確かめました。
「情けない。お前を捕まえるために余は卑怯な手を使った。いつでも現れろ。相手になってやる。」
燕山君は二つの手紙を燃やしました。
夜中のイ・ヨク(晋城大君)の墓。
大君は自分の墓の前で思いっきり叫びました。
回想シーン。
「ヨク、お前はこの朝鮮の大君(テグン)だ。無くてはならない存在なのだ。この父が死んだら、お前は命を狙われる。」
病床の成宗(ソンジョン)は起き上がると幼いチンソン大君の手を握って言いました。
日中。
チャスン大妃はチェギョンを見舞いに来ましたが、シン・スグンは「数年前のご恩に報いました」と言い、大妃を追い返そうとしました。
「私への警告か?私がお前の娘を守れるかもしれないのだぞ。」
大妃は言いました。
「自分の子は自分で守ります。」
シン・スグンは大妃を負い返しました。
大妃の部屋。
チャスン大妃は部屋に戻るとパク・ウォンジョンとユン・ミョンヘがいました。チャスン大妃は「あの親子が天寿をまっとうするか見守ろう」と言いました。ユン・ミョンヘはチェギョンに毒を盛っていないと報告しました。大妃はチェギョンが王子を守るために毒に耐えていた気持ちを理解し、いっそう息子のチェギョンへの想いが募ることを警戒しました。
タニシのアジト。
チンソン大君がやって来てミョンヘに宮中の情報を求めました。ミョンヘは王命で赦免があると言いました(※カットされていたので何の赦免かわかりませんでした)。
アジトのベランダ。
ミョンヘはソノに告げ口しないのかと言いました。
「チェギョンお嬢様は兄者の心を開いて信念を持たせました。だがミョンヘさんは・・・チェギョンお嬢様に勝つためにがんばってください。」
ソノは言いました。
ミョンヘはキレました。
宮中の病室。
チェギョンは寝床から起き上がり、大君の姿を思い出しました。
回想シーン。
チンソン大君は眠っているチェギョンの首に、チェギョンから貰った婚約指輪を「約束を
破ったなら、返すのは当然だろ。これで私たちの間に約束はない」と言い掛けました。
(※筆者の解説 別れるという意味です。)
チェギョンは涙を流して指輪を手に取りました。
朝廷。
三南(サンナム)の洪水では罪人の無念が天に届いて起きたので、謀反以外の罪人を放免し民の無念を晴らし天のお心に従う・・・シン・チェギョンを赦免するという旨の王命をイム・サホンは読みました。しかし臣下たちは「お考え直しください殿下」と一斉に反対しました。
イム・サホン側大臣たちは盗賊が家に入り家財を盗んだと訴え手紙を見せました。
「悔しがることはない。王も盗まれるのだから。」
手紙にはこう書かれていました。
イム・サホンも加勢すると、燕山君は大君の仕業だと思いシン氏の赦免の取り消しを求めました。
燕山君の表情がひきつりましt。
シン・スグンは手紙を拾って蒼白になりました。
回想シーン(夜)。
イム・サホンが間者を使い、臣下たちの屋敷の蔵に押し入り置手紙をする場面。
「殿下。私左議政シン・スグン。今回の責任を負い辞職いたしとうございます。お許しください殿下。また、私めの娘が共犯だという証拠はありませんが、盗賊といたのは事実です。その件については私めが罰を受けます。」
シン・スグンは王の前で土下座しました。
「絶対に許さぬ。盗賊を捕らえたいと言ったか。必ず捕らえると言ったか。だからただ一人の目撃者で共犯のシン氏の赦免を取り消せと?」
燕山君は言いました。
「さようでございます殿下。」
臣下たちはひれ伏したまま言いました。
「そちらの宝が盗まれたからではなく、余を愚弄したため忠心から上奏しているというのか?わかった。捕らえよう。ああ、捕らえてやるとも!さあ、これを使いなさい。この承命牌(スンミョンペ)があれば官軍も使えるぞ。余の王命だからな。それを持って行き盗賊を捕まえなさい。」
燕山君はそういうと、木製の札を床にぶちまけました。
「どうか王命をお取下げください殿下。」
臣下たちは土下座した合唱しました。
「殿下。承命牌(スンミョンペ)を与えてはなりません。」
重臣のひとりが言いました。
「なぜだ。ああ。失敗すれば己の首が飛ぶからか。今それを恐れているのか?早く持っていかぬか。立たれよ。左相(チャサン、左議政)。」
燕山君は言いました。
「恐れ入ります殿下。ですが私が責任を取らねばなりません。
シン・スグンは王に言いました。
「なぜ今、左相(チャサン)が辞めるのだ。あの子も罰を受けた。」
燕山君は言いました。
「事件が解決していない今、誰かが責務(セキム)をとらねばなりません。」
シン・スグンは言いました。
「責務は!卑劣な手を使う盗賊のみが負うべきだろう。」
燕山君は言いました。
「左相(チャサン、左議政)の娘が捕らえられたとき、そなたたちは余と左相の様子を伺っていたな。だが今、お前たちの財が盗られた途端、余に意見するとは。余はかような者たちが臣下で誠に情けない。左相とシン氏を罰したければ、直接証拠か盗賊の首を持ってこい。さすれば左相とシン氏の処罰について議論してやろう。」
燕山君は会議を切り上げました。
床には承命牌(スンミョンペ)が撒かれたままでした。
王宮の一室。
チェギョンは乳母の看病を受けていました。
シン・スグンは王宮の正殿の前で席藁待罪(ソッコテジェ)をしていました。王妃は父を見て言葉を失いました。シン・スグンが席藁待罪をはじめて三十日が経ちました。それを知ったチェギョンは父のもとに駆け付け「私が間違っていました」と泣きました。イム・サホンは大君かチェギョンが死ななければこの件は解決しないと側近に言いました。
「チェギョン!」
燕山君はチェギョンが泣いているところを見て心配しました。
チェギョンは家族に罪はないので自分を罰してほしいと燕山君に言いました。
臣下たちは「お考え直しください」とチェギョンの放免に反対し声を揃えました。
「殿下は私を助けるために手を尽くしてくださいました。裏切ったのは私です。どうか罰してください。」
チェギョンは土下座しました。
「何をしておる。早くこの者を内医院(ネイウォン)へ連れて行け。」
燕山君は言いました。
チェギョンは何か言おうとして意識を失いました。
燕山君はチェギョンを抱きました。
「待たれよ!」
晋城大君(チンソンテグン、のちの中宗)が王の前に現れました。大君は献上品を持参していました。
「誰だ。誰かと聞いておる。」
燕山君は弟を見て言いました。
「イ・ヨク。兄上。私は戻りました。」
イ・ヨク(晋城大君)は言いました。
感想
七日の王妃8話の感想です。話がめちゃくちゃだ~。ほんとうにあらすじがおかしいです。でもこのドラマは「雰囲気だけを楽しむだけのもの」として割り切っています。感情があれば、論理的なストーリーの破綻はどうでもよいのです。だからこそ、つまらない、つじつまが合わないです。
燕山君がチェギョンを可愛がっていて、さながら恋慕の情であるかのように演じられています。もし、燕山君が愛情と欲情をそれぞれ別のものとして認識していたとしたら・・・暴君にはならなかったでしょう。
燕山君には女がいるのに、チェギョンとは恋をしているみたいで、なんだかおかしいですね。
チンソン大君も様子がおかしい。王宮に勝手に入って来たり、指名手配なのに・・・。
なんだか色々めちゃくちゃでリアリティーがありません。時代劇は好きなので、もうちょっと見ようと思います。
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