仮面の王イ・ソン5話のあらすじと感想
あらすじ
辺首会(ピョンスかい)の領袖(りょうしゅう)テモクは手下を引き連れ王宮を襲い国王を殺しました。世子(セジャ)のイ・ソンは父が目の前で殺されても太刀打ちできずにただ泣きじゃくるばかりでした。禁軍庁(クムグンチョン)の禁軍別将(ピョルチャン)イ・ボムは内官の服を着たイ・ソンの手を引き庭に連れ出してこう言いました。
「もう主上殿下(チュサンチョナ)は生きてはおられません。もう世子邸下(チョハ)が朝鮮の王なのです。必ず生きてお戻りになりテモクを倒してください。聖君におなりください!」
イ・ボムは息子のイ・チョンウンに世子を守るように言うと、テモクの手下と戦いました。
「禁軍別将(クングンピョルチャン)~!」
泣き叫ぶイ・ソンを連れてイ・チョンウンは逃げました。
テモクはイ・ボムを殺すと世子を追うように手下に命じました。
真っ暗な山中。
護衛武士のイ・チョンウンは追っ手を撒くため世子に山小屋に行くように言うと、刀を抜いて追いかけてきた敵に立ち向かいました。
王の部屋。
世子の身代わりのイソンはテモクに仮面を剥がされました。イソンは怖くて悲鳴を上げました。
山。
コンはイ・ソンを見つけると手下とともに襲い掛かりました。コンは飛び上がると世子に斬りかかる刺客を殺して世子を守りました。イ・ソンは斜面を転げ落ちていきました。
「わ~!」
キム・ファウンが世子の悲鳴を聞きつけて駆け寄けました。
「生きています。」
コンはファウンに言いました。
「あの薬を頂戴。この薬を飲めばしばらく脈が止まって死んだように見えるのでしょう?また生き返るのでしょう?そうなのでしょう?」
ファウンが言うとコンは懐から薬を出しました。
「しかしこの薬は強い男でも耐えられないものです。飲ませたら二度と目覚めないかもしれません。」
「でもこうするしかないの。おじいさまに死んだと思わせるしか邸下(チョハ)を救うてだてはないわ。きっと耐えるはず。コナ。邸下(チョハ)。耐えてください。」
ファウンはイ・ソンの口に薬をたらしました。
するとテモクがイソンと手下を連れて現れたので、キム・ファウンとコンは世子を置いて隠れました。
「邸下(チョハ)。邸下。しっかりしてください!邸下!邸下!」
世子の服を着たイソンは内官の服を着たまま横たわっているイ・ソンを揺すりました。イ・ソンは動きませんでした。
「死んでます。」
脈を確かめた部下が報告しました。
「そんなことはありません。あ~邸下!邸下!邸下!」
イソンは叫ぶとテモクを見て怯えました。
「怖いか?この仮面に今感じている恐怖を閉じ込めろ。」
テモクはイソンに言いました。
「チチチ私は邸下(チョハ)ではありません。私が仮面なんて。」
イソンは尻もちをついたまま後ずさりしました。
「いや。お前は世子だ。仮面をつけた朝鮮の世子。いや。この朝鮮の王となるのだ。だが私の人形ではなく本当の王になろうとした瞬間、世子と後をおうことになるだろう。仮面を被せ王にできる者などいくらでもいる。生きたければ王になれ。仮面をつけた人形でいる限り、お前は朝鮮の王だ。埋めろ。」
テモクはイソンに仮面をつけると部下にイ・ソンの遺体を埋めるように命じました。
「や~邸下(チョハ)!だめよ邸下~!」
キム・ファウンが茂みの中から現れ世子にしがみつきました。
「世子は死んだ。あきらめろ。」
テモクは孫娘に言いました。
「おじいさま。お願い。」
ファウンは祖父に懇願しました。
「ファグンを連れていけ!」
「だめよ邸下!邸下!おじいさまお願い。おじいさまお願いです。邸下~!」
ファグンは叫ぶと気を失いました。
テモクはイ・ソンを埋めるよう命じました。イ・ソンは土に埋められました。
王宮。
「楹嬪(ヨンビン)様の実家に急いで薬を届けます。お母さまがご危篤なのです。」
女官に扮したハン・ガウンは王宮を逃げるため門番に声を掛けました。門番はハン・ガウンの外出を許可しました。楹嬪(ヨンビン)つきの尚宮はその様子を見守りました。
山中の屋敷(イ・ソンとの待ち合わせ場所)。
「チョンス若様(トリョンニ)。言いたいことがあるのにどこへ行かれたのですか?」
カウンは来ないイ・ソンを待っていました。
夜が明けました。
「邸下(チョハ)~!」
イ・チョンウンは世子を掘り起こして抱くと叫びました。
「邸下(チョハ)~!邸下(チョハ)お願い!」
キム・ファグンがコンとともに世子が埋められた場所に行くとそこに世子の姿はありませんでした。
民家。
「脈はありました。」
イ・チョンウンはウ・ボに世子を診てもらいました。
「目覚めるとは言い切れぬ。」
ウ・ボは静かに言いました。
「お目覚めになります。お目覚めになります。」
イ・チョンウンは世子を励ましました。
そして夜になりました。
ウ・ボは世子に鍼を打って世子の治療を行いました。
「テモクは即位を急げと中殿(チュンジョン)媽媽に要請しています。偽物が王になってもよいのですか?」
イ・チョンウンは世子を見守っていました。
「テモクが王にしようとしているのは本当にイソンなのか?」
「そのようです。」
日中の王宮の王妃の部屋。
イソンは仮面をつけたまま喪服姿で先王の妃に謁見しました。
「東宮。返事なさい。東宮。」
王妃はイソンを睨みました。
「はい・・・中殿(チュンジョン)媽媽(マーマー)。」
イソンは自信なさげに答えると正座しました。
喪服姿の王妃は眉間に皺を寄せ不快そうにしました。
「先王様が突然逝去されたので王室と国が危機に瀕しています。王室と国の安寧のためどうかご決断ください。ご決断ください中殿(チュンジョン)媽媽(マーマー)。」
世子を連れてきた大臣のチンミョンは次の王を立てるよう王妃に請願しました。
王妃がイソンを見ると、イソンは怯えていました。
「しばらく先王の喪に服すのが、今は民心を落ち着けるのが先決です。東宮。王室と国の安寧のためどうか聖君におなりください。」
王妃は玉璽(オクセ)をイソンに差し出しました。
「承知いたしました・・・。」
イソンは自信なさげに玉璽を受け取りました。
民家。
イ・ソンはうめき声を上げました。イ・チョンウンは安堵の息をつきました。
夜の大妃の部屋。
大妃(先王イ・ユンの王妃)はテモクと会っていました。
「大妃媽媽(マーマー)。突然の不幸に遭われご心中お察しいたします。」
「幸いにも主上が即位なされました。これもすべてテモクのような忠臣がいるおかげだ。」
「私は国にまた災いが起きるのではないかと思い心配で訪ねてきました。大妃媽媽。これを避けるため揚水庁(ヤンスチョン)に造幣権をください。」
「造幣権だと?揚水庁(ヤンスチョン)で貨幣を鋳造する気か。」
「貨幣の鋳造は国の重要な務めです。しかし近頃偽造貨幣が出回り民が苦しんでいます。すぐに力のある官庁に貨幣の管理をお命じくださりをくださり偽金を作る者を罰するべきです。」
「ならどうして揚水庁(ヤンスチョン)がしなければならぬのだ。貨幣の管理は戸曹の務めだ。」
「その権限を揚水庁(ヤンスチョン)に下さり(大妃様が)貨幣をしっかり管理なさってくださいませ。私は揚水庁(ヤンスチョン)に造幣権を渡すことが苦しむ民を救う唯一の道だと思います。」
日中の便殿。
王になったイソンは大臣たちから上疏(じょうそ、上奏)を渡され揚水庁(ヤンスチョン)に造幣権を譲渡するよう求められました。
「早く玉璽を殿下にお渡しせぬか。」
大臣のチンミョンは内官に命じました。内官は玉璽をイソンに渡しました。
イソンは玉璽を命令書に押そうとした瞬間、大妃が現れました。
大妃は仮面をつけたイソンの隣に座り、簾の中に入り勝手に垂簾聴政をはじめました。大妃は主上(国王)が成人に達したか臣下に尋ねました。左議政のホ・ユゴンはまだ未成年だと答えました。大妃は主上が成人するまで政治を行うと言いました。
夜の辺首会(ピョンスかい)。
両班はテモクのもとに集結していました。
ホ・ユゴンはこのまま大妃に垂簾聴政(すいれんちょうせい)をさせるつもりかとテモクに尋ねました。チンミョンは大妃は有力な武人の一族の出なので禁軍の大半が大妃の私兵も同然だと言いました。ソンギは王が成人するまで三年あるので待てば大妃は引き下がると言いました。ホ・ユゴンは大妃が権勢を振るうことに腹を立てていました。
「大妃の好きにさせろ。兵権だけ握って何ができる。いくら兵がいても烏合の衆にすぎぬ。金なしに軍事を維持できるか?カネがどれだけ怖いか大妃に教えてやろう。揚水庁(ヤンスチョン)は今夜民に金をバラまけ。利子はつけるな。すべての民が揚水庁(ヤンスチョン)に殺到して金を借りるよう仕向けろ。金の力でいかに兵を抑えるか見てみろ。ふっふっふ。」
テモクは言いました。
日中の民家。
「ああ。あ。」
イ・ソンは目覚めると痛む体をおして起き上がりました。
「邸下(チョハ)。」
イ・チョンウンが現れ盆を落とすとすぐに駆け寄り世子を支えました。
「その体でどこへ行く気だ!」
ウ・ボは厳しい口調で世子に言いました。
「テモクが父上を殺したのです。すぐに行かねばなりません。母上は生きてますか?」
「楹嬪(ヨンビン)様は・・・テモクに殺されました。」
イ・チョンウンは言いました。
「そんなはずはありません。内禁衛(ネグミ)がいるではありませんか!」
「父上も・・・亡くなりました。」
イ・チョンウンは声を震わせました。
「イソンは、どうなりましたか?」
「テモクが、テモクが仮面をつけさせ王になった。お前を守ろうとした殿下の策は失敗した。」
ウ・ボは言いました。
「はあ。はあ。はあ。」
イ・ソンはうなだれました。
街。
民が表に出て騒いでいました。ハン・ガウンとイソンの母騒ぎを見に現れました。
揚水庁(ヤンスチョン)の役人チョ・テホは新しい王が王命を下されたと民に家を明け渡してすぐにチルぺに移るよう命じました。ハン・ガウンは抗議しました。チョ・テホは逆らえば生かしておけないと言いました。
「ネイノン!天を畏れぬのか!」
カウンは怒鳴りました。
「大逆罪人の娘が偉そうに。どうして下女にならずに済んだのか知らぬがもう両班のお嬢様ではないことぐらい自覚しないとな。どうした?荷物をまとめてください。チルぺに行かないか!」
チョ・テホはハン・ガウンの頬を叩きました。
「ああ。行かぬ!今ここで死んでも同じだ。いっそここで殺せ!」
男が声を上げると役人に暴行されました。
チョ・テホは兵に人々を民家から追い出させました。
街の人々は家から追い出され道に座り込んで途方に暮れていました。暴行された男はカウンに話しかけ世子が王様になったら悔しい思いをせずに済んだはずなのにどんどん苦しくなっていくと泣きました。おばさんたちも悔しいと泣きました。追い出された人々は皆泣きました。
「お父さま。誰かが水をやり草を抜いてはじめて芽が伸びるとおっしゃいましたね。ええ。私がします。私が守ります。見守っていてくださいお父さま。」
カウンは心で父に語り掛けました。
「私たち。チルぺに行きましょう。」
カウンは立ち上がりました。
「あんなやせ地でどうやって生きていけますか。」
幼子を抱えたおばさんはカウンに言いました。
「農業をしないでも生きていけます。」
カウンは言いました。
郊外。
ウ・ボとイ・チョンウンは刀を携えて駆け出すイ・ソンを捕まえました。
「邸下(チョハ)!」
「せっかく命を救ったに復讐するだと?すぐに捨てる命とわかっていたら救わなかった!」
ウ・ボは世子に怒鳴りました。
「テモクに大切な人を殺されました!テモクに復讐しないと生きていないも同然です!」
イ・ソンも怒鳴り返しました。
「お前がテモクとどこが違うのだ。主人になれと言ったらテモクは恐れる山犬になった。お前にやる答えも同じだ。自ら主人になれと言うだろう。どうするつもりだ。テモクを殺せ奴らが恐れる山犬になる、それが復讐か?そんな復讐のためお前のために多くの人が死んだのか?お前のために死んだ人のことを考えろ。その人たちの望みはテモクへの復讐か?」
ウ・ボは厳しい口調で言うと、イ・ソンは力を緩めて泣きました。
山奥。
ハン・ガウンは追い出された人々を連れて開けた場所に着きました。
「ここで商いをしましょう。ここチルぺは麻浦(マポ)や西江(ソガン)の渡し場から西門へ行く唯一の道です。だから商いをすれば必ず生計を立てられます。」
カウンは皆に言いました。
人々はカウンとともに井戸を掘り始めました。
山。
「父上。母上。すぐに会いに行けない私をお許しください。私は必ず力をつけテモクを倒した後に参ります。どうかそれまで安らかにお眠りください。」
世子は王宮が見える山から父母に向かい拝礼しました。イ・チョンウンは世子を見守っていました。
「ソウン(青雲、イ・チョンウンのこと)。あそこにイソンがいます。私のかわりに傀儡の王にされているイソンを救わねばなりません。イソンを、朝鮮を私の手で救います。共に来てくれますか?」
「護衛武士(ホイムサ)に手伝えと頼むのではなく私は私の道を行く。私を守れとお命じになるのです。」
イ・チョンウンは答えました。
山奥。
井戸が完成しカウンと人々は喜びました。
イ・ソンはそんなカウンを見守っていました。
「もう行かれるのですか?」
イ・チョンウンはイ・ソンに尋ねました。
「大丈夫なことがわかっただけで十分だ。カウンの父は私のせいで死んだ。泣いていたカウンのことが忘れられぬ。カウンが言いました。私を見ると父を思い出し幸せになれないと。私はもう近づかないほうがカウンのためになる。」
イ・ソンは悲しそうに言いました。
茶畑。
「飯は忙しくて食えず酒はぐいぐいと入っていく♪」
ウ・ボは酔っぱらって寝ていました。
「辺首(ピョンス)を倒す手立てを教えてください。」
イ・ソンはウ・ボに頼みました。
「私はお前を弟子にした覚えはない。」
「テモクを倒す術(すべ)を教えてください。」
「愚か者め。まだわかっておらぬな。貴様が動けば犠牲者が増えるだけだ。」
「ではどうすればいいのですか。これ以上犠牲者を出さずにテモクを倒したいのです。手立てを教えてください。」
「な~んにもせぬことだ。お前が何をすべきか自ら悟るまでな~んにもしてはならぬ。」
ウ・ボは眠りました。
開拓した村。
人々は住む場所を一生懸命作っていました。
「カウナ。大逆罪人の娘になってしまったな。親戚の人は誰も助けてくれなかったのだろう?」
パク・ムハはカウンを尋ねて来ました。
「心配いりませんおじさん。私はここが好きです。市場を作って商いをします。」
「おじさんにできる事はないか?なんでも手伝ってやる。」
「おじさん。宮中に入る手立てはありませんか?」
「宮中?」
「・・・・・・。だから、内医院(ネイウォン)に薬材を納めようと思って。」
「わかった。時間はかかるがやってみよう。」
「ありがとうおじさん。」
茶畑。
寝ているウ・ボの前で世子は正座していました。その世子をイ・チョンウンが見守っていました。そこに行商人が荷物を背負って現れました。
「ここはどこだ?」
男が咳払いをするとウ・ボは飛び起きました。男、京畿道接長(キョンギドチョプチャン)はウ・ボと一緒に酒を飲みました。
「あ~。なんで俺を呼んだのだ?あそこに座ってる奴がいるだろ?」
「行商人にどうだ?」
「あんな細男、使っても荷物にしかならんだろう。」
「見た目より使えると思うから使ってみろよ。」
「半月もたたないうちに逃げちまうよ。」
「俺たち、賭けてみるか?」
京畿道の接長の任房(イムバン)の門前。
京畿道接長(キョンギドチョプチャン)はイ・ソンに荷物を背負わせ「ウ・ボオルシ(旦那様)につけられたコブだ」とイ・ソンを部下の商人と引き合わせました。
「お前さん。挨拶せぬか。名を名乗れ。」
接長はイ・ソンの頭を叩きました。
「そんなの。ありません。」
「だったらコブにしよう。仕事を与えてやれ。」
接長が命じると、行商人たちはイ・ソンの首に干物を掛けました。
「干してろよ!」
夜の任房(イムバン)の使用人の部屋。
イ・ソンは雑魚寝をしている男たちのいびきで眠れませんでした。
イ・ソンはウ・ボから商いの道に行けば三十万人の朝鮮の行商人を手にできると助言されていたことを思い出していました。
日中の任房(イムバン)。
イ・ソンはやっとのことで荷物を荷車に乗せていました。すると女性が遺体にしがみ付いて泣いていました。接長は厳しい行商の道で死んだのだと言いました。
「接長。あの。お給料を先に貰えませんか?葬式代の足しにでも・・・。」
イ・ソンが懐から貨幣を取り出すと二枚しかありませんでした。
「いらん事言わずに仕事に戻れ。そういう人を毎回助けてやるつもりか?どこにそんな金があるんだ。ほら。場所代を集めろ。商いが済んだら場所代を集めて任房(イムバン)の運営費にしたり酒を飲むんだ。」
接長はイ・ソンの頭を叩くと帳面を渡しました。
「あの。場所代・・・。」
イ・ソンは市場の商人から集金しました。商人たちは嫌々代金を払いました。
「あ!これだ!」
イ・ソンは思いつきました。
夜の酒場。
「接長。これであの女性を助けていただけませんか?助け合って生きるのが行商人でしょ?」
イ・ソンは巾着を放しませんでした。
「バカいうな。毎回どうやって助けるつもりだ。」
接長は金を奪おうと奮闘していました。
「だから酒代に使わず貯めておけば毎回助けられるじゃありませんか。あの女人(にょにん)を助け残りは誰かが怪我をした時に使ってはどうですか?行商人は路上で死ぬのが掟でしょ?だったら我々もいつ死ぬかわかりませんよね?」
イ・ソンが言うと行商人たちは同意しました。
「何をしている!早く奴を捕まえろ!」
接長は叫びました。イ・ソンは取り押さえられました。
日中。
「いただいたお金で葬式ができました。感謝します。」
喪服姿の女性は接長にお礼を言いました。
「ああよいのだ。私ではなく皆が金を少しずつ分けてくれたおかげだからいいんだ。」
接長は善人を演じました。
「ありがとうございます。本当に感謝します。」
赤子を背負った女性は行商人たちに頭を下げました。
「我々ではなくあの子に言ってください。」
行商人の男はイ・ソンを示しました。
「私は末っ子ではなく・・・。」
イ・ソンは言い訳しようとして叩かれました。
「さあ~行くぞ!」
接長はイ・ソンたちを連れて行商に出かけました。
山。
イ・ソンは尾根の瓦礫に滑りながら接長についていきました。接長は温かくイ・ソンを見守りました。
山奥の村。
家が建ち土地は街に変わっていました。
ハン・ガウンは街でイ・ソンを見た気がしましたが、人違いでした。イソンの妹のコムルという娘(5歳~6歳くらい)はチョンス様と別れてあの人と付き合ってみれば?とからかいました。
カウンが村に帰るとイソンのお母さんが仕事も手に付かない様子で放心していました。イソンに会いたいのかと訪ねるカウン。イソンのお母さんはもし帰ってきても家に帰れるよう門を開けているのだと悲しそうに泣きました。
王宮の便殿。
チンミョンは大妃に垂簾聴政をやめて政治の権利を国王に返納するよう上奏しました。大臣らが声を揃えて上奏すると、大妃は上疏(じょうそ、上奏)を手に持つ手が震えました。
「都承旨(トスンジ)は玉璽を主上殿下に返しなさい。」
大妃は命じました。
玉璽がイソンに渡されると大臣たちは祝辞を述べました。
辺首会(ピョンスかい)。
「揚水庁(ヤンスチョン)が民に貸した金を半月で回収しろ。豪商からも回収しろ。」
テモクは両班に命じました。
ホ・ユゴンはすぐに返せないだろうと言うと、テモクは担保でもよいと言いました。
「揚水庁長(ヤンスチョンヂャン)。貸した金はできる限り回収しろ。代表首(テピョンス)は金は揚水庁(ヤンスチョン)の金は動かしてはならぬ。」
テモクはチョ・テホとキム・ウジェに命じました。キム・ウジェは理由を尋ねようとしてテモクの恐ろしい視線を感じ、素直に従いました。
チルぺ村。
チョ・テホが現れ揚水庁(ヤンスチョン)と豪商に半月以内に借金を全部返すよう言いました。村の人々は困惑しました。カウンとイソンのお母さんが営む薬草店やがリストに入っていました。
市場。
チョ・テホは金を返せなかった器店を見せしめにして部下に叩き壊させました。お店の女の子は泣き出しました。カウンは子供を抱くとチョ・テホを睨みました。
夜のチルぺ村。
カウンは集まった村人の前で店を奪うのは許せないと演説しました。カウンは行商人が噂をしている頭領について尋ねました。行商人は行商人の長に選ばれた頭領なら信頼と義理で何でも解決して助けてくれると言いました。カウンは頭領に会ってみると言いました。
イソンの母の家。
訪ねてきたウ・ボはコムルを抱っこして可愛がりました。イソンのお母さんはカウンが頭領に会うことをウ・ボに教えました。
日中の山。
行商人の身なりをしたカウンは行商人の男二人とともに山を歩いていました。カウンの足は傷つき血だらけになっていました。男たちは煙が出ている山の頂上付近で休もうと指さしました。
辺首会(ピョンスかい)の隠れ里。
辺首(ピョンス)の手下が集金した金目の物を山に蓄えているところに集めていました。イ・ソンはイ・チョンウンとともに見張りを倒し探りに来ていました。チョ・テホは銅を手に取りキム・ウジェに笑いかけていました。キム・ウジェは品質を確かめ納得しました。そこに騒ぎが起きて、行商人が捕らえられました。イ・ソンが見に行くとハン・ガウンが突き出されたところでした。
感想
仮面の王イ・ソン(韓国語: 군주-가면의 주인, 中国語: 君主-假面的主人)5話の感想です。話が「客主(ケクチュ)」の設定と似てきました。今回は任房(イムバン)という行商人を取り仕切る組織の支部である京畿道の接長(チョプチャン)という人が登場しました。接長のおじさんの名前は明らかになっていません。行商人が言うには、行商人の長が信頼と義理と行商人の掟で困りごとを助けてくれるということでカウンお嬢様が頭領に会いに行くことになりました。イ・ソンは父母がテモクと大妃に殺され、大妃に母がやられたことはまだ知らなさそうです。
ひとつわからないことがあり、イ・ソンはイ・チョンウンを呼ぶ際に「ソウン」と言ってます。イ・チョンウンは自分自身のことを護衛武士(ホイムサ)と言ってます。ソウンは肩書なのかもしれませんが、〇雲なのか?どんな字が当てられるのか見当もつきません。と思ったら、当たってました。青雲・・・かも。青といえば韓国語でチョンというのにソという読み方もあるのかなぁ。
カウンは町の人々を統率して女首長(スジャン)をしています。子どもが大きくなったことから事件から5年ほど経っているのでしょうか。成人したイソン20歳としたら(朝鮮時代では何歳が成人か知りません)、カウンもそれくらいなのかな?
軽いノリなので、マジになって見るほどのドラマではないので、かる~く楽しんでいます。
ひとつわからないことがあり、イ・ソンはイ・チョンウンを呼ぶ際に「ソウン」と言ってます。イ・チョンウンは自分自身のことを護衛武士(ホイムサ)と言ってます。ソウンは肩書なのかもしれませんが、〇雲なのか?どんな字が当てられるのか見当もつきません。と思ったら、当たってました。青雲・・・かも。青といえば韓国語でチョンというのにソという読み方もあるのかなぁ。
カウンは町の人々を統率して女首長(スジャン)をしています。子どもが大きくなったことから事件から5年ほど経っているのでしょうか。成人したイソン20歳としたら(朝鮮時代では何歳が成人か知りません)、カウンもそれくらいなのかな?
軽いノリなので、マジになって見るほどのドラマではないので、かる~く楽しんでいます。
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