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王昭(ワン・ソ)こと光宗(クァンジョン)は王権を集約して改革した高麗の基盤を整えた孤独な皇帝だった!

光宗

光宗=王昭(ワン・ソ、왕소)高麗の皇帝
イ・ジュンギ演じる光宗 (Youtube 麗 公式MVより
韓国ドラマにたびたび登場する光宗(クァンジョン)。名前を王昭(ワン・ソ、왕소)と言い「麗(2017年)」や「輝くか・狂うか(2015年)」に登場する皇帝です。光宗(925-975)は高麗を建国した太祖(テジョ)こそ王建(ワン・ゴン)の4番目の息子として925年に生まれます。母は神明順成太后劉氏(ユシ)。光宗は王権を集中し身内の皇族の力を弱めました。改革に反対する者を容赦なく粛正し、経済と軍事力を高めました。外交的には「外王内帝」の原則を確立し、中原の王であり国の皇帝を称しました。

(全文ど素人の筆者の翻訳、直訳のため間違いなどあるかもしれません。部分引用する場合はリンクを絶対貼ってblockquoteタグをしっかり使ってください。)
目次

生涯

高麗第三代王定宗(チョンジョン)の同父同母の弟ですが、信州(チンジュ)の信州院夫人康氏に育てられました。949年、定宗(チョンジョン)は重病とあり光宗(クァンジョン)に禅位しました。25歳の時に光宗(クァンジョン)は王位を継承し第四代高麗王となり栄光を築きました。当時、朝鮮の政治情勢は安定しておらず、太祖(テジョ)王建が三国を統一してからは、豪族が連合して激しい政治の主導権をめぐり激しい争いが生じました。光宗は兄弟の争いに繋がる光景を目の当たりとして、君主制を結束させ、国に貢献した人材に報いて周辺国との外交を確立する時が来たと感じました。光宗は「貞觀政要 」を常に読み、彼は自分の状況と唐の太宗がよく似ていることを知りました。949年に光宗は課税を規範化して安定を図ってから王政中心の政治制度と経済と軍事の発展のために一連の改革を行いました。

956年、光宗は最初の改革を実施しました。彼は裕福な豪族の私有奴婢を奴婢按検法(朝鮮語:노비안검법 )を行い建国の混乱(どさくさ)にまぎれて豪族が民を捕まえて奴隷化した奴婢の身分を回復しました。解放された元奴婢は平民と同じように兵役に参加して、平民と同じように働いて納税することにより税収が増えました。

続いて北の契丹と女真との国境に面する十二座の哨戒所を設置して都や地方の豪族を罷免して朝廷が任命した役人を置きました。

958年に光宗は科挙制度を確立して翰林學士の雙冀(サンギ、쌍기)に命じて豪族を優れた人材に置き換えました。

960年、首都を開京(ケギョン)を皇都として平壌(ピョンヤン)を首都として中国からの百官公服制度を導入しました。

光宗(クァンジョン)の改革は開国功臣により激しく妨害されました。光宗は非常に強権を振るい密告を奨励しました。士族を投獄して処刑し、功臣を用意周到に謀殺しました。

953年、後周の太祖(初代皇帝)郭威(※「輝くか、狂うか1話と2話に登場)は高麗に衛尉卿の王演と將作少監の呂繼贇を高麗に遣わし光宗を「特進、檢校、大保使持節、玄菟州都督、充大義軍使兼御史大夫、高麗國王」に冊封しました。

光宗の在位中、949年から952年の間は光徳という年号が使われ、その後は後周の年号に切り替えました。960年から963年にかけて、峻豐という年号を使い、以降は北宋の年号に切り替えました。

光宗は生涯仏教を信じ、才能ある僧侶を自分の顧問とし、惠居(朝鮮語:혜거국사)は國師として、坦文 (朝鮮語:탄문 )は王師として政務に参加しました。光宗は仏教の多くの宗派をひとつにまとめようとしましたが、失敗しました。

光宗(クァンジョン)は975年に重い病にかかり、数日後に51歳で逝去しました。光宗(クァンジョン)の嫡子である景宗(王伷、955-981)は即位すると大成大王という諡号を父に奉じ、憲陵(朝鮮語:헌릉、ホンリョン)に埋葬しました。

穆宗五年の1002年4月、宣烈という号が加諡され、顯宗五年の1014年3月平世という諡号が加えられ、 顯宗十八年1027年4月には肅憲が加諡され、文宗十年1056年10月にはには懿孝が加諡され、高宗四十年1253年10月には康惠が加諡され、光宗(クァンジョン)は稱弘道宣烈平世肅憲懿孝康惠大成大王という諡号になりました。

家族

父: 高麗太祖王建
母: 神明順成王后劉氏
兄: 王武(ワン・ム)=恵宗(ヘジョン)母は荘和王后呉氏。
兄: 太子王泰…母は神明順成王后劉氏。
兄: 王堯(ワン・ヨ)=定宗(チョンジョン)…母は神明順成王后劉氏。
弟: 文元大王王貞(ワン・ジョン)…母は神明順成王后劉氏。ジョンの長女は獻懿王后劉氏で光宗の息子の景宗の妃となる。文元大王というからには特別に光宗に貢献したと思われます。父の異母娘、つまり異母娘である文惠王后と結婚。
弟: 證通國師…母は神明順成王后劉氏。
弟: 戴宗旭…「麗」「輝くか、狂うか」というドラマに登場したワン・ウク(王旭)のこと。母は神静王后皇甫氏。千秋太后(チョンチュテフ、景宗の妃)と成宗の父。
弟: 安宗郁…「麗」というドラマに登場したワン・ウク(王郁)=ペガのこと。母は神成王后金氏。景宗の妃であり王旭の娘=献貞王后皇甫氏と情を通じその子が顕宗である。
弟: 王位君…
弟: 仁愛君
弟: 孝隱太子…「麗」というドラマに登場したワン・ウォン(王垣)のこと。東陽大君。母は東陽院夫人庚氏。「高麗史」によると性格は陰険で狂暴。兄の光宗の皇位を奪おうと画策して賜死する。その二人の息子、王琳と王禎は生き延びる。
妹: 安貞淑儀公主王氏。またの名を稱神鸞宮夫人、樂浪公主、新羅敬順王金傅の妻。
妹: 興芳宮主。異母兄弟元莊太子の妻
妹: 大穆王后。異母妹。「麗」というドラマに登場したファンボ・ヨナのこと。「輝くか、狂うか」ではファンボ・ヨウォン。ワン・ソこと光宗の妃。夫に奴婢按檢法の中止を上奏しましたが拒否されました。光宗との間に二男三女の子どもを産みました。兄か弟に戴宗(王旭)がいますが生年不詳です。母は第四王妃の神靜王后皇甫氏です。
総勢24人のきょうだいがいる。

大穆王后皇甫氏(テモクワンフファンボシ): 高麗太祖王建と神靜王太后皇甫氏の娘。
慶和宮夫人林氏: 高麗惠宗王武と義和王后林氏の娘。弟が粛正され自害。
賢妃金氏: 顯宗20年(1029年)賢妃に追贈。

王伷: 景宗(キョンジョン)。次の皇帝。
孝和太子: 名前がなく早逝。
千秋殿夫人: 千秋太后(チョンチュテフ)とは別人。
寶華宮夫人
文德王后劉氏: 成宗の妃。

光宗が登場するドラマ

イ・ジュンギが演じるワン・ソ(麗)とチャン・ヒョク(輝くか、狂うか)演じるワン・ソ、どっちがカッコいいかというと、断然イ・ジュンギです!!!チャン・ヒョク演じるワン・ソは庶民的で親しみやすく、戦う姿はセクシーですが田舎っぽくて気品がありませんし心の機微にも疎く、チャンバラは上手でも、心の弱さを演じる場面では演技が下手です。一方でイ・ジュンギ演じるワン・ソは繊細で母に冷たくされ心を閉ざした辛い心理状態を的確に演じられています。

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