へチ王座への道7話
目次
あらすじ
夜、景宗(キョンジョン)は亡き父王の御真影に語り掛けました。
「 私も、知っていました。私は王にふさわしくないことを。この座は私めのものではないということを。」
都城(トソン)の街(回想シーン)。
雨が振り雷鳴がとどろきました。
延礽君(ヨニングン)もまた父を思って街をさ迷っていました。
「どうしてそのような生き方しかできぬのだ!」
生前の粛宗は延礽君(ヨニングン)の遊び人としての生き方を憂いていました。
「覚えていてください。兄上は・・・この国の・・・。」
延礽君は自分を慕っていた延齢君(ヨルリョングン)の死を思い出しました。
「王になれば少しは力が持てたかもしれません。」
延礽君はミン・ジノンの挑発を思い出しました。
王座の前(回想シーン)。
扉が開き、雨と涙に濡れた延礽君が入って来ました。
「行くところがなかったのだな。お前も。お前と私が残った。この血で混乱した宮に。父上も、フォンも、逝ってしまった。泣かぬともよい。罪人は私だ。どうしてお前が罰を受けようか。」
景宗もまた心の中で泣いていました。
「世子邸下(セジャチョハ)と私は、生き残ったのではありません。あの者たちにどうしてか生かされているのです!ゆえに私が本当の罪人を罰してはどうでしょうか。どうしてか生き残った私と邸下(チョハ)が!がこの世の中を覆してはどうでしょうか。」
延礽君(ヨニングン)はしっかりとした口調で兄を励ましました。
「 私も、知っていました。私は王にふさわしくないことを。この座は私めのものではないということを。」
都城(トソン)の街(回想シーン)。
雨が振り雷鳴がとどろきました。
延礽君(ヨニングン)もまた父を思って街をさ迷っていました。
「どうしてそのような生き方しかできぬのだ!」
生前の粛宗は延礽君(ヨニングン)の遊び人としての生き方を憂いていました。
「覚えていてください。兄上は・・・この国の・・・。」
延礽君は自分を慕っていた延齢君(ヨルリョングン)の死を思い出しました。
「王になれば少しは力が持てたかもしれません。」
延礽君はミン・ジノンの挑発を思い出しました。
王座の前(回想シーン)。
扉が開き、雨と涙に濡れた延礽君が入って来ました。
「行くところがなかったのだな。お前も。お前と私が残った。この血で混乱した宮に。父上も、フォンも、逝ってしまった。泣かぬともよい。罪人は私だ。どうしてお前が罰を受けようか。」
景宗もまた心の中で泣いていました。
「世子邸下(セジャチョハ)と私は、生き残ったのではありません。あの者たちにどうしてか生かされているのです!ゆえに私が本当の罪人を罰してはどうでしょうか。どうしてか生き残った私と邸下(チョハ)が!がこの世の中を覆してはどうでしょうか。」
延礽君(ヨニングン)はしっかりとした口調で兄を励ましました。
王の幸行の休憩所(日中の楼閣)。
「本当にやったのだな。お前が。」
景宗は報告に現れた弟に尋ねました。
「はい。殿下にお約束した通り、老論(ノロン)は分裂し始めるでしょう。ひび割れた陶磁器は・・・。」
延礽君は兄を励ますような口調で報告しました。
「崩れやすい・・・。次は、私の番だな。」
景宗は空を見上げました。
司憲府(サホンブ)の建物の前。
「ネイノン!ただちに下がらぬか!」
イ・イギョム、ミン・ジノンら老論の重臣たちは司憲府の前に集まり抗議していました。
「当然、下がるべきはあなた方です。憲府(ホンブ)を圧迫する朝臣方です。聞け!吏曹参議(イジョチャミ)チョン・ジェホ、弘文館(ホンムンガン)副提学(プジェハク)チェ・ヒョンジャン、戸曹判書(ホジョパンソ)チャン・テソン!芸文館(イェムングァン)直提学(チッチェハク)イム・スンヒョン!直ちにこの者たちを捕らえて連行せよ!」
ユン・ヒョクは毅然とした態度で言いました。
兵士はユン・ヒョクの命令に従いました。
「吏判(イパン)大監(テガム)~!テガ~ム!」
連行された官僚たちは助けを求めました。
「はじめるつもりか。本当の戦いを。」
ミン・ジノンはつぶやきました。
監察房(カムチャルバン)の廊下。
「大司憲(テサホン=長官)なのに何をしていたのです!」
ミン・ジノンはイ・イギョムに文句を言いました。
「すぐに抑え込みます。」
長官のイ・イギョムは答えました。
「もうよい!」
ミン・ジノンは怒りました。
「いつもより興奮しておられますな。ミン・ジノン大監(テガム)のこのような表情は最近よく見ます。これは、興味深い。」
前から延礽君(ヨニングン)がやって来ました。
「延礽君大監(テガム)!」
イ・イギョムは咎めるような口調で言いました。
延礽君はミン・ジノンをさらに挑発しました。そして、延礽君は善意だけではどうにもならないので大監(テガム)のように力をつけようと思うと言いました。
「本当にやったのだな。お前が。」
景宗は報告に現れた弟に尋ねました。
「はい。殿下にお約束した通り、老論(ノロン)は分裂し始めるでしょう。ひび割れた陶磁器は・・・。」
延礽君は兄を励ますような口調で報告しました。
「崩れやすい・・・。次は、私の番だな。」
景宗は空を見上げました。
司憲府(サホンブ)の建物の前。
「ネイノン!ただちに下がらぬか!」
イ・イギョム、ミン・ジノンら老論の重臣たちは司憲府の前に集まり抗議していました。
「当然、下がるべきはあなた方です。憲府(ホンブ)を圧迫する朝臣方です。聞け!吏曹参議(イジョチャミ)チョン・ジェホ、弘文館(ホンムンガン)副提学(プジェハク)チェ・ヒョンジャン、戸曹判書(ホジョパンソ)チャン・テソン!芸文館(イェムングァン)直提学(チッチェハク)イム・スンヒョン!直ちにこの者たちを捕らえて連行せよ!」
ユン・ヒョクは毅然とした態度で言いました。
兵士はユン・ヒョクの命令に従いました。
「吏判(イパン)大監(テガム)~!テガ~ム!」
連行された官僚たちは助けを求めました。
「はじめるつもりか。本当の戦いを。」
ミン・ジノンはつぶやきました。
監察房(カムチャルバン)の廊下。
「大司憲(テサホン=長官)なのに何をしていたのです!」
ミン・ジノンはイ・イギョムに文句を言いました。
「すぐに抑え込みます。」
長官のイ・イギョムは答えました。
「もうよい!」
ミン・ジノンは怒りました。
「いつもより興奮しておられますな。ミン・ジノン大監(テガム)のこのような表情は最近よく見ます。これは、興味深い。」
前から延礽君(ヨニングン)がやって来ました。
「延礽君大監(テガム)!」
イ・イギョムは咎めるような口調で言いました。
延礽君はミン・ジノンをさらに挑発しました。そして、延礽君は善意だけではどうにもならないので大監(テガム)のように力をつけようと思うと言いました。
役所。
パク・ムンスは国王に上疏(じょうそ)した罪で30回の杖刑に処されていました。
アボンとチャンダルはとヨジは兵士ともみ合いになりました。
ヨジは武官の腕を掴むと、上疏したくらいでここまで酷い罰は受けないと抗議しました。
そこに延礽君(ヨニングン)が景宗の王命を持って来てパク・ムンスを放免させました。
延礽君はパク・ムンスを気遣いました。
パク・ムンスは助けてくれた延礽君に感激しました。
ヨジはパク・ムンスを叩くと王族に対する無礼を謝罪しました。
延礽君はヨジとムンスと仲直りできて喜びました。
夜の民家。
延礽君はヨジとムンスとアボンとチャンダルと合流して科挙の不正について話し会いました。科挙では場所取りやカンニングといった小さな不正はもはや当たり前となっていました。延礽君はタルムンの部下から老論派の官吏が答案を書き換えて合格させているという話を打ち明けました。科挙の答案に使う紙も横領され、答案を偽造したり名前を書き換えたりしていたのでした。パク・ムンスは自分を助けるために延礽君が捜査を続けていたことに感謝しました。
延礽君の自宅。
延礽君は執事のチャドンから司憲府(サホンブ)の状況について報告を求めました。
「ムンスやヨジを私のせいで酷い目に遭わせることはできぬ。」
司憲府(サホンブ)の監察房。
ユン・ヒョクは科挙不正の捜査の状況について部下に捜査に万全を期すよう命じました。
部屋にウィ・ビョンジュが入って来て「その件はただちに私に任せよ」と言いました。
ユン・ヒョクが断ると、ウィ・ビョンジュは「まさにそちのような監察がいたが、悲惨な最期を遂げた」と脅迫しました。
ユン・ヒョクは「お尋ねしていませんし、気にもなりませんし、これ以上聞く必要がありますか?」と返すと仕事に戻りました。
ウィ・ビョンジュはユン・ヒョクが自分に従わないことで腹を立てました。
山中の小屋。
ミン・ジノンはタルムンと話していました。タルムンは延礽君(ヨニングン)が科挙の不正を調べ回っていたと話しました。ミン・ジノンは安溪君(アンゲグン)の不正が暴かれたのも延礽君の仕業に違いないと言いました。タルムンはその話を否定も肯定もしませんでした。ミン・ジノンはタルムンに命令を待つように言いました。タルムンが帰るとミン・ジノンは口の聞けない獣に仕事を与えました。
日中の王宮。
少論のイ・グァンジャは科挙の不正捜査について景宗に報告をしました。
景宗はチョ・ヒョンミンに老論について尋ねると、そこにミン・ジノンが現れました。
王の部屋。
景宗はミン・ジノンと茶を飲みました。ミン・ジノンは「老論の力が及ばぬところはありません」と脅すと、景宗は「まさにそれが問題だ」と返しました。ミン・ジノンは景宗に「延礽君(ヨニングン)の母が殿下の母上を死に追いやった」と言いました。
王妃の部屋。
妓女(キニョ、妓生の女)のユニョンは宣懿王后(ソニワンフ)に会うと「今こそお世継ぎを立てるまたとない機会です」と言いました。ユニョンが王妃を唆している様子を仁元(イヌォン)大妃が部屋の外で立ち聞きしていました。
景宗は延礽君(ヨニングン)と話し合っていましたが、ミン・ジノンから母の死について挑発されたことは話しませんでした。そこに密豊君(ミルプングン)がやって来ました。景宗は密豊君(ミルプングン)を追い払いました。
司憲府(サホンブ)。
「私を何と心得る。刑曹判書(ヒョンジョパンソ)の孫だ。」
監察長のチュ・ヨンハンは捕らえられた高官たちの息子をなだめようとしていました。チュ・ヨンハンは子息の中に友人ユン・テクがいることに気が付きました。チュ・ヨンハンはユン・テクに「これは王様が仕掛けた事だ」と教えてしまいました。
ミン・ジノンの家。
ミン・ジノンは国王が老論を粛正しようとしていると司諫院(サガンウォン)の長官に言いました。
司諫院の官僚たちは訴えを起こすために王宮に向かいました。
王の部屋。
「どうして不正をした者たちをお責めになるのですか?」
景宗は大司諌(テサグァン)から行き過ぎた捜査について諫められていました。
司諫たちも部屋の外から「お考え直し下さい」と訴えました。
街。
語り部は景宗が老論を追い詰めようとしていると民を煽っていました。語り部は不正は当たり前で老論と少論が争っている場合ではないと煽りました。
ヨジと朴文秀は話を聴いていました。二人は延礽君に報告することにしました。ヨジはタルムンと肩がぶつかってしまいました。
妓楼。
タルムンが戻って来るとそこに延礽君(ヨニングン)が怒った様子で待っていました。
「やはりお前だったか。お前はミン・ジノンの犬だからな。」
銀月亭。
延礽君(ヨニングン)は矢の練習をしながらタルムンと話していました。延礽君(ヨニングン)は権力の刃が弟に向かうまでは権力者のすることなど自分とは関係が無いと思っていたと話しタルムンを批判しました。 タルムンは延礽君(ヨニングン)に「王になれたとしても刺客に殺されるでしょうし、誰も言うことを聴いてくれないでしょう」と言いました。
「私がこの朝鮮で王らしい王になったとしたら?」
延礽君(ヨニングン)は王座への意欲を見せました。
民家。
延礽君(ヨニングン)とヨジとパク・ムンスとアボンとチャンダル、そしてチャドンも合流しました。五人は作戦を立てました。ヨジは「我々のように不満を持つこの国の人がいます。」と、党派に属さず科挙を目指している学生の協力を求めるよう提案しました。
延礽君(ヨニングン)は「ご苦労だった。皆は手を引いてくれ。私がやる。」と言いました。ヨジたちは延礽君と一緒に戦うことを誓いました。
「これからは本物の朝鮮の王を目指されるのですね?」
パク・ムンスは言いました。
「ゆえに一人で戦ってはいけません。私たちと一緒に参りましょう。」
ヨジは言いました。
アボンとチャンダルも忠誠を誓いました。
延礽君の家。
チョホンはサウォルと延礽君が本宅から引っ越す支度をしていました。そこにソ氏が怒って現れました。チョホンはソ氏をなだめました。
延礽君(ヨニングン)の別荘。
延礽君はアボンとチャンダルとヨジに両班の男としての振舞いを教えてあげました。三人はあまりの堅苦しさに根を上げかけました。
夜になりました。
ヨジとパク・ムンスとアボンとチャンダルは学生たちが集まる酒場に行きました。四人は科挙の不正について学生たちに話しました。後ろ盾の無い学生たちは受験して15年、20年になるが合格したことが無いと言いました。延礽君(ヨニングン)とチャドンは離れた場所で皆を見守っていました。
日中の成均館(ソンギュングアン)。
儒生たちは座り込みの抗議をしていました。
ミン・ジノンの家。
ミン・ジノンは学生たちが抗議している話を聴いて焦って立ち上がりました。イ・イギョムたちはミン・ジノンを鎮めようとしましたが、ミン・ジノンは慌ててどこかに行ってしまいました。
司憲府(サホンブ)。
儒生の父たちが司憲府(サホンブ)の前で騒いでいました。
持平(チピョン)のウィ・ビョンジュはどうしたものかと焦りました。
監察のユン・ヒョクは訴状が届いたので「処理します」とウィ・ビョンジュに言いました。
ミン・ジノンは司憲府(サホンブ)で騒いでいる受験生の父たちを馬上から眺めていました。
そこに延礽君(ヨニングン)が来て不正のせいで家門が没落しかかっている両班を憐れみました。
「やはり延礽君の仕業でしたか。君大監(クンテガム)をみくびっていました。やはり王座を狙いますか?」
ミン・ジノンは尋ねました。
延礽君(ヨニングン)は「権力に後悔はつきものですが、後悔は王座にのぼってからします」と言い返しました。
イ・イギョムは延礽君(ヨニングン)がミン・ジノンと張り合っている様子を遠くから監察していました。イ・イギョムは粛宗の遺言を思い出しました。
キム・チャンジュンの家。
イ・イギョムはキム・チャンジュンに会いました。
「延礽君(ヨニングン)なら吏判(イパン)ミン・ジノンを懲らしめることができます。延礽君(ヨニングン)を王にすれば朝廷の主導権を手に入れられます。」
イ・イギョムは言いました。
「だがダメだ。母の身分が低い。いったいどうするというのだ?」
キム・チャンジュンは言いました。
「先大王のご遺言を利用するのです。先大王殿下が指名されたのが延礽君(ヨニングン)だとしたら?」
イ・イギョムは言いました。
ソ氏の実家。
ソ氏は父に会いました。父はイ・イギョムから凄い話を聴いたと打ち明けました。
小屋。
密豊君(ミルプングン)は確保していた典獄署の囚人を理由なく殺してしまいました。
ユニョンは密豊君(ミルプングン)の乱れた心を落ち着けようとしました。
密豊君(ミルプングン)は「今にも王座がアイツに奪われそうだ!あ~!!計死録をくれ。これからは俺のやり方でやる。」と言いました。
夜。
チョホンはヨジを部屋に呼ぶと両班の女性の服を着せてあげました。ヨジが着替えようと上着を脱ぐと、そこに延礽君が部屋に入って来ました。ヨジは上着を投げると延礽君に出て行くように言いました。
延礽君は部屋の外でドキドキしながら待っていました。ヨジが両班の男の服に着替えて出て来ました。ヨジは見られたことを許しました。延礽君はヨジの帽子の向きを直してあげました。延礽君はヨジの瞳を、唇を見つめると視線をそらしました。
「紐は自分で結ぶがよい。」
延礽君はヨジから離れました。
「なぜだ。服じゃなく紐だ。どうかしてる。」
延礽君は動揺していました。
道。
男はうめき声を上げていました。
延礽君(ヨニングン)の部屋。
ソ氏が部屋に入って来るなり王座を目指しているのは本当か尋ねました。延礽君(ヨニングン)はチャドンの顔を見上げました。チャドンは何も言っていないことを表情で示しました。
延礽君(ヨニングン)は老論の動きを探るようチャドンに命じました。
クンテはタルムンに延礽君が行動を起こしたと報告しました。
大妃の部屋。
仁元(イヌォン)大妃はキム・チャンジュンとイ・イギョムから粛宗の遺言について聞きました。仁元(イヌォン)大妃は動揺していました。イ・イギョムは延礽君(ヨニングン)を王座に就けないと密豊君(ミルプングン)に奪われてしまうと報告しました。イ・イギョムは一族の名誉と命をかけて遺言があったと打ち明けました。
領議政キム・チャンジュンと大司憲(テサホン=長官)イ・イギョムは王に緊急の謁見を願い出ました。仁元(イヌォン)大妃は目通りを許しました。
ミン・ジノンは知らせを聞いて焦りました。
景宗は延礽君(ヨニングン)を世弟(セジェ)にするという父王の遺言を聞きました。
延礽君(ヨニングン)が慌てて王宮に向かっていると襲撃を受けました。
儒生の酒場。
ヨジが学生を煽っていると、ミン・ジノンの犬が現れました。男は鎌でヨジに襲い掛かりました。そして次に儒生たちに襲い掛かりました。
「やめろ!」
ヨジは男と戦い、鎌を奪って男の尻に突き刺しました。
男は痛みを感じない様子で立ちあがると、背中に隠していた武器を抜きました。
通り。
延礽君(ヨニングン)はミン・ジノンの刺客に襲われていました。
「死ね~。死ね~。」
ヨジは男に腕を斬られました。
通り。
タルムンは延礽君に助太刀しました。タルムンはすべての敵を斬り殺しました。
酒場。
ヨジは血まみれになりながら抵抗しました。
通り。
タルムンは自らの覆面を外しました。
パク・ムンスは国王に上疏(じょうそ)した罪で30回の杖刑に処されていました。
アボンとチャンダルはとヨジは兵士ともみ合いになりました。
ヨジは武官の腕を掴むと、上疏したくらいでここまで酷い罰は受けないと抗議しました。
そこに延礽君(ヨニングン)が景宗の王命を持って来てパク・ムンスを放免させました。
延礽君はパク・ムンスを気遣いました。
パク・ムンスは助けてくれた延礽君に感激しました。
ヨジはパク・ムンスを叩くと王族に対する無礼を謝罪しました。
延礽君はヨジとムンスと仲直りできて喜びました。
夜の民家。
延礽君はヨジとムンスとアボンとチャンダルと合流して科挙の不正について話し会いました。科挙では場所取りやカンニングといった小さな不正はもはや当たり前となっていました。延礽君はタルムンの部下から老論派の官吏が答案を書き換えて合格させているという話を打ち明けました。科挙の答案に使う紙も横領され、答案を偽造したり名前を書き換えたりしていたのでした。パク・ムンスは自分を助けるために延礽君が捜査を続けていたことに感謝しました。
延礽君の自宅。
延礽君は執事のチャドンから司憲府(サホンブ)の状況について報告を求めました。
「ムンスやヨジを私のせいで酷い目に遭わせることはできぬ。」
司憲府(サホンブ)の監察房。
ユン・ヒョクは科挙不正の捜査の状況について部下に捜査に万全を期すよう命じました。
部屋にウィ・ビョンジュが入って来て「その件はただちに私に任せよ」と言いました。
ユン・ヒョクが断ると、ウィ・ビョンジュは「まさにそちのような監察がいたが、悲惨な最期を遂げた」と脅迫しました。
ユン・ヒョクは「お尋ねしていませんし、気にもなりませんし、これ以上聞く必要がありますか?」と返すと仕事に戻りました。
ウィ・ビョンジュはユン・ヒョクが自分に従わないことで腹を立てました。
山中の小屋。
ミン・ジノンはタルムンと話していました。タルムンは延礽君(ヨニングン)が科挙の不正を調べ回っていたと話しました。ミン・ジノンは安溪君(アンゲグン)の不正が暴かれたのも延礽君の仕業に違いないと言いました。タルムンはその話を否定も肯定もしませんでした。ミン・ジノンはタルムンに命令を待つように言いました。タルムンが帰るとミン・ジノンは口の聞けない獣に仕事を与えました。
日中の王宮。
少論のイ・グァンジャは科挙の不正捜査について景宗に報告をしました。
景宗はチョ・ヒョンミンに老論について尋ねると、そこにミン・ジノンが現れました。
王の部屋。
景宗はミン・ジノンと茶を飲みました。ミン・ジノンは「老論の力が及ばぬところはありません」と脅すと、景宗は「まさにそれが問題だ」と返しました。ミン・ジノンは景宗に「延礽君(ヨニングン)の母が殿下の母上を死に追いやった」と言いました。
王妃の部屋。
妓女(キニョ、妓生の女)のユニョンは宣懿王后(ソニワンフ)に会うと「今こそお世継ぎを立てるまたとない機会です」と言いました。ユニョンが王妃を唆している様子を仁元(イヌォン)大妃が部屋の外で立ち聞きしていました。
景宗は延礽君(ヨニングン)と話し合っていましたが、ミン・ジノンから母の死について挑発されたことは話しませんでした。そこに密豊君(ミルプングン)がやって来ました。景宗は密豊君(ミルプングン)を追い払いました。
司憲府(サホンブ)。
「私を何と心得る。刑曹判書(ヒョンジョパンソ)の孫だ。」
監察長のチュ・ヨンハンは捕らえられた高官たちの息子をなだめようとしていました。チュ・ヨンハンは子息の中に友人ユン・テクがいることに気が付きました。チュ・ヨンハンはユン・テクに「これは王様が仕掛けた事だ」と教えてしまいました。
ミン・ジノンの家。
ミン・ジノンは国王が老論を粛正しようとしていると司諫院(サガンウォン)の長官に言いました。
司諫院の官僚たちは訴えを起こすために王宮に向かいました。
王の部屋。
「どうして不正をした者たちをお責めになるのですか?」
景宗は大司諌(テサグァン)から行き過ぎた捜査について諫められていました。
司諫たちも部屋の外から「お考え直し下さい」と訴えました。
街。
語り部は景宗が老論を追い詰めようとしていると民を煽っていました。語り部は不正は当たり前で老論と少論が争っている場合ではないと煽りました。
ヨジと朴文秀は話を聴いていました。二人は延礽君に報告することにしました。ヨジはタルムンと肩がぶつかってしまいました。
妓楼。
タルムンが戻って来るとそこに延礽君(ヨニングン)が怒った様子で待っていました。
「やはりお前だったか。お前はミン・ジノンの犬だからな。」
銀月亭。
延礽君(ヨニングン)は矢の練習をしながらタルムンと話していました。延礽君(ヨニングン)は権力の刃が弟に向かうまでは権力者のすることなど自分とは関係が無いと思っていたと話しタルムンを批判しました。 タルムンは延礽君(ヨニングン)に「王になれたとしても刺客に殺されるでしょうし、誰も言うことを聴いてくれないでしょう」と言いました。
「私がこの朝鮮で王らしい王になったとしたら?」
延礽君(ヨニングン)は王座への意欲を見せました。
民家。
延礽君(ヨニングン)とヨジとパク・ムンスとアボンとチャンダル、そしてチャドンも合流しました。五人は作戦を立てました。ヨジは「我々のように不満を持つこの国の人がいます。」と、党派に属さず科挙を目指している学生の協力を求めるよう提案しました。
延礽君(ヨニングン)は「ご苦労だった。皆は手を引いてくれ。私がやる。」と言いました。ヨジたちは延礽君と一緒に戦うことを誓いました。
「これからは本物の朝鮮の王を目指されるのですね?」
パク・ムンスは言いました。
「ゆえに一人で戦ってはいけません。私たちと一緒に参りましょう。」
ヨジは言いました。
アボンとチャンダルも忠誠を誓いました。
延礽君の家。
チョホンはサウォルと延礽君が本宅から引っ越す支度をしていました。そこにソ氏が怒って現れました。チョホンはソ氏をなだめました。
延礽君(ヨニングン)の別荘。
延礽君はアボンとチャンダルとヨジに両班の男としての振舞いを教えてあげました。三人はあまりの堅苦しさに根を上げかけました。
夜になりました。
ヨジとパク・ムンスとアボンとチャンダルは学生たちが集まる酒場に行きました。四人は科挙の不正について学生たちに話しました。後ろ盾の無い学生たちは受験して15年、20年になるが合格したことが無いと言いました。延礽君(ヨニングン)とチャドンは離れた場所で皆を見守っていました。
日中の成均館(ソンギュングアン)。
儒生たちは座り込みの抗議をしていました。
ミン・ジノンの家。
ミン・ジノンは学生たちが抗議している話を聴いて焦って立ち上がりました。イ・イギョムたちはミン・ジノンを鎮めようとしましたが、ミン・ジノンは慌ててどこかに行ってしまいました。
司憲府(サホンブ)。
儒生の父たちが司憲府(サホンブ)の前で騒いでいました。
持平(チピョン)のウィ・ビョンジュはどうしたものかと焦りました。
監察のユン・ヒョクは訴状が届いたので「処理します」とウィ・ビョンジュに言いました。
ミン・ジノンは司憲府(サホンブ)で騒いでいる受験生の父たちを馬上から眺めていました。
そこに延礽君(ヨニングン)が来て不正のせいで家門が没落しかかっている両班を憐れみました。
「やはり延礽君の仕業でしたか。君大監(クンテガム)をみくびっていました。やはり王座を狙いますか?」
ミン・ジノンは尋ねました。
延礽君(ヨニングン)は「権力に後悔はつきものですが、後悔は王座にのぼってからします」と言い返しました。
イ・イギョムは延礽君(ヨニングン)がミン・ジノンと張り合っている様子を遠くから監察していました。イ・イギョムは粛宗の遺言を思い出しました。
キム・チャンジュンの家。
イ・イギョムはキム・チャンジュンに会いました。
「延礽君(ヨニングン)なら吏判(イパン)ミン・ジノンを懲らしめることができます。延礽君(ヨニングン)を王にすれば朝廷の主導権を手に入れられます。」
イ・イギョムは言いました。
「だがダメだ。母の身分が低い。いったいどうするというのだ?」
キム・チャンジュンは言いました。
「先大王のご遺言を利用するのです。先大王殿下が指名されたのが延礽君(ヨニングン)だとしたら?」
イ・イギョムは言いました。
ソ氏の実家。
ソ氏は父に会いました。父はイ・イギョムから凄い話を聴いたと打ち明けました。
小屋。
密豊君(ミルプングン)は確保していた典獄署の囚人を理由なく殺してしまいました。
ユニョンは密豊君(ミルプングン)の乱れた心を落ち着けようとしました。
密豊君(ミルプングン)は「今にも王座がアイツに奪われそうだ!あ~!!計死録をくれ。これからは俺のやり方でやる。」と言いました。
夜。
チョホンはヨジを部屋に呼ぶと両班の女性の服を着せてあげました。ヨジが着替えようと上着を脱ぐと、そこに延礽君が部屋に入って来ました。ヨジは上着を投げると延礽君に出て行くように言いました。
延礽君は部屋の外でドキドキしながら待っていました。ヨジが両班の男の服に着替えて出て来ました。ヨジは見られたことを許しました。延礽君はヨジの帽子の向きを直してあげました。延礽君はヨジの瞳を、唇を見つめると視線をそらしました。
「紐は自分で結ぶがよい。」
延礽君はヨジから離れました。
「なぜだ。服じゃなく紐だ。どうかしてる。」
延礽君は動揺していました。
道。
男はうめき声を上げていました。
延礽君(ヨニングン)の部屋。
ソ氏が部屋に入って来るなり王座を目指しているのは本当か尋ねました。延礽君(ヨニングン)はチャドンの顔を見上げました。チャドンは何も言っていないことを表情で示しました。
延礽君(ヨニングン)は老論の動きを探るようチャドンに命じました。
クンテはタルムンに延礽君が行動を起こしたと報告しました。
大妃の部屋。
仁元(イヌォン)大妃はキム・チャンジュンとイ・イギョムから粛宗の遺言について聞きました。仁元(イヌォン)大妃は動揺していました。イ・イギョムは延礽君(ヨニングン)を王座に就けないと密豊君(ミルプングン)に奪われてしまうと報告しました。イ・イギョムは一族の名誉と命をかけて遺言があったと打ち明けました。
領議政キム・チャンジュンと大司憲(テサホン=長官)イ・イギョムは王に緊急の謁見を願い出ました。仁元(イヌォン)大妃は目通りを許しました。
ミン・ジノンは知らせを聞いて焦りました。
景宗は延礽君(ヨニングン)を世弟(セジェ)にするという父王の遺言を聞きました。
延礽君(ヨニングン)が慌てて王宮に向かっていると襲撃を受けました。
儒生の酒場。
ヨジが学生を煽っていると、ミン・ジノンの犬が現れました。男は鎌でヨジに襲い掛かりました。そして次に儒生たちに襲い掛かりました。
「やめろ!」
ヨジは男と戦い、鎌を奪って男の尻に突き刺しました。
男は痛みを感じない様子で立ちあがると、背中に隠していた武器を抜きました。
通り。
延礽君(ヨニングン)はミン・ジノンの刺客に襲われていました。
「死ね~。死ね~。」
ヨジは男に腕を斬られました。
通り。
タルムンは延礽君に助太刀しました。タルムンはすべての敵を斬り殺しました。
酒場。
ヨジは血まみれになりながら抵抗しました。
通り。
タルムンは自らの覆面を外しました。
感想
韓国ドラマ「ヘチ」7話の感想です。景宗が「私は王として不適格だ」と言ってる場面がありました。ドラマのお膳立てとはいえ、なんだか凹んでしまいますね。脚本家も浅はかなセリフを書いたものです。王様なのに、下級労働者みたいな発言はイマイチですね!
今回はミン・ジノンが延礽君(ヨニングン)とヨジを暗殺しようとしたことが描かれていました。イ・イギョムはミン・ジノンに対抗するために延礽君(ヨニングン)と大妃を命がけで応援する覚悟を決めました。イ・イギョムもやる時にはやる!なかなかの野心家です。
タルムンもミン・ジノンに見切りを付けて延礽君(ヨニングン)の支持に回りました。
しかしながら脚本がしょぼすぎですね・・・ストーリーに何のひねりもない感じがちょっとばかりイマイチです。
人間的な深みも無いし。
お手軽ドラマとして無感動なまま時間を潰すにはちょうど良いドラマかな。
見せ場といえば、ヨジの着替えのシーンに延礽君(ヨニングン)がドキドキする場面でしょうか、私にはどうでもよかったです!妻と妾がいるのに、初恋みたいな戸惑いを覚えることがあり得るのかわかりませんけど。
役者さんの中では7話ではユン・ヒョクが光ってますね。やはり演技力なんでしょうね。延齢君(ヨルリョングン)を演じたノ・ヨンハクや、ハン・ジョンソク役のイ・ピルモ、そしてユン・ヒョク役のチェ・ミンチョル。
それに対し、なんだか主人公たちはキャラが薄いです。
今回はミン・ジノンが延礽君(ヨニングン)とヨジを暗殺しようとしたことが描かれていました。イ・イギョムはミン・ジノンに対抗するために延礽君(ヨニングン)と大妃を命がけで応援する覚悟を決めました。イ・イギョムもやる時にはやる!なかなかの野心家です。
タルムンもミン・ジノンに見切りを付けて延礽君(ヨニングン)の支持に回りました。
しかしながら脚本がしょぼすぎですね・・・ストーリーに何のひねりもない感じがちょっとばかりイマイチです。
人間的な深みも無いし。
お手軽ドラマとして無感動なまま時間を潰すにはちょうど良いドラマかな。
見せ場といえば、ヨジの着替えのシーンに延礽君(ヨニングン)がドキドキする場面でしょうか、私にはどうでもよかったです!妻と妾がいるのに、初恋みたいな戸惑いを覚えることがあり得るのかわかりませんけど。
役者さんの中では7話ではユン・ヒョクが光ってますね。やはり演技力なんでしょうね。延齢君(ヨルリョングン)を演じたノ・ヨンハクや、ハン・ジョンソク役のイ・ピルモ、そしてユン・ヒョク役のチェ・ミンチョル。
それに対し、なんだか主人公たちはキャラが薄いです。
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