麗〈レイ〉最終回(20話) 想いを胸に
目次
あらすじ
ヘ・スは婚姻の許しを得たワン・ジョンと穏やかに暮らしていました。ある日、ヘ・スが庭で石にワン・ソ(王昭)の似顔絵を描いていました。ワン・ジョンはその近くで剣術の稽古に励んでいました。「また新たな技ですか?修練はもう十分です。」
ヘ・スは筆を置いてワン・ジョンのもとに歩むとハンカチを差し出しました。
「さあ。旦那様に尽くしてみろ。」
ワン・ジョンがヘ・スをからかうように言うと、ヘ・スはハンカチでワン・ジョンの汗をぬぐいました。
「もうよい。(部屋の中に)入ろう。皇宮典医(ファングンテンイ)が(家に)帰る前にここに寄ることになっている。」
「典医ですか?私は大丈夫です。」
「一度は診てもらわないと。さあ。」
ワン・ジョンはヘ・スを介抱しながら部屋に入りました。
ワン・ジョンの家のヘ・スの部屋。
「皇宮をお出になる頃は脈が弱く御子の脈はつかめなかったのですが・・・。しかし・・・。」
皇宮典医の男はヘ・スに言いました。
「妊娠初期でしたから、気づかなくて当然です。」
ヘ・スは医者に言いました。
「子?ならば・・・。」
ワン・ジョンはつぶやきました。
「私が以前申し上げた通り、心悸(しんき)のせいで気力が衰え、ご懐妊でさらに脈が弱まりました。御子にこだわると・・・。」
「大丈夫です。子が無事ならそれでよいのです。」
「大丈夫なわけない!」
ワン・ジョンはヘ・スを心配しました。
皇帝の部屋。
「ペガは形だけの婚姻と言ったが、ダメだ!見ろ。ジョンの夫人(プイン)へ氏は、武芸の修練を見守っていた。手を握り仲睦まじい!」
光宗(クァンジョン、ワン・ソ)は報告書を読むと机を叩いてチェ・ジモンに怒りを表しました。
「陛下。ソお嬢様のことはよくご存じではありませんか。ジョン様とは元より親しく気さくな方ですから男女分け隔てなく接するのです。」
ジモンは光宗(クァンジョン)に言いました。
光宗(クァンジョン)は我慢なりませんでした。
ヘ・スは庭でまた石に光宗(クァンジョン)の肖像画を描いていました。ヘ・スは急に胸が苦しくなり机の上に付しました。
「スや!スや!外で描いてはお腹の子に障るじゃないか。」
すぐにワン・ジョンがスのもとに駆け寄りました。
光宗(クァンジョン)はヘ・スとワン・ジョンの様子を建物の陰から見ていました。
「あ・・・・あ・・・。」
ヘ・スは苦しみました。
ワン・ジョンはヘ・スを抱きかかえて家の中に運び入れました。
光宗(クァンジョン)は動揺しました。
夜のヘ・スの部屋。
ワン・ジョンはヘ・スの寝台に一緒に横になりました。
「ご自分のお部屋にお帰りください。」
横になっているヘ・スはワン・ジョンに言いました。
「私が夫人と一緒に寝るのはこれが初めてだ。追い出さないでくれ。初めて会った日のことを覚えているか?」
「うん。ウク様の書斎?私がお助けした時でした?」
「棒切れを振り回した時?本当にあんなに勇敢な女人(にょにん)を見たのは初めてだ。ウン兄上との喧嘩も痛快だった。髪を振り乱してウン兄上の顔にあざを作ってもひるまなかった。」
ワン・ジョンはヘ・スに笑いかけました。
「そうね。」
「私の誕生日にも歌う約束は?ずっと待っているのに。」
「わかりました。来年歌いますね。」
「あ。覚えてるか?茶美園(タミウォン)の風呂で盗み見したろ。ほんとうはいやらしい面がある。」
「違います。私は何も見ていません。」
「嘘つくな。見ただろ。」
「見てませんってば。」
「私の体がなんだと?」
光宗(クァンジョン)は部屋から漏れ聞こえるヘ・スとワン・ジョンの楽しい会話を庭で盗み聞いていました。そして部屋の明かりが消えました。
皇宮。
「これからは、ジョンとヘ・スの報告はいらぬ。私の耳に入らぬようにしろ。」
光宗(クァンジョン)はジモンに命じました。
ワン・ジョンが部屋の外で落ち着かない様子で待っていると、部屋の中から赤ん坊の声が聞こえてきました。
「夫人(プイン)は無事か?なぜ早く子が生まれたのあ?」
ワン・ジョンは赤ん坊を抱いて出てきた産婆に尋ねました。
「元気なお嬢様です。なんてかわいいのでしょ。」
産婆の女性は言いました。
「その子は死んだことにしろ。よいな?早く乳母のところへ。内密にな。」
ワン・ジョンが命じると産婆は頷き去りました。
ヘ・スの部屋。
ヘ・スは目を覚ましました。
「心配いらぬ。元気でかわいい子だ。よい乳母も見つかった。」
ワン・ジョンはヘ・スに言いました。
「ありがとうございます。」
「今は自分の心配をしろ。早く元気にならねば。」
ワン・ジョンはヘ・スの手を握りました。
「お願いします。」
ヘ・スは光宗(クァンジョン)への書簡をジョンに預けました。
「子に会わせたいのか?」
「いいえ。私が・・・会いたいのです・・・。」
「わかった。」
「これを急ぎ陛下へ。待て。夫人と皇帝の筆跡が同じとは笑い物だ。」
ワン・ジョンは筆を執りワン・ジョンの名で封筒を作り、中にヘ・スの書簡を入れてあげました。
皇帝の部屋。
「陛下。ジョン皇子様からの書信でございます。」
皇帝のもとにワン・ジョンからの書信が届きました。
「また寄こしたのか。」
光宗(クァンジョン)は書簡を投げ捨てました。
「そなたの特技を見せてくれ。」
ワン・ジョンは自力で起き上がれないヘ・スの体を支えて庭に来た若い芸人の男女に言いました。
「陛下のご寵愛を受ける女官が、陛下を虜にしたという歌です。」
踊り子の娘は言いました。
「・・・・聞いてみたいです。」
ヘ・スは力のない声で言いました。
男が楽器の演奏をはじめました。
♪頬を突き刺すような冷たい風が吹く寒い日。わずかな日差しに嬉しくて笑顔がこぼれる。忙しくすれ違う無関心な人たちの中で、わずかな友の存在に嬉しくて笑顔がこぼれる。孤独を感じない場所を見つけたら、私と一緒にそこに行ってください。友。友や・・・・・・あなたが友でありがとう。友。友や。あなたが友でありがとう♪(皇子たちとワン・ソとヘ・スの回想シーン。)
「私のことを、皇子様は命を張って守るとおっしゃったのを覚えておいでですか?私の子を・・・私のかわりに・・・お守りくださいませ・・・。皇宮には行かせないでください。」
ヘ・スはワン・ジョンに言いました。
「なぜそんな話を?」
ワン・ジョンは涙ながらに言いました。
「あの方は来ません。」
ヘ・スはワン・ジョンにもたれかかりました。
「スや。来世でも私を覚えていてくれ。」
「忘れます。すべて・・・忘れます。夢ですから・・・・・・。すべて・・・・・・。」
ヘ・スはワン・ジョンの胸の中でこと切れました。
ワン・ジョンは涙を流し、いつまでもヘ・スを抱いていました。
夜の皇宮。
「スは・・・そこまで朕が憎いのか?」
光宗(クァンジョン)はチョ・ジモンに尋ねました。
「陛下に書信を何度も送られたと。お読みではないのですか?」
ジモンは答えました。
「・・・・・・?」
光宗(クァンジョン)はワン・ジョンからの書信を幾通も開きました。すると中にはヘ・スからの書簡が入っていました。
「人生ははかない夢。正しいか否かも、愛と憎しみも、歳月とともに流れ消えていくものです。私の心を得られなかったとまだ誤解していますか?愛ではなく憎しみを残してあなたから安らぎを奪ったようで心配です。」光宗(クァンジョン)は手紙を読むと、手紙をくしゃくしゃに握り締めて嗚咽しました。
「愛しています。雨の中寄り添ってくれた時、私をかばい矢を受けてくれた時、あなたは私の特別な人になりました。愛の反対は憎しみではありませんでした。捨てることでした。私はあなたを、あなたは私を、捨てたと考えてしまうことが怖いです。ゆえに恋しい想いはつのりますがおそばには行けません。囲いの中でまた会えることを、あなたがいらっしゃることを待っています。」光宗(クァンジョン)は馬に乗りヘ・スのもとへ急ぎました。
ワン・ジョンは骨となったヘ・スが入った壺を愛おしくなでていました。そこにペガ(王郁)が現れました。ワン・ジョンはヘ・スの遺言をペガに渡しました。
「スよ。スよ!どこだ。ふざけるな。スよ。どこにいるのだスよ!」
突然光宗(クァンジョン)が部屋に入って来て叫びました。光宗(クァンジョン)はワン・ジョンの机の上に置かれていた玉(ぎょく)でできた骨壺を見つけました。
「今頃おいでになったのですか。今更悲しむふりですか?」
ワン・ジョンは光宗(クァンジョン)に言いました。
「お前のせいだ。表にはお前の名があった。スの書信とは知らなかった。」
光宗(クァンジョン)は弟の襟首を掴んで揺さぶりました。
「陛下と筆跡が同じなので・・・。病状は御存じだったはずです。私たちを監視していたでしょう?」
「陛下は仲睦まじい様子をお確かめになってからは一切報告を受けていない。」
ペガは光宗(クァンジョン)に助け舟を出しました。
「ああ・・・・・・・。ヘ・スや。ヘ・スや。ああ。」
光宗(クァンジョン)は骨壺に抱き着いて泣きました。
ワン・ジョンもペガもいたたまれない気持ちになりました。
光宗(クァンジョン)はヘ・スの遺骨を持っていこうとしました。
「だめです。私の夫人です!」
ワン・ジョンは叫びました。
「ヘ・スは私の人だ。」
光宗(クァンジョン)はの耳にはジョンの声は届きませんでした。
「ああ!」
ワン・ジョンは光宗(クァンジョン)からヘ・スの遺骨を取り返そうとしてペガに押さえられました。
「ジョンや。お前はよくわかっているだろう。スが誰と一緒にいたいか。」
ペガはジョンに言いました。
光宗(クァンジョン)はヘ・スの遺骨を抱いて茶美園(タミウォン)に帰りました。
茶美園(タミウォン)。
「私は大丈夫です。皇子様がいます。・・・・・・陛下がいます。私は離れません。」
骨壺を抱いた光宗(クァンジョン)はへ・スの言葉を思い出していました。
光宗(クァンジョン)はヘ・スが築いた願い石の前に立っていました。
皇宮の一角。
「放せ!私は皇帝の弟だぞ。いっそ御殿の前で殺せ!勝手に死ねというのか?」
ワン・ウォンは兵士に部屋に押し込められ毒薬の入った器を目の前に置かれました。
そこに光宗(クァンジョン)の腹心ペガ(王郁)が現れました。
「どうした。私が死んだかどうか皇帝に確かめろと?」
ウォンはペガに言いました。
「そちに渡したい物がある。ヘ・スの頼みだ。」
ペガはチェリョンの血文字の遺書をウォンに渡しました。
「とうに死んだはずだぞ。」
「兄上にチェリョンの文(ふみ)を渡すように頼まれました。私はこんなことしかできず、すみません。」
ペガは兄へ丁寧な言葉遣いに変えてウォンに敬意を表し頭を下げると去りました。
回想シーン。
「私は去る時が来たようです。いっそこの機会に、皇子様は私を貰ってください。次の解放はいつになるかわかりません。」
チェリョンはワン・ウォンに言いました。
「私はお慕いした方を裏切れなかった。愚かな者です。チェリョンは後悔してませんし恨んでません。何事もやる価値があるかどうかは自分で決めることだから。」
ワン・ウォンはチェリョンの遺書を読み床に崩れました。
「愚か者め。なぜ私が憎まないだと?なぜ・・・。なぜだ。」
ワン・ウォンは悲し気につぶやきました。
庭。
ペガは幽閉された王旭(ワン・ウク)皇子に会いました。
「近頃、夢を見るのだ。」
王旭は疲れた様子でペガに言いました。
「変わらずに、ヘ・スが恋しいですか?」
ペガはウクに尋ねました。
「そうだ。私は、誰かを想うことに・・・失敗してばかりだった。ようやくわかった。」王郁(ワン・ウク)は咳き込みました。
回想シーン。
王郁(ワン・ウク)とヘ・ミョン。
願い石の石塔の前。
光宗(クァンジョン)のもとに公主(ヘ・スとワン・ソの娘)が走ってきました。光宗(クァンジョン)はヘ・スとぶつかったときのことを思い出しました。
「お前が勝手にぶつかったのだ。あ?どれどれ。どこの娘だ?」
光宗(クァンジョン)はおさなごに言いました。
「お父さま。」
娘はワン・ジョンにしがみつきました。
「陛下にご挨拶申し上げます。」
ワン・ジョンは光宗(クァンジョン)に言いました。
「忠州(チュンジュ)を出て皇宮に来るとは。」
「スの命日なんです。すみません。私が軽率でした。二度と参りません。」
「お前の子か。」
「はい。」
「再婚を許可した記憶がある。ところで、子が大きいな。いくつだ?」
「私ごときの娘のことはお構いなきよう。」
ワン・ジョンは娘を抱きかかえました。
「待て。・・・・・・。」
光宗(クァンジョン)は娘がヘ・スの簪を身に着けていることに気が付きました。」
「・・・・・・。」
「子は置いていけ。」
「それはできませぬ。」
「そうか。」
「この子は、宮に入れるなと言われました。恐ろしいところに行かせたくないと。ヘ・スは・・・死ぬときまで子を心配しておりました。」
ワン・ジョンは跪いて皇帝に懇願しました。
「・・・・・・。皇帝の弟ワン・ジョン。帰郷刑を免ずる。皇宮へ来てもよい(=娘の顔をちょくちょく見せてくれ)。」
光宗(クァンジョン)は実弟のワン・ジョンを赦すと去りました。
ワン・ジョンは娘を恐ろしい怪物から守るかのように抱きしめました。
皇宮の城門。
「どうしても行くのか?」
光宗(クァンジョン)は旅装束のチュ・ジモンに言いました。
「はい。どうしてもあの方(ジモンの息子同然のワン・ム)を忘れられません。」
ジモンは答えました。
「約束が違うぞ。そちは皇帝に仕えると言った。」
「はい。私の皇帝はお一人だけです。兄弟であり友であり、君主でした。ヘ・スお嬢玉はこの世の方ではありません。不思議な方なのでお忘れください。そうでないと(後生苦しむ)私のようになります。」
チェ・ジモンは皇宮を去りました。
回想シーン。
兄弟仲良く笑う皇子たちに学問を教えるチュ・ジモン。
光宗(クァンジョン)は後ろ(城門)を振り返りました。すると空が暗くなり太陽が不思議な弧を描き日食が起きました。
水の中。
コ・ハジンは夢の中でワン・ソのことを思い出していました。
現代。
夜のコ・ハジンの部屋。
「まただわ。誰なのよ。」
ハジンはベッドの中で目を覚ますと涙をぬぐいました。
高麗時代の化粧品展というイベント会場。
「高麗(コリョ)は仏教の影響で入浴文化や、それから化粧品の発達が目覚ましい時代でした。宋国の徐兢(じょきょう)が書いた“高麗図経”には・・・。」
男性は来訪した化粧品に興味のある来場者に説明をしていました。
isoiのブース。
「一年も同じ夢を見てるの。顔に傷のある男が出てくるの。仮面で顔を隠して昔の服を着てる。」
コ・ハジンは同僚の女性に悩みを打ち明けました。
「死にかけたせいよ。一年前におぼれたでしょ。」
同僚の女性は言いました。
「今は何ともないわよ。・・・なぜあの男の夢を見ると涙が出るのだろう。」
「顔パックもあったそうです。それから勃牙利(ぼっかり)。つまりブルガリアのバラで化粧品を作った記録もあります。」
男は説明を続けました。
「こんにちは。」
コ・ハジンは先ほど周囲に化粧品の説明をしていたワン・ムに似た男に挨拶しました。
「コさんですか?」
男はハジンの名札を見て言いました。
「え?はい。コ・ハジンです。」
「コ氏は高麗時代へ氏でした。」
「はあ。ほほう。そうですか。高麗時代の催しですし、面白い偶然ですね。」
「偶然じゃありません。すべては定めなのです。」
「え?高麗時代にもBBクリームがありました。最近は男性も・・・。」
コ・ハジンは男に化粧品の説明を始めると脳裏にワン・ソの言葉が響きました。
「覚えていてくれ。お前を決してはなさぬ。」
コ・ハジンは化粧品を落としてしまいました。
「休まれてはどうですか?」
男はハジンに言いました。
「ここは私に任せて帰って。」
同僚の女性はハジンに言いました。
「すみませんでした。」
ハジンは持ち場を離れました。
高麗時代風俗画展。
退社したハジンはギャラリーを訪れると夢に出てきた鬼払いの儀式(皇子たちが鬼を払いワン・ムの権威を高める行事)の絵に目を見張りました。
コ・ハジンはギャラリーの中に入るとワン・ソ皇子が雨ごいをして雨を降らせた場面の絵を見ました。
「光宗(クァンジョン)?夢じゃなかった。夢じゃない。」
王建(ワンゴン)の皇子たちとヘ・スが生きていた時代の絵を見てハジンは色々思い出しました。
展示の説明書き。
名前は昭(ソ)。科挙を実施。聖君の中の聖君。身内を粛正・・・。
「血の君主にさせないわ。私が守るもの。」
ヘ・ス亡き後のシーン。
光宗(クァンジョン)は多くの臣下を処刑しました。
その場には皇宮の前に一人立っている光宗(クァンジョン)の絵がありました。
「陛下。一人にしてごめんなさい。ごめんなさい。」
コ・ハジンは口元を手で押さえて泣きました。
まさに絵と同じ場面。
「ウク(旭)兄上が、逝きました。」
一人立ち尽くす光宗(クァンジョン)にペガ(王郁)が歩み寄ってきました。
「・・・・・・。」
光宗(クァンジョン)は目を閉じました。
「会いたい人もいないので、また去ります。お元気で。」
ペガは光宗(クァンジョン)に礼をすると別れました。
光宗(クァンジョン)は一人になりました。光宗(クァンジョン)は城門の方角を振り返りました。
「浮生(プセン)。」
回想シーン。
「陛下が最期に遺された言葉は浮生だ。はかなくてむなしい。それが人生だと。だが間違っている。こうして一緒にいるのだから。」
光宗(クァンジョン)は木々の間を歩くヘ・スに言いました。
「お前のその表情、不安になる。離れていく気がする。何が怖いのだ。何を隠している。
光宗(クァンジョン)とヘ・スは池を眺めました。
「ただ・・・ここでの日々は気が休まりません。一歩一歩、薄氷を踏むような思いです。息が詰まります」
「私としても同じか?」
「私たちが、別の世で会っていたらどんなによかったでしょう。そうなれば何も恐れることなく、思い切り、心行くまで愛し合えたのに。」
光宗(クァンジョン)は左目を手で覆うと震えました。
「私たちの生きる世が違うなら、私がそちらに行く。私の、スよ。」
回想シーン。
「膝が痛いわ・・・。」
ヘ・スはうずくまりました。
「さあ。乗れ。大丈夫だ。さあ。行くぞ。」
光宗(クァンジョン)はヘ・スを背に乗せました。
その二人には、笑顔がありました。
完。
感想
麗(レイ)最終回の感想です。やっと終わった。しかもちょっぴり切ない。ここに来てワン・ジョンがヘ・スを娶って1年後にヘ・スが死ぬという悲しいあらすじになってしまいました。王昭(ワン・ソ)こと光宗(クァンジョン)はワン・ジョンに嫉妬して家まで見張りに行って、ストーカーして、やっぱり中二病が治らなかったみたいでジョンからの手紙を開けずに見ることはありませんでした。
ヘ・スはもう病気で妊娠もしてるし栄養不足と不衛生で体が弱り切ってしまい、高麗ならではの寿命の短さの通りに娘を出産して世を去ってしまいました。
ヘ・スの本来の魂はやはりとうの昔に死んでしまったようですね。
なんとも悲しい結末でした。
ヘ・スはもう病気で妊娠もしてるし栄養不足と不衛生で体が弱り切ってしまい、高麗ならではの寿命の短さの通りに娘を出産して世を去ってしまいました。
ヘ・スの本来の魂はやはりとうの昔に死んでしまったようですね。
なんとも悲しい結末でした。