医心伝心(名不虚伝, 명불허전)15話
目次
あらすじ
夜のシンヘ病院。「誰かおらぬか。命が危うい患者がいる。頼もう。誰かおらぬか!刀で斬られた。早く頼む!」許任(ホ・イム)はチェ・ヨンギョンを抱きかかえてERに現れました。ヨンギョンを治療した女医は「もしかしてチェ先生の恋人ですか?」とホ・イムに尋ねました。ホ・イムは「違う。今は」と答えました。治療の様子を見ていた同僚のカン医師と後輩のキム・ミンジェ医師、チョン看護師は斬られた傷を見て警察に通報するべきか一瞬考えました。
ホ・イムは病室に移ったヨンギョンを脈診していました。
「この脈だ。あなたの脈に惹かれたのだ。脈を診た瞬間にわかった。私と同じ脈を持つ者だと。あなたの両親が亡くなり心に傷を負ったからだ。」
ホ・イムは言いました。
「それで出会ったのね。心に傷を抱える者同士。」
ヨンギョンは認めました。
「それに耐えうる歳になった時、それぞれの道を行く医者となったのだ。」
「いいえ。私は同じ医者よ。人を治し人を救う。同じ道を行く医者。」
そこにチェ・チョンスルが現れホ・イムに「孫をこんな目に遭わせてどうしてくれる」と怒鳴りました。ホ・イムは謝ると部屋から出て行きました。チェ・チョンスルは「大丈夫か?」とヨンギョンに尋ねました。ヨンギョンは祖父に何もかも知っていたのかと言いました。ヨンギョンはホ・ジュン(許浚)から預かった手紙をチェ・チョンスルに渡しました。
「おじい様。あのとき、あんなことを言ってごめんなさい。」
ヨンギョンは祖父に謝りました
ヨンギョンは祖父に謝りました
病院の廊下。
ホ・イムはチェ・チョンスルと話しました。自分を怪しまずに鍼を打たせてくれてたチェ・チョンスル。チョンスルは20年前にホ・ジュン(許浚)が現れたと言いました。この鍼筒は何なのかホ・イムはチョンスルに尋ねましたがそれは自分が解くべき謎だと答えました。
「時間が経てば悟るようになる。お前さんのような出来事は偶然ではなく、すべて必然的な理由があると。解くべき謎の半分がわかったようだな。残りは自分で解け。二度と孫を連れて行くな。戻るときは一人で行け。」
チェ・チョンスルは自宅に帰るとホ・ジュン(許浚)からの手紙を読みました。
「チョンスル殿。息災でありますか?ホ・ジュン(許浚)です。天から何を与えられたのかキョンと再び会うことができてうれしく思います。私が兄者(ヒョン)に言ったことを覚えておられますか?もう心配いらぬようです。キョンは芯が強いゆえ乗り越えられます。」
チェ・チョンスルは手紙を終えると「それで奴と出会ったのか。有難く思っているが、キョンにその時(別れ)が訪れても乗り越えられればよいが。」とヨンギョンの心配をしました。
ホ・イムは病室でかいがいしくヨンギョンの世話をしました。ホ・イムはヨンギョンに薬を飲ませ、寝るときも汗をぬぐってあげ、朝食には肉を食べさせ、脚をもんであげました。ヨンギョンはホ・イムにお風呂に入って着替えて休むように言いました。ホ・イムは嬉しそうに部屋から出て行きました。
シンヘ韓方病院。
ユ・ジェハは祖父とホ・イムを盗み撮りした写真を見ていました。そこにスーツ姿に身なりを整えたホ・イムが現れました。ユ・ジェハはヨンギョンが怪我をしたと聞いて部屋から出て行きました。
シンヘ病院。
ヨンギョンが病室に戻るとユ・ジェハが待っていました。ヨンギョンは「もう立ち直ったの」とジェハに言いました。「枝が刺さって数鍼縫った程度よ。本当に大丈夫だから。」ヨンギョンは言いました。ヨンギョンは「あの人を助けてくれたそうね。ありがとう」と言いました。ユ・ジェハはヨンギョンとの心の距離がとおくなったような気がすると悲し気に言いました。
マ・ソンテ院長は朝鮮になぜ戻ったのかホ・イムに尋ねました。
ホ・イムはマ・ソンテにホ・ジュン(許浚)とチェ・チョンスルとあなたとの関係に何があったか尋ねました。マ・ソンテはこの世でもしっかりやるよう言うと、ホ・イムはご恩は忘れていませんと答えました。その様子を見ていたユ・ジェハはホ・イムを呼び出しました。
「少し話しましょう(こんな奴がどうして朝鮮の名医なんだ)。」
ユ・ジェハは朝鮮に戻るときにヨンギョンはどうするのかと言いました。
ホ・イムは「考える必要はない。戻らぬゆえ」と軽く考えていました。
夜になり、病室にいるヨンギョンは「この心臓を動かせる人になりたかった」と医師を目指した理由を打ち明けました。ホ・イムは「その手で大勢の命を救った」とヨンギョンを労わりました。ホ・イムはヨンギョンの手のツボ「労宮」を押して心臓が疲れた時に押せば心が澄み生気が湧くと言いました。合谷、陽けい、曲池、肩井、風池・・・ホ・イムはヨンギョンのツボに触れながらやさしく説明していきました。
「糸竹空。承泣、かんりょう、地倉。承漿・・・。」
ホ・イムはヨンギョンの顎を引き寄せ口づけをしました。
(どうか忘れないで・・・という歌が流れる)
ヨンギョンもまたホ・イムと熱い口づけを返ししました。
日中のシンヘ病院。
ヨンギョンは仕事に復帰しました。ヨンギョンは同僚らに「ホ・ジュン(許浚)先生の治療を受けたから大丈夫だわ」とご機嫌になっていました。同僚はCTを撮ったほうがいいのでは?と言いました。看護師は「愛の力は偉大だわ」と呟きました。
ヨンギョンはホ・イムが嬉しそうに運転手付きの高級車に乗って往診に行くところを目撃しました。救急車が到着し、ヨンギョンは自分の胸を押さえました。ヨンギョンは胸を打ったという患者を見に行きました。カンファレンスが開かれ難易度の高い手術で成功率も低いと3人の教授は言いました。教授は忙しい、会議があるなど理由をつけて辞退しました。
患者の娘は30年間苦労して来月10年間貯め続けたお金で母と海外旅行に行く予定だったとヨンギョンに泣きつきました。
ヨンギョンは「大動脈解離の間者はここで手術しないと助かりません。お考え直しください。脳から出血が無いので助かる可能性はあると思います」と教授たちに言いました。教授は失敗をおそれて聞かなかったことにしようとしました。ヨンギョンは誰もやらないなら自分がすると言いました。教授の一人は「ちょっとデキるからといって・・・」とヨンギョンに嫌味を言いました。ヨンギョンは純粋な気持ちからだと言いました。ヨンギョンの師匠のファン教授はさらに嫌味を言いました。「ここには機材も揃っているのになぜ手術できないんですか?」ヨンギョンは勝手に手術をすると決めました。
ヨンギョンは同僚とともに手術をする準備に取り掛かりました。
マ・ソンテは流通業界の第一人者ミン会長の家にホ・イムを連れて行きました。マ・ソンテは会長はどこも悪くないが脈診だけでも結構な額になると言いました。ホ・イムたちが家に入ると家政婦たちは必要もないのにたくさん朝鮮人参を買い込んで腐らせていることについて愚痴っていました。部屋にはたくさんの漢方薬が並べられていました。家政婦のひとりが咳をしはじめました。ホ・イムはその女性が気になりました。ミン会長は「ガマを食べた蛇(精力をつける薬)」をマ・ソンテに自慢しました。
ホ・イムは渋々ミン会長の脈診をはじめました。
「おほう。ちゃ~。どうしてこのような。ははぁ。何たることだ。少しお待ちください。少し。」
ホ・イムは勝手にガマを食べた蛇の液を笑いながら捨て始めました。ミン会長とマ・ソンテ院長は驚きました。
シンヘ病院ではヨンギョンが大動脈解離の手術をしていました。
「キム・ミンジェしっかり押さえてちょうだい。視野を確保できなければ患者の死に繋がるわ。しっかりして。」
ヨンギョンは後輩に言いました。
ミン会長の家。
「高価な薬材も体に合わなければ毒となります。蛇に食べられる寸前、ガマは毒を出すので会長のように血圧の高い方には毒になります。それからオットセイの陰茎は陽気を補います。ですが熱の過剰な方が摂取すると火に油を注ぐようなものです。さあ。さあ。陽気の足りぬ彼女たちにはちょうど適した薬剤です。遠慮せずにすぐお飲みください。」
ホ・イムは薬を家政婦に飲むよう言いました。
「アイゴ~いくらしたと思ってるんだ~。」
ミン会長は泣きました。
「ホ先生・・・。」
マ・ソンテは慌てました。
「また鹿茸や人参もまた陽気の多い会長には毒となります。それらも持ち帰ってください。腐らせる前に。」
ホ・イムは家政婦に言いました。
ミン会長は怒って別室に行きました。
ホ・イムは咳をしている女性の脈診を行いました。女性は青白い表情で数か月前から咳が出ていると言いました。ホ・イムは肺が渇いているから咳が出るのだと言い、女性に鍼を打ちました。
ホ・イムは仕事のリュックサックを崖から落としました(辞めるという意味で)。
夕方になり、ヨンギョンは手術が成功して小躍りしていました。ヨンギョンは「朝鮮の男」に電話をしようとしてやめ、ホ・イムの執務室に直接行きました。そこにはホ・イムはいませんでした。ユ・ジェハはヨンギョンに「あの人の心はすべてわかったか?」と尋ねました。ヨンギョンはわかったというと、ユ・ジェハは「あの人がどんな人か、まだわかってない。あの人は過去に戻るべき人だ。」と言いました。
マ・ソンテは許任(ホ・イム)に電話をしましたが、ホ・イムは電話に出ませんでした。机には「辞職願」が置かれていました。
夜になりヨンギョンは帰宅してパソコンをしながらいずれ帰るべきホ・イムのことを思っていました。
マ・ソンテはマンションに行くとそこにホ・イムはいませんでした。
「頼もう。頼もう。おらぬか?旦那。また世話になります。」
ホ・イムは恵民署(ヘーミンソ)に行きました。ホ・イムはタクシー代をチェ・チョンスルに払わせました。
朝鮮(回想シーン)。
少年のホ・イムは師匠に母(のような人)を救いたいと言いました。師匠はホ・イムに鍼は朝いちばんに汲んで来た(きれいな)水で磨くのだと指導しました。師匠はホ・イムのひねくれた心を見抜き、鍼のごとく心を磨き鍼と心を一つにしなければならないと教えました。
「医員(イウォン)がよこしまな心を抱けば鍼もそれがわかる。」
現代の恵民署。
ホ・イムは汲み上げた地下水で鍼を研ぎいました。
「肝に命じろ。鍼も医員(イウォン)も正しく磨かねばならぬ(師匠の声)」
ホ・イムは恵民署(ヘーミンソ)に腰を据えるつもりでしました。
回想シーン(昨夜)。
ホ・イムはチェ・チョンスルに自分の居場所はここだと言いました。
「どんな医員(イウォン)を目指すのだ?」
チェ・チョンスルはホ・イムに尋ねました。
「患者が持てる者でも持たざる者でも命を救うことに喜べる医員(イウォン)です。ははははは。与えられた課題をここで解きます。ここに居させてください旦那様。」
ホ・イムは嬉しそうに答えました。
ホ・イムは鍼筒が投げかけた謎について考えました。ホ・イムは朝鮮の服を着て芝に水やりをしていました。ヨンギョンはいずれ朝鮮に帰るというホ・イムを見つめました。ホ・イムはそんなこともつゆ知らず、ヨンギョンの手を取り朝食を一緒に食べようと言いました。ヨンギョンは患者が待っているからと遠慮しました。ホ・イムはヨンギョンにおにぎりの弁当を渡しました。チェ・チョンスルは炊飯器の飯がすべて無くなっていることに気が付き嘆きました。ホ・イムは毎朝おにぎりを作ると約束しました。ホ・イムは門までヨンギョンを見送りました。ホ・イムはヨンギョンに「モーニング・キス」をしました。そこに看護師と薬剤師が出勤してきてホ・イムとヨンギョンは壁の両側にぶつかりました。ホ・イムは車で出勤するヨンギョンを見送ると「何もしておらぬ」と薬剤師に言いました。
感想
医心伝心15話のあらすじです。許任(ホ・イム)は朝鮮時代に戻って歴史通りの生き方をするという運命が待っていました。ヨンギョンはユ・ジェハからホ・イムは戻るべきだと聞かされ心を痛めます。せっかく恋人同士になり新たな幸福も得たのに、それもつかの間の運命。二人は遠い時代への別れに耐えられるのでしょうか。それとも、ヨンギョンは現代での任務を捨てて、朝鮮に行ってしまうのでしょうか。
あの鍼筒がなぜホ・ジュン(許浚)や許任(ホ・イム)を現代にタイムスリップさせたのでしょうか。二人に共通していたのは医員(イウォン)として完璧であることへの自信です。ホ・ジュンもまた卑しい身分の出であり庶子で蔑まされてきた人物です。彼もまたのし上がりたいという欲望が強かったからこそ勉強と技術の研鑽に力を入れて、身分を超えて御医(オイ)になれたという背景があります。ならば現代の韓国に来てこの二人は何を悟ったというのでしょうか。身分が平等な世の中にも身分の秩序が存在するということでしょうか。朝鮮よりも豊かな未来についてでしょうか。ホ・ジュンもまた現代で誰かを愛したのでしょうか。
鍼筒は邪心があれば、鍼が打てないということ、鍼が主人と決めた者の命が奪われる場面になるとタイムスリップすることがわかっています。その場面を通じて少なくともホ・イムは死の痛みを知ることができました。
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