100日の郎君様15話
あらすじ
キム・チャオンは自宅の庭にいたユン・イソと会いました。キム・スジは迷い込んだだけだと言い掛けましたがキム・チャオンは見逃しませんでした。ユン・イソは地方から出て来たので都に慣れていないと釈明しました。キム・チャオンはイソのことをどこかで見た気がしましたが、追い出すように命じました。キム・スジは親し気にイソに「父上は子の私ですら恐ろしい」と打ち明けました。
世子嬪の部屋。
世子のイ・ユルは妃の世子嬪に「どうしてこの子が私に似た男児になると思ったのか」尋ねました。キム・ソヘは満月のような玉が胸に飛び込んで来た夢のお告げがあったのでそう思ったと答えました。
「私はなぜかその子の父になる自信がない。私は宮を出て100日の間、女人(にょにん)と暮らしていた。毎日共に眠り朝も同じくしてその女人(にょにん)が恋しくて夜も眠れそうにない。」
ユルは言いました。
「なぜ私にその女人(にょにん)のことをおっしゃるのですか?今からその者のもとへ行こうとなさるおつもりですか?」
ソヘは震える声で尋ねました。
「できぬことはない。」
「身籠った私には酷い話です。」
「その通りだ。かように美しい嬪よ。私と婚礼せねばよかったのに。」
「邸下(チョハ)・・・。」
「嫉妬しないでくれ。この国の母にはふさわしくない行いだ。嬪は私が誰と床を共にしようが構わない。そうではないのか。胎教によいかもしれぬが、夜更かしは体に悪い。長い夜を過ごすのに、刺繍などどうであろう。」
ユルはそう言うと部屋から出て行こうとしました。
「行かないでください!その女人(にょにん)だけはいけません!邸下(チョハ)の舅は左相(チャサン、左議政)です。国舅になる左相(チャサン、左議政)が許すはずありません。」
キム・ソヘは大きな声で言いました。
「左相(チャサン、左議政)がどうしたというのだ。許さないというなら私に何をするつもりだ?」
ユルは部屋から出て行きました。
王の部屋。
「私を殺そうとしたのは左相(チャサン、左議政)です。」
ユルは父王イ・ホに告白しました。
イ・ホははじめ、真実を認めようとはしませんでした。
すぐに義禁府の兵を動かそうと言うイ・ホに、裁きは自ら下すとユルは言いました。
「私に、全てをお任せください。」
ユルは父に頼みました。
チョン・ジェユンの家。
帰宅したチョン・ジェユンは、くつろいでいるパク・ポグンたちを見て呆れました。クンニョたちはパク・ポグンが薪を1万個用意せよという命令があったと言いました。
王の部屋。
ユルは、父に母の死の真相について尋ねました。
「そなたの母が政治の邪魔になっていたことは事実だが、左相が殺すとは思っていなかった。私は騙されたのだ。あれほど冷酷な者とは思っていなかった。すまない。すまない。」
イ・ホはユルに謝りました。
翌日。
「眠れなかったようだな。」
イソが庭に腰掛けているとユルがやって来ました。
イソは会いに来られると困ると言いました。
ユルは兄が来てもここから離れてはいけないとイソに忠告しました。
「16年前のことを覚えているか?花吹雪が降った夜、私がそなたに言ったことを覚えているか?私は何を言ったのだ?」
「ええ。あなたは、私と婚礼したいと。」
「その約束を近々果たすつもりだ。」
山の中。
ユルはチョン・ジェユンとヨン氏を連れて100日前に襲われた場所に行きました。ユルは護衛のトンジュと服を交換したことを思い出しました。ヨン氏は隠していたトンジュの服を手に持っていました。トンジュはユルに刀を突きつけながら「必ず生き延びて邸下(チョハ)をお守りします」と誓ったのでした。
チョン・ジェユンの家。
イソは「お兄さまを助けたいの」と言ってパク・ポグンとクンニョとクドルに頼みました。
王宮。
チャン・ムンソクは世子がチョン・ジェユンとともにお忍びで外出したとキム・チャオンに報告しました。
キム・チャオンはチョン・ジェユンに裏切られたと思いました。キム・チャオンは秘密裏に仲間を集めるように命じました。
帰り道。
ヨン氏はチョン・ジェユンに世子様を助けてほしいと頼みました。
チョン・ジェユンはヨン氏が世子を実の息子のように思っていることに少し傷ついたような様子でヨン氏の頼みを聞き入れました。
その時、マチルとヤンチュンがやって来ました。マチルはヤンチュンに薪を運ばせていました。ヨン氏はマチルの頭を叩いて「どうしてこんな酷いことができるんだ!」と怒りました。
チョン・ジェユンはマチルに頼み事をしました。
キム・チャオンの家。
ユルがキム・チャオンの家を尋ねると、キム・スジが出迎えました。キム・スジは父は不在であると言いました。キム・スジが部屋から出行くと、ユルは部屋の中を調べ始めました。箱の中には「石」が入っていました。
「これは、ただの石ではない。」
ユルは気が付きました。
キム・チャオンが家に帰るとユルは高価な刀を眺めているところでした。
「私と手合わせ願えませんか?」
ユルはキム・チャオンに決闘を申し出ました。
庭。
ユルはキム・チャオンと刀で戦いました。
キム・チャオンは歳の割に機敏な動きを見せました。
「左相(チャサン、左議政)の剣術は父上の護衛よりも上だと聞きましたが本当のようですね。」
ユルは言いました。
すると、キム・チャオンはトンジュが稽古で死んでしまったので代わりを捜していると言いました。
ユルが部屋に入って休憩すると言うと、突然矢が飛んで来て刺客が現れました。
キム・チャオンは息子に世子を部屋に連れて行かせました。
ユルは父を守るのが子の務めだろうと言ってキム・スジを部屋から追い出しました。
キム・チャオンと私兵は刺客と戦いました。
イソはマチルとクンニョとヤンチュンを乞食に変装させてキム・チャオンの門前に行くように頼みました。すると、突然刺客が門から出て来たのでイソは作戦をいったん中止することにしました。クンニョたちが帰ると、イソは屋敷の中に行ってみることにしました。
納屋。
ムヨンは縛られたまま閉じ込められていました。
回想シーン。
自分を殺して欲しいというムヨンを、キム・チャオンはソヘを動かすための人質にしました。
納屋。
ムヨンは血まみれになりながらも縄を解きました。
その時、ユルもまた納屋の中に入って来ました。
「はやり左相(チャサン、左議政)の者だったか。」
ユルが言うと、ムヨンは走って逃げました。
「お兄さま。どうしたの?大丈夫なの?」
イソは走って来たムヨンを見て心配しました。
「・・・・・。」
ムヨンは答えませんでした。
「邸下(チョハ)がどうして?」
イソは後ろに世子がいることに気が付きました。
ユルは「なんでもなかった。人違いだ」と言って去りました。
納屋。
「邸下(チョハ)の計略ですか?記憶が戻られたようですね。」
キム・チャオンは心の中で呟きました。
夜の世子の部屋。
ユルはクォン・ヒョクに刺客を装った武官が無事だったか尋ねました。クォン・ヒョクはうまく引き上げたと答えました。ユルはクォン・ヒョクにムヨンが想い人の兄だったことを明かしてどうしていいかわからなくなったと言いました。
小屋の中。
ユン・イソは兄のムヨンを問い詰めました。ムヨンは父の仇の手下になることでイソの命を助けて貰った事情を告白しました。
「私がどんな気持ちで人を殺めて来たかわかるか?」
「まさか、世子邸下(チョハ)を殺そうとしたのもお兄さまなの?」
「そうだ。私だ。」
「どうしてそんな酷いことをしたの?お父さまの復習をするつもりだったの?」
「キム・チャオンの指示だった。邸下(チョハ)を殺したらこの仕事から解放してほしいと頼んだ。」
「どうしてそんなことができるの?」
「世子嬪様のお子が邸下(チョハ)のお子ではないからだ。邸下(チョハ)は記憶をなくされているけど・・・。」
ムヨンが言うと、イソは兄が死罪に相当する罪を犯していたことを知って衝撃を受けました。
チョン・ジェユンの家の中。
イソは家の前で倒れ、チョン・ジェユンの介抱を受けていました。チョン・ジェユンは寝ているイソの額の汗を拭ってあげました。
「私なら頼れる人が目の前にいたら相談します。どうして一人で背負い込むのですか?」
チョン・ジェユンが心配すると、イソはジェユンに世子が記憶を取り戻して自分を殺そうとした犯人に気が付いたのか尋ね、協力を求めました。
「力をお貸しください。宮に行かねばなりません。」
妓楼。
イ・ドニョン、パク・ソンド、ミン・ヨンギら派閥の両班たちははキム・チャオンに呼ばれて集まりました。
キム・チャオンは戦争を起こして世子を戦地に行かせて暗殺するつもりでした。
日中の王宮。
宮女に扮装したユン・イソは世子に会いました。
ユルはイソを部屋に招きました。ユルはイソに小学を学ぶきっかけを与えてもらって感謝していました。
「記憶を取り戻されたようですね。」
「そうだ。」
ユルが答えると、イソはしばらく沈黙しました。
イソはユルに「ひとつだけ頼みごとをきいてあげます」と言いました。
しばらくして、イソはユルのためにクッパ(具入りのお粥)を作ってあげました。
ユルはイソが作ったクッパをおいしそうに食べました。
「反正(パンジョン=クーデター)が起きなければ私たちは夫婦になってこのように苦労して会わずに済んだ。」
ユルはそう言うと横になり、イソの太腿の上に頭を乗せました。
「私が本物のウォンドゥクだったらよかったのに。」
ユルは目を閉じました。
イソは赤子をあやすようにユルを眠らせてあげました。
ユルが目覚めるとそこは布団の上でした。
「私は、人生は私たちの望み通りになるものではなく人生が望むままに流れると聞きました。私はあなたと結ばれたいと思いました。反正の悪縁が始まったせいで、縛られるようになりました。私の兄が請うています邸下(チョハ)。私のことは(=連座制の罰はと解釈)ためらう必要はありません。邸下(チョハ)はご自分が思う正義を実行してください。反正の事など諸悪の根源を断ち切ってください。そのことができるのは唯一邸下(チョハ)だけです。」
(※漢文は筆者翻訳)
イソが書いた手紙にはこのように書かれていました。
山の中。
ユルが待ち合わせの場所に行くと、ムヨンが現れて土下座しました。ムヨンは妹の命が狙われたのでキム・チャオンの刺客にならざるを得なかったと釈明しました。
ユルはムヨンに左議政の悪事を明かして妹を救うために証言することを求めました。
「できません。左相(チャサン、左議政)が邸下(チョハ)を殺そうとする理由を作ったのが私だからです。」
「世子嬪の子は・・・。」
「悪いのは私です。世子嬪様と妹の命をお救いください。」
ムヨンは言いましたが、ユルは決めるのは自分だと冷たく言いました。ムヨンはクォン・ヒョクの部下に取り囲まれました。
夜の世子嬪の部屋。
ユルは世子嬪の部屋に行きました。ユルはムヨンの手首にソヘが贈った手作りの腕輪がはめられていることを思い出しました。
「嬪よ。すぐに宮から出て行け。」
ユルは命じました。
世子嬪の追放は直ちにキム・チャオンの耳に届きました。
暗い場所。
キム・ソヘは輿から降りて地面に膝をつきました。クォン・ヒョクは刀を振りかざすと、鞘に戻しました。
「世子嬪キム・ソヘは死にました。ゆえに消えてください。邸下(チョハ)のご命令です。」
クォン・ヒョクはそう言うと王宮に戻りました。
すぐにムヨンがソヘのもとに駆け付けました。ムヨンはソヘを抱き締めました。
チョン・ジェユンの家。
「お父さん。ありがとう。お父さんのおかげでホンシムとして暮らした日のことはかけがえのないものです。」
イソは眠っているヨン氏に心の中で礼を言いました。
翌朝のキム・チャオンの家。
ユン・イソは使用人の振りをしてキム・チャオンの家に行きました。
イソが刀を忍ばせてキム・チャオンの部屋に行くと誰もいませんでした。
いきなり扉が開いてキム・スジが現れました。
「チェユンの名に免じて見逃しているからさっさと行け。」
キム・スジは言いました。
「父の居場所はどこ?言わないと殺すわよ。」
イソはキム・スジの首に短刀を突きつけました。
「あぅっ。お助けを~。父上は世子嬪様のところへ行った~っ。」
キム・スジは答えました。
森の中。
キム・チャオンは逃げたキム・ソヘとムヨンを追っていました。
ムヨンは刺客に斬られて胸に矢を受けました。
「ムヨン!ムヨンダメ!行かないで。こんなことは断じて許さぬ!」
ソヘはムヨンのもとに駆け寄りました。
「私は生まれ変わらないと言ったが、あれは嘘だった。私はそなたのもとへ行く。そなたが花に生まれようと木になろうと、私は風になって行く・・・。」
ムヨンは力なく言いました。
ソヘは大声をあげて泣きました。
さらに大勢の刺客が集まり、キム・ソヘの腕を引っ張り上げて連れて行きました。
キム・チャオンは刀を抜くと、ムヨンの胸に突き刺しました。
ムヨンは口から血を吐いて死にました。
キム・ソヘは振り返りその瞬間を見て泣きました。
ムヨンの回想の声。
「ある日、雨がたくさん降って辺りが水浸しになりタンポポが沈みそうになった。タンポポは天に祈った。どうかお助け下さい。そう言った時、風が吹いて綿毛が飛んだ。タンポポは温かな丘に着地した。日が過ぎると芽が出て花が咲いた。こうして風に乗って行くと、またどこか(他の世の中)で咲く(生きる)ことができる。」
ムヨンがタンポポの綿毛を摘み取って口で吹く場面。
ムヨンは息絶えました。
イソが駆け付けるとキム・チャオンと私兵は既に去っており、ムヨンの遺体が横たわっていました。
「お兄さま。お兄さま。お兄さま。あ・・・ああ・・・・お兄さま。お兄さま・・・・。」
イソはムヨンの頬に触れて泣きました。
世子の部屋。
イ・ユルはチョン・ジェユンから届けられたマチルの手紙を読みました。手紙にはパク・ソンドが鉱山で採掘を行っていると書かれていました。
ユルはキム・チャオンの部屋にあった石を思い出しました。
チョン・ジェユンは薪だけでなく鉄が集められていると報告しました。
ユルはキム・チャオンが戦争を起こす気かもしれない思いました。
その時、部屋にキム・ソヘが戻って来たという報告が入りました。
世子嬪の部屋。
「嬪。どうしてここにいるのだ。ここへどうして宮に戻って来たのだ!なぜだ!」
ユルはキム・ソヘに怒鳴りました。
「ムヨンが・・・死にました。私の父に・・・連れ戻されました。」
キム・ソヘは落ち込んだ様子で言いました。
怒ったユルはキム・チャオンの執務室に行きました。
ユルはキム・チャオンに「杜口」という日記を投げつけました。
「最もな復讐は許しだ。許そうと思ったが、それは相応ではないと思い直した。左相(チャサン、左議政)。そちの命運はこれまでだ。これはそちの悪行を記した記録だ。」
キム・チャオンは世子の言うことを信じる者はいないと言いました。
ユルは世子嬪が証言してくれると言いました。
すると、キム・チャオンは「戦争が起きて数万の民が捕虜になったので、すぐに世子が助けに行かなければならない」と言いました。
「戦争。そちが企てた罠だ!すべてわかっている!」
「罠にかかってもらいましょう。邸下(チョハ)は何もできません。ユン・・・イソ。あの犬は、私が預かっています。」
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100日の郎君様15話の感想です。何と、ムヨンが死んでしまいました。ムヨンのファンの人はショックです。ムヨンは父の仇の娘と恋に落ちて結ばれ子どもまで作ってしまい・・・さまざまな罪を犯して、死ぬよりほか罪を償うほかありませんでした。世子はそんなムヨンは法のうえでは妹ともども処刑しなければならなくなり、愛しいイソを救うためにはムヨンとキム・ソヘの逃亡を赦すしかありませんでした。しかしキム・チャオンは世子の行動を見越してムヨンだけを殺して娘を王宮に連れ戻しました。
イソは父の仇を討つためにキム・チャオンのもとに行きましたが、兄の死という酷い結果に終わってしまいました。
キム・チャオンは主人公だけでなく彼の子どもたちにとっても害のある人間であることが描かれています。
世子にとっての結論はキム・チャオンをこの世から消すことしかなくなりましたね。
イソは父の仇を討つためにキム・チャオンのもとに行きましたが、兄の死という酷い結果に終わってしまいました。
キム・チャオンは主人公だけでなく彼の子どもたちにとっても害のある人間であることが描かれています。
世子にとっての結論はキム・チャオンをこの世から消すことしかなくなりましたね。
続きが楽しみです。
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