へチ(獬豸)王座への道 最終回(24話)
目次
あらすじ
司憲府(サホンブ)の齊坐(チェジャ)聴の間。
「余が本日、こうして直接憲府(ホンブ)に皆を集めたのは世の中の改革はここ司憲府(サホンブ)からはじめるべきだからだ。この国は長らく腐敗してきた。この国の者は憲府(ホンブ)を信じず、誰も、憲府(ホンブ)が公正であると思っていない。」
英祖(ヨンジョ)は言いました。
「殿下、おそれながら・・・。」
ユ執義(チプウィ)が発言しようとしました。
「黙れ!まだ余の話は終わっておらぬのがわからぬか!ゆえに余は、憲府(ホンブ)の長い腐敗をこれ以上見過ごせぬ。それは、この国と、憲府(ホンブ)の皆のためだ。これまで司憲府(サホンブ)の権限を握って来た吏曹正郎(イジョチョンナン)の権限を廃止し、制度を大きく変えることをあまねく天下に、宣言する!」
英祖(ヨンジョ)は太い声で言いました。
同席していた官僚たちは動揺しました。
「憲府(ホンブ)の人事を手中にする吏曹正郎(イジョチョンナン)を?」
パク・ムンスは呟きました。
ユ執義(チプウィ)は驚きました。
英祖(ヨンジョ)は三司(サムサ)の人事制度を変えると述べ、領議政(ヨンイジョン)のイ・グァンジャに宣旨(せんじ)を述べさせました。
李光佐(イ・グァンジャ)は命令書を両手に拡げて司憲府(サホンブ)、司諫院(サガノン)、弘文館(ホンムングァン)の三司(サムサ)は人事権を持つ吏曹正郎(イジョチョンナン)に牛耳られていたことを述べじめました。すると、反対派の大臣や官僚たちが一斉に立ちあがって抗議しました。イ・グァンジャの声は官僚たちの騒ぎ声でかき消されてしまいました。
◆
英祖(ヨンジョ)はイ・グァンジャととともに部屋を出ました。英祖(ヨンジョ)は司憲府(サホンブ)の混乱の収拾を、扉の外で待っていたユン・ヒョクとパク・ムンスたちに任せました。
執事のチャドンが英祖(ヨンジョ)のもとに駆け寄ると密豊君(ミルプングン)が王宮に侵入して謀反を企んでいたと報告しました。
◆
便殿の前庭。
謀反に失敗した密豊君(ミルプングン)は衣服を脱がされ全身を殴られていました。そこに英祖(ヨンジョ)が現れました。
森の中。
タルムンは最後の残党を斬り殺しました。
「我々は今崖の淵に立たされている。真っ逆さまに落ちるのは一瞬だ。その瞬間が訪れた時に何を思うだろうか。権力を失えば死ぬのだ。」
(ミン・ジノンのナレーション。)
ウィ・ビョンジュは牢の中に閉じ込められていました。
「密豊君が!密豊君が王宮に侵入した!王宮を守るのだ!」
兵士たちが王宮の中を忙しそうに走っていました。
大王大妃の部屋。
チョン・ヨジはイヌォン大王大妃のもとに駆け付けると密豊君の侵入を報告しました。大王大妃は口を大きく開けて驚きました。
正殿の前庭。
「イ・グム・・・。」
密豊君(ミルプングン)は石畳の上で四つん這いになりながら笑いました。
「密豊君・・・貴様・・・・・・。」
英祖は密豊君を見下ろしました。
「はあ。はあ。俺は、いまだにわからない。俺ではなくお前なのか。ミン・ジノンも少論どもも南人も皆お前に味方した。なぜ俺が手に入れられないものを貴様が持っている!」
密豊君(ミルプングン)は息も絶え絶えになりながら言いました。
「なぜ自ら宮(クン)に来たのだ。答えよ密豊君!逃げられたはずだ。どうして。」
英祖(ヨンジョ)は尋ねました。
「王になって、死にたい。逃げても捕まる。最後は王らしく、堂々と、死にたい。それが王ではないか?王はそうするべきではないかーーー?」
密豊君は答えました。
チョン・ヨジがその場に駆け付けました。
密豊君の手は震えていました。
「怖いのか?お前さん。それでも王として、堂々と死にたいのか?そうだな。今より怖くてつらい道を選んでいたらお前が王になっていたかもしれぬ。だがもう遅い。手遅れだ。お前は決して許されない悪行を繰り返した。罪を償わせる約束を果たしてやろう。すぐに死をもって償わせてやろう。内禁衛将(ネグミジャン)!罪人を連れて行け!」
英祖は命じました。
すぐに内禁衛(ネグミ)の兵士が密豊君の両腕を掴みました。
すぐに内禁衛(ネグミ)の兵士が密豊君の両腕を掴みました。
密豊君(ミルプングン)は兵士の手を振り払うと、刀を奪いました。
「イ・グム――――!」
密豊君(ミルプングン)は刀を振り上げると英祖(ヨンジョ)に向かって駆け出しました。
「殿下!」
チョン・ヨジは英祖(ヨンジョ)を庇おうとして抱き着きました。
英祖はヨジを庇うため抱き合ったまま密豊君に背を向けました。
英祖が振り返ると、密豊君は自分の腹を突き刺していました。
「お前の勝ちだ・・・。俺は・・・・負けた。」
密豊君は口から血を流して咳き込みました。
回想シーン。
「先に逝ってるからね、あの世で中殿(チュンジョン)になって待っているから・・・あなたも・・・王に・・・・・。」
ユニョンは密豊君(ミルプングン)の腕の中で事切れました。
「最後は・・・王・・・王として・・・・・・。」
密豊君はユニョンを想いながら死んでいきました。
「結局。こうなるのに。結局。タン・・・・・・。」
英祖は密豊君の死を悲しみました。
ミン・ジノンの屋敷。
ミン・ジノンはチョン・テグから密豊君が自害したことを知らされました。
「密豊君のような言いなりになる王が必要だった。私が間違っていた。これまで朝廷のことを思って生きてきたが、最後に残ったのは後悔だとは。後悔後先断たずとはこのことだ。」
ミン・ジノンは言いました。
「だが後悔のない人生も恐ろしいのでは?」
チョン・テグは言いました。
司憲府(サホンブ)。
武官たちが密豊君の事件を噂していました。
「人生とは無常だな。王になりかけたお方も最後はああなるとは。」
チャンダルは監察長のユン・ヒョクに言いました。
「もうこの世にいないお方だ。その話はもうやめよう。」
パク・ムンスは言いました。
王の部屋。
ユ・ジャグァンはまだ残党が残っているので捕まえて処罰しようと英祖に上奏しました。
朝廷。
英祖(ヨンジョ)は逆徒の処刑を大臣たちに命令しました。
司憲府(サホンブ)。
司憲府(サホンブ)。
アボンは密豊君(ミルプングン)のことは許せないと怒りをあらわにしました。
朝廷。
朝廷。
ハン・ジョンソクを陥れたウィ・ビョンジュに斬首刑が言い渡されました。
街。
語り部は事の顛末を民に話しました。
処刑場。
大逆罪人ウィ・ビョンジュ、李麟佐(イ・インジャ)らは筵(むしろ)の上に正座させられていました。
「あんたらは人の道を歩いていたらこちら側に立てていた。あんたらのような南人派も能力次第で登用される世の中になっていたはずだ。」
パク・ムンスはウィ・ビョンジュに話しかけました。
「そうだ。その通りだ。だが肝に銘じておけ。お前も同じ目に遭う。いつかこうやって私のように処刑される。」
ウィ・ビョンジュはパク・ムンスに言いました。
「そうかもしれない。だが私はあんたと違って震えたりしない。後悔しないから。罪人どもを処刑しろ。」
パク・ムンスは刑の執行を命じました。
太鼓の音が鳴りました。赤い服を着た処刑人は大きな刀を肩に担いで舞を披露しました。
ウィ・ビョンジュはハン・ジョンソクとの会話を思い出していました。ハン・ジョンソクはウィ・ビョンジュとは別の道を選ぶと言いました。そして先ほどのパク・ムンスの話を思い出しました。
ウィ・ビョンジュは思い改めることもなく斬首されました。
夜の川辺。
「さらばだポクタン。他の世の中では恨むこともなく、お前の思う通りに、絹の服を着たチェ・ユニョンとして生まれろ。」
タルムンはユニョンに別れを告げました。
ユニョンの遺体は小舟に乗って川を下りました。
深夜の王宮。
王のもとにヨジがやって来ました。
「さぞお辛いでしょう。私でもお力になれるのなら・・・。」
ヨジは淡々と言いました。
「恐怖。私でもやはり恐怖を感じる。この座にいる限り、また同じことは起きるだろう。誰かを罰し、誰かを殺す。そのたびに正しかったのか、間違っていたのか、己に王の資格を問うだろう。」
英祖(ヨンジョ)は言いました。
「おそれながら殿下。申し上げてよいですか。それを問われておられるならば王の資質ははおありになります。選択を誤ることはあっても殿下はこの日と同じ問を繰り返されるでしょうから。私は殿下を信じております。それだからこそ殿下をお慕いしています。」
ヨジは告白しました。
「ヨジ・・・・・・。」
英祖(ヨンジョ)は静かにヨジを抱きました。
ヨジは英祖(ヨンジョ)の苦しみを想って涙を流しました。
英祖(ヨンジョ)はヨジの涙を指で拭いました。
日中のミン・ジノンの屋敷。
配下の両班たちがミン・ジノンのもとに集まって来ました。
ミン・ジノンはもう国王に逆らえないとあきらめ隠居を決めていました。
王宮。
李光佐(イ・グァンジャ)はチョ・ヒョンミンから王様が執務室で夜を明かされたので今は休憩中であると知らされました。そこに英祖(ヨンジョ)が部屋に入って来て会議の準備をしようと言いました。イ・グァンジャは何日も執務室で徹夜している王の身体を気遣いました。
朝廷。
文官たちが揃いました。
英祖が部屋に入って来て会議をはじめました。
英祖は吏曹正郎(イジョチョンナン)と三司(サムサ)の改革を宣言しました。
司憲府(サホンブ)。
ユン・ヒョクは司憲府の改革のためにチュ・ヨンハンたちに署名を求めました。チュ・ヨンハンは監察長ユン・ヒョクに従って署名したと言いました。しかしアボンはチュ・ヨンハンの署名がないことに気が付きました。
「チュ・ヨンハンと言うべきなのにチュ・ヨンフンと書いてある!」
チャンダルも言いました。
ユン・ヒョクはチュ・ヨンハンの肩に腕を回して署名をやり直すように求めました。
チュ・ヨンハンは渋々署名をしました。
朝廷。
ユ執義(チプウィ)は憲府(ホンブ)の改革に反対しました。
英祖(ヨンジョ)は不正を防ぐために細かい規則を作ったと答えました。
議論はふたとき続きました。
「議論が過ぎたようだな。皆も疲れたであろう。ではこれで朝会は終わりにしよう。少し休んでから午後から議論を再開することにしよう。」
英祖は朗らかに言いました。
英祖はイ・グァンジャらと共に休憩に入りました。
便殿。
大臣たちは毎日何度も司憲府と三司(サムサ)の改革について議論を続けたので声も枯れて疲れ果てていました。
王宮の一室。
パク・ムンスは憲府(ホンブ)を含めた三司(サムサ)の上疏(じょうそ、上奏)を上司のチョ・ヒョンミンに提出しました。チョ・ヒョンミンは必ず改革を果たさねばと希望を持って言いました。
夜。
李光佐(イ・グァンジャ)は王から民と対話すると聞いて心配していました。
英祖(ヨンジョ)は労働と税をおさめるだけの存在だった民と対面することを強く希望していました。
「私は民と一緒に暮らした時のほうが長いのだ。身分低い母から産まれた王。ゆえに私なら民とうまく話せると思う。」
英祖(ヨンジョ)はイ・グァンジャに言いました。
日中の街。
王が街で民の話を聴いてくれるという知らせが張り出されました。
タルムンはクンテから知らせを受けて英祖(ヨンジョ)は両班だけでなく庶民の王になるつもりかと感心しました。
王宮の一室。
反対派が集まって話し合っていました。
対話の場。
英祖(ヨンジョ)は城門の前で民の訴えを直接聞きました。
「今日は万民の話を聴くためにもうけた。身分の区別はない。誰でもすべて思っていることを言ってくれ。」
英祖(ヨンジョ)は民に話しかけました。
大王大妃の部屋。
イヌォン大王大妃は崔尚宮(チェサングン)から王が民と話しているという知らせを受けました。
水刺間(スラッカン)。
ヨジは料理はできないけど雑用を手伝いたいとハ尚宮(チョホン)に言いました。
そこに仁元(イヌォン)大王大妃がやってきてヨジを大殿(テジョン)の女官にするよう命じました。仁元(イヌォン)大王大妃はヨジを英祖(ヨンジョ)の女人(にょにん)にするつもりだったと言いました。イヌォン大王大妃も王宮に来る前は料理が得意だったと言って料理をはじめました。
夜の城門前。
英祖(ヨンジョ)は子の刻近くになっても民の話を聴いていました。
民は兵役のかわりに納める税の負担が苦しいと言いました。
ヨジとチョホンたちは王の傍まで料理を持って来ました。
英祖(ヨンジョ)は土地を持つ両班が税を負担すべきだと公言しました。
民は税が半分になると聞いて喜びました。
「殿下。おそれながらこれは正しくありません。殿下はどうして民を味方にして不当な制度を施行なさるのですか。」
両班は反対しました。
英祖(ヨンジョ)は「民なくして国は成り立たない。いたわり心せねばならぬ」と言いました。
英祖(ヨンジョ)は制度に賛成する者は南門へ、反対する者は北門に集まるよう宣言しました。
李光佐(イ・グァンジャ)は民が混乱しないようにするため兵に命じました。
民は一斉に南門に向かいました。
日中の王の部屋。
英祖(ヨンジョ)は筆で民を愛するというという文字を書きました。
文字は扁額にされました。
「均貢愛民 郎用蓄力」
語り部のクンテたちは税を均等にして民を慈しむという意味を集まった民に教えてあげました。
「主上殿下万歳~!」
クンテたちは喜びました。
一年後。
パク・ムンスが河原で暮らしている物乞いたち(アボンとチャンダルも潜入している)を見ると、彼らは幸せそうに歌っていました。パク・ムンスは乞食の中に集まり飴を配りながらチェ令監が米を盗んだか尋ねました。物乞いの一人は米を盗んだ奴のことは忘れないと答えました。
役所。
パク・ムンスはチェ令監を監視しました。
アボンとチャンダルはパク・ムンスと合流しました。チャンダルは50歳にもなって物乞いに扮するとはと呟きながら落ち込んでいました。
寺。
英祖(ヨンジョ)はタルムンと密会し情報を得ました。タルムンは民と何度も対話している英祖(ヨンジョ)に王宮だけで満足するように言いました。タルムンは嬉しそうに英祖(ヨンジョ)を見送りました。
工房。
閔鎭遠(ミン・ジノン)は陶器に絵付けをしていました。
「久しぶりだな大監(テガム)。」
英祖(ヨンジョ)が会いに来ました。
ミン・ジノンはタルムンが自分の居場所を教えたことを悟りました。
英祖(ヨンジョ)はミン・ジノンに登庁して欲しいと頼みました。
ミン・ジノンは他にもいい人材がいると断りました。
「いつか私はここで司憲府(サホンブ)のヘチの話をしました。ヘチ。善と悪を裁く伝説の生き物です。なぜヘチは伝説でしか存在しないか。現実では善悪を裁くことは不可能です。どれほど夢見ようとも。私は長い間その夢を捨てていました。私はこの世の中にいるのは勝者と敗者のみで、権力を失えば死あるのみと思っておりました。私は簡単にあきらめて失望していたのです。実は人生も政治も不可能な夢を見ながら時間をかけてすすむものです。いつか殿下に失望する日が来るかもしれません。殿下も後ろに下がる日が来るかもしれません。その日が少しずつ、遅く来ることを願います。殿下なら遅らせることができると思います。殿下はお一人ではありません。殿下と同じ夢を持つ友がいるからです。」
英祖(ヨンジョ)はミン・ジノンとの別れを悲しみました。ミン・ジノンは去っていった英祖(ヨンジョ)に向かって拝礼すると作業に戻りました。
役所。
パク・ムンスはアボンとチャンダルを連れてチェ令監を捕まえに行きました。
「暗行御史、パク・ムンスのお出ましだ~!」
アボンとチャンダルは叫びました。
「お前ら、俺が捕まえてやる!は~~~っ!」
パク・ムンスは駆け出しました。
隠れ家。
タルムンは部下を率いて王様の次の対話に向けて情報を集めに行きました。
花びらが舞う野辺の道。
「志半ばであきらめ、失望せず・・・・・。」
英祖(ヨンジョ)はつぶやきながら歩いているとヨジが待っていました。
英祖(ヨンジョ)はヨジと手をつなぎました。
「こうやって外出すれば手をつなげる。一石二鳥だ。」
英祖(ヨンジョ)は微笑しました。
チャドンが王様に声を掛けました。
三人は民の視察に向かいました。
掘っ立て小屋が立つ貧しい村。
英祖(ヨンジョ)たちが村に行くと橋が壊れかかっていました。
英祖(ヨンジョ)は橋の修繕をするかどうか民に尋ねに行きました。ヨジはチャドンに内禁衛(ネグミ)を呼びに行くように頼みました。
英祖(ヨンジョ)は子どもたちに話しかけました。
「こうやって、道半ばであきらめず、失望せずに行こう。人生も政治もゆっくりと前に進むものだから。」
英祖(ヨンジョ)はヨジに向かって微笑みました。
完
感想
韓国ドラマ「ヘチ」最終回24話の感想です。謀反に失敗した密豊君(ミルプングン)は失脚し、ミン・ジノンも政界から引退して事件が終わりました。ヨジは王様の女人(にょにん)として王宮で暮らすことになり、チョホンも尚宮に昇格しました。
一応の完結を見ましたが、めでたしめでたしと言うよりも、また新たな次の人生への幕開けという形でドラマが終わりました。
ウィ・ビョンジュはどうやら最後まで悪役だったようですね。ドラマ「イ・サン」でも役者のハン・サンジンさんの変貌ぶりに驚いたものですが、こちらでも冷徹非常な悪を演じられていました。ウィ・ビョンジュの妻や娘は法律によると奴婢になります。
ミン・ジノンは罪に問われることなく無事隠居という終わり方をして、実はミン・ジノンも若い頃は正義だとか、公正さといったことに憧れていたことがわかりました。
このドラマでの英祖(ヨンジョ)は不正を正し、万民への公平さを目指してはいましたが、客観的に見ると周囲に味方ばかり集めている側近政治家であるとも考えられます。英祖(ヨンジョ)イ・グムの周囲にいるのはお友達と恋人、そして支援者だけです。ドラマなんだからしょうがないですし、何の違和感もありませんが、冷静になってみると味方も潔白で優しい人ばかりというのは現実にあり得ないなぁと思います。そしてお友達は英祖(ヨンジョ)に引き立てられてタルムン以外は全員出世。味方になれない人は悔しい思いをしなければなりません。
このお友だちのような部下に囲まれた人生は幸福なのかもしれませんが、それ以外の人からすると不正以外の何物でもないと思うのですよ。ユ執義(チプウィ)などお友だち以外の登場人物は敵や嫌なやつに見えますよね、人間の盲点です。はじめはユ執義(チプウィ)も職務に忠実な人間として描かれていましたのに。
恋愛面では最後に「お慕いしています」とヨジからの告白がありましたが、英祖(ヨンジョ)は具体的にどうすると自らヨジに告げることもなく、抱き合うという行為で愛情を示していました。王様なので身分の低い女性を一番に想っているとは言ってはいけない立場です。いずれは英祖(ヨンジョ)の女人(にょにん)として宮中で暮らすことが想像されますね。
英祖(ヨンジョ)の側室の一人に「 貴人趙氏(1707年 - 1780年)」という女性がいました。苗字がヨジと同じですが、一応は両班の出身です。この貴人との間に和柔翁主(화유옹주)という姫が生まれているようです。
さてはて、ヨジは茶母(タモ)という身分でしたが、誰かの養子になったのか、もともと貴族の令嬢だったのか!?結末は謎です。
途中、新型コロナウイルスが世界中に襲い掛かってドラマを全話見ることができませんでした。
完全なる感想は全話見終えてから書きたいと思います。
皆さまが健康でありますように。
一応の完結を見ましたが、めでたしめでたしと言うよりも、また新たな次の人生への幕開けという形でドラマが終わりました。
ウィ・ビョンジュはどうやら最後まで悪役だったようですね。ドラマ「イ・サン」でも役者のハン・サンジンさんの変貌ぶりに驚いたものですが、こちらでも冷徹非常な悪を演じられていました。ウィ・ビョンジュの妻や娘は法律によると奴婢になります。
ミン・ジノンは罪に問われることなく無事隠居という終わり方をして、実はミン・ジノンも若い頃は正義だとか、公正さといったことに憧れていたことがわかりました。
このドラマでの英祖(ヨンジョ)は不正を正し、万民への公平さを目指してはいましたが、客観的に見ると周囲に味方ばかり集めている側近政治家であるとも考えられます。英祖(ヨンジョ)イ・グムの周囲にいるのはお友達と恋人、そして支援者だけです。ドラマなんだからしょうがないですし、何の違和感もありませんが、冷静になってみると味方も潔白で優しい人ばかりというのは現実にあり得ないなぁと思います。そしてお友達は英祖(ヨンジョ)に引き立てられてタルムン以外は全員出世。味方になれない人は悔しい思いをしなければなりません。
このお友だちのような部下に囲まれた人生は幸福なのかもしれませんが、それ以外の人からすると不正以外の何物でもないと思うのですよ。ユ執義(チプウィ)などお友だち以外の登場人物は敵や嫌なやつに見えますよね、人間の盲点です。はじめはユ執義(チプウィ)も職務に忠実な人間として描かれていましたのに。
恋愛面では最後に「お慕いしています」とヨジからの告白がありましたが、英祖(ヨンジョ)は具体的にどうすると自らヨジに告げることもなく、抱き合うという行為で愛情を示していました。王様なので身分の低い女性を一番に想っているとは言ってはいけない立場です。いずれは英祖(ヨンジョ)の女人(にょにん)として宮中で暮らすことが想像されますね。
英祖(ヨンジョ)の側室の一人に「 貴人趙氏(1707年 - 1780年)」という女性がいました。苗字がヨジと同じですが、一応は両班の出身です。この貴人との間に和柔翁主(화유옹주)という姫が生まれているようです。
さてはて、ヨジは茶母(タモ)という身分でしたが、誰かの養子になったのか、もともと貴族の令嬢だったのか!?結末は謎です。
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