朝鮮王朝の根本
さて、少し歴史を学び、今回は李氏朝鮮の王宮の仕組みについて知りたいと思います。
朝鮮王朝について、日本の学校教育(高校世界史)では李氏朝鮮(りしちょうせん)という名前で学びます。李成桂(イ・ソンゲ り・せいけい)が1392年に建国した国です。李成桂は前王朝である高麗(コリョ)王朝の恭譲王(コンヤンワン)に譲位を迫り、前王朝を滅ぼし自らが初代国王となりました。
朝鮮王朝は日本により大韓民国が建国される1897年まで続きました。李氏による朝鮮支配は1910年まで続きました。
国王(大王)
韓国の歴史ドラマでは「殿下(チョーナー)や陛下(ペーハー)」と言われているあの人のことです。李氏朝鮮では一番偉い人が国王殿下です。朝鮮史で皇帝という諡号がつけられているのは、初代の李成桂と、22代目の李祘(イサン)、23李玜、24李奐、25李昪、26代目李熙、大韓帝国2代目の李坧です。
朝鮮の王になぜ大王と皇帝の称号があるのか、ちょっと不思議に思いました。
調べてみると、短い大韓帝国期の間、1899年に追尊という形で過去の王も皇帝の諡号がつけられたようでした。
大君(テグン)
王の正室が生んだ王子のことをテグンというそうです。テグンとクンでは位が違うようです。
王子(ワンジャ)
王や妃が自分より位の低い息子を呼ぶときにワンジャというそうです。いつまでワンジャと呼ぶのかについて詳しいことはわかりませんでした。王子のことを王子(ワンジャ)と呼べるのは王子よりも位の高い身分の人だけのようです。
元子(ウォンジャ)
確か「王と私」で燕様君のことをウォンジャといっていたように聞こえたのですが・・・
調べたところによると冊封を受ける前の王子のことをウォンジャというそうです。
世子(セジャ)
王の世継ぎとなる王子のことです。中国の皇帝に冊封されて初めて正式な後継者になれました。
世孫(セソン)
王の世継ぎとなる王の孫のことです。
「イサン」が「セソン様」と呼ばれていましたね。
筆者がはじめて「セソン様」と連呼している様子を見て、イ・サンがセソンという名前の王子様だとしばらく思っていました。
世弟(セジェ)
王の弟のことのようです。
お次は女性編です。
君(クン/グン)
王の側室以下が生んだ王子のことをグンというそうです。「火の女神ジョンイ」に登場する王の側室の恭嬪金氏の息子光海君(クァンヘグン)がそうですね。
王族の息子にも「君(クン)」という称号が与えられるようです。
王族の息子にも「君(クン)」という称号が与えられるようです。
女命婦(ネミョンブ)
内命婦(ネミョンブ)とは、宮中の女性で位のある女性(の組織)です。
それに対し外命婦(ウェミョンブ)とは、宮中外の位を与えられた女性の(の集団)です。「太陽を抱く月」で主人公のヨヌの母が外命婦にあたります。
外命婦(ウェミョンブ)については「サイムダン、色の日記」で登場します。
外命婦(ウェミョンブ)については「サイムダン、色の日記」で登場します。
大王大妃(テワンテビ)
王の祖母にあたる正室、または先代の先代の王の正室です。
よく王のことを主上(チュサン)と呼んでいます。
大妃(テビ)
いつも悪役で・・・じゃなくて、王の母である王の正室、または先代王の正室のことです。ドラマではしっかり者のおばあちゃんが多いですね。
中殿(チュンジョン)・王妃(ワンフ)
王の正室のことです。
よく「チュンジョンマーマーのおなーりー」と宦官が言ってますよね。
公主(コンジュ)
公主(コンジュ)とは、王の正室の娘(王女)のことです。
この呼び方は高麗のドラマにもありましたね。
「馬医」では淑徽公主と呼ばれていましたね。
位は翁主(オンジュ)より高いです。
翁主(オンジュ)
翁主(オンジュ)とは、王の側室の娘(王女)のことです。「大風水」で主人公のお母さんこことをオンジュ様と呼んでいましたね。
位は正一品より高いです。
○嬪(ビン)
妃の最高位の称号です。
正一品の品位になります。
ビンの前に一文字あてスクビンなどと呼ばれていました。
嬪に任命された後に王妃になることができます。
嬪に任命された後に王妃になることができます。
世子嬪(セジャビン)
世子の正室のことです。
群主(クンジュ)
世子の娘です。
正二品。
県主(ヒョンジュ)
世子の娘です。
従二品。
貴人(クィイン)
従一品の側室のことです。大抵はその上に嬪(ビン)がいますので一番にはなれません。
昭儀(ソイ)
正二品の側室。
淑儀(スギ)
従二品の側室。
良悌(ヤンジェ)
世子の従二品の側室。
昭容(ソヨン)
正三品の側室。ドラマ「イ・サン」でもヒロインが昭容(ソヨン)に任命されていました。
淑容(スギョン)
従三品の側室。
良媛(ヤンウォン)
世子の従三品の側室。
昭媛(ソウォン)
正四品の側室。
淑媛(スグォン)
従四品の側室。ドラマ「チャングム」の誓いで主人公の親友が淑媛(スグォン)に任命されました。
承徽(スンヒ)
世子の従四品の側室。
昭訓(ソフン)
世子の従五品の側室。
宮女(クンニョ)
女官のこと。正五位以下で、それ以上になれないです。