100日の郎君様12話
あらすじ
世子イ・ユルは突然現れたキム・チャオンに王宮に戻るように言われました。キム・チャオンは王宮で身籠った妃が待っていると言いましたがユルには覚えがありませんでした。一方、誘拐されたイソは女物の豪華な輿に乗せられました。チョン・ジェユンは建物の影からイソを見守っていましたが多勢に無勢で見守ることしかできませんでした。偶然通りがかったパク・ポグンはチョン・ジェユンに声を掛けました。チョン・ジェユンはパク・ポグンにヨン氏を守るように命じました。パク・ポグンは刺客が家に着くよりも先にヨン氏を救出して身を隠しました。
日中の王宮。
景福宮(キョンンボックン)ではまさにソウォン大君が世子に冊封されようとしていました。国王のイ・ホは息子のソウォン大君を世継ぎにしようとしていました。しかし式の途中でキム・チャオンが私服姿で王宮に乗り込んで来ました。キム・チャオンは「ソウォン大君の冊封をお取消しください。ソウォン大君は国本(クッポン)にはなれません。世子邸下(チョハ)は生きておいでです!」と文武百官の前で言いました。
世子イ・ユルは身なりを整え国王の御前に現れました。国王と王族、大臣たちはたいへん驚きました。
イ・ホは顎を震わせながら立ち上がりました。
あばら屋。
ユン・イソが目を覚ますとそこは打ち捨てられた空き家でした。イソが庭に出るとそこにムヨンが立っていました。ムヨンはこうするしかなかったとイソに謝りました。イソは「ウォンドゥクも連れて来る」と言って戻ろうとしました。ムヨンはイソに「その者は、世子だ。父上を殺したキム・チャオンの婿だ。」と言いました。
二人の話をチョン・ジェユンが隠れて聴いていました。
イソはムヨンの話を聞いて、ウォンドゥクが世子で既婚者であることを知りショックを受けて泣きました。
王宮。
国王イ・ホは慌てて階段を駆け下りて息子ユルの前に駆け付けました。
「ご心配をおかけして申し訳ありません。父上。」
ユルはイ・ホに言いました。
王妃の部屋。
中殿(チュンジョン)パク氏は冊封が無事に終わったと思っていましたが息子のソウォン大君が失敗を伝えに来たのでショックを受けました。
世子嬪(セジャビン)のキム・ソヘは世子が本物かどうかを確かめに行くと、お腹に痛みが生じました。
世子嬪の部屋。
キム・チャオンは娘のキム・ソヘに世子(セジャ)が記憶を失っていることを伝えました。
世子の部屋。
ユルは100日ぶりに自分の部屋に帰りました。
世子嬪の部屋。
キム・チャオンは世子嬪に、世子とやり直すように命じました。キム・チャオンは世子を知っている世話係をすべて自らの側の人材を登用して刷新し、子どもが生まれるまで世子をその座に据えて置こうと言いました。
キム・チャオンはユルに「王妃が世子様を殺そうとしたのです」と嘘をつきました。
「ソンジュヒョンのことは秘密にしてください。そこで夫婦であった女人(にょにん)もその父も無事ではすみません。記憶を失ったことを隠さねばなりません・・・この100日のことはすべて忘れてください。世子嬪様と、お生まれになられるお子のために。」
キム・チャオンは世子に囁きました。
ソンジュヒョンの街。
イソ(ホンシム)が突然いなくなり、クンニョは役所に行こうとしました。そこにパク・ソンドが現れ「ナ・ウォンドゥクは大逆罪を犯してホンシムとともに逃亡中だ」と言いました。クドルとヤンチュンたちはその話を聞いて驚きました。ヤンチュンはこのことをヨン氏に伝えると、ヨン氏はたいへん驚きました。
動揺するヨン氏はチョン・ジェユンと会いました。
チョン・ジェユンはイソは兄と一緒にいることや、ウォンドゥクの正体が世子であり王宮に戻ったことを打ち明けました。部屋の外で盗み聞きをしていたヤンチュンは息を飲み込んで驚きました。
王宮の王の部屋。
イ・ホはキム・チャオンが生きていることや、世子を連れ戻ったことにとても怯えていました。チョン・サヨプは「申し訳ございません殿下」と謝罪すると、イ・ホに「左相(チャサン、左議政)は既に死に値する大罪を犯しています」と励ましました。
朝廷。
国王イ・ホと大臣たちは会議を開きました。
チョン・サヨプは他人の遺体を世子と偽り王室の信頼を失墜させ民を動揺させた罪を左議政に問うべきだと主張しました。シン・スンジョもチョン・サヨプの主張を支持しました。左議政側のチャン・ムンソクは遺体は世子だとわからなかったと反論しました。イ・ドニョンも内官ですら世子の遺体を見分けられなかったと言いました。
国王のイ・ホは、このままでは世子の葬儀を行った愚かな王になってしまうと言いました。
左議政キム・チャオンは自らの責任を認めると、国王のイ・ホは左議政の官位をはく奪しようと言い掛けました。
「なりません。父上。左相(チャサン、左議政)は悪くありません。左議政は私を見つけてくれました。100日間もそなたらは何をしていたのですか?」
そこにユルが現れると左議政を擁護して官僚たちの責任を問いました。
ユルは記憶を失った自分を見つけて救ってくれたのは左議政(チャイジョン)なので、これ以上の追及はしないで欲しいと言いました。
世子の部屋。
ソ医官は「記憶を取り戻す薬」を世子に差し出しました。
ユルは薬を飲みました。
左議政キム・チャオンは「邸下(チョハ)を新たにお支えする者たちです。以前の者は雨ごいに行く途中で皆死んでしまいました」と世子に言いました。
内官と女官は世子に挨拶をしました。
夜のユルとい。
イソは壁にもたれかかりながら落ち込んでいました。兄のムヨンは食事を運んできましたがイソは外に出ようとしました。ムヨンは「縁がなかったのだ」と言ってイソにあきらめさせようとしていました。イソはユルが買ってくれた履物を手に持ち森の中に行きました。
森。
イソは梅の刺繍の靴を投げ捨てましたが、ユルのことを思い出すと惜しくなってまた拾って大切に持って帰りました。イソは「もうどこにも行かぬゆえ心配するな。私はそなたの郎君だ。」と言ったユルの言葉を思い出して泣きました。
世子嬪の部屋。
世子が妃の部屋に行くと、キム・ソヘは身重の身体を起こして立ち上がりました。
「嬪(ピン)。私が戻ったことを喜んでいるか?」
ユルはソヘに尋ねました。
キム・ソヘは当然ですと返事をしました。
ホン尚宮は胎教で子に小学(ソハク)を読んで聞かせるようにすすめましたが、ユルはもっと面白い本がよいと断りました。
キム・ソヘは王妃が自分とお腹の子を追放しようとしていたと訴えて「この子だけはどうかかわいがってください」と言いました。
ユルは努力すると答えました。
国王の私室。
キム・チャオンが現れるとイ・ホは震え上りました。
「もし国舅(クック)を襲おうとする者がいれば、相応の対応をします。」
キム・チャオンはイ・ホを脅しました。
キム・チャオンの家。
キム・チャオンは家に帰ると刺客のヒョクは、イソとヨン氏が逃げたと報告しました。キム・チャオンはムヨンを連れて来るよう命じました。
ヒョクはムヨンに会いました。ムヨンは四日後にヘンジュ行きの船に乗ればソンサンポ行きの船に乗り接げるといって治療薬を渡しました。ヒョクは、世子嬪がポミを使ってムヨンに傷を負わせたと報告しました。
森。
ムヨンはヒョクの言葉を思い出しながら胸の傷に薬を塗っていました。イソはムヨンに「どうしてお兄さまはあの人が世子とわかったのですか?」と尋ねました。ムヨンは後で話すが、今までは身分の高い人のもとで汚い仕事をしてきたのですべては話せないと言いました。イソは兄のことはこれ以上詮索しないことに決めました。
日中の世子の部屋。
ユルはたくさんのおかずを見て食べ物が喉を通りませんでした。ユルは貧しい民の暮らしを思い出し、イソ(ホンシム)のことを思い出しました。ソン内官は「朝食だけでもお召し上がりください」と言いましたが、世子は膳を下げるよう命じました。
講義の時間。
ユルは經筵官(キョンヨングァン)から中庸を学んでいました。師匠が問題を出すと、ユルは「中庸の中に答えがあるのになぜ尋ねるのだ」と言いました。ユルはイソと一緒に「墨色男」を書写したことを思い出しました。ユルは講義を受けないと言いました。キム・スジは世子が勉強嫌いになったと思いました。
キム・チャオンの家。
パク・ソンドはチョン・ジェユンを従いキム・チャオンに会うと、ウォンドゥクに酷いことをしたことを謝罪しました。キム・チャオンはチョン・ジェユンに「なぜ邸下(チョハ)とわからなかった?密書を受け取ったはずだ。私に近づくための作戦か?」と尋ねました。チョン・ジェユンは自分は人の顔を覚えられないことを打ち明け、世子と知っていれば矢を向けなかったと釈明しました。パク・ソンドはチョン・ジェユンのことをかばってあげました。
キム・チャオンはパク・ソンドとチョン・ジェユンを赦しました。
帰り道。
パク・ソンドはチョン・ジェユンに貸しを作ってやったぞと言いました。
世子の部屋。
チョン・ジェユンは世子に会って救出が遅れてしまったことを謝罪しました。
ユルはイソの様子を尋ねました。
チョン・ジェユンはもうソンジュヒョンのことを忘れないとホンシムと彼女の父親や村人が危険になると諫言しました。
ユルはイソのことだけでも教えて欲しいと言いました。
「私に、友になろうと言ったではないか。」
「もう、友にはなれません。邸下(チョハ)ですから。」
隠れ家。
イソはユルに「そなたと婚礼したい」と告白され、口づけをしたことを思い出しました。イソが悩んでいると、いつの間にか隣にチョン・ジェユンが腰掛けていました。チョン・ジェユンは「安心してください。あなたの過去に興味はありません。興味があるのは今です」と言って、おいしそうなお弁当をイソに差し出しました。イソは重箱の三段目を開けてみると、文書が入っていました。
「もうヨン・ホンシムとして暮らせません。新しい名前を作って来ました。」
チョン・ジェユンはイソに「美しい花」を意味するファボンという名前と戸籍を与えました。
夜のヤンチュンの家(?)。
ヨン氏はヤンチュンのもとに身を隠していました。
ヨン氏はホンシムが逃げることになって泣いていました。
ヤンチュンは思わずヨン氏を抱き締めると、そこにチョン・ジェユンが入って来ようとしました。
チョン・ジェユンは「失礼しました」と言って扉を閉めました。
日中の王宮。
国王のイ・ホは世子のユルと王妃パク氏と数人の重臣と話し会っていました。ソウォン大君の冊封式が取りやめとなって、皇帝の使臣団をもてなすためにこれからどうすべきか話し会っていました。チョン・サヨプは世子に使節団をもてなしてはどうかと提案しました。キム・チャオンは葬儀までした世子の健在を民に知らせるよい機会だと言いました。
世子の部屋。
ユルはキム・チャオンとチャン・ムンソクと三人で話し会っていました。チャン・ムンソクは先ほどの提案は中殿(チュンジョン)パク氏の陰謀だと言いました。キム・チャオンは敵のけん制があるのは当然だと言って、世子(セジャ)の論語などの本を読むようにすすめました。世子は既に論語や中庸、大学(テハク)を諳んじていることをキム・チャオンに示しました。
「私は記憶は失ったが、知識は失ていない。皆の者もう下がれ。」
隠れ家。
ムヨンは自分が放った矢が妹に当たりそうな夢を見てうなされていました。ムヨンが目を覚ますとイソが心配そうな様子で見守っていました。ムヨンは「ユスラウメを食べたら治るだろう」と言うと、イソは実を採りに行こうとしました。すると、家の前にヨン氏が待っていて、イソを見るなり涙を流して再会を喜びました。イソも「お父さんを置いてくるしかなかったの。お父さん。ウォンドゥクが、ウォンドゥクが・・・」と言いかけました。
「わかってる。わかってる。父さんはわかってる。かわいそうな子。ウォンドゥクのことを思うと俺もつらいのに。忘れよう。どこかへ行って、忘れよう。何もなかったかのように。」
ヨン氏はイソを抱き締めました。
イソも頷いて応えました。
ムヨンは二人を見守っていました。
夜の世子の部屋。
ユルは考え事をしながら、イソのことを思い出しました。
「私は、ウォンドゥクではない・・・。私には嬪がいて、もうすぐ生まれる子がいる。」
ウォンドゥクはイソの幻に向かって言いました。
「なら挨拶しよう。最後の挨拶。」
イソの幻はそう言うと、消えてしまいました。
ユルはヤン内官に着替えを持ってくるよう命じましたが、ヤン内官(ネガン)は雨ごいの途中で行方不明になっていました。ユルは新任の内官に着替えを持って来させると、馬で外出しようとしました。内官は「なりません」と世子を引き止めようとしましたが、クォン・ヒョクは世子の外出を見逃してあげました。
ユルは馬に乗ってソンジュヒョンに向かいました。
ユルとイソの家(?)
イソはユルの姿を見るなり塀の陰に身を隠しました。
感想
「100日の郎君様」12話の感想です。王宮に戻った世子イ・ユル。しかしユルの記憶が戻ったわけではありません。それでも王宮での暮らしに戸惑うことはなく、しかし民の暮らしを思うと気持ちは重くなるばかりです。イソもユルとの結婚生活の楽しさが忘れられずに心にぽっかりと大きな穴が開いてしまいました。お互いに、必要とする相手が存在するにも関わらず、そばにいないので、どうしても会いたくなってしまいます。
キム・チャオンとキム・ソヘはお腹の子を世継ぎにすべく、再び協力するようになりました。
イ・ホはソウォン大君と王妃パク氏を守るためにキム・チャオンの暗殺をチョン・サヨプに命じましたが失敗したうえ、キム・チャオンを敵に回してしまいました。
その状況の中、ひときわ危うい状況にあるのがムヨンとヒョクです。ポミはキム・ソへの命令でムヨンに矢を射ったようですが・・・キム・ソヘは一体何をしたかったのでしょうね?
王族といえども、国王次第で肉親の命が危うくなってしまうという(架空の)時代設定を背景とするため、後妻の王妃パク氏も必死です。
朝鮮王朝はものすごい贅沢な暮らしは命と引き換えみたいな感じに描かれているようですが、本当のところはどうだったのでしょうね。
続きが楽しみです。
キム・チャオンとキム・ソヘはお腹の子を世継ぎにすべく、再び協力するようになりました。
イ・ホはソウォン大君と王妃パク氏を守るためにキム・チャオンの暗殺をチョン・サヨプに命じましたが失敗したうえ、キム・チャオンを敵に回してしまいました。
その状況の中、ひときわ危うい状況にあるのがムヨンとヒョクです。ポミはキム・ソへの命令でムヨンに矢を射ったようですが・・・キム・ソヘは一体何をしたかったのでしょうね?
王族といえども、国王次第で肉親の命が危うくなってしまうという(架空の)時代設定を背景とするため、後妻の王妃パク氏も必死です。
朝鮮王朝はものすごい贅沢な暮らしは命と引き換えみたいな感じに描かれているようですが、本当のところはどうだったのでしょうね。
続きが楽しみです。
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