チャン・ヨンシル~伝説の科学者~14話「悲しみの咆哮」のあらすじ詳細とネタバレ感想
あらすじ
夜の天体観測所。ヨンシルはイム氏とパク・ヒョウォンと空を見上げていました。パク氏は新たな算出方法を考えると言い星たちに礼を言いました。
「星よ。私たちに力を貸してくれ。お前たちを深く知り仲良くなりたいのだ。」
「どうか我々に空の秘密を教えてください。天よー。私たちの計算式のためにどうかお力添えくださいーー!」
ヨンシルたちが観測台にいる間、チャン・ヒジェたちは観測所の中に忍び込んでいました。ヒジェは観測所の中にある書物や張り紙を見て天儀の図面を見て泣き言を並べました。
「いつになったら裏でお前を調べるようなみじめな屈辱から逃れられるのだ。はっはっは。私は一歩すら踏み出せぬのに、ヨンシルは駆けている。天は私に恨みでもあるのか。天はいつまでもお前を私の前で走らせる。私の何が劣るというのだ。」
ヨンシルたちが部屋に戻ってくるとヒジェは隠れました。
ヒジェはハ・ヨンの刺客の頭目キム・ハクチュに合図しました。背後で三人の両班の男たちが計画の遂行を見張っていました。
イム氏とパク氏は正確な計算ができたとヨンシルに言いました。
同じころ、観測台に火が放たれました。
ヨンシルは計算式を保管しようと二人に言いました。そこにヒジェとキム・ハクチュたちが現れてヨンシルは腕を斬られ文書が燃やされました。イム氏とパク氏も少しずつ斬られていきました。ヒジェはヨンシルに文書の写しの場所を知っていると言うとイム氏とパク氏はヨンシルを先に脱出させました。イム氏とパク氏は応戦しましたがキム・ハクチュに殺されてしまいました。
手負いのヨンシルは写しの保管庫に行きました。ヨンシルの後をつけてきたヒジェはヨンシルの脚を斬り穴に松明を落としました。
「ヨンシル。最後に私の顔を忘れるな。」
「一体なぜこんなことを。ヒジェ様はこの国も天文も大切に思っておられるはず。」
「もちろんだ。だがそれより自分がもっと大切だ。」
「ナウリ。もうおやめください。いかに貴重な記録かご存知でしょう。私は殺されても構いません。この記録だけは守ってください。」
「記録には無用だ。生まれ変わったら格物には関わるな。お前に会わぬことを祈る。」
「消さないと。消えてくれ。頼む!」
ヨンシルは衣で火を消そうとしました。ヒジェはヨンシルの背中を斬りました。
キム・ハクチュはヒジェと合流しました。
燃え盛る保管所を見てキム・ハクチュはヨンシルの死にざまが見られないと悔しがりました。
(キム・ハクチュは変態か!)
イ・チョンが観測所に着くと建物は既に火の中にありました。イ・チョンはパク・ヒョウォンとイム氏の遺体を火の中から運び出しました。
朝、ソックが観測所に来ました。観測所は雪で覆われていました。イ・チョンはパク・ヒョウォンとイム・ミョンドクを葬りヨンシルの墓標も経てました。ソックは泣き叫びました。イ・チョンは獣に食べられないように遺体を石で覆っているのだとソックを諭しました。ソックはますます泣き叫びました。
世宗とソヒョン王女のもとにイ・チョンが現れました。イ・チョンはやつれた表情で世宗に報告しました。
「殿下。心してお聞きください。殿下。殿下・・・。昨夜観測所が燃えてすべて灰になりました。私が着いた時にはチャン・ヨンシルとパク・ヒョウォンとイム・ミョンドクが死んでいました。」
「誰が、死んだと?」
「パク・ヒョウォン、イム・ミョンドク。そして、ヨンシルです。」
「・・・・・・!誰の仕業だ。」
世宗とソヒョン王女は呆然となりました。
「殿下の格物に反対する者の仕業でしょう。」
「誰だ!心当たりがあるだろう!」
「殿下・・・。」
世宗はハ・ヨンの顔を思い浮かべました。
「余の責任だ。余のせいであの者たちは死んだのだ。」
「違います殿下。ヨンシルと博士が死んだのは私の責任です。彼らの身を守ることを怠った私のせいなのです。せめて私の命で償いたいと思います。殿下。悲しまないでください。ヨンシルたちのことはあきらめなければなりませぬ。」
イ・チョンはひれ伏したまま泣きました。
世宗も胸を押さえて泣きました。
世宗の部屋から出て来たハ・ヨンはイ・チョンにもっと大きな苦しみがなっていると脅しました。
「殿下。明の使臣に観測所のことを知られました。皇帝陛下に許しを請う文書をお書きください。私が命を賭して明に赴き皇帝陛下に届けます・・・。」
ハ・ヨンは廊下から部屋の中の世宗に向かって上奏しました。
部屋から出て来た世宗はハ・ヨンに皇帝の方角に向かい許しを請うと伝えてくれと言いました。
「それから余はそなたに大きな罪を犯した。そなたの賛同を得るため努力すべきだった。これほど痛ましい出来事は起きなかった。余はそなたの気持ちを分かっておる。今後はどうかそなたも・・・余の心をわかってほしい。頼む。」
宮殿から出て来たソヒョン王女は塀に寄りかかり口を押さえて泣きました。
チャン・ヒジェは燃え尽きた小屋の墨と化した木をどけて扉を開けるとヨンシルが気を失っていました。チェ・ボクはヒジェに燃えないように深く掘っていたと教え無縁墓を紹介しヨンシルの遺体のかわりとなる骸の場所を教えていました。チャン・ヒジェはヨンシルを峰打ちにして眠り薬(のような意識がしばらくなくなる薬)を飲ませていたのでした。
ヨンシルは目覚めるとそこは写本の小屋があった場所ではなく観測所のあった場所でした。手には文字が書かれた包帯が巻かれていました。ヨンシルは文字を読むとヒジェが「お前を助けたのは明国での借りを返すためだ。暦法が皇帝に知られた。二度と戻ってくるな」と書かれていました。
ヨンシルはイ・チョンが積んだ石を掴んで泣きました。
世宗9年(1427年)。
御医が世宗を脈診していました。世宗は目の病気を患っていました。
世宗は御医にこのことはまだ黙っているように命じました。
大朝会(毎月1日と16日に開かれる儀式)。
官僚は体が悪くなるどころか世宗がますます偉大になっていると噂しました。
昼間から酒を飲んで酔った青い服の官僚パク・ヨンは朝会の場に乱入して眠ってしまいました。
世宗は調律師のパク・ヨンを呼びました。絶対音感を持っているパク・ヨンは朝会の磬石(きょうせき)の音が聞くに堪えないから飲んでいたのだと釈明しました。
イ・チョンはパク・ヨンを仕事を手伝うよに命じられました。パク・ヨンはイ・スンジという学者が漢陽の緯度を算学で37度39分と割り出したと教えました。
書雲観に復帰したチャン・ヒジェは緯度を割り出した噂を聞きつけてイ・スンジに会いました。イ・スンジは自分を罰するように願いました。ヒジェはイ・スンジに書雲観に来るように勧誘しました。イ・スンジは懐からヨンシルが作った北極が分かる道具を見せてこのおかげでわかったのだと言いました。ヒジェはヨンシルが生きているかもしれないと思いました。そこにイ・チョンが現れイ・スンジにこれをどこで手に入れたのかと怒鳴りました。
ヨンシルは糸ノコギリで磬石を切っていました。
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感想
何てことでしょう。学者様がハ・ヨンの手下キム・ハクチュに殺されてしまうとは!チャン・ヒジェは何て悪い奴なのでしょう。ヨンシルを助けるならはじめから計画に参加しなければいいのに。この件で人材に空きが出たのかなぜか書雲観に復職しているヒジェは憎らしい役ですね。キム・ハクチュは現代の価値観では精神異常者ですね。そんなゴミみたいな人材を操っているハ・ヨンが正道を極めた性理学者として世宗に認められているのがおかしいですねぇ。まったく無茶苦茶なドラマです。あの算術の天才君ソン・サグクが計算から外されたのは死亡フラグの逆バージョンなんでしょうかね。ソヒョン王女様もおいたわしい。世宗も糖尿病のせいか?目を患っていて先は長くなさそうです。果たしてヨンシルは再び日の目を浴びる日は来るのでしょうか。続きが気になります。
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