100日の郎君様4話
あらすじ
世子イ・ユルとユン・イソは上の村に行く途中で山賊に捕まって小屋に閉じ込められました。二人は筵(むしろ)で簀(す)巻きにされました。イソが「いち、にのさん」で転がろうと提案すると、ユルは提案を拒否しました。そこにネズミが現れました。イソは「ねずみが顔の上に乗るよりは転がってネズミを潰したほうがマシでしょ!」と言うと、無理やり転がりました。しばらくすると義父のヨン氏が二人を心配してやって来ました。ユルはヨン氏に初めてネズミを殺したと不機嫌そうに言いました。
「さあ、家に帰ろう。」
ヨン氏はウォンドク(ユル)に手を差し伸べました。
ウォンドクはヨン氏の手を振り払いました。
王の部屋。
国王イ・ホは食事をしていました。中殿(チュンジョン)パク氏はソウォン大君と共に国王の食事を見守っていました。
中殿(チュンジョン)パク氏は「(世子の好物である)肉のチヂミは殿下の好物でもあります」と笑顔で王様に話しかけると、癪に障ったイ・ホは膳をひっくり返してしまいました。
イ・ホはパク氏の不謹慎さに怒り、パク氏が世子の命を狙ったのではないかと疑いました。
ソウォン大君は母が、自分を守るためにいつも世子の無事を願っていると父に訴えると、イ・ホは言い過ぎたことを認めました。
地方の村(ソン村)。
ホンシム(ユン・イソ)は役所に納税する綿布二疋(ひき)を用意しなければならないのに、ウォンドクが縁台に腰掛けたまま「一生懸命働きたくない」と言って何もしようとしない様子に腹を立てていました。ヨン氏が気を利かせて自分が行ってくると言うと、ホンシムはウォンドクに「肥(こやし)をかきまぜた後、縄を十尺綯(な)っておいてね」と言いつけました。
村の酒場。
ホンシムは友人のクンニョとヤンチュンたちに会いました。ヤンチュンは昨夜の様子がどうだったか尋ねると、ホンシムは夜も昼もイマイチだったと答えました。
ホンシムの家。
パク・ポグンが「ウォンドク!」と名前を呼びながら家にやって来ました。ウォンドクは庭で突っ立っていました。「パク・ポグンはウォンドクの話し方について「漢陽(ハニャン)の両班みたいだ」と言いました。
「本当にそうなのか?漢陽(ハニャン)の私は両班(ヤンバン)なのか?」
ウォンドクはまだ何も思い出せませんでした。
パク・ポグンは婚礼の衣装を返して貰おうとすると、ウォンドクは「草鞋は履き心地が悪かったので靴だけ貰いたい」と言って逃げました。
ウォンドク(イ・ユル)は村の市場に行きました。
「これはソンチョンの絹だな。最高級の絹だ。」
ウォンドクは絹織物を売ってるおばさんに尋ねました。
ヤンチュンは「モックが大変なの!」とホンシムを呼びに行きました。
銭を持たないウォンドクは絹を売っているおばさんに罵られていました。
ホンシムとクンニョとヤンチュンがモックのところに行くと、幼いモックは三人の両班の少年たちに蹴られていじめられていました。
「若様の凧が木にひっかかって取りに行ってこいと言われたの。高くて怖いと言ったら・・・。」
ヤンチュンはホンシムに状況を説明しました。
ホンシムは少年が手に持っているYの字の形をしたおもちゃを使って玉を飛ばして凧に当てて取ってあげました。
両班の少年たちは感謝せずに行ってしまいました。
モックは解放されて助かりました。
村の酒場。
おばさんのミグムの店で、ウォンドクは食事を注文しました。
ウォンドクはクッパを平らげました。
飯を食べていた男はミグムに片目を瞑るとミグムは喜びました。
ウォンドクは女将においしくなかったことを正直に伝えると、ウインクをして帰ろうとしました。
ホンシムとクンニョは一緒に道を歩いていました。
ホンシムは孟子が「助け合えって言ってたわ」と言うと、クンニョには何のことか意味がわかりませんでした。ホンシムは「孟子はお父さんの友達」と嘘でごまかしました。
二人が酒場に通りがかると、ウォンドクが食い逃げしようとしたとしてミグムに捕まっていました。
「先ほどの男はウインクでお代を払っていたのになぜ私はいけぬのだ?」
ウォンドクは女将に言いました。
ミグムは言いづらそうに「あの人と私はこういう関係なの」と手で抱擁する真似をして見せました。
「お前のような風情が卑しくも私に触れるとは厳罰に値する。私は・・・・私は・・・・誰だ?」
ウォンドクは自分が誰か思い出せませんでした。
ミグムはウォンドクを役所に連れて行こうとしました。
ホンシムはウォンドクの代わりに食事代をおばさんに払いました。
王宮。
武官のチョン・ジェジュンは内医女(ネイニョ)殺人事件の資料を読み返してどうして世子が捜査の中止を求めたのか考えていました。そこに上司がやって来てその件は終わりになったと言いました。しばらくすると、キム・チャオンの息子のキム・スジがやって来ました。キム・スジは「困ったな。今日は飲む相手がいないと言ってチョン・ジェジュンを酒に誘いました。
村。
ウォンドクはソンチョン産の絹で作られた服を着ていました。ホンシムが誰に貰ったのと尋ねると、ウォンドクは「兄者から貰った」と答えました。
「お兄さまがいるの?どうして黙ってたの?」
ホンシムは尋ねました。
ウォンドクは絹に菊の刺繍がしてあると説明しました。
ホンシムの家。
ウォンドクとホンシムが家に帰ると数人の男女の使用人たちが家を美しく整えていました。
「肥(こえ)が無い!売ったら10文になるのに。」
ホンシムは戸惑いました。
回想シーン。
ウォンドクは市場に行って絹物店の女将に米を投げつけられているところをマチルという顔にホクロのある男に声を掛けられました。マチルはウォンドクを見るなり「高貴なお方だ、大業を成すだろう」と言ってウォンドクを口車に乗せました。
「もしかして手形を押さなかった?」
ホンシムがウォンドクに尋ねると、ウォンドクは「義兄弟の契りを結んだ」と言って手形を押したことを認めました。
ホンシムは「すぐに帰って!」と使用人たちを帰らせました。
「世の中にタダの物は何一つないわ!ウォンドク。帰ったらあとで話しましょう。」
ホンシムはマチルを捜しに行きました。
ホンシムが市場に行くと、マチルが老女から借金を取り立てていました。
ホンシムはマチルに会うと、マチルは三十両(家を買ってもお釣りが来るお金)だと言いました。
ウォンドクとホンシムの家。
ウォンドクのもとにヨン氏とクドルが集まっていました。クドルはヨン氏からウォンドクが大金を借りたと聞きました。クドルはホンシムに謝るようアドバイスしました。
夜の妓楼。
キム・スジはチョン・ジェジュンを連れて妓楼に行きました。
「今夜は誰も通すな。」
キム・スジは妓生の女に言いました。
エウォルは「私なら大丈夫よ」とキム・スジとチョン・ジェジュンの部屋に行くことに決めました。
ホンシムの家。
ホンシムは証文をウォンドクに突きつけて怒りました。
ホンシムは鎌を手に持つとウォンドクの前で振りかざしました。
「もう別れてやる!」
ホンシムは部屋に入ってチョゴリの帯を切ろうとしました。
ヨン氏はホンシムに思いとどまるよう説得しました。
ウォンドクの部屋。
ウォンドクの部屋が屏風や豪華な家具や絹で飾られていました。ホンシムは腹を立てていました。
ウォンドクはリフォームしてもまだ物足りない様子でした。
ホンシムはウォンドクをジロジロと見つめて彼の使い道について考えました。
ウォンドクは夜食を食べたいと言いました。
「それならお米を買えばよかったのに。」
「そうか。思いつかなかった。」
ウォンドクは初めてホンシムの指摘を認めました。
「あんたがきれいさっぱり借金を返してね。」
ホンシムが言うと、ウォンドクは「私はそなたと婚礼した郎君(ナングン)だぞ」と言い返しました。
妓楼。
キム・スジは酒に酔って泣きごとを言いました。
チョン・ジェジュンは「私は口に鍵をかけますから」と言うと、キム・スジは世子邸下(チョハ)が行方不明になったので「妹も家門も・・・私ももうおしまいだ」と言いました。チョン・ジェジュンは「旦那様は科挙を首席で合格なされたではありませんか」と言うと、キム・スジは「あれは答案をすり替えたのだ」と言ってひっくり返り寝てしまいました。
キム・スジが寝ていると、部屋に妓生のエウォルが入って来ました。
「もしかしてチョン・ジェジュン様ではありませんか?私です。見違えたでしょ。三年前の春、チョンドンでこんな顔を見ませんでしたか?」
エウォルは髪を下ろしました。
チョン・ジェジュンは「申し訳ないが人の顔を覚えておらぬのだ」と言いましたが、女は「今宵はなんでもいたします」と言いました。チョン・ジェジュンは酒代をキム・スジのツケにするようにエウォルに頼みました。
チョン・ジェジュンがキム・スジ(左議政キム・チャオンの息子)を背負って帰ろうとしているところにチョン・サヨプが現れました。チョン・サヨプはうだつの上がらないチョン・ジェジュンが左議政に近寄ろうとしているだろうと嫌味を言いました。
「兄上こそ妓房(キバン)への出入りは慎まれたほうがよいかと。このような時世では不謹慎かと。」
チョン・ジェジュンは義兄に言い返しました。
翌日のウォンドクとホンシムの家。
ホンシムは借金を返すため「何でも屋」を始めました。
「ホンシム。昨日まで世の中は助け合いと言っていたのに冷たいじゃない。」
クンニョは言いました。
「世の中甘くないんだから。」
ホンシムは考えを変えました。
しばらくすると、ヤンチュンがホンシムに助けを求めて駆け込んで来ました。
ホンシムは二文だとヤンチュンに言いました。
「そのようなことはしてはならぬ気がする。」
ウォンドクは言いました。
漢陽(ハニャン)の市場。
武官姿のチョン・ジェジュンは矢を見せて露天商に尋ねました。
商人は「高価でな旦那様に使いこなせるものではありません」と答えました。
チョン・ジェジュンは商人の男が妻に隠れて出かけるところを見たと脅すと、男は山中に矢を作っている者がいるはずだと答えました。チョン・ジェジュンが去ると、男は若い書生風の男(ムヨン)に目配せをしました。
山中の小屋。
「頼もう。頼もう。」
チョン・ジェジュンは小屋に向かって声を掛けました。
職人が表に出ようとすると、ムヨンが現れ職人を誘拐しました。
ムヨンは職人を崖から突き落として殺しました。
ホンシムの家。
「人ができるようなことではなかった。口にするようなことではない。」
ウォンドクがホンシムのもとに帰ってきました。
ヤンチュンの家(回想シーン)。
ヤンチュンは肥溜めの中に母の形見の指輪が入ったので拾ってほしいとウォンドクに頼みました。ウォンドクはヤンチュンの手を掴んで肥に漬けると「もう触ってしまったな。そなたが捜せ」と言って帰りました。
ホンシムの家。
ウォンドクは「たとえ百両貰ったとしてもできぬ」と言って、ホンシムに「梨熟(ペスク)をくれ」と高級飲料を注文しました。
「ペスクを知らぬのか?どうして口をついて出るのだろう。ペスクペスクペスク・・・。」
ウォンドクも首をかしげました。
しばらくすると、おじさんが頼みごとを持ってきました。
「ただ立っているだけでいい。」
おじさんは言いました。
池。
ウォンドクは池の中で立たされていました。
おじさんは「ヒルがチューチュー吸ってくれる」と喜びました。
ウォンドクは自分の脚にヒルが付いていることに気が付いて悲鳴を上げました。
キム・チャオンの家。
ムヨンはキム・チャオンに職人を殺したことを報告しました。キム・チャオンはチョン・ジェジュンを監視して医女殺しの犯人の身代わりを立てるよう命じました。キム・チャオンは矢を隠しておくように言いました。
ウォンドクとホンシムの家。
ウォンドクが脚から血を流して帰ってきました。
ホンシムはお金を貰って帰って来なかったことを指摘すると、自分で借金を返すように言いました。
「一気に三十両稼いだほうがいい。今はまだ思いつかぬが。」
ウォンドクは言いました。
パク・ポグンがウォンドクを捜しに来て靴を返すか買い取るか選択を迫りました。
ホンシムはウォンドクを捕まえて靴を返しました。
王の部屋。
キム・チャオンは国王のイ・ホに会うと世子の消息について話題にしました。
「左相(チャサン、左議政)は世子を襲った黒幕についてどう思う?」
動揺したイ・ホが言うと、キム・チャオンは必ず犯人を捕らえて家門ごと処罰すると誓いました。
地元の有力者パク・ソンドとチョ・ブヨンがパク・ポグンら手下を引き連れて道を歩いていました。クンニョとクドルは頭を下げましたが、ウォンドクは微動だにしませんでした。急いでいたパク・ソンドはウォンドクは頭がおかしいのだと思って通り過ぎて行きました。ウォンドクは頭を下げている宮女のことを思い出しました。
ホンシムの家。
ウォンドクが家に帰ると、ホンシムは生活のために草鞋を三十足作らないといけないと言いました。
「やらなくてよい。私はウォンドクではないから。」
ウォンドクは言いました。
街道。
パク・ソンドとチョ・ブヨンとパク・ポグンたちは馬に乗って来たキム・チャオンたちを出迎えました。
キム・チャオンは王命で来たので秘密を洩らさないようにと言いました。
ホンシムの家。
「どう考えても私はウォンドクではない。一つ目の証拠に、私が目覚めた時、そなたの父は私の名を尋ねた。私がウォンドクならそう呼んだはずだ。二つ目の証拠。私は頭を下げたことが無い。三番目の証拠。」
ウォンドクは何か思い出しかけたようでした。ウォンドクはホンシムにゆっくりと迫りました。
「これが三つ目の証拠だ。ときめきを感じるか?(いいえ。)私も感じない。私が婚礼を迫ったのなら、水車小屋で夜を明かしたのなら、心臓がときめかぬはずがない。」
ウォンドクはホンシムを押し倒しました。
ユルは自分がウォンドクではないと再び断言しました。
「あの木は私が好きな花だからここに植えてくれたんでしょ?あの時、指切りをして約束したでしょ。婚礼したら何でもしてくれると。」
ホンシムはウォンドクに言いました。
「私が?なぜそのような約束をしたのだ。」
「私を、好きだから。桜吹雪が舞う夜に言ったでしょ?私のこと、好きだから婚礼を挙げようと。だから叩かれても最後まであなたを待ってたの。」
ホンシムはウォンドクに約束を守るように言いました。
夜のヨン氏の家。
ホンシムはヨン氏の家の自分の部屋に帰って「あの人はウォンドクじゃないと言ったのよ」と、ヨン氏にウォンドクについて色々尋ねました。
ウォンドクとホンシムの家。
ウォンドクは舞い散る桜を手に乗せました。
「私が、約束しただと?」
翌日のウォンドクとホンシムの家。
ホンシムは庭で鎌を研いでいました。
ホンシムはウォンドクに仕事に励んでもらおうと、新しい木綿の服を十着買い与えました。
ウォンドクは「これは絹の服ではない!」と声を荒げました。
ホンシムはウォンドクにクドルと一緒に仕事に行って二十文を貰ってくるように言いました。
ウォンドクはヤンチュンの指輪がまだ見つからないことを知りました。
山中(世子が襲われた現場)。
キム・チャオンは陣営を張り「そろそろ死体になっているはずだ」と手下のチャン・ムンソクらに世子の遺体の捜索を命じました。
ウォンドクはクドルと一緒に水が入った大きな甕を二つずつ背負って歩いていました。ウォンドクは自分が襲撃された現場に来ると、襲撃された時のことを思い出しかけました。ウォンドクは頭を押さえて意識を失いました。
キム・チャオンは倒れたウォンドクを一瞥しました。
クドルはホンシムのもとに駆け付けると「ウォンドクの奴がまたやっちまった!」と言いました。
ウォンドクの家。
「甕を割ったらしいわね。弁償しなきゃ。わざとでしょ?やりたくないから。世子様が恨めしいわ。独り身の者は全員結婚しろ。そう命令されてなければあなたに嫁がなくてよかったのに。」
ホンシムは庭でつっ立っているウォンドクに文句を言い始めました。
「好きなのだろう?私がお前のことを。待っていたのだろう?お前が私を。私もつらいのだ。何者かわからずに。思い出させてくれ。私がお前を慕っていたことを。」
ウォンドクはホンシムに倒れかかりました。
感想
「100日の郎君様」4話の感想です!記憶喪失になった世子様イ・ユル。たまに何か思い出すも、自分が何者かわからない。高利貸しからお金を借りて新居をリフォーム。イソはそんなユルに苦心するも何とか結婚生活を送ろうと奮闘中!
ヨン氏は世子の正体について服から身分を知っているはずなのに、なぜだか知らんぷり・・・。ヨン氏はどうして黙っているのでしょうか。
ユルは絹の服を買いましたが、イソはその絹の服を10着の木綿の新品の服に替えてしまいました。
一方で、都ではチョン・ジェジュンが内医女殺人事件の謎の捜査を勝手に再会してしまいました。チョン・ジェジュンはチョン・サヨプの異母弟であることがこの4話で明らかになりました。
大悪党の、キム・チャオンの息子はキム・ミンジェというボンクラ息子。キム・ミンジェは当たり前のように不正に官僚の試験に合格して、父と妹の企みに気づいていないようです。
国王のイ・ホは、あのようなダメ男でも、長男のユルのことが可愛くて仕方がないようです。
果たしてユルはチョヌ山での生活に適応できるのか?
続きが楽しみです。
ヨン氏は世子の正体について服から身分を知っているはずなのに、なぜだか知らんぷり・・・。ヨン氏はどうして黙っているのでしょうか。
ユルは絹の服を買いましたが、イソはその絹の服を10着の木綿の新品の服に替えてしまいました。
一方で、都ではチョン・ジェジュンが内医女殺人事件の謎の捜査を勝手に再会してしまいました。チョン・ジェジュンはチョン・サヨプの異母弟であることがこの4話で明らかになりました。
大悪党の、キム・チャオンの息子はキム・ミンジェというボンクラ息子。キム・ミンジェは当たり前のように不正に官僚の試験に合格して、父と妹の企みに気づいていないようです。
国王のイ・ホは、あのようなダメ男でも、長男のユルのことが可愛くて仕方がないようです。
果たしてユルはチョヌ山での生活に適応できるのか?
続きが楽しみです。
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