ミストレス6話「疑心」~愛に惑う女たち~
あらすじ
2年三か月前。ファヨンを除く、セヨンたち3人の女友達はローソク工房で他の一般の女性の参加者に混ざりチェヒ(※ペク・ジェヒ チャン・ヒジョン演)の指導を受けながらオリジナルのローソクを作っていました。セヨンたちはローソク作りを楽しんでいました。
「(ローソクの)芯を固定しましたか?次は愛のブレスレットを入れます。ゆっくりね。こうして入れて・・・。好きな人のイニシャルが入っているから渡す人を間違えないでね。」
チェヒ(ペク・ジェヒ)は銀色のブレスレットをピンセットで摘まむとガラス瓶の中に入れました。
「ファヨンは来ないの?」
ジョンウォンは隣の席でローソクを作っているセヨンに尋ねました。
「辞めたって。気性に合わないからと。」
セヨンは言いました。
「ロウソクを作るよりもデートが好きなのよ。」
ウンスは言いました。
チェヒ(ペク・ジェヒ)が自分の入れたブレスレットには「J.H.(またはJ.M)」と書かれていました。
(※ピンク色の模様が入った丸い瓶ですのでペク・ジェヒの瓶です。ウンスの四角い瓶にはオレンジ色の模様が入っています。)
「誰のイニシャルを入れたの?」
ジョンウォンはウンスに尋ねました。
「あなたの夫のイニシャル以外よ。」
ウンスは答えました。
「まさか彼氏?ウンスに男が出来たみたい。」
ジョンウォンはセヨンに言いました。
「ちょっと見せて。」
ジョンウォンはウンスのブレスレットを摘まもうとしました。
「皆さんできましたか?」
チェヒは生徒たちに言いました。
セヨンの家。
セヨンは中国人の家政婦の前に夫のキム・ヨンデが家政婦の女とその娘サンヒとが家族のように写っている写真を投げました。中国人の女は説明すると言いましたが、セヨンは嘘をつくくらいなら黙るように女に言いました。
「ひとつだけ答えて。サンヒは、あの人の、娘なの?」
「・・・・・・。すみません。サンヒをみごもるまであの人が独身と思ってました。」
「中国で会ったの?」
「はい。責任をとるといって生活費もお父さん(アッパ)が見てくれました。でも2年前にお父さん(アッパ)が死んでになって暮らしが立ち行かなくなりました。働くために韓国に来て、一度だけ遠くから見るつもりでした。お父さん(アッパ)の言葉を思い出して・・・。」
女が言うとセヨンは横を向いて女の話を聞くたびに何度もため息をつきました。
「お父さん(アッパ)と言わないで。何て言ったの?」
「サンヒにお姉ちゃんがいえて本当の姉妹のようになれると言いました。」
女は言葉を詰まらせると、涙を拭いました。
「あなたよくも平気で言えるわね。」
セヨンは女にきつく言いました。
「すみません。私はただ・・・あなたも同じくらい苦しんでいるかと思いました。」
女は何度も涙を拭いました。
「あなたに言われたくないわ。なぜここに来たの?」
「イェリンのお母さん・・・。」
「イェリンの名前を呼ばないで。二度と顔も見たくない。あなたとはもう会いたくない。」
日中の工場。
「昼飯にしよう。」
リーダーの男が言いました。
作業をしていた男は仕事を中断して休もうとしました。
キム・ウンスとチャ・ソンホは男に会いました。
「約束していたキム・ウンスです。」
ウンスは小太りの男に言いました。
「ああ、はい。」
男は頷きました。
「これを見てください。」
ウンスは男に詩を見せました。詩には「湖の公園」と書かれていました。
「あまりよく覚えていませんが、私が書いた詩です。」
男はウンスに言いました。
「もしかして、チャ・ミンジェ先生を覚えていますか?」
ウンスは男に言いました。
「はい。高校のときの国語の先生です。」
「チャ・ミンジェ先生は昨年お亡くなりになりました。」
「どうしてですか?」
「殺されたんです。その字が事件の手がかりです。」
「・・・・・・。ああ。あの頃、好きな女性がいたんです。ヒが付く名前だったと思います。とても変わった字を書いていました。私も子どもだったのでその子の字を真似したんです。」
「その女性は誰ですか?」
チャ・ソンホは言いました。
ウンスの車の中。
「これからどうする?」
チャ・ソンホは車に乗り込むとウンスに言いました。
「友達に集まってもらう。」
ウンスは言いました。
ジムの中のカフェ。
「運動しないと体重が増えちゃって。それでトレーニングは続けているんですね。意外とマッチョなんですね。すごいわ。」
テオにスカッシュを教えて貰ったポニーテールの女はカン・テオの腕をスーツの上から触ると、自分の口に手を当ててはにかみました。
「あなた(夫を呼ぶときのヨボー)。こんなところにいたのね。彼女があの人?こんにちわ。カン・テオの妻です。あらごめんなさい。力が入り過ぎちゃったわ。大丈夫?パパが心配してるわ。」
ファヨンが二人の前に現れ女と握手しました。女は手が痛くなってファヨンの手を振りほどきました。
「あらもうこんな時間。帰るところだったんです。どうぞごゆっくり。」
ポニーテールの女は慌てて帰りました。
「今月はスマホがよく壊れるわね。この写真、奥さんに渡していいかしら?」
ファヨンは女を追い払うと椅子に座るとつぶやきました。
「・・・・・・。」
カン・テオは怒ったようにファヨンを無視して店を去りました。
駐車場へと続く廊下。
「本当に渡すわよ?何か言ってよ。や~。ねえ。彼女に触られたのにどうして黙ってるの?」
ファヨンは赤いハンドバッグをカン・テオの背中に向けて振り上げました。
「怒っているところを見ると、まるで妻(ワイフ)のように嫉妬しているようだ。」
カン・テオはファヨンに言いました。
「私が嫉妬ですって?私は仕事でやってるの。」
「ならその道の専門家らしく今日の事をワイフに写真を渡してくれ。」
テオは去ろうとしました。
「まだ軽蔑してるのね。なのになぜまた私を振り回して嫉妬させるのよ!」
ファヨンは声を荒げました。
「私が捨てた?捨てただと?ほかの男と寝たことを平気で話したのはお前だろ!」
カン・テオが大きな声で言い返すと、幼い子連れのおばさんは子どもの耳をふさいて通り過ぎました。
「なら騙せばよかったの?」
「そのほうがまだマシだ!!!」
「私は一人の男だけでは満足できないの。」
「だから浮気していいとでも?」
「どうせ私は十年前と変わってない。何もね。」
「何も変わっていないことが問題なんだ!なぜ私の前に現れた?お前と再会したことで頭がどうにかなりそうだ!!!あ~っ!!!・・・・・・。はぁ。はぁ。はぁ。触るな。」
カン・テオはうなだれて肩を上下させました。
「・・・ふっ。」
ファヨンは優しく笑いました。
カン・テオもまた吹き出しました。
まだ明るいファヨンの家。
カン・テオは眼鏡を外し、ファヨンのブラウスのボタンを外しました。カン・テオはワイシャツを脱ぐとファヨンにキスをしました。ファヨンとテオは裸になってベッドの上でひとつになりました。
閉店後のカフェ・ブラウン。
「遅かったかな。コーヒーを頼めるかい?」
ハン・サンフンが帰ろうとしていたセヨンの前に現れました。
夜のファヨンの家。
「じゃあな。」
もとの服に着替えたカン・テオはファヨンに挨拶して帰りました。
「またね。」
ご機嫌のファヨンはベッドの上で銃を撃つジェスチャーをしました。
カフェ・ブラウン。
「リストを作るのが好きだった。何でもリストを書き出して順番通りにする。離婚のリストもあった。たまたま見たけど、それぞれ項目別になっていました。置いていくものリストの最後にアヨンの名前がありました。離婚は夫婦の問題ですが、子どものお母さんですよ?はぁ。あの女(ひと)は。」
ハン・サンフンは妻のことについてセヨンに話しました。
「それでも、アヨンのお母さんは、生きてるんでしょ?生きているから、そうやって見返してやろうと努力できる。恨みを晴らしたいから。」
セヨンは言いました。
「言ってください。何があったんですか?」
「もう帰らないと。」
「セヨンさん。セヨンさんの苦しみは私にはわからない。だけどこれだけは言える。私はセヨンさんのことが好きです(チョアヨ)。隠しません。私はあなたのそばにいたい。機会をください。」
ハン・サンフンは言いました。
「・・・!」
セヨンははっとした表情でハン・サンフンを見つめました。
ジョンウォンの家。
ファン・ドンソクは幸せそうにジョンウォンと赤ワインを乾杯しました。ジョンヨンは作り笑顔を見せた後、浮かない顔をしていました。
セヨンのアパート。
セヨンは明かりもつけずに座り込んで窓の外を眺めていました。
ファヨンの家。
ファヨンはベッドの上で愛おしいカン・テオとの時間を思い出し想像の快楽に耽っていました。
チャ・ミンジェの家。
ウンスはチャ・ミンジェの家の二階の窓を眺めていました。窓には明かりがついていませんでした。
ファヨンの家。
ファヨンは唇を膝でなぞり、恋をしていました。
セヨンのベッド。
「セヨンさんを笑顔にできたらいいな。」
セヨンはパジャマ姿でハン・サンフンからのメールを読むと、二つ目の枕を手でなぞりました。
日中のカフェ・ブラウン。
セヨンたち4人の女友達は集まりました。
「変わった字ね。」
ファヨンは年賀状の字を見て言いました。
「死んだチェヒ(ジェヒ)もチャ先生の愛人だったの?」
ジョンウォンはウンスを見て言いました。
「私は違うと思う。教え子が書いた年賀状にも見えるでしょ。」
ウンスは言いました。
「女性が愛する人に書いたラブレターかと思ったけど、大好きは生徒もよく使う言葉よ。」
ジョンウォンは言いました。
「火事があった時期からもわかるわ。」
ウンスは言いました。
「そうか。火事の後に先生は殺された・・・。」
セヨンは言いました。
「うん。死んだのはチェヒが先よ。」
ウンスは頷きました。
「チェヒが送り主でも犯人じゃないってことね?」
ファヨンは言いました。
「何よ。また振り出しに戻ったの」
ジョンウォンは言いました。
「違う。犯人は分からないけど手がかりは見つけたわ。」
ウンスは言いました。
「手がかり?」
ファヨンは言いました。
「ローソクよ。犯人が持ち出したの。凶器だとは限らない。凶器に寝室のローソクを使うなんておかしいわ。ロウソクを盗むことが目的だったのかも。」
ウンスは言いました。
「なら先生は?」
セヨンは言いました。
「たまたまその場に遭遇した。」
ウンスは言いました。
回想シーン。
白いコートの女がローソクを抱え寝室に隠れ、帰宅したチャ・ミンジェをローソクで殴る画面。
カフェ・ブラウン。
「それでロウソクは、私がチェヒの蝋燭工房で作った物よ。」
ウンスは言いました。
「それで二つの事件に繋がりがあると?」
セヨンは言いました。
「うん。二人の死には繋がりがある。チェヒの死の真相を調べるわ。」
ウンスは言いました。
「おなかぺこぺこ。」
ジョンウォンは言いました。
カフェの向かいの美容院。
「すみません。あのう?」
二十代の女性二人がヘアーサロンに尋ねてきました。
「誰もいないわ。別の店に行こう?」
友達の女性は言いました。
衝立の向こうのシャンプー台に仰向けになっている、美容室の店長のナ・ユンジョンは鼻歌を歌っていました。
高校の職員室。
「お早いですね。」
ジョンウォンは既に出勤して仕事をしている同僚に挨拶しました。
ジョンウォンが自分の席に行くと「ハン・ジョンウォン」とパソコンで印刷された文字を切り取り貼り付けられた封筒が机に置いてありました。ジョンウォンは白い封筒を開けてみました。すると、封筒の中からUSBメモリーが転げ落ちてきました。ジョンウォンはパソコンでメモリーのデータを見てみると、3本の動画が入っていました。その動画には高校の駐車場にいるジョンウォンとクォン・ミンギュ(ずぼんのベルトを締める)の様子が撮影されていました。ジョンウォンは血相を変えてノートパソコンを閉じました。
刑務所。
刑務所から7390と番号が書かれた服を着た男が警察官とともに出てきました。
刑務所の面会所。
「友(チング)を殺した私を見まいに来た訳ではなさそうだな。不利な証言をして刑務所送りにした相手になぜ会いに来た?」
7390番の男はウンスに言いました。
「カウンセリングの内容は夫のあなたではなくチェヒの家族にとって有効な証言だった。」
ウンスは男に言いました。
「酒を飲むたびにワイフを殴って殺すと脅していた。その浮気性の夫は、ワイフが殺された時にアリバイが無かった。それで、2年間もクズみたいな囚人がいる塀の中で、毎日地獄のような日々を送っているのに今更証言しろと?」
男は頷きました。
「重大な証拠があったわ。CCTV(防犯カメラ)。」
ウンスは言いました。
回想シーン。
チェヒのローソク店からスーツ姿の男が逃げる場面。
刑務所。
「オレは殺してない!」
男は声を荒げて机を叩きました。
「なら誰がやったの?あなたは裁判で殺していないと言った。チェヒは不倫していた男に殺されたと。もしかしてその相手は、チャ・ミンジェ先生なの?」
ウンスは言いました。
「そいつがそうならとっくにオレが殺してた。」
男はおとなしくなり椅子に座りました。
「チェヒが死んですぐにチャ・ミンジェ先生は殺された。それからチェヒの工房で作った蝋燭が無くなってた。もしかして・・・チェヒが殺されたことと関係あるの?何か知っているわね。」
ウンスは言いました。
「オレが、あんたに話すと思うか?もし知っていたとしても、どうしてあんたなんかに・・・。」
男は言いました。
ウンスの車の中。
チャ・ソンホは助手席から帰ってくるウンスを撮影していました。そこにウンスが返ってきて男は何も話してくれなかったと言いました。チャ・ソンホは自分は母譲りで粘り強いので父チャ・ミンジェのカルテを見せて欲しいと言いました。
カフェ・ブラウン。
セヨンは客がコーヒーを飲んでいる中、空いた机を忙しそうに拭いていました。ハン・サンフンはバリスタの機械を使い、コーヒーをセヨンに淹れました。ハン・サンフンはバリスタを目指したことがあると言い、済州島に子どもを連れて一泊二日の旅行に行きたいと言いました。セヨンはハン・サンフンに自宅で手料理を振舞いたいので好きな食べ物を尋ねました。ハン・サンフンは好き嫌いは無いと言いました。
「それから一度きちんと言わないとと思ってたんです。サンフンさんには感謝しています。」
セヨンは言いました。
「セヨンさん。セヨンさんといると、私は時々自分の役割を忘れてしまいそうになる。セヨンさん。私は必ず機会を逃さない。待ってて。」
ハン・サンフンは気取って言いました。
そこに女性客が現れ店の前に駐車していいかセヨンに尋ねました。
セヨンはショーケースの前に戻ると女性客に了承しました。
「アヨンは元気なの?」
黒髪のボブヘアーの女性客は親しそうにハン・サンフンに尋ねました。
「ああはい。」
ハン・サンフンは振り返って立ち上がりました。
「あの子、大きくなったでしょ。」
「ああはい。」
ハン・サンフンはよそよそしい様子で言いました。
「あの子に言っといて頂戴。」
女はそう言うと、セヨンに視線を送り、店を出て行きました。女は軽ワゴン車から観葉植物を取り出しました。
セヨンが車を見ると、女の車には「リア園芸店」と書かれていました。
夜のジョンウォンの自宅の部屋。
ジョンウォンは夫が来ないか確かめつつ眼鏡をかけて送りつけられた動画を見ていました。動画の車のミラーを拡大すると、ジョンウォンとクォン・ミンギュが抱き合っている様子のほかに、何かが映っていました。ジョンウォンはそれを見て「ハッ」とのけぞりました。ジョンウォンは家の横に停めている(夫の)車の防犯装置(車載カメラ?)の丸い点滅を見つけました。
高校の駐車場。
ジョンウォンは駐車場に行き、車載カメラの点滅の模様に動画に映っていたものがないかを確かめました。
「帰らないんですか?」
中年の女性が車から降りて来てジョンウォンに言いました。
「すぐに行きます。」
ジョンウォンは言いました。
ジョンウォンは女性がいなくなると、駐車場の天井にある1台の防犯カメラを見つけました。
朝のファヨンの家。
「仕事、がんばれよ。楽しい一日を。」
ファヨンは鏡の前でピアスを付けていると、カン・テオからメッセージが届きました。
「何が楽しい日よ。仕事をどうやって楽しめと?お気楽なんだから。」
ファヨンはつぶやきました。
朝のハン・サンフンの家。
ドアホンが鳴り、ハン・サンフンは玄関のドアを開けてセヨンとイェリンを慌ただしそうに出迎えました。ハン・サンフンは風呂でアヨンの顔を洗っているところでした。セヨンはイェリンをアヨンのところへ行かせると、部屋の中で青い封筒を三つ見つけました。封筒のひとつには、キム・ヨンデが中国人の女とサンヒと一緒に写っている写真がありました。セヨンが手帳のメモを読むと、次のようなことが書かれていました。
「あの人(アヨンの妻)は、リストを作るのが好き。順番通りに取り掛かる。私たちの離婚のリストもあった。置いておくものの最後にアヨンの名前がありました・・・。」
ハン・サンフンがセヨンに言ったセリフが書かれていました。手帳の一ページの右下にはハン・サンフンというハングル文字が書かれていました。
朝の高校の職員室。
ジョンウォンは警備員から、近頃は個人の車に防犯カメラが取り付けてあるので駐車場の防犯カメラは偽物であることを教えられました。
「誰なの?」
ジョンウォンは気分が悪そうな表情で自分の席に就きました。
「喧嘩でもしたのかな?」
職員のひとりはジョンウォンを見てつぶやきました。
「おはようございます。」
クォン・ミンギュはジョンウォンに言いました。
病院のウンスの執務室。
「私は母に似ていると言われます。必ず手がかりを見つけますから。」
チャ・ソンホは刑務所に行った時に、ウンスにこう言っていました。
ウンスは同じ部屋の、クライアントの記録が収納されている戸棚を開けるとチャ・ミンジェと書かれたテープをいくつか持ち出し自分の引き出しに入れて鍵をかけました。
カフェ・ブラウン。
「セヨンナ。どうしたの?顔色が悪いわ。」
ウンスはセヨンに会いました。
「なんでもない。それよりチェヒの夫の証言は?」
セヨンはウンスに尋ねました。
「私には教えてくれなかった。もしチェヒを殺した犯人がほかにいたとしたら?」
「チャンヒョンさん(刑務所の男)以外に?」
「チェヒの愛人よ。」
「チェヒは夫に夢中だったのに愛人がいたの?」
「・・・・・・。」
「何を知っているの?」
「チェヒは殺される数週間前から病院に来てたの。詳しいことは言えないけど夫との問題、不倫の男について。チェヒは男のことがとても好きだったみたい。」
「その人が誰か知ってるの?」
セヨンが言うと、ウンスは首を横に振りました。セヨンのスマホに電話がかかってきました。
「イェリンのお母さん。私ですが今日は休ませてください。腰が痛いので。」
電話の相手の女はこう言いました。
「突然言われても・・・どうしたら。」
「具合が悪いんです。仕方がありません。」
「でも子ども面倒を見て貰わないと・・・。」
「ごめんなさいね~。」
女は電話を切りました。
弁護士事務所。
ファヨンはクライアントの女が来ているところを見つけて会わないようにしました。
病院のウンスの執務室。
ウンスはカフェから部屋に戻ると、ウンスの机の鍵穴が壊されていました。ウンスが慌てて引き出しを開けるとチャ・ミンジェの5本のテープはそのまま置かれていました。ウンスはチャ・ソンホに電話を掛けましたがソンホは電話を掛けませんでした。ウンスは受付の女性二人に誰か部屋に来たか尋ねました。受付の女性は誰も来ていない、チャ・ソンホも来ていないと答えました。
ウンスはチャ・ソンホに電話を掛けて録音テープを調べたか尋ねました。チャ・ソンホはテープとはどういうことか?と聞き返しました。ウンスはクライアントの戸棚(チャ・ソンホのテープが入った引き出しとは別の)の引き出しが完全に閉じられていないことに気が付き電話を切りました。ウンスはペク・ジェヒの録音テープが無くなっていることに気が付きました。
病院の受付。
「すみません。急いでいたので鍵をかけ忘れました。」
受付の女性二人はウンスに謝りました。
ウンスは受付に置いてあるパソコンで防犯カメラの録画映像を確かめました。
「火災報知機が鳴って・・。」
女性は説明しました。防犯カメラには、人が逃げた後に、頭にスカーフを被り、サングラスをして黒いコート赤いズボンを履いた女性が通路に入って行く様子が映っていました。
ウンスは「目がトンボみたいに大きかった」という少年の目撃証言を思い出しました。
カフェ・ブラウン。
セヨンはドリップコーヒーを淹れながらハン・サンフンの机にあった物を思い出していました。
「社長!私がやります!」
アルバイトの女性はセヨンがコーヒーをこぼしている様子に気が付き駆け付けました。
セヨンは以前カフェを尋ねてきたリア園芸の女性がボブヘアーの女性が「アヨンはどう?大きくなったでしょう?」と言っていたことを思い出しました。セヨンはノートパソコンで「リア園芸店」を調べて住所を書きとりました。
リア園芸店。
セヨンは大きな道沿いにある園芸店に行きました。
「ごめんください。」
セヨンは声を掛けました。
「ちょっとお待ちください。」
ボブヘアーの女性が現れました。女性はハン・サンフンのことはよく知らず、アヨンとは一緒に遊んだけどハン・サンフンは仕事で家におらず、自分は前妻の友人だと答えました。
セヨンは前妻の住所を教えて欲しいと女性に頼みました。
「もしかしてあの人の恋人ですか?ひどいわね。亡くなったばかりなのに。」
女はセヨンに言いました。
(※このときセヨンは険しい表情を浮かべてどう見ても「恋人」には見えませんでしたが、園芸店の女には怒りのような気持ちが込められていました。)
「亡くなられたのですか?離婚したと聞きましたが。」
セヨンは女に尋ねました。
「あの人のことはよく知りません。帰ってください。」
女性はセヨンから離れ仕事に戻りました。
どこかの部屋。
「はい。セヨンさん。」
ハン・サンフンはセヨンからの電話に出ました。
セヨンの車の中。
「サンフンさん。職場は乙支(ウルチ)通りでしたね。近くにいるので夕食に行きませんか?」
セヨンはハン・サンフンを誘いました。
「ああそうですか。今仕事で外にいるんです。」
ハン・サンフンは部屋の中で答えました。
「そうですか。ならコーヒーでもどうですか?カフェでお待ちしています。」
「あ・・・。電話が入ったのでいったん掛けなおします。それでは。」
セヨンのアパート。
ハン・サンフンはセヨンのアパートの部屋でキム・ヨンデとセヨンが写った写真を見ながら電話を切りました。ハン・サンフンは部屋の中を調べて情報をスマホに撮影しました。
高校のパソコンルーム16番。
「手がかりがあるはず・・・。」
ジョンウォンは自分がクォン・ミンギュの上に乗って体を上下させている動画を調べていました。
夜のファヨンの家。
「このミラーを見て。」
ジョンウォンはファヨンに盗撮された自分の動画の一部を見せました。
「待って。誰か乗ってるの?」
ファヨンは眼鏡を掛けて画面に顔を近づけました。
「ここだけを見て!」
ジョンウォンは怒りました。
「わかった。怒らないでよ。」
「・・・・・・。車が写ってる。車種を調べて。ファヨンなら調べられるでしょ。」
「わかったけど、何の映像?」
「もう聞かないでよ。」
ジョンウォンは言うと、下腹を手で押さえました。
「わかった。大丈夫?」
「時々お腹が痛いの。」
「ストレスから来る腹痛かも。この頃顔色も悪いし。オッケー。調べてみる。」
「ありがとう。」
「人が・・・見えるけど・・・。」
ファヨンがノートパソコンを覗き込もうとすると、ジョンヨンはパソコンを閉じました。
目撃者の家。
ウンスとチャ・ソンホは少年に会い、病院の防犯カメラに写っている女について尋ねました。
「おばさんが、僕を見てこうしたんだ。しーっ。」
少年は言いました。
ジョンウォンの家のベッド。
「寝てないのか?」
ジョンウォンの隣で寝ているファン・ドンソクはジョンウォンに覆いかぶさろうとしました。
「ああちょと待って。トイレ。」
ジョンウォンは起き上がりました。
トイレ。
ジョンウォンはパンティーを降ろすと便器に座り、動画のことを思い出して苦しみました。
チャ・ミンジェの家。
「犯人はチャ・ミンジェ先生を殺してチェヒの録音テープを盗んだ。やっぱり二人が殺されたことは関係がある。」
ウンスは言いました。
少年の住むアパート。
少年は階段で女性とすれ違いました。女性は白色のコートを着た女性を見上げると怯えました。
チャ・ミンジェの書斎。
「ロウソクと録音テープに手がかりがあるから持ち出したのよ・・・。」
ウンスはチャ・ソンホに言いました。
「ならどうすれば?」
チャ・ソンホは言いました。
「すべて、チェヒと先生に関係があるものは全部。」
「もう調べたよ。」
「何か見落としてるはず。」
二人が話していると、白いコートの女性(おばさん)が現れました。
「お母さん。」
ソンホは驚きました。
ウンスはおばさんを見て防犯カメラの女性の姿(まだ若さのある女)を思い出しました。
感想
韓国ドラマ「ミストレス6話」の感想です。ここに来て謎解きのピースが少し増えてきました。まずセヨンに言い寄っているハン・サンフンという男は、その名前も本当かどうか怪しい嘘つきどころか勝手にセヨンの部屋に入って色々調べ尽くしている危険な男だということ。
なぜかジョンウォンを見張って脅迫しているストーカーみたいな者がいること。
チャ・デミョンが殺される前にチェヒ(ペク・ジェヒ)という女性が殺され、しかもチェヒと同じ文字で書かれた「あなたとの1年」の幸せを綴った年賀状があり、チェヒの診察データが持ち去られたこと。そしてチェヒの夫は殺しの罪を着せられているらしいこと。
ファヨンを見張っている者がいること。
目撃者がいる少年のアパートにチャ・デミョンの正妻が住んでいるらしいこと。しかもその妻がなんだか美容室のおばさんとそっくりなこと。
わからないのはチャ・デミョンの家の位置関係です。目撃者の少年と同じアパ―トなのか?
今回の見どころは・・・特に無い感じもしましたが、ドラマとしてはファヨンが元カレのカン・テオの愛人になってしまったことでしょうか。ファヨンというキャラクターからはそういう行為に至ったことは特段の驚きもありません。ファヨンにしてみればメガネの紳士という韓国では典型的な庶民の成功者みたいな人とそういう関係になれて、幸福を感じている、そんなところでしょうか。一方ジョンウォンは地獄に落ちた気分で、しかも妊娠しちゃった?みたいな演技。
チェヒの大好きな人の名前が「J.H」ということはJが下の名前でHが苗字でしょうか?それともHが名前でJが苗字なのかな?Jが苗字だとすると「チャ」という苗字ですよね。もしかしたらHに見えたアルファベットはMにも見えなくもない。J.Mならチャ・ミンジェか?でも録画を見直してもHにしか見えません。
4人の美しい熟女・・・おそらくはじわじわと追い詰められていくんだろうな~と思います。
なぜかジョンウォンを見張って脅迫しているストーカーみたいな者がいること。
チャ・デミョンが殺される前にチェヒ(ペク・ジェヒ)という女性が殺され、しかもチェヒと同じ文字で書かれた「あなたとの1年」の幸せを綴った年賀状があり、チェヒの診察データが持ち去られたこと。そしてチェヒの夫は殺しの罪を着せられているらしいこと。
ファヨンを見張っている者がいること。
目撃者がいる少年のアパートにチャ・デミョンの正妻が住んでいるらしいこと。しかもその妻がなんだか美容室のおばさんとそっくりなこと。
わからないのはチャ・デミョンの家の位置関係です。目撃者の少年と同じアパ―トなのか?
今回の見どころは・・・特に無い感じもしましたが、ドラマとしてはファヨンが元カレのカン・テオの愛人になってしまったことでしょうか。ファヨンというキャラクターからはそういう行為に至ったことは特段の驚きもありません。ファヨンにしてみればメガネの紳士という韓国では典型的な庶民の成功者みたいな人とそういう関係になれて、幸福を感じている、そんなところでしょうか。一方ジョンウォンは地獄に落ちた気分で、しかも妊娠しちゃった?みたいな演技。
チェヒの大好きな人の名前が「J.H」ということはJが下の名前でHが苗字でしょうか?それともHが名前でJが苗字なのかな?Jが苗字だとすると「チャ」という苗字ですよね。もしかしたらHに見えたアルファベットはMにも見えなくもない。J.Mならチャ・ミンジェか?でも録画を見直してもHにしか見えません。
4人の美しい熟女・・・おそらくはじわじわと追い詰められていくんだろうな~と思います。