韓国ドラマのあらすじよくある基本パターン
主人公が生まれる前
よくある韓国ドラマのパターンのひとつに主人公が生まれる前のストーリーが1話から描写されていることがあります。主人のお父さんとお母さんが恋愛して結ばれた結果、主人公が生まれたというあらすじです。主人公は父母に愛されて産まれて来たパターンが多いようです。主人公の父母は高い身分でしたが政治で迫害されて身分と命を落としてどん底から始まるパターンがよくあります。出自を重要視する朝鮮の文化のあらわれともいえます。
- 「推奴(チュノ)」の男主人公は自ら両班であることを捨てて汚い職業に就きました。
- 「太陽を抱く月」の女主人公は高官の娘で世子嬪になるところでしたが、ライバルにやられて巫女という賤民がする職業に就きました。
- 「オクニョ」というドラマでは訳ありの女主人公が奴婢から始まっています。
悲劇(起)
直接的な言葉を使いますと、主人公の敵となる登場人物の犯罪行為が行われる章です。日本人である筆者がはじめて韓国ドラマを見ましたときは主人公の人生の転落ぶりや敵の激しさにたいへん驚きました。筆者の価値観ではあり得ないことですが、よくよく考えてみますと日本にもこのような主人公が死ぬしかないような境遇に追いやられるいじめや職場での嫌がらせがあることが共通しています。ここで敵となる登場人物への憎しみが視聴者にも沸き起こるのです。
現実に存在する悪い人がやっていることをドラマの悪人がやっているのでリアリティーや腹立たしさがあるのです。
現実に存在する悪い人がやっていることをドラマの悪人がやっているのでリアリティーや腹立たしさがあるのです。
身分の剥奪(承)
敵となる登場人物による犯罪行為の結果、親が死ぬなどして主人公と主人公の親は所属する社会で身分が最貧層などへ転落します。日本人である筆者がはじめて韓国ドラマを見たときは、なぜそのようになるのか理解ができませんでした。しかし日本と共通していることは、日本の社会でも嫌がらせやいじめによって社会や職場で追いつめられる人が多くいるので共感を覚えるからこそ日本での韓ドラファンも増えたのでしょう。
現実に韓国の大統領が犯罪者になってしまったり、財閥の不正や政治との癒着が明らかになったり現実がドラマと重なって妙なリアリティーを伴います。
日本においても悪事の実行役に任命されておきながら出世させてもらえず恨んで自殺した人などがいますよね。
現実に韓国の大統領が犯罪者になってしまったり、財閥の不正や政治との癒着が明らかになったり現実がドラマと重なって妙なリアリティーを伴います。
日本においても悪事の実行役に任命されておきながら出世させてもらえず恨んで自殺した人などがいますよね。
身分の上昇(転)
敵と同じ社会にいる間に、主人公がなんとかして身分を回復していきます。日本人の筆者には、はじめは理解できませんが、復讐は蜜の味という意味がわかるようになりました。主人公も、犯罪行為をしたりして、敵の子分から倒していく様子に視聴者は喜びを見出しているのでしょう。
現実には絶対あり得ないからこその快感とでもいうのでしょうか。現実は悪役がのさばって善人が悔しい思いをしていますからこうしたドラマの視聴率が上がるのでしょう。
復讐(結)
どの韓国ドラマも復讐や仕返しをメインテーマとしています。悪いやつが主人公の復讐によって死ぬの様は、万国共通の究極の快楽のようです。主人公が悪い敵をとことん追い詰めていきます。時代劇は法律の無かった時代が舞台ですからどんな非合法的な行動も表現することができます。そういうわけか、韓国ドラマでは時代劇の政策も盛んです。
現実社会では悪役はやられるどころか終生高い位に就いて銭儲けしているからこそドラマで倒して喜ばれるのでしょう。
現実社会では悪役はやられるどころか終生高い位に就いて銭儲けしているからこそドラマで倒して喜ばれるのでしょう。
まとめ
韓国ドラマのストーリーの組み立てはシンプルなものがほとんどです。しかし現在の社会情勢を反映しており善人の悪人への憎しみを演劇で昇華しているともいえますね。次回は、ストーリーに添える花についてみていきましょう。