チャン・ヨンシル~伝説の科学者~19話「忍び寄る魔の手」のあらすじ詳細とネタバレ感想
あらすじ
夜の書雲観(ソウンガン)。優れた算術者のイ・スンジは日食の計算をチョン・インジよりも早くに出しました。チョン・インジとイ・スンジの計算結果は一致していました。しかしいまだに正確な時刻は予測できていませんでした。官僚の一人は郭守敬(かくしゅけい)は五年分の観測記録で授時暦(じゅじれき)を作ったと言いうとイ・スンジは五年分の観測記録があれば食の日時だけでなく深さまで誤差なく算出できるはずだと残念そうにしました。チェ・ボックはヨンシルがかつてヒジェに倒され燃え盛る小屋の下敷きになった時のことを思い出しました。イ・チョンはせめて日食の日付だけでも王様に報告しようと言うと、もうひとりの大臣はこのことはまだ口外しないよういと結論づけました。
日中の工房。イ・チョンが作業場を見に行くとヨンシルは日星定時儀(イルソンチョンシイ)と世宗が名付けた観測機を作っていました。糸を太陽と一直線に合わせて太陽の方角と時刻を測りました。イ・チョンも自分もヨンシルみたいに時計を作りたいと「才能に気が付いた」と冗談を言いました。ソックは武勇に優れたイ・チョンが北方に配属されたくだけだろうと言うと皆は笑いました。
チャン・ヒジェは山中の家でヨンシルのカカシを作って話しかけながら観測機を作っていました。ヒジェは本当の気持ちと葛藤していました。
「私も(ヨンシルたちと殿下のために)仕事をしたい・・・。観測記録を持って行けば受け入れてくれるだろうか?そうすれば望みが叶う。ヨンシルと天文を観測し寝る間も惜しんで日食を観測する。そんな日々を送れるだろうか。」
チョ・グァン(過激な性理学者)の家にメン・サソンが訪ねてきました。チョ・グァンは日食の日時がわかったことを知っていました。メン・サソンは書雲観に刺客を送ったのかと尋ねるとチョ・グァンは漢陽中に目の届かぬところはないと言いました。
「日食の日が近づいておる。主上の救食の礼を阻止する考えはお持ちかな?おほう。主上は何としても救食の礼を行うはずだ。チョン・インジやイ・スンジ。チャン・ヨンシルを殺してでも日食の予測をやめさせるべきだった!」
「なんとおっしゃいますか。人を殺してでも?それはできません。」
「そちは天命を感じたことはあるか?イ・バンウォンでさえ私を殺せなかった。私が生き延びたのは主上の格物を阻むための天命かもしれぬ。主上は絶対に救食の礼を行うことはできぬ。私は天命に従うのみ。そなたは私に約束してくれ。そなたは六曹直啓制(ユクチョチッケジェ)を廃して議政府署事制(ウィジョンブソサジェ)を復活させて形ばかりの大臣の権力を取り戻すと約束してくれ。」
王宮。書雲観の大臣と時計開発の責任者イ・チョンは世宗に日食の日はわかっても正確な時刻が予想できないと報告しました。
世宗は救食の礼を成功させるために時刻の予測をするように頼みました。
書雲観の学者たちの噂話をチョ・グァンの手下の官僚が盗み聞きしていました。
ヨンシルは自撃濡という時計を作っていましたが球を思う通りに落果させることができず横木を正しく運動させなければ人形を乗せた装置が回らず悩んでいました。チェ・ボクとイ・スンジとソックと弟子が部屋に集まりました。チェ・ボクはチャン判事が観測記録を燃やさずに持っていることを明かしました。ヨンシルは従兄のヒジェは必ず記録を返してくれると思いました。チェ・ボクは奴は記録を返すはずがないので居場所を見つけて奪い返そうと言いました。
夜。世宗はの昭憲(ソホン)王后と息子のイ・ヒャン(文宗)とイ・ユ(世祖)を連れてヨンシルの作業場を見に来ました。
「心を尽くせば万事遂げられるはず。失敗したとしても意義までは失われない。余は信じている。今まで格物に精進してきたからな。」
するとチョン・インジは一年の時刻が一定ではないと世宗に報告しました。イ・スンジは最近は何でも数字に見えるとチョン・インジが8の数字に見えると笑いました。
世宗は文字が文化をもたらし儒学により礼と秩序が生まれ数字は自然現象を解明して人々の暮らしと考え方がこれから大きく変わると言いました。
世宗たちが愉しそうに話す様子をチャン・ヒジェが聞いていました。それに気づいたチェ・ボクはヒジェを追いかけると記録が置かれていることに気が付きました。
ヨンシルたちはヒジェが簡儀で測った漢陽の観測記録を手に入れました。ヨンシルはヒジェに会いたくなりましたがイ・チョンやソックたちはまた酷い目に遭うかもしれないと反対しました。
山中の家。ヒジェは人形を彫っていました。そこに怪しげな男が現れました。チョ・グァンの護衛武士はヒジェを蹴り倒し自害するか命令に従うか最後の機会だとヒジェに迫りました。護衛武士は観測記録を書き換えるように命じました。
ヨンシルはヒジェの隠れ家に向かっていました。イ・チョンはソックからヨンシルがヒジェに会いに行ったので危険だと聞きました。
「旦那様!」
ヨンシルはヒジェのもとに走りました。
ヒジェはヨンシルたちが測定した簡儀観測記録を「書き直した物」をヨンシルに渡しました。
ヨンシルとヒジェが林道を歩いていると先ほどのチョ・グァンの護衛武士が襲い掛かって来ました。ヒジェはヨンシルをかばって肩を斬られてしまいました。ヨンシルを助けに来たイ・チョンは武士と戦いました。イ・チョンは素早い動きで武士の剣をかわし敵の覆面を取りました。チョ・グァンの手下は逃げていきました。
「私も歳だな・・・これほど手こずるとは。ヒジェや。お前は時間を無駄遣いせずにここ度から望むことをせよ。時が待っていてくれればよいがそうはいかぬ。強かった私もいまやこのざまだ。」
「・・・・・・。時が待つ?」
「まさにそれだ!」
イ・チョンも気が付きました。
「つまり・・・。」
「待つだ!(ヨンシルとイ・チョンの声)」
ヨンシルはヒジェを連れて自撃漏のところに行きました。イ・チョンは自分が発見したのだとヨンシルをからかいました。
「遅延装置か・・・。ここに球の速度を落とす装置を作ればよい!」
ヒジェは新しい仕組みを思いつきました。
夜になりヨンシルとヒジェとイ・チョンは幸せそうに新しい道具を作っていました。イ・チョンはヨンシルとヒジェの肩に手を回して励ましました。装置が完成して試すと球が転がり人形を乗せた台がうまく回転しました。
「自撃漏が完成した!私のおかげだ!ヒジェや。よい笑顔だ。」
イ・チョンは笑いました。ヨンシルとヒジェも笑いました。
日中のチョ・グァンの家。
チャン・ヒジェはチョ・グァンに呼び出されていました。
「この者(書雲観の刺客)が真偽を確かめてくれる」
「この記録は少しずつ違っています。この記録を用いて計算するなら日食の予測を誤るはずです。」
若い両班の男は堪えました。
「よくやったチャン判事(パンサ)。」
チョ・グァンはヒジェに言いました。
「当然のことをしたまでです。」
「国についても然りだ。この国はさらに仁による統治をすすめねばならぬ。仁を心に刻むには時間がかかる。ゆえに朝鮮の時間は悠々と流れねばならぬ。」
「はい。朝鮮が急に変わるのを阻み民の心に仁を刻まねばなりません。」
「そちが観測記録を手に入れた瞬間運命は変わった。そちはあの者たちを仁で救えるはずだ。日食の予測を間違ってこそあの者たちは助かる。正確に予測すれば皆は死ぬことになるだろう。王宮のいたるところに刺客を忍ばせておる。正確な日時を予測した瞬間、あの者たちは殺される。書き換えられた記録に助けられたとそちに感謝するはずだ。」
チョ・グァンの護衛武士はヒジェに迷いがあることを見抜いてさらに殺すと脅してきました。
「誰と手を組めばよいのか。誰と力を合わせれば私は悔いなく生きられるのか。誰を選べば・・・。」
ヒジェは悩みました。
書雲観ではチョン・インジとイ・スンジたちが計算を終えました。
「今回は私のほうが早かったな。朝鮮一の天才は私だ。」
イ・スンジは立ち上がりました。
「解せぬ。どうも納得がいかぬ。」
イ・スンジは計算を疑っていましたがあきらめました。
そこにヒジェが部屋に入って来てヨンシルはヒジェに感謝しました。
夜。世宗はの昭憲(ソホン)王后と息子のイ・ヒャン(文宗)とイ・ユ(世祖)を連れてヨンシルの作業場を見に来ました。
「心を尽くせば万事遂げられるはず。失敗したとしても意義までは失われない。余は信じている。今まで格物に精進してきたからな。」
するとチョン・インジは一年の時刻が一定ではないと世宗に報告しました。イ・スンジは最近は何でも数字に見えるとチョン・インジが8の数字に見えると笑いました。
世宗は文字が文化をもたらし儒学により礼と秩序が生まれ数字は自然現象を解明して人々の暮らしと考え方がこれから大きく変わると言いました。
世宗たちが愉しそうに話す様子をチャン・ヒジェが聞いていました。それに気づいたチェ・ボクはヒジェを追いかけると記録が置かれていることに気が付きました。
ヨンシルたちはヒジェが簡儀で測った漢陽の観測記録を手に入れました。ヨンシルはヒジェに会いたくなりましたがイ・チョンやソックたちはまた酷い目に遭うかもしれないと反対しました。
山中の家。ヒジェは人形を彫っていました。そこに怪しげな男が現れました。チョ・グァンの護衛武士はヒジェを蹴り倒し自害するか命令に従うか最後の機会だとヒジェに迫りました。護衛武士は観測記録を書き換えるように命じました。
ヨンシルはヒジェの隠れ家に向かっていました。イ・チョンはソックからヨンシルがヒジェに会いに行ったので危険だと聞きました。
「旦那様!」
ヨンシルはヒジェのもとに走りました。
ヒジェはヨンシルたちが測定した簡儀観測記録を「書き直した物」をヨンシルに渡しました。
自分が滑稽でならぬ。あの時お前が死んだように見せかけお前の観測記録は簡儀を奪った。私はお前の人生を歩きたかったのかもしれない。
ヨンシルとヒジェが林道を歩いていると先ほどのチョ・グァンの護衛武士が襲い掛かって来ました。ヒジェはヨンシルをかばって肩を斬られてしまいました。ヨンシルを助けに来たイ・チョンは武士と戦いました。イ・チョンは素早い動きで武士の剣をかわし敵の覆面を取りました。チョ・グァンの手下は逃げていきました。
「私も歳だな・・・これほど手こずるとは。ヒジェや。お前は時間を無駄遣いせずにここ度から望むことをせよ。時が待っていてくれればよいがそうはいかぬ。強かった私もいまやこのざまだ。」
「・・・・・・。時が待つ?」
「まさにそれだ!」
イ・チョンも気が付きました。
「つまり・・・。」
「待つだ!(ヨンシルとイ・チョンの声)」
ヨンシルはヒジェを連れて自撃漏のところに行きました。イ・チョンは自分が発見したのだとヨンシルをからかいました。
「遅延装置か・・・。ここに球の速度を落とす装置を作ればよい!」
ヒジェは新しい仕組みを思いつきました。
夜になりヨンシルとヒジェとイ・チョンは幸せそうに新しい道具を作っていました。イ・チョンはヨンシルとヒジェの肩に手を回して励ましました。装置が完成して試すと球が転がり人形を乗せた台がうまく回転しました。
「自撃漏が完成した!私のおかげだ!ヒジェや。よい笑顔だ。」
イ・チョンは笑いました。ヨンシルとヒジェも笑いました。
日中のチョ・グァンの家。
チャン・ヒジェはチョ・グァンに呼び出されていました。
「この者(書雲観の刺客)が真偽を確かめてくれる」
「この記録は少しずつ違っています。この記録を用いて計算するなら日食の予測を誤るはずです。」
若い両班の男は堪えました。
「よくやったチャン判事(パンサ)。」
チョ・グァンはヒジェに言いました。
「当然のことをしたまでです。」
「国についても然りだ。この国はさらに仁による統治をすすめねばならぬ。仁を心に刻むには時間がかかる。ゆえに朝鮮の時間は悠々と流れねばならぬ。」
「はい。朝鮮が急に変わるのを阻み民の心に仁を刻まねばなりません。」
「そちが観測記録を手に入れた瞬間運命は変わった。そちはあの者たちを仁で救えるはずだ。日食の予測を間違ってこそあの者たちは助かる。正確に予測すれば皆は死ぬことになるだろう。王宮のいたるところに刺客を忍ばせておる。正確な日時を予測した瞬間、あの者たちは殺される。書き換えられた記録に助けられたとそちに感謝するはずだ。」
チョ・グァンの護衛武士はヒジェに迷いがあることを見抜いてさらに殺すと脅してきました。
「誰と手を組めばよいのか。誰と力を合わせれば私は悔いなく生きられるのか。誰を選べば・・・。」
ヒジェは悩みました。
書雲観ではチョン・インジとイ・スンジたちが計算を終えました。
「今回は私のほうが早かったな。朝鮮一の天才は私だ。」
イ・スンジは立ち上がりました。
「解せぬ。どうも納得がいかぬ。」
イ・スンジは計算を疑っていましたがあきらめました。
そこにヒジェが部屋に入って来てヨンシルはヒジェに感謝しました。
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感想
またまたヨンシルと世宗大王にお邪魔虫が入りました。従兄のヒジェはまたしても怪しい両班に利用されてしまいます。ヒジェがふらふらと迷っていてヨンシルへの劣等感という心の弱さにつけ込まれた感じですね。しかもヒジェは日本で言う「ひきこもり状態」ですから寂しくてたまらない感じですね。人生をよいものに変えるにはこれまでの自分の成長を阻む考え方や価値観を捨てなければならないのですから大きな葛藤があるのは当然です。人間はどうしても悪い方向に考えるようにほかの誰かから幼い時期に仕込まれてしまいますのでそこを変えるには厳しい自己の監視と自己教育、そしてその苦痛に耐える力が必要なのです。自分の変革というものは大人になってから、しかも孤独の内にしかなかなかできないし、その頃には既に思考と反応の行動パターンが完成しちゃってますから大変な努力とエネルギーが必要になるわけです。各種のホルモンの影響もあるでしょうから識別がたいへんですね。ヒジェと比較するとヨンシルのように天然ですばらしい人格を備えている人はほんとうに幸せ者だといえます。幼児期の教育って大事ですね~。
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