輝くか、狂うか5話
あらすじ
青海商団への潜入
王昭(ワン・ソ)皇子は青海商団へ潜入するために酔った振りをして倉庫に閉じ込められました。渤海の姫ヤン・シンユルは眠っているワン・ソの胸元から蝶を模った金と玉の宝飾品の片割れが出ているのを見て「忘れてなかった。開封(ケボン)のあの日のことを、開封の新婦を」と心の中で思い、自分が持っているもう片方の羽を胸元から取り出して喜びました。シンユルが倉庫から出て行くと、ワン・ソは起き上がりました。
「アイゴ。首が痛い。あの坊主(キョン)、ちょっとは手加減しろよ。成功した。」
シンユルの部屋。
ヤン・シンユルはワン・ソが結婚していることを思い出しました。
青海商団の倉庫。
ワン・ソは倉庫の中を調べました。高価な品物が所狭しと並べられていました。ワン・ソは調べているうちに、棚に体当たりしてしまい、壺や花瓶を落として割りました。ワン・ソは「お守りがない」と言って蝶の飾りを探しました。大きな物音に気が付いたシンユルはキョンとともに倉庫に駆け付けました。倉庫の中はぐちゃぐちゃになっていたのでキョンは苛立ちました。シンユルが様子を見ていると、ワン・ソは蝶の飾りを見つけました。「それがそんなに大事か?」と尋ねるシンユルに、ワン・ソは「この五年間、オレを守ってくれたお守りだ。何があっても手放せぬ。宝物。アイゴ。壊してしまった。済まない。ここで働いて弁償させてくれないか?ケボンや。何でもするよ。」と言いました。シンユルは「ここで働いてすべて弁償しろ」と男らしく言いました。
日中の商団。
シンユルはワン・ソに商人の仕事を勉強させて試験を受けさせることに決めました。行首(ヘンス)のペンミョと番頭のカンミョン、義兄のヤン・ギュダルはワン・ソを正式に雇うことに反対しました。シンユルはこの男に学ばせれば、やくざ稼業から足を洗って他の商団で雇ってもらえるかもしれないと説得しました。ペンミョは五日だけだとシンユルに約束させました。
シンユルの部屋。
ペンミョはシンユルに「アイツの三番目の妻になるつもりですか」と尋ねました。
シンユルは「あの人は私が持っていた玉佩(オクペ=ぎょくはい)を大事に持ってたの。それだけだから、大丈夫。あの人は五年前と同じ暮らしをしているわ。あの人に(用心棒のやくざ稼業から)足を洗ってほしいの。そうすれば運命が変わるかもしれない」と答えました。ペンミョは「つまり恩を返すつもりなんですね。わかりました。仕事を教えたらあの者とのご縁は終わりですよ」と言うと、シンユルは同意しました。
飲食店。
王昭(ワン・ソ)は護衛武士のウンチョンと落合い、必ず帳簿を見つけ出すと楽しそうに言いました。ウンチョンはホン・ギュイが怪しい動きをしていると報告しました。そこに、ギルボクが現れたのでウンチョンは布の陰に身を隠しました。ワン・ソは机の下に隠れました。
「殿下。隠れても無駄ですよ。どこにお隠れしようが私の手のひらの中ですよ。」
ギルボクはワン・ソを見つけました。
ギルボクは「あの人は誰ですか?碧瀾渡(ピョンナンド)で一緒にいた人ですよね?」とウンチョンについて尋ねました。
ワン・ソは話をごまかしました。
過去の皇甫(ファンボ)家(ずいぶん昔)。
小部屋に置かれたたくさんの花から花を選ぶヨウォン公主を見守る一人の若い武士がいました。
回想シーン。夜のワン・シンニョムの屋敷。
ワン・シンニョムは護衛武士(ホイムサ)のセウォンに刀を与えると、ヨウォン公主の護衛武士(ホイムサ)となり、黄州家(ファンジュガ)で起こったすべてのことを自分に報告するよう命じました。
過去の皇甫(ファンボ)家。
「美しい花だが、しかし根には猛毒がある。黄州家で私は、この根のような者なのだ。美しき(※王旭のこと)は花の使命。それを育てるのは私、根の定め。それから、その根を守るのが護衛武士(ホイムサ)の使命だ。この手は、長く刀を使っている手だ。ゆえにこれからは私の影となれ。」
まだ少女のヨウォン公主は護衛武士(ホイムサ)に命じました。
ある日の夜。
ヨウォン公主と王旭(ワン・ウク)が庭で刺客に襲われました。まだ若い護衛武士(ホイムサ)は、夢中で戦い刺客を殺しました。
「大丈夫ですか?」
護衛武士(ホイムサ)は震える声で言いました。
「大丈夫か?」
ヨウォン公主は護衛武士(ホイムサ)の頬に手を振れました。
「はい。」
護衛武士(ホイムサ)は熱っぽく答えました。
ある日のヨウォン公主の寝室(過去)。
「叔父上(ワン・シンニョム)のもとへ戻れ。離れていても、お前は私の影(クリンジャ)だ。」
寝間着姿のヨウォン公主は護衛武士(ホイムサ)に命じました。
皇甫(ファンボ)氏の家。
護衛武士(ホイムサ)は、ヨウォン公主に、あの日(公主と執政が会った夜)ワン・シンニョムが皇帝の肖像画を見ていたと報告しました。「キム・ジョンシクを殺した者を捜しているのか?」公主は武士に尋ねました。武士は「キム・ジョンシクを殺した者が太祖(テジョ)陛下の息子です」と答えました。
「皇子が盗賊たちの首長(スジャン)だと?お前は、誰だと思う?」
ヨウォン公主は武士に尋ねました。
「ご主人(ワン・ソ)様は、いかがお過ごしですか?」
武士は名前を言わずに答えました。
武士が帰るとヨウォン公主は侍女にキルボク(ギルボク)はどうしているかと尋ねました。
街。
ギルボクはワン・ソに付きまとっていました。なぜ商人の仕事を習うのかと尋ねるギルボク。ワン・ソはいつ離縁されるかわからないので手に職をつけるのだと答えました。ギルボクは信じませんでしたがヨウォン公主に尋ねられたらそう答えると皇子に約束ました。
青海商団。
ワン・ソは門の前に行くと、商団の中から殺気を感じました。
青海商団の中。
男装してケボンとなったシンユルは、ワン・ソを庭に呼ぶと団長のヤン・ギュダルを紹介しました。
「よろしく。私はソ・ソだ。」
ワン・ソはヤン・ギュダルに言うと・・・。
「よろしくソ・ソだと?団長には敬語を使え。」
シンユルはワン・ソの脚を蹴りました。
「ソ・ソです。私はソ・ソです。」
王昭(ワン・ソ)は言い直しました。
「おお、そうか。」
ヤン・ギュダルは適当にうなずきました。
「私はペンミョだ。」
ペンミョンは自己紹介しました。
「俺はカンミョン。」
カンミョンも名乗りました。
シンユルは「私は監督官でキョンはお前より上の者だ」と言いました。
「あいつ、やけに動作が女っぽいな・・・待てよケボン!ケボン!」
ワン・ソは自分に背を向けて行ったケボンを追いかけました。
ヤン・ギュダルは妹が男にぞっこんだと言うと、カンミョンは咳ばらいをしました。
ペンミョは「お嬢様がすぐに女だとバレて、夫だといってあの男に居座られたらどうする」とカンミョンに言いました。
商団の廊下。
シンユルはワン・ソに主な取引相手は仲卸の商人だと説明しました。
ワン・ソは帳簿について尋ねると、シンユルは逐一帳簿に書いていると説明しました。
「トッケビの商団にはトッケビ(お化け)の帳簿だな~!」
ワン・ソは大げさに言ってみせました。
シンユルは帳簿の管理は「副団長(シンユル)」がしていると言いました。
貴賓室。
シンユルが貴賓室(キビンシル)にワン・ソを連れて行き、品物に触れられるのは試験に合格した者だけだと言いました。
ワン・ソは帳簿の書き方も教えて欲しいと頼みました。
「ところで、副団長はどこへ行かれた?」
ワン・ソは尋ねると、シンユルは「中原(ちゅうげん、中国)に行かれた」と答えました。
商団の宿屋。
シンユルがワン・ソに「一階は食堂で二階は宿舎だ」と説明していると、ワン・ソはいつの間にかシンユルの唇に見とれていました。
宿屋の二階。
ワン・ソは部屋に案内されるとベッドに横になろうとしました。
シンユルは「五日しかない!どこに休む時間があるのだ!」と言ってワン・ソを庭に引っ張り出しました。
商団の庭。
シンユルはワン・ソに「ここにある品物を高い順に並べてみよ」と命じました。ギュダルとペンミョとカンミョンも見守っていました。
ワン・ソは絹、人参、筆、装飾品・・・最後は米だと言いながら並べました。
シンユルは荷運びについて教えました。
「ああ楽しい。ああ楽しい。」
ワン・ソは品物を運んで何度も並べました。
「兄貴(ヒョン)。兄貴。助けてくれ。」
へとへとになったワン・ソは倒れる振りをしてカンミョンに尋ねました。
「三番目が最初で四番目が最後だ。」
カンミョンはこっそり教えました。
ワン・ソはとうとう品物の並べ替えに合格しました。
次の時間。
カンミョンは「なぜ山賊より海賊のほうが怖い」かワン・ソに尋ねました。
ワン・ソは「青海商団だから」と適当に答えました。
カンミョンは「逃げ場がないから死ぬまで戦うしかない」とワン・ソに教えました。
「キョンが相手をする。海賊が海の潜入~!守れ~!」
カンミョンはワン・ソに積み荷を守るよう命じました。
「無口な奴め。懲らしめてやるからな~。こいつめ~かかってこい~!」
ワン・ソは積み荷の上に乗りました。
カンミョンはワン・ソに襲い掛かりました。
「アイゴ。苦しい。息ができぬ。無口で乱暴な奴め。」
ワン・ソは地面に倒れてしまいました。
皇甫(ファンボ)氏の家。
「殿下はどこにいるのだ?奥様が捜していらっしゃる。何とかせよ。」
侍女はギルボクに尋ねました。
ギルボクは知らないと答え、皇子を捜しに行きました。
侍女はギルボクの後を追って青海商団にたどり着きました。
「チョナ。チョナや~。」
ギルボクが店の中で小さな声で皇子に呼びかけました。
ワン・ソはギルボクの口を押さえました。
ギルボクは黄州家で大きな催しがあるので公主が捜していると言いました。
ワン・ソは近々帰ると言うと、ギルボクは今夜帰るように言ってギルボクを追い払いました。
ワン・ソは大きな荷物を背負おうとしてヤン・シンユルを見かけて追いかけました。
「ここは風呂じゃないか。私を差し置いて風呂へ行くとは。ところで、本当に男なのか?女じゃないのか?確かめる機会だ。ちょっと覗いてみよう。」
ワン・ソは唾を指に付けて障子を破って中を除きました。
すると体格のいい男が背を向け湯あみをしていました。
「よく見えない。」
男は正面を向いて立ち上がりました。
(あそこがモザイクになっていました。)
浴室。
「しっかりとアレを見せたわね?」
ペンミョが部屋に入って来てキョンに言いました。
着替え終わったキョンは黙って頷きました。
ペンミョはキョンを褒めました。
夜になりました。
ヤン・シンユルは兄たちと飲茶で団らんしていました。ヤン・ギュダルは話を聞いて笑い転げていました。ペンミョは今夜逃げるだろうと言いました。
ワン・ソに当てがわれた部屋。
「帳簿を見つける前に、死んでしまいそうだ~。今、副団長はいないはずだ。」
ワン・ソはくたくたになり布団に伏して、突然ひらめくと部屋を抜け出しました。しかし廊下でシンユルとキョンを見かけてまたすぐに戻りました。
「アイゴ~。仕事を習いに来て、棺桶になって出て行くことに~。」
ワン・ソは即興で歌を吟じました。
シンユルが部屋に入ってくると、ワン・ソは上着を脱ぎました。
「早く傷に塗って部屋を暖めてくれ。寒くて死にそうだ。アイゴ早く~。ああ。下だ下。上だ上。しっかり塗ってくれ。こいつ。それにしてもお前のモノは立派だな。」
ワン・ソはシンユルに近寄って言いました。
「なっ・・・なんのことだ?」
シンユルはドキリとしました。
「決まってるだろ、アレだよ。内腿にも傷があるんだ。」
ワン・ソは下着を脱ごうとしました。
シンユルは緊張して立ち上がり、ワン・ソに「明日の朝食までにコレを覚えて来るように」と紙を渡して逃げました。
シンユルは庭に出ると、両手で顔を扇ぎました。
ワン・ソはキム・ジョンシクの家にあった目録(銀子三千両)を取り出し、必ず副団長の部屋にあるはずだと思いました。ワン・ソはシンユルから貰った覚書を読みました。
「マルハバン。ナマステ。耽羅(タムナ、インド)の言葉だな。床が半分残った(マルガパンナマスカ)?アイゴアイゴ。」
翌日の王式廉(ワン・シンニョム)の家。
ファンボ・ヨウォン公主は小さな壺を王式廉(ワン・シンニョム)に渡しました。ワン・シンニョムは姫に恭しく「これで玉座が空くので(弟君のご即位の)ご準備をしてください」と言いました。ヨウォン公主は「ご褒美をください」と塩の専売権を叔父と半分で山分けしようと提案しました。
日中の青海商団。
ワン・ソは商人たちに話しかけつつ様子を探っていました。ワン・ソは目録(手形)を見比べました。そこにヨウォン公主が現れ「ここで何をしているのですか」と顔をしかめました。ワン・ソは商売人を演じて妻に話しかけると、庶民の生活を数日楽しんでいると答えました。そこにヤン・ギュダルが現れ欲しい物は何ですかとヨウォン公主に尋ねました。
「お前がノリゲを選んでみよ。」
ヨウォン公主は愉しそうにワン・ソに言いました。
ワン・ソが適当な物をつまむと「こら!安物を選ぶな!」とヤン・ギュダルはワン・ソの手を叩きました。
「アイゴ。これはすみません。」
ワン・ソは謝りました。
ヤン・ギュダルは一番高価な物を示しましたが、ヨウォン公主はワン・ソが選んだノリゲを選びました。ヤン・ギュダルは「差し上げます」とタダでノリゲをあげました。
「夫(ナンピョン)は毎晩どんなに幸せだろうか。」
ヤン・ギュダルは美しいヨウォン公主の夜の営みを想像しました。
ヨウォン公主が店から出てくるのを護衛武士(ホイムサ)のセウォンが塀の影から見守っていました。
青海商団の別の場所。
行首(ヘンス)のペンミョはカンミョンに向かって幸せそうな笑顔で走り出しました。カンミョンは愛するペンミョを抱き留める準備をして両手を拡げました。ペンミョはカンミョンの横を通り過ぎ、後ろにいた王旭(ワン・ウク)皇子を出迎えました。王旭は「副団長はいるか」とヤン・シンユルに会いに来ました。
部屋。
シンユルはワン・ソに「先ほどの商人はインドの実権を握るマトラカ大将軍の親戚で、マトラカ大将軍の後任が貿易を推奨する政策を出すそうだ。また、高麗人参がローマ帝国でも認知されて価格が上がりそうだ。私が何を言っているかわかるか?」と説明をしていました。
ワン・ソは「アハハハハハ。お前人を見くびるな。つまり情報が利益を生むということだろ。」と言い当てました。
シンユルは「未来は不確かだ。皇帝でさえも。それで道を開くには?」と尋ねました。
「多くの情報を持ってる者だ。」
ワン・ソは自信ありげに言いました。
「違う。情報と情報を繋げる者だ。情報と情報とを繋げて新しい情報を導き出す者。未来は、そういう者に道を開いてくれるのだ。」
シンユルは言いました。た。
「未来が、私に道を切り開いてくれる?アハハハハ。気に入ったぞ。その小さな頭に何が入ってる。あんたは本当に賢いな。その頭を触ってみたい。」
ワン・ソはシンユルを褒めました。シンユルはうつむいて照れるとワン・ソの手を振り払いました。ワン・ソはシンユルとじゃれました。そこに「何をやっているの。何がナマステよ。」とペンミョが部屋に入って来てワン・ソの股間を蹴りました。ワン・ソは床に倒れました。シンユルは「私が戻ってくるまでに覚えておけ」と紙を机に置いて王旭に会いに行きました。「二度と触れるでない。二度と歩けなくしてやる」ペンミョはワン・ソを脅して行きました。ワン・ソは同じ目に遭った気がすると思いましたが、思い出せませんでした。
シンユルの部屋。
ペンミョは「皇子様がいらっしゃった」とご機嫌になり、シンユルを女性の身なりに着替えさせ「皇族と間者(かんじゃ、用心棒)の違いを感じてください。少女の恋は忘れてください。お姫様。」とシンユルを送り出しました。
来賓室。
王旭(ワン・ウク)は「履物が主人に会いたがっていた」と、美しい桃色の靴の片方を机の、靴を乗せるためだけの豪華な布の上に置いてシンユルに言いました。シンユルは感謝するとお礼がしたいとお嬢様らしく言いました。
シンユルはリンドウの根を煎じた茶を王旭(ワン・ウク)に振舞いました。
王旭は一杯茶を飲むと「(一杯だけでは)どんな味かわからない」と答えました。
シンユルはもう一杯茶を注ぎました。
ワン・ウクは先日は(シンユルに見とれて)何も買わなかったことについて謝り、今日は買い物をしに来たと言いました。
王旭(ワン・ウク)は先日のローマの皿の、さらに詳しい説明をシンユルに求めました。
シンユルは皿を作った西方の陶工には美しい妻がいて、王がその妻を奪ってしまったと説明しました。陶工の妻は夫を守るために自ら命を絶ち、それを知った陶工は妻が好きだった皿だけを作り続け、すべての皿に「ウヒッブキ イラルアバト(何語か不明)」という言葉を書いたと説明しました。
「あなたを愛します。永遠に・・・・・・という意味の言葉だったな。それが惹かれた李理由か。」
王旭(ワン・ウク)はロマンティックな真顔で、熱っぽくシンユルに言いました。
シンユルは不思議そうに王旭(ワン・ウク)を見つめました。
「陶工は自身が作った皿に最後のおまじないをかけました。誰かがお皿に悲しみを吐き出したら、それを受け止めて消すようにと。試してみますか?」
商団の中。
「無口な奴も。ケボンもいない。うるさい二人組もいない。ここが副団長房(部屋)だな。暑いな。火鉢が四つもある。ここが副団長様のお部屋に違いない。帳簿はどこにあるのだろう。あそこだろうか。おお、書物がこんなにある。帳簿はどこだろう。お前に会うために私は必死でここまで来たのだぞ。ここにあったのか。」
ワン・ソはシンユルの部屋に忍び込みました。
貴賓室。
「愛していた女人(にょにん)がいたのだ。心から愛し、愛された。その女人(にょにん)が、国婚し、この国の皇帝で私の父上の・・・妻となった。それから自ら死んだ。私たちが過ごした・・・その場所で・・・。」
王旭(ワン・ウク)は情熱的に、皿に向かって話しかけました。
シンユルはお皿の上に手を振りかざし、おまじないをしてあげました。
「今しかと、(苦しみが)消えました。」
シンユルは王旭に言いました。
副団長の部屋。
ワン・ソは部屋を調べ、鏡を見つけました。
「模様が似てる。持って帰って確かめてみよう。」
ワン・ソがつぶやくと、ペンミョとカンミョンが部屋に入って来ました。
ワン・ソは盗んでいないと言い訳をしましたが、右手に鏡を持っていました。
貴賓室。
「もう二度と、愛は手放さぬ。」
王旭(ワン・ウク)はシンユルに言いました。
「ええ。必ずそうしてください。応援しています殿下。」
シンユルは微笑みました。
「その言葉、忘れないでくれたまえ。」
王旭は丁寧に言いました。
すると、部屋の外から「ケボンを呼んでくれ。ケボンぁ~!」というワン・ソの声がしました。
シンユルばペンミョから「お嬢様のお部屋に盗賊が入った」と報告を受けました。
男装したシンユルが庭に行くとワン・ソが「ケボンを捜しに行ったんだ」と騒いでいました。
「鏡を持ってない夫人(妻)を思い出してたら、いつの間にか鏡が手の中にあったんです~。」
ワン・ソは土下座して泣きました。
ギュダルは盗みは許されないと言いました。
ワン・ソは盗んでいないと言いましたがキョンがワン・ソの懐をまさぐると目録(手形)が出て来ました。
「これは、我々の物ではない。偽物だ。」
シンユルは言いました。
シンユルはカンミョンとキョンと一緒に倉庫に行って調べました。シンユルは売ってはならない品を売った商人を呼んでくるようにカンミョンに命じました。
しばらくして商人が庭に突き出されました。
ペンミョは売る価値のない大きな壺を七つ、どこへやったと尋問を始めました。
ワン・ソもやり取りを聞いていました。
商人はキム・ジョンシクに三千両で売ったと泣きました。
シンユルは残りの五つはどこに届けたか尋ねました。
商人は「ホン・ギュイ様と、ペク・チュンヒョン様と、ユ・モグォン様、ユ・グォニュル様とファンボ・ジェゴン様」に届けたと答えました。
ヤン・ギュダルは商人をその場でクビにしました。キョンは商人を屋敷の外に追い出しました。
シンユルは壺を持ち上げると、地面に叩きつけて割りました。
「アイゴ。何をされるんです?もったいない!」
ワン・ソは戸惑いました。
シンユルは「青海商団はいわくつきの品は決してうらない」と言うと、内議令(ネイリョン、キム・ジョンシク)の家に行って弁償するようカンミョンに命じました。そして商人に私腹を肥やした分を差し引いて一年分の俸禄を渡してやるように言いました。
「おいお前さん。どうして一年分の俸禄をくれてやるんだ?」
ワン・ソは不思議に思いました。
シンユルは報酬を払わないと本当の盗賊になる(そして商団に害が出る)と言うと、ワン・ソは納得しました。
ペンミョは「お前も追い出される」とワン・ソに言いました。
ワン・ソは「オレのおかげで盗賊が見つかったんだ」と自慢しました。カンミョンは「得したほうが大きい」とワン・ソを許しました。ギュダルもワン・ソを許しました。
ワン・ソはペンミョとシンユルに泣いて許しを請いました。
シンユルは「夫人にやるがよい。贈り物だ。副団長もわかってくださる」とワン・ソに銅鏡をあげました。
夜になりました。
ワン・ソはギュダルと一緒に酒を飲んで妓楼の話で盛り上がっていました。
そこにシンユルが来て酒を注ぐように言いました。
ワン・ソは酒をシンユルに注ぎました。
シンユルは銅鏡を必ず妻に渡してあげるようにワン・ソに言いました。
+ + +
ワン・ソとシンユルとギュダルはまだ飲んでいました。
「やいケボンや。ソ・ソを商団で雇わないか?」
酔っぱらったギュダルはシンユルに言いました。
「いいえいいえ、結構です。しばらくした出て行きますから。」
ワン・ソは遠慮しました。
キョンはユルの傍で黙って警備をしていました。
ギュダルは「我々ほどこんなに給料のいい商団はない。私はお前のことが気に入った。俺はお前に妹・・・中原に行っている副団長を嫁にくれてやる」と言いました。
シンユルはギュダルをつねり、キョンに連れて行くよう命じました。
「お前は妹と合性がよさそうだ・・・・。」
ギュダルは好き放題言いながらキョンに連れて行かれました。
+ + +
ワン・ソはヤン副団長についてシンユルに尋ねました。
シンユルは副団長のことを「美人で晋の言葉に通じて性格もいいし、計算も早いし高麗最高の商人だ」と答えました。
「それでもあんたに勝てぬだろう。」
ワン・ソはシンユルに言いました。
「今、褒めたの?」
シンユルは嬉しくなりました。
「そうだ。お前を褒めたんだ。」
ワン・ソが言うと、シンユルは照れました。
「天女?」
ワン・ソは何かを思い出した気がしました。
感想
韓国ドラマ「輝くか、狂うか」5話の感想です。今回も、面白かったです。青海商団に潜入したワン・ソは、カンミョンとギュダルに気に入られ、ペンミョに嫌われました。ワン・ソの活躍で、殺されたキム・ジョンシクが買った壺の贈り先が明らかになりました。
「うちの目録じゃない」とヤン・シンユルが言ったのは、目録が偽造されていたということで、偽造したのが雇っている商人で、その商人は銀三千両で「売るに値しない壺」を七つ売って、残りの一つが商団にあったことがわかります。4話では、これらの壺のうち、2つはキム・ジョンシクが受け取っていました。この二つの壺を、誰に渡したのかは、まだ謎です。
ワン・ソが青海商団で働いていることを妻のヨウォン公主に知られてしまいました。ヨウォン公主は「ワン・ソが選んだノリゲ」をしっかりと無料で持ち去っていきました。
今回は王旭(ワン・ウク)が積極的に、その美貌でもってヤン・シンユルを口説いているのですが、シンユルはその気になりません。むしろペンミョのほうがその気になってしまってシンユルを嫁に出すことに乗り気です。母親がわりのペンミョにとっては、娘は金持ちのほうが幸せになれると思っているのでしょう。
次回予告では、いよいよ、さらにワン・ソとシンユルが接近するようですね。
続きが楽しみです。
「うちの目録じゃない」とヤン・シンユルが言ったのは、目録が偽造されていたということで、偽造したのが雇っている商人で、その商人は銀三千両で「売るに値しない壺」を七つ売って、残りの一つが商団にあったことがわかります。4話では、これらの壺のうち、2つはキム・ジョンシクが受け取っていました。この二つの壺を、誰に渡したのかは、まだ謎です。
ワン・ソが青海商団で働いていることを妻のヨウォン公主に知られてしまいました。ヨウォン公主は「ワン・ソが選んだノリゲ」をしっかりと無料で持ち去っていきました。
今回は王旭(ワン・ウク)が積極的に、その美貌でもってヤン・シンユルを口説いているのですが、シンユルはその気になりません。むしろペンミョのほうがその気になってしまってシンユルを嫁に出すことに乗り気です。母親がわりのペンミョにとっては、娘は金持ちのほうが幸せになれると思っているのでしょう。
次回予告では、いよいよ、さらにワン・ソとシンユルが接近するようですね。
続きが楽しみです。
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