チャン・ヨンシル~伝説の科学者~17話「二つの時計」のあらすじ詳細とネタバレ感想
あらすじ
チャン・ヨンシルの従兄ヒジェは東海禁漏(ヘドンクムヌ)というヨンシルが明の北京で修理した時計の設計図を盗んで模した自動時計を作り国王の世宗に成果を報告しました。世宗大王はおおいに喜び宮中にヒジェの時計を設置しようと言いました。ヨンシルはヒジェの水運儀象台は基準の時計としては不向きで他の方法で新しい時計を作らなければならないと上奏しました。ヒジェは時計の時間が一刻もずれたことはなく上に載せる渾天儀(ホンチョニ)が無いため未完成だと釈明しました。ヨンシルは木材の歯車は擦り減り頻繁に交換しても時がずれてしまうと言いました。ハ・ヨンはチャン・ヒジェを支持しました。イ・チョンはチャン司直(ヨンシルのこと)の新しい方法も試してみてはどうかと世宗に言いました。ヨンシルは新しい方法についてまだ考案できていないので言えないと答えました。ファン・ヒはイ・スンジによるとヒジェの時計は素晴らしいと見たこともないのに褒めました。
世宗大王は臣下に東海禁漏(ヘドンクムヌ)を見ることを命じ議論を後回しにしました。
イ・チョンはヒジェの家に行き東海禁漏(ヘドンクムヌ)を見ました。
「北京で見た物とまったく同じだ。一人で作り上げたとはすごいな。渾天儀(ホンチョニ)を回して朝鮮の時計にしてみせよ。」
「その言葉は本心ですか?」
「ヒジェや。朝鮮の格物の発展でそなたの失敗を願うことはない。ヨンシルもそなたも重要な人材で他の者には代えられぬ宝だ。お前たちが成功すれば朝鮮の繁栄も倍になる。そなたの失敗を望むはずがない。」
イ・チョンがヨンシルの家に行くと、ヨンシルは庭で二つの鉄の玉を落として考えていました。
イ・チョンは世宗に大臣が誰ひとりとして東海禁漏(ヘドンクムヌ)を見に行かなかったことを報告しました。
世宗も東海禁漏(ヘドンクムヌ)を見に行きヒジェをねぎらってやるつもりでした。世宗はヨンシルのことも信じて待っていました。
「ヨンシルが何を見せてくれるか楽しみだ。」
ヒジェは宮中でヨンシルに会いました。ヒジェはさぞ自分を憎んでいるだろうとヨンシルがどうやって恨みの気持ちに耐えたか尋ねました。ヨンシルはもう恨んではいないと答えました。ヒジェはヨンシルがいなくなり自分の時代が来たと思ったらヨンシルが来たと嫉妬心を静かに表しました。ヨンシルは東海禁漏(ヘドンクムヌ)と渾天儀(ホンチョニ)を別々の歯車で回すことは不可能だと自分の見解を述べました。
「なんだと!お前が回せなかった渾天儀(ホンチョニ)を私が回すことが不満なのか!」
ヒジェは突然怒りだし部屋を出て行きました。
夜のキム・ハクチュの家。
チャン・ヒジェはキム・ハクチュに銀子を渡しました。
「友としての恩情だ。暮らしに使え。ヨンシルがどこかで時計を作っている。場所を突き止め私に教えろ。決して時計は燃やしてはならぬ。」
ヒジェはハクチュに依頼しました。キム・ハクチュは銀子の巾着をヒジェに投げ返しました。
「もっと大金で旦那様に頼まれている。旦那様はお前の時計も消したがっていたがお前の格物は趣味だと俺がとりなしておいた。」
「ハ・ヨン大監か?」
「いや。」
「ならチョン・チスか?」
「知ってどうする。ああ。こうもおっしゃった。お前の格物は危険ではない。ヨンシルという奴婢より知恵も技術も劣ると。はっはっはっは。そなたはなぜ進んで苦労する。性理学でも深堀して出世するほうがそなたに似合っている。これが友としての本当の恩情だ。俺の仕事はヨンシルの新しい時計を燃やすことだ。それからヨンシルを殺す。」
ヨンシルは夜道を歩いていました。キム・ハクチュはヨンシルの後をつけました。ヨンシルが小屋に入ると風呂敷で包まれた着物が置かれていました。手紙にはソヒョン王女が寒くなり手縫いしたので着てほしいと書かれていました。ヨンシルは王女が作った木彫りの人形を見て王女の人形を優しくなでると大切に宝箱にしまいました。
ヨンシルは黒い玉を見て熟して落ちる柿に見立てました。ヨンシルは玉をころがし木の板を削りました。ヨンシルが玉を溝に転がすとはじめのひとつが大きな穴に入りました。その次の玉は前の玉の上を転がっていきました。夜明け前、ヨンシルは小屋を出て行きました。
日が昇り、ヒジェとキム・ハクチュはヨンシルの小屋の中を探りました。
「何も作らずここにいただと?いいや。そんなはずはない。ここじゃない。そなたは騙されたのだ。ヨンシルが隠した場所は別にある。早く見つけろ!」
ヒジェは大きな声を出しました。
「チャン・ヨンシルあいつめ。俺を騙したな!」
ハクチュも怒りが湧いてきました。
別の場所。
「放てーーー!」
武官が命じると大砲から球が飛び出しました。
「イ・チョン様は何にでも長けてらっしゃいますね。文官に武官に両方に庚子字(こうしじ、朝鮮の新鋳活字)火砲まで。」
ヨンシルはイ・チョンを褒めました。ソックもイ・チョンを褒めました。
「だから殿下にこき使われている。この歳で北方に配属されぬか心配だ。ヨンシル。お前を詠んだのは火砲に正確な時計が必要だからだ。兵士が同時に動かねばならぬ。もし私が女真と戦うことになれば時計が必要だ。」
イ・チョンがこう言うとヨンシルは兵士にも時計が必要なことを理解しすぐに作りたいと言いました。
「お前が隠れて作らねばならぬのは私が守れなかったせいだ。すまない。」
「旦那様。私の特技は殴られることと格物を作ることですがもうひとつあります。尾行に気づくようになりました。」
ヨンシルが家に帰ると別の男(イ・スンジ)がヨンシルの後をつけていました。ヨンシルはイ・スンジを呼び止め家に招きました。イ・スンジはヒジェを格物に秀でた優れた人だと尊敬していました。そしてヨンシルが何を作っているか気になって来たと言いました。イ・スンジも歯車の力だけでは渾天儀を回すことは難しいと考えていました。ヨンシルはイ・スンジに渾天儀とヘドンクムヌを一緒に回すことは難しいと言いました。ヨンシルはイ・スンジに今作ってる格物を見せるため工房に案内しました。
ヨンシルの工房では三人の弟子が作業をしていました。
「これは何ですか?」
イ・スンジは新しい格物を見て驚きました。
「この方は?」
弟子の少年がヨンシルに尋ねました。
「私にとって必要な貴賓です。天才とバカは紙一重です。」
ヨンシルは格物に興味を示して調べ始めているイ・スンジを指し示しました。イ・スンジはこの装置はどうやって動いているのかヨンシルに尋ねました。ヨンシルは黒い球を見せてこれだと言いました。
「歯車は擦り減るので正確さに欠けます。大事な部分は銅管にしました。どうやって鐘を鳴らすか見ててください。」
ヨンシルは上で作業している太い少年に球を落とすように頼みました。少年が球を転がすとさじに当たり人形のひじを動かして鐘を鳴らしました。イ・スンジは驚きヨンシルは満足そうにうなずきました。時計は一更~五更にそれぞれ一回から五回まで鳴るように作られていました。イ・スンジは球が狙い通りに動き鐘が鳴る仕掛けをヨンシルに質問しました。ヨンシルは仕組みについてわかりやすく説明するとイ・スンジは東海禁漏(ヘドンクムヌ)のように多くの人形が必要ではなく小さな球で動く時計にたいへん驚き感心しました。イ・スンジは玉の重さと体積が同じことに気が付きました。
「あなたは亡き仲間がつかわしてくれた方に違いない。あなたは計算を・・・。」
ヨンシルは計算をイ・スンジに頼もうとするとイ・スンジはヨンシルが言い終わる前に計算しますと言いました。
「計算します!やらせてください!」
ソヒョン王女は仲間が増えたヨンシルにこれから縫う衣はひとつじゃ足りないわねと木彫りの人形を見ながら心に思いました。
イ・スンジは夜も寝ずに算術に励みました。
回想シーン。
町を歩いているイ・スンジはヨンシルに自分がヒジェに教えたらどうすると尋ねました。ヨンシルは純粋な探求心を持つヒジェにも見せようと言いました。
「きっとチャン判事(パンサ)も・・・喜んでくださる。幸せになると思います。そうだ。動く物に正確な力はわかりますか?亡き仲間によると平均速度を出すのは無理だと・・・。」
イ・スンジの部屋。
イ・スンジはひらめきました。
「そうだ。これだ。」
ヒジェはソヒョン王女の手伝いを得て渾天儀を作っていました。そこにイ・スンジが来て東海禁漏(ヘドンクムヌ)と渾天儀が同時に動かせない理由を説明しました。二つを同時に動かすには絶えず動く天体の運行を究明するように正確な計算が必要で固定的な絶対値はわからないと言いました。
「チョン司直に会いました。彼が作った時計を見ました。チャン判事(パンサ)にも見せたいと。」
「なんだと?隠れて作っているのにか。」
「チャン判事(パンサ)も行ってください。チャン司直の水時計は革新的です。」
「何がだ。」
「落下です。」
ヒジェはヨンシルが新しい時計を作っていることを聞いて劣等感を刺激され自尊心が傷つきました。
「私にも夢があります。ヨンシルとチャン判事(パンサ)が力を合わせて朝鮮のために働くこと。ヨンシルが観測所で死んだと聞いた時私の夢がひとつ消えました。ヨンシルは私の慰めが不要なほど大きな人になっていました。ヨンシルが成長して戻って来たことは私の大きな喜びです。そしてヨンシルを助けてくれたあなたに恩返しがしたかった。聡明な朝鮮の光がここにあるのに雲に覆われています。私はその雲を取り除きたかったのです。チャン判事(パンサ)は自分を縛っている縄を解くべきです。チャン判事(パンサ)には己の姿が見えていません。チャン判事(パンサ)真の自分に気づくことを殿下も願っておられます。」
ソヒョン王女はヒジェを説得しました。
イ・チョンはヒジェに工房の地図を渡しました。
キム・ハクチュは通りで地図を見ているヒジェに声を掛けました。
「南陽(ナンヤン)の戴陽(チェヤン)県に行こう。」
キム・ハクチュはヒジェを誘いました。
「もう奴には興味がない。一人で行け。」
ヒジェは断りました。
キム・ハクチュはヒジェが地図を持っていることに気が付きました。
夜になりヒジェは誰もいないヨンシルの工房に松明を持ったまま入って時計を見て驚きました。
「落下。何が落ちるのだ。さっぱりわからん。回すための歯車がない。水運儀象台とまったく違う。一体・・・どうやって。」
ヒジェは鉄の球を見つけ銅管に転がしてみました。すると球が転がり穴に落ちました。ヒジェは頭の中で仕掛けが動く仕組みを考えると気が付きました。しばらくして提灯を持ったヨンシルが来たのでヒジェは陰に隠れました。
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感想
これは新しいからくり時計をどうやって作ったのでしょうか!まったく私にもさっぱりわかりません(笑)重力のみで動くようですね。この回で面白かったことは「新しい格物を発明することの喜びや幸せ」です。その感覚が私にも伝わりました。ヨンシルはヒジェが幸せになるには邪心を捨ててこの喜びのために働くことだと同じ技術者として理解しています。自分で論理的に物事を思考する技術を習得した人間にとって新しい発見をすることは幸せなこと。何もしないことは不幸なことなんですよね。悶々と思考しながら真実を発見した時のスッキリ感といいますか、昔から人類はそれの積み重ね、その他大勢の追従者はその発見を信じて従ってるだけなんですよね。
ヒジェは大好きな王女様に説得されて、もう次はない感じになりました。そろそろ最後のお邪魔虫、キム・ハクチュが捕まる時が来るのでしょうか。もうすぐ最終回なんですよね。続きが気になります。
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