ミストレス12話「侵入」~愛に惑う女たち~
あらすじ
日中のトレーニングジム。ト・ファヨンはピンク色のジャージでトレーニングルームで休憩していました。ト・ファヨンは路地で襲われる前に見た黒ずくめのキャップを被った男について思い出しました。
ウンスが勤める病院の屋上。
キム・ウンスはチャ・ミンジェとの不倫がネットに投稿され、上司に休職を勧められたことを思い出してため息をつきました。ウンスはバッグからスマホを取り出しファヨンに連絡しました。
イェリンが入院している病院。
ウンスはセヨンと会い、病院のベンチでコーヒーを飲みました。
「(ファヨンが言うには)ハン・サンフンさんはイェリンのシッターを尾行していたみたい。」
ウンスはセヨンに言いました。
「パク・ジョンシム?」
「ファヨンは二人を尾行していたことになるわね。」
「パク・ジョンシムは市場で何をしていたの?」
「それが、ファヨンは他の人も見たそうよ。」
「誰?」
「あなたの夫。」
「イェリンのパパ?一緒にいるところを見たの?二人は何を?」
「あの人は本当に生きてるの?」
「・・・・・・。」
「生きてるんでしょ?」
ブティック。
ファヨンは黒のサングラスを試着し、鏡を見ました。カン・テオは茶髪の肩までの髪に緑色のスーツを着た(不細工でダサい)女性と同じ店にいました。ジン・ヘリムは夫に紺色の服を合わせているところでした。カン・テオはファヨンに気が付きました。
回想シーン。
ファヨンの車の中。
「今そっちに向かってる途中。」
ファヨンはカン・テオとハンズフリーで話していました。
「もう来るの?」
カン・テオは困った様子で言いました。
「何?遅れるの?」
「悪いけど急用なんだ。」
カン・テオはショッピングセンターで電話していました。
ブティック。
「ほかの店に行こう。」
カン・テオは女性に言いました。
「嫌なの?」
女性はカン・テオに言いました。
「ああ。あまり好みでは・・・。」
「行きましょう。」
女性はカン・テオの腕に自分の腕を絡めて楽しそうに行きました。
ファヨンは暗い表情でため息をつきました。
イェリンが入院している病院。
「サンフンさんは何度も、イェリンのパパは生きていて会いに来ると警告してくれた。でも私を強請ったのはパク・ジョンシムよ。」
セヨンはウンスに言いました。
「万が一その女とあなたの夫がグルだったら?ハン・サンフンさんから連絡はあった?」
「いいえ。あの日以来無いわ。」
「あの人に(キム・ヨンデとパク・ジョンシムが)二人でいるところを見たのか聞いてみて。」
ウンスが言うと、セヨンはハン・サンフンに電話をかけました。
「出ないわ。ウンスや。あなたがサンフンさんを捜して。サンフンさんが唯一の目撃者かもしれない。でも16時までしか時間がないわ。パク・ジョンシムに17時に保険金を渡すから。」
「え?どうして?」
「ヨンデさんが生きていることを保険会社にバラすと強請られてるの。」
「でもあの女がヨンデさんとグルだったら?保険会社に言えないはず。」
「だからこそサンフンさんに確かめたいの。サンフンさんが二人が一緒にいるところを見たというならパク・ジョンシムにお金は渡さない。」
病院の駐車場。
ウンスのスマホにチャ・ソンホから連絡が入りました。
公園。
ウンスはチャ・ソンホと会いました。
「病院を辞めたの?」
「少し休むだけよ。」
「先生は悪くない。全部お母さんの誤解で何もやましくないと・・・そう言えばいい。」
「・・・・・・。」
「先生。僕が何とかする。」
「ナ・ユンジョンさんの家の蝋燭の中にあったブレスレットよ。ソンホさんのお母さんのイニシャルじゃないわ。事実なの。私はチャ先生のことが好きだった。だから、これでいの。非難されて当然だわ。」
ウンスは愛のブレスレットをチャ・ソンホに渡しました。
「どうして今頃バラすのです?何としてでも最後まで嘘をつき通すべきだった!僕にこんなものを見せるなんて!」
「もう隠す理由がないの。」
「先生が僕を好きじゃないから?そうだね。(僕のこと)好きなら隠し通すだろうから。」
チャ・ソンホはブレスレットを歩道に叩き捨てて去りました。
保険会社。
ウンスはハン・サンフンの部下の男と会いました。男は二日前からハン・サンフンと連絡が付かないと言いました。
「セヨンさんの心配ばかりして。昨日お母さんが捜索願を出したけど、警察は当てにならない。中央市場に行ってきます。」
「なぜ?」
「スマホの位置情報です。」
「なら私も一緒に行くわ。」
「ええ。ちょっと書類を出してくる。」
男が席を外すとウンスはホワイトボードを見ました。
日中の廃墟。
「ナ・ユンジョンの家にオレの指紋を残して殺人者に仕立てたのはいい思いつきだったな。」
キム・ヨンデはハン・サンフンのまぶたを指でつまみながら言いました。
「ナ・ユンジョンさんを殺したんだろう?」
ハン・サンフンは椅子に縛られたまま言いました。
「だったらどうした?」
「なぜ殺した。関係ないのに。」
「本当に知りたいか?知ればあんたの命はないぞ。」
「どのみち殺すだろ。」
「いいだろう。セヨンのカフェを見に行った時、美容室の女に姿を見られて写真まで撮られた。やたらオレに詳しかった。で、オレがペク・ジェヒを殺したと思い込んだ。だからオレのアリバイとファン・ドンソクの話をしてやった。昔二人が浮気しているところを見たと。あの女、何を考えてるのかオレに死んだふりをするなと言いやがった。従わないと写真を後悔すると脅された。だから・・・。」
キム・ヨンデは大きなビニールを広げながら言いました。
「だから、殺したのか?」
「だが困ったことになった。あんたがオレの指紋をつけた。」
保険会社。
ウンスはハン・サンフンが書いたホワイトボードの写真をスマホに撮りました。
そこに部下が戻ってきました。
「ねえ。この写真は何?」
ウンスはキム・ヨンデの父が首を吊ったところで撮影されたセヨンとの家族写真の上に貼ってあるもう一枚の写真について尋ねましたその写真は同じ場所で、キム・ヨンデではない頭の禿げかかった男が恋人らしい女性に抱き着かれている写真でした。
廃墟。
「あの夜スマホでオレを撮ってたようだな。クラウドにアップロードまでして。あんたの指紋でスマホのロックを外して動画を見たけど、クラウドのほうはログインできなかった。あんたがオレを追っていたのは事実だが、ある日突然あんたが死んだら・・・会社や警察が調べるだろう。あんたがアップした動画や写真をな。」
キム・ヨンデは工具箱を持ちだし金槌と糸鋸を取り出しました。
「さあな。何のことだ。」
ハン・サンフンは言いました。
「嘘がへただな。計画というものはちょっとしたことで失敗する。」
「ちょっと待て。ちょっと待て。」
「現場の指紋はオレが何とかしてやる。セヨンさんの保険金もくれてやる。」
「心配無用。カネは今日ジョンシムが受け取る。万一に備えて証拠はすべて消さないとな。」
「う!う~!」
ハン・サンフンは叫びました。
ファヨンの家。
「ファヨン!おい!ト・ファヨン!」
カン・テオはファヨンの家(1つの建物に4件しかない高級マンション)のドアを叩きました。しばらくしてファヨンが出て来ました。
「何度も電話したよ。どうして出ないんだ。」
「行くわよ。天気がいいから歩こう。」
城壁。
カン・テオは階段を登り、早くも息切れしていました。
「あなたの筋肉は飾りよね。」
ファヨンはカン・テオの手を引きました。
「あの時はワイフが義母の誕生日プレゼントを買いに行くと言ったから・・・。」
カン・テオは言い訳をはじめました。
「テオや。この街に私の家が無いのはいらないと思って買わなかったわけじゃない。だけど、独身でいるのは私が決めたことなの。なぜだかわかる?私は自分自身のことで精いっぱいなの。誰かの妻や、お母さん、正直自信がない。でもバカよね。人間関係に縛られるのは嫌なくせに不倫してる。」
「ファヨン・・・。」
「テオや。これは私じゃない。ト・ファヨンじゃない。」
「ごめん。もうあなたとは・・・。」
「そうね。人生は山あり谷あり。私たちは山に登る途中で手をつないだの。つらい時に手を取って助けてあげた・・・。それが私たちにとって特別なものだと勘違いしたのよ。でもこれからは、一人で進みましょう。それから、あなたの幸せを願ってる。」
「ファヨン・・・。」
ファヨンはカン・テオに別れを告げて、階段を降りて行きました。
中央市場。
ウンスはハン・サンフンの部下と一緒にサンフンとの連絡が途絶えた場所に行きました。
「あ~ここみたいだ。」
「もしかして、ハン・サンフンさんの写真はある?」
ウンスは手下からハン・サンフンの写真を手に入れました。
ウンスとサンフンの手下は市場でハン・サンフンの足取りを人々に聞いて回りました。
ファヨンから連絡があり、ハン・サンフンの車が見つかりました。
イェリンが勤めている病院。
ウンスとファヨンはセヨンに会い、キム・ヨンデとハン・サンフンが同時にいなくなったのは何かあったのではないかと思いました。ファヨンはあの晩ハン・サンフンは自分を助けるために気を失わせたのかもしれないと言いました。セヨンはハン・サンフンが自分のことを心配していたことを思い出しました。
「ハン・サンフンさんはパク・ジョンシムとあなたの夫が一緒にいるところを見たのかも。」
ウンスはハン・サンフンが見つかればすべてわかると言い、セヨンにホワイトボードの写真を見せました。
「サンフンさんの居場所がわかったわ。」
セヨンは言いました。
クォン・ミンギュの車。
クォン・ミンギュにジョンウォンから電話がかかってきました。
高校の廊下。
ジョンウォンはクォン・ミンギュの具合を心配しました。クォン・ミンギュは教頭に休職願いを出したと言いました。
「ジョンウォン先生。ご主人と別れてほしいと言ったのは、本心です。私のためではなく、あなたのために。あの人は、いい人じゃない。いい人だと思わないで。」
クォン・ミンギュは言いました。
「夫にUSBを送ったとき、どこに送ったの?」
ジョンウォンは仕事中のファン・ドンソクに電話をかけました。
「やってみることにしたわ。テレビに出てもいいわ。」
ジョンウォンはファン・ドンソクに言いました。
「本当に?ありがとう。俺を信じてくれてありがとう。」
ファン・ドンソクは店の中で言いました。
「今夜あなたのお店でお祝いしたい。この前みたいに閉店後に二人きりで。」
「ああもちろんだとも。早めに閉めて、待ってるから。」
「わかった。またね。」
「ジョンウォンナ。愛してる。」
「・・・・・・。私も・・・愛してる。」
ジョンウォンの唇がひきつりました。
廃墟。
ハン・サンフンの絶叫が響き渡りました。キム・ヨンデはクラウドのパスワードを白状させるためにハン・サンフンの爪を何本か引き抜いていました。
ウンスの車。
ウンスはファヨンとともに廃墟に向かっていました。ファヨンは途中のガソリンスタンドにビルへの道を尋ねました。川の対岸にはホテルの廃墟が見えました。
廃墟。
ハン・サンフンは再び叫びました。キム・ヨンデのスマホにセヨンから電話がかかりました。キム・ヨンデは「すぐに行く」と言い電話を切りました。
「あの人を傷つけるな。カネが欲しいんだろ。」
ハン・サンフンはキム・ヨンデに言いました。
「心配するな。セヨンは大事な人だ。」
キム・ヨンデはそう言うと、セヨンのもとに向か言いました。
「やいキム・ヨンデ―!」」
廃墟の前。
ウンスとファヨンは廃墟に到着しました。そこは工事用の塀で囲まれていて中に入ることができませんでした。
ガソリンスタンド。
ガソリンスタンドの店員は美女が廃ビルへの道を尋ねて来たとキム・ヨンデにバラしました。
廃墟。
「はっ。怖いわ。」
ファヨンはウンスの背中に隠れました。ウンスとファヨンは赤いカーペットが敷かれた部屋を調べていました。
道。
キム・ヨンデは白い車を運転し、アクセルを踏みました。
廃墟。
ウンスとファヨンは暗い廊下を進みました。
「おっ。人が住んでるみたい。うわ~。いい景色。」
ファヨンは鍋が置かれたカセットガスコンロとキャンプ用の椅子が1つだけ置かれた部屋に入りました。
「ファヨンナ。私は地下室に行くわ。」
ウンスはキム・ヨンデが使っていた懐中電灯を拾いました。
「別々に行動するの?」
ファヨンは不安になりました。
「時間がないわ。上の階を調べて。」
ウンスは言いました。
「わかった。早く来て。」
ファヨンは言うと、ウンスと別れました。
キム・ヨンデは地上で塀の鍵を開けて中に入りました。キム・ヨンデはハン・サンフンを引きずり痕跡を消しました。
ウンスは地下へと続く階段を降りました。
キム・ヨンデはウンスの足音を聞いて隠れました。
地下。
ウンスが地下に行くと、そこには誰もいませんでした。
キム・ヨンデはハン・サンフンの口を押さえて隠れていました。
ウンスのスマホにファヨンから電話がかかりました。
「いないみたい。」
ウンスは言いました。
「騒いだら女を殺す。」
キム・ヨンデはハン・サンフンに言うと、その場を離れ、ウンスのもとに行きました。
「わかった。そっちに行くわ。」
ウンスはスマホでファヨンに言いました。背後にキム・ヨンデがいました。
廃墟。
ウンスはビルの外に出て車のところにいるファヨンと合流しました。ウンスとファヨンは廃墟を離れました。キム・ヨンデは車で走り去る二人を見ていました。
イェリンの病院。
ウンスは病院にいるセヨンに電話をしてキム・ヨンデはいなかったと言いました。
「チャン・セヨンです。お金の準備はできましたか?ええ。今から伺います。」
セヨンは銀行に電話しました。
看護師の女性がセヨンを呼びました。
医師の部屋。
医師はセヨンにポリオの症状が出ていたので精密検査をしたら、マラチオンという農薬の成分が検出されたと言いました。
「農薬ですか?」
「中枢神経系の副作用で発作もあったようですし、長期的な摂取が原因ですね。肺線維症も進行してます。イェリンの病状は深刻です。幸い白血病は早期に発見できましたがマラチオン中毒の症例は去年中国で、数件発見されています。保険金目当ての殺人事件だったとか。」
セヨンは厳しい表情で病院の廊下を歩きました。
公園。
パク・ジョンシムは公園でサンヒを遊ばせていました。パク・ジョンシムはセヨンがアパートに帰ってくるのを見つけました。
セヨンの家。
セヨンが家を調べていると、台所のシンク下の収納庫からマラチオンと英語と中国語で書かれた農薬が見つかりました。
「早かったわね。お金は?」
パク・ジョンシムはセヨンに言いました。
「イェリンに何をしたの?」
「何のこと?」
「あなたがやったのね。」
「早くお金を渡さないとキム・ヨンデが生きているとバラすわよ!」
パク・ジョンシムはセヨンに言いました。
「あの人が生きてるって言いなさいよ!保険金はあきらめる事ね。一生刑務所暮らしにしてやるから。言え!」
セヨンは農薬の瓶を振り上げ女に投げつけました。瓶は壁に当たって割れました。女は床に尻餅をついて震えました。
夜。
パク・ジョンシムはキム・ヨンデに電話をしました。
廃墟。
「もしもし。カネは受け取ったか。」
キム・ヨンデは女からの電話に出ました。
「大変よオッパ。あの女は農薬のことに気が付いた。」
「それで?」
「お金を渡さないって。どうしよう。」
「大丈夫だ。もう一度カネを要求しろ。バラすと脅せ。」
「その通り言ったわよ。でもくれないって。」
公園。
「サンヒや。もう帰ろう。」
女は泣きながらサンヒの手を引きました。
廃墟。
「あ~!あ~!」
キム・ヨンデは大声を出して辺りのものを蹴りました。
「ふっふっふ。思い通りにいかなかったか。」
ハン・サンフンは血まみれのまま笑いました。
「何を言うか!」
キム・ヨンデはハン・サンフンの裸足の足の甲を踏みました。
「あ~!」
ハン・サンフンは絶叫しました。
「なぜ笑う。」
「保険金は返さなきゃな。殺人現場からあんたの指紋が見つかり保険調査員は行方不明になった。もうおしまいだろ。」
「指紋のことは何とかすると言ったな。」
「だったらなんだ?気が変わったか?」
「ふざけてる時間はない。」
キム・ヨンデは金槌を振り上げました。
「あんたの指紋を、あんたの指紋をもう一度使え。」
ハン・サンフンは言いました。
日中の廃屋。
キム・ヨンデはリュックからスマホを取り出し着替えると、ビルを囲む塀の鍵をかけて出かけました。
夜のファン・ドンソクのレストラン。
ファン・ドンソクは店をクローズにしました。
ジョンウォンは車を降りて、ファン・ドンソクの店に入りました。
その様子をキム・ヨンデはレストランに侵入し、レストランの入り口を映す監視カメラの映像を見ていました。
レストランの中。
「昼食は少な目にしたか?新鮮な材料で料理を作ってある。」
ファン・ドンソクはジョンウォンと乾杯しました。
「ええ。今日は食欲がなかったの。」
ジョンウォンは言いました。
「そうか。つわりが酷いの?」
「うん。空腹のときは特に。早く食べよう?」
「急いで作るよ。」
「ああ。ゆっくりでいいわ。これ(ワイン)があるから。」
「ああ。待ってて。」
ファン・ドンソクは厨房に行きました。
ジョンウォンは席を立ちました。
キム・ヨンデは慌てて隠れました。
ジョンウォンはパソコンのある部屋に行き、監視カメラの録画映像を調べました。
キム・ヨンデは扉の隙間からジョンウォンを見張っていました。
ジョンウォンはファン・ドンソクが郵便物を破いてUSBを取り出しノートパソコンで中身を確かめる様子が映っていました。ジョンウォンは息を飲みました。
キム・ヨンデの手が触れ小さな蝋燭の瓶が落ちて割れました。
ジョンウォンは急いでパソコンのキーボードの指紋を拭いている途中に、ある日の映像を見て再び衝撃を受けました。その映像には黒い服の女性(ナ・ユンジョン)が店に現れファン・ドンソクと客の前で工房で作られたロウソクを床に叩きつけて割りました。
過去の場面。
髪もぼさぼさの、黒い服を着たナ・ユンジョンが机の上のナイフを握りました。客と店員は「おお」と声をあげて身構えました。ナ・ユンジョンは蝋燭をナイフで割ると、ブレスレットを取り出しました。
「これで認める?」
ナ・ユンジョンは言いました。
「おい。取り押さえろ。」
ファン・ドンソクは素早くブレスレットを奪うとナ・ユンジョンを羽交い絞めにしました。
ジョンウォンは映像を見終えると、テーブルに戻りました。
キム・ヨンデは落とした蝋燭をもとに戻し監視カメラを見ました。
ジョンウォンはテーブル席のある部屋の床を調べてブレスレットの破片を拾いました。そこには「JH(ハート) DS(ドンソク)」と書かれていました。ジョンウォンは目に涙をためて震えました。
過去の場面。
ペク・ジェヒが蝋燭を作るときに「JH(ジェヒ)(ハート) DS(ドンソク)」と書かれたブレスレットを入れました。
レストラン。
ファン・ドンソクがワゴンに料理を乗せて戻ってくると、そこにはジョンウォンはいませんでした。ジョンウォンは車に乗って出発しました。
車の中。
「どこ行ったんだろ。」
ファン・ドンソクはジョンウォンに電話しましたが連絡がつきませんでした。
無人のファン・ドンソクのレストラン。
キム・ヨンデはパソコンの前に立つとテープで作業を行いました。
廃墟(回想シーン)。
「ファン・ドンソク。ファン・ドンソクはナ・ユンジョンを殺す動機がある。不倫を隠蔽するために美容師を殺した有名シェフ。2年前に死んだ男の指紋で捜査をかく乱。説得力があるだろ?」
ハン・サンフンはキム・ヨンデに言いました。
無人のレストラン。
キム・ヨンデは腕時計をキーボードの上に置き、引き出しの中に指紋を拭ったスマホを淹れました。
キム・ヨンデは笑みを浮かべました。
ウンスが勤める病院の屋上。
キム・ウンスはチャ・ミンジェとの不倫がネットに投稿され、上司に休職を勧められたことを思い出してため息をつきました。ウンスはバッグからスマホを取り出しファヨンに連絡しました。
イェリンが入院している病院。
ウンスはセヨンと会い、病院のベンチでコーヒーを飲みました。
「(ファヨンが言うには)ハン・サンフンさんはイェリンのシッターを尾行していたみたい。」
ウンスはセヨンに言いました。
「パク・ジョンシム?」
「ファヨンは二人を尾行していたことになるわね。」
「パク・ジョンシムは市場で何をしていたの?」
「それが、ファヨンは他の人も見たそうよ。」
「誰?」
「あなたの夫。」
「イェリンのパパ?一緒にいるところを見たの?二人は何を?」
「あの人は本当に生きてるの?」
「・・・・・・。」
「生きてるんでしょ?」
ブティック。
ファヨンは黒のサングラスを試着し、鏡を見ました。カン・テオは茶髪の肩までの髪に緑色のスーツを着た(不細工でダサい)女性と同じ店にいました。ジン・ヘリムは夫に紺色の服を合わせているところでした。カン・テオはファヨンに気が付きました。
回想シーン。
ファヨンの車の中。
「今そっちに向かってる途中。」
ファヨンはカン・テオとハンズフリーで話していました。
「もう来るの?」
カン・テオは困った様子で言いました。
「何?遅れるの?」
「悪いけど急用なんだ。」
カン・テオはショッピングセンターで電話していました。
ブティック。
「ほかの店に行こう。」
カン・テオは女性に言いました。
「嫌なの?」
女性はカン・テオに言いました。
「ああ。あまり好みでは・・・。」
「行きましょう。」
女性はカン・テオの腕に自分の腕を絡めて楽しそうに行きました。
ファヨンは暗い表情でため息をつきました。
「サンフンさんは何度も、イェリンのパパは生きていて会いに来ると警告してくれた。でも私を強請ったのはパク・ジョンシムよ。」
セヨンはウンスに言いました。
「万が一その女とあなたの夫がグルだったら?ハン・サンフンさんから連絡はあった?」
「いいえ。あの日以来無いわ。」
「あの人に(キム・ヨンデとパク・ジョンシムが)二人でいるところを見たのか聞いてみて。」
ウンスが言うと、セヨンはハン・サンフンに電話をかけました。
「出ないわ。ウンスや。あなたがサンフンさんを捜して。サンフンさんが唯一の目撃者かもしれない。でも16時までしか時間がないわ。パク・ジョンシムに17時に保険金を渡すから。」
「え?どうして?」
「ヨンデさんが生きていることを保険会社にバラすと強請られてるの。」
「でもあの女がヨンデさんとグルだったら?保険会社に言えないはず。」
「だからこそサンフンさんに確かめたいの。サンフンさんが二人が一緒にいるところを見たというならパク・ジョンシムにお金は渡さない。」
病院の駐車場。
ウンスのスマホにチャ・ソンホから連絡が入りました。
公園。
ウンスはチャ・ソンホと会いました。
「病院を辞めたの?」
「少し休むだけよ。」
「先生は悪くない。全部お母さんの誤解で何もやましくないと・・・そう言えばいい。」
「・・・・・・。」
「先生。僕が何とかする。」
「ナ・ユンジョンさんの家の蝋燭の中にあったブレスレットよ。ソンホさんのお母さんのイニシャルじゃないわ。事実なの。私はチャ先生のことが好きだった。だから、これでいの。非難されて当然だわ。」
ウンスは愛のブレスレットをチャ・ソンホに渡しました。
「どうして今頃バラすのです?何としてでも最後まで嘘をつき通すべきだった!僕にこんなものを見せるなんて!」
「もう隠す理由がないの。」
「先生が僕を好きじゃないから?そうだね。(僕のこと)好きなら隠し通すだろうから。」
チャ・ソンホはブレスレットを歩道に叩き捨てて去りました。
保険会社。
ウンスはハン・サンフンの部下の男と会いました。男は二日前からハン・サンフンと連絡が付かないと言いました。
「セヨンさんの心配ばかりして。昨日お母さんが捜索願を出したけど、警察は当てにならない。中央市場に行ってきます。」
「なぜ?」
「スマホの位置情報です。」
「なら私も一緒に行くわ。」
「ええ。ちょっと書類を出してくる。」
男が席を外すとウンスはホワイトボードを見ました。
「ナ・ユンジョンの家にオレの指紋を残して殺人者に仕立てたのはいい思いつきだったな。」
キム・ヨンデはハン・サンフンのまぶたを指でつまみながら言いました。
「ナ・ユンジョンさんを殺したんだろう?」
ハン・サンフンは椅子に縛られたまま言いました。
「だったらどうした?」
「なぜ殺した。関係ないのに。」
「本当に知りたいか?知ればあんたの命はないぞ。」
「どのみち殺すだろ。」
「いいだろう。セヨンのカフェを見に行った時、美容室の女に姿を見られて写真まで撮られた。やたらオレに詳しかった。で、オレがペク・ジェヒを殺したと思い込んだ。だからオレのアリバイとファン・ドンソクの話をしてやった。昔二人が浮気しているところを見たと。あの女、何を考えてるのかオレに死んだふりをするなと言いやがった。従わないと写真を後悔すると脅された。だから・・・。」
キム・ヨンデは大きなビニールを広げながら言いました。
「だから、殺したのか?」
「だが困ったことになった。あんたがオレの指紋をつけた。」
保険会社。
ウンスはハン・サンフンが書いたホワイトボードの写真をスマホに撮りました。
そこに部下が戻ってきました。
「ねえ。この写真は何?」
ウンスはキム・ヨンデの父が首を吊ったところで撮影されたセヨンとの家族写真の上に貼ってあるもう一枚の写真について尋ねましたその写真は同じ場所で、キム・ヨンデではない頭の禿げかかった男が恋人らしい女性に抱き着かれている写真でした。
廃墟。
「あの夜スマホでオレを撮ってたようだな。クラウドにアップロードまでして。あんたの指紋でスマホのロックを外して動画を見たけど、クラウドのほうはログインできなかった。あんたがオレを追っていたのは事実だが、ある日突然あんたが死んだら・・・会社や警察が調べるだろう。あんたがアップした動画や写真をな。」
キム・ヨンデは工具箱を持ちだし金槌と糸鋸を取り出しました。
「さあな。何のことだ。」
ハン・サンフンは言いました。
「嘘がへただな。計画というものはちょっとしたことで失敗する。」
「ちょっと待て。ちょっと待て。」
「現場の指紋はオレが何とかしてやる。セヨンさんの保険金もくれてやる。」
「心配無用。カネは今日ジョンシムが受け取る。万一に備えて証拠はすべて消さないとな。」
「う!う~!」
ハン・サンフンは叫びました。
「ファヨン!おい!ト・ファヨン!」
カン・テオはファヨンの家(1つの建物に4件しかない高級マンション)のドアを叩きました。しばらくしてファヨンが出て来ました。
「何度も電話したよ。どうして出ないんだ。」
「行くわよ。天気がいいから歩こう。」
城壁。
カン・テオは階段を登り、早くも息切れしていました。
「あなたの筋肉は飾りよね。」
ファヨンはカン・テオの手を引きました。
「あの時はワイフが義母の誕生日プレゼントを買いに行くと言ったから・・・。」
カン・テオは言い訳をはじめました。
「テオや。この街に私の家が無いのはいらないと思って買わなかったわけじゃない。だけど、独身でいるのは私が決めたことなの。なぜだかわかる?私は自分自身のことで精いっぱいなの。誰かの妻や、お母さん、正直自信がない。でもバカよね。人間関係に縛られるのは嫌なくせに不倫してる。」
「ファヨン・・・。」
「テオや。これは私じゃない。ト・ファヨンじゃない。」
「ごめん。もうあなたとは・・・。」
「そうね。人生は山あり谷あり。私たちは山に登る途中で手をつないだの。つらい時に手を取って助けてあげた・・・。それが私たちにとって特別なものだと勘違いしたのよ。でもこれからは、一人で進みましょう。それから、あなたの幸せを願ってる。」
「ファヨン・・・。」
ファヨンはカン・テオに別れを告げて、階段を降りて行きました。
ウンスはハン・サンフンの部下と一緒にサンフンとの連絡が途絶えた場所に行きました。
「あ~ここみたいだ。」
「もしかして、ハン・サンフンさんの写真はある?」
ウンスは手下からハン・サンフンの写真を手に入れました。
ウンスとサンフンの手下は市場でハン・サンフンの足取りを人々に聞いて回りました。
ファヨンから連絡があり、ハン・サンフンの車が見つかりました。
イェリンが勤めている病院。
ウンスとファヨンはセヨンに会い、キム・ヨンデとハン・サンフンが同時にいなくなったのは何かあったのではないかと思いました。ファヨンはあの晩ハン・サンフンは自分を助けるために気を失わせたのかもしれないと言いました。セヨンはハン・サンフンが自分のことを心配していたことを思い出しました。
「ハン・サンフンさんはパク・ジョンシムとあなたの夫が一緒にいるところを見たのかも。」
ウンスはハン・サンフンが見つかればすべてわかると言い、セヨンにホワイトボードの写真を見せました。
「サンフンさんの居場所がわかったわ。」
セヨンは言いました。
クォン・ミンギュの車。
クォン・ミンギュにジョンウォンから電話がかかってきました。
高校の廊下。
ジョンウォンはクォン・ミンギュの具合を心配しました。クォン・ミンギュは教頭に休職願いを出したと言いました。
「ジョンウォン先生。ご主人と別れてほしいと言ったのは、本心です。私のためではなく、あなたのために。あの人は、いい人じゃない。いい人だと思わないで。」
クォン・ミンギュは言いました。
「夫にUSBを送ったとき、どこに送ったの?」
ジョンウォンは仕事中のファン・ドンソクに電話をかけました。
「やってみることにしたわ。テレビに出てもいいわ。」
ジョンウォンはファン・ドンソクに言いました。
「本当に?ありがとう。俺を信じてくれてありがとう。」
ファン・ドンソクは店の中で言いました。
「今夜あなたのお店でお祝いしたい。この前みたいに閉店後に二人きりで。」
「ああもちろんだとも。早めに閉めて、待ってるから。」
「わかった。またね。」
「ジョンウォンナ。愛してる。」
「・・・・・・。私も・・・愛してる。」
ジョンウォンの唇がひきつりました。
廃墟。
ハン・サンフンの絶叫が響き渡りました。キム・ヨンデはクラウドのパスワードを白状させるためにハン・サンフンの爪を何本か引き抜いていました。
ウンスの車。
ウンスはファヨンとともに廃墟に向かっていました。ファヨンは途中のガソリンスタンドにビルへの道を尋ねました。川の対岸にはホテルの廃墟が見えました。
廃墟。
ハン・サンフンは再び叫びました。キム・ヨンデのスマホにセヨンから電話がかかりました。キム・ヨンデは「すぐに行く」と言い電話を切りました。
「あの人を傷つけるな。カネが欲しいんだろ。」
ハン・サンフンはキム・ヨンデに言いました。
「心配するな。セヨンは大事な人だ。」
キム・ヨンデはそう言うと、セヨンのもとに向か言いました。
「やいキム・ヨンデ―!」」
廃墟の前。
ウンスとファヨンは廃墟に到着しました。そこは工事用の塀で囲まれていて中に入ることができませんでした。
ガソリンスタンド。
ガソリンスタンドの店員は美女が廃ビルへの道を尋ねて来たとキム・ヨンデにバラしました。
廃墟。
「はっ。怖いわ。」
ファヨンはウンスの背中に隠れました。ウンスとファヨンは赤いカーペットが敷かれた部屋を調べていました。
道。
キム・ヨンデは白い車を運転し、アクセルを踏みました。
廃墟。
ウンスとファヨンは暗い廊下を進みました。
「おっ。人が住んでるみたい。うわ~。いい景色。」
ファヨンは鍋が置かれたカセットガスコンロとキャンプ用の椅子が1つだけ置かれた部屋に入りました。
「ファヨンナ。私は地下室に行くわ。」
ウンスはキム・ヨンデが使っていた懐中電灯を拾いました。
「別々に行動するの?」
ファヨンは不安になりました。
「時間がないわ。上の階を調べて。」
ウンスは言いました。
「わかった。早く来て。」
ファヨンは言うと、ウンスと別れました。
キム・ヨンデは地上で塀の鍵を開けて中に入りました。キム・ヨンデはハン・サンフンを引きずり痕跡を消しました。
ウンスは地下へと続く階段を降りました。
キム・ヨンデはウンスの足音を聞いて隠れました。
地下。
ウンスが地下に行くと、そこには誰もいませんでした。
キム・ヨンデはハン・サンフンの口を押さえて隠れていました。
ウンスのスマホにファヨンから電話がかかりました。
「いないみたい。」
ウンスは言いました。
「騒いだら女を殺す。」
キム・ヨンデはハン・サンフンに言うと、その場を離れ、ウンスのもとに行きました。
「わかった。そっちに行くわ。」
ウンスはスマホでファヨンに言いました。背後にキム・ヨンデがいました。
廃墟。
ウンスはビルの外に出て車のところにいるファヨンと合流しました。ウンスとファヨンは廃墟を離れました。キム・ヨンデは車で走り去る二人を見ていました。
イェリンの病院。
ウンスは病院にいるセヨンに電話をしてキム・ヨンデはいなかったと言いました。
「チャン・セヨンです。お金の準備はできましたか?ええ。今から伺います。」
セヨンは銀行に電話しました。
看護師の女性がセヨンを呼びました。
医師の部屋。
医師はセヨンにポリオの症状が出ていたので精密検査をしたら、マラチオンという農薬の成分が検出されたと言いました。
「農薬ですか?」
「中枢神経系の副作用で発作もあったようですし、長期的な摂取が原因ですね。肺線維症も進行してます。イェリンの病状は深刻です。幸い白血病は早期に発見できましたがマラチオン中毒の症例は去年中国で、数件発見されています。保険金目当ての殺人事件だったとか。」
セヨンは厳しい表情で病院の廊下を歩きました。
公園。
パク・ジョンシムは公園でサンヒを遊ばせていました。パク・ジョンシムはセヨンがアパートに帰ってくるのを見つけました。
セヨンの家。
セヨンが家を調べていると、台所のシンク下の収納庫からマラチオンと英語と中国語で書かれた農薬が見つかりました。
「早かったわね。お金は?」
パク・ジョンシムはセヨンに言いました。
「イェリンに何をしたの?」
「何のこと?」
「あなたがやったのね。」
「早くお金を渡さないとキム・ヨンデが生きているとバラすわよ!」
パク・ジョンシムはセヨンに言いました。
「あの人が生きてるって言いなさいよ!保険金はあきらめる事ね。一生刑務所暮らしにしてやるから。言え!」
セヨンは農薬の瓶を振り上げ女に投げつけました。瓶は壁に当たって割れました。女は床に尻餅をついて震えました。
夜。
パク・ジョンシムはキム・ヨンデに電話をしました。
廃墟。
「もしもし。カネは受け取ったか。」
キム・ヨンデは女からの電話に出ました。
「大変よオッパ。あの女は農薬のことに気が付いた。」
「それで?」
「お金を渡さないって。どうしよう。」
「大丈夫だ。もう一度カネを要求しろ。バラすと脅せ。」
「その通り言ったわよ。でもくれないって。」
公園。
「サンヒや。もう帰ろう。」
女は泣きながらサンヒの手を引きました。
廃墟。
「あ~!あ~!」
キム・ヨンデは大声を出して辺りのものを蹴りました。
「ふっふっふ。思い通りにいかなかったか。」
ハン・サンフンは血まみれのまま笑いました。
「何を言うか!」
キム・ヨンデはハン・サンフンの裸足の足の甲を踏みました。
「あ~!」
ハン・サンフンは絶叫しました。
「なぜ笑う。」
「保険金は返さなきゃな。殺人現場からあんたの指紋が見つかり保険調査員は行方不明になった。もうおしまいだろ。」
「指紋のことは何とかすると言ったな。」
「だったらなんだ?気が変わったか?」
「ふざけてる時間はない。」
キム・ヨンデは金槌を振り上げました。
「あんたの指紋を、あんたの指紋をもう一度使え。」
ハン・サンフンは言いました。
日中の廃屋。
キム・ヨンデはリュックからスマホを取り出し着替えると、ビルを囲む塀の鍵をかけて出かけました。
ファン・ドンソクは店をクローズにしました。
ジョンウォンは車を降りて、ファン・ドンソクの店に入りました。
その様子をキム・ヨンデはレストランに侵入し、レストランの入り口を映す監視カメラの映像を見ていました。
レストランの中。
「昼食は少な目にしたか?新鮮な材料で料理を作ってある。」
ファン・ドンソクはジョンウォンと乾杯しました。
「ええ。今日は食欲がなかったの。」
ジョンウォンは言いました。
「そうか。つわりが酷いの?」
「うん。空腹のときは特に。早く食べよう?」
「急いで作るよ。」
「ああ。ゆっくりでいいわ。これ(ワイン)があるから。」
「ああ。待ってて。」
ファン・ドンソクは厨房に行きました。
ジョンウォンは席を立ちました。
キム・ヨンデは慌てて隠れました。
ジョンウォンはパソコンのある部屋に行き、監視カメラの録画映像を調べました。
キム・ヨンデは扉の隙間からジョンウォンを見張っていました。
ジョンウォンはファン・ドンソクが郵便物を破いてUSBを取り出しノートパソコンで中身を確かめる様子が映っていました。ジョンウォンは息を飲みました。
キム・ヨンデの手が触れ小さな蝋燭の瓶が落ちて割れました。
ジョンウォンは急いでパソコンのキーボードの指紋を拭いている途中に、ある日の映像を見て再び衝撃を受けました。その映像には黒い服の女性(ナ・ユンジョン)が店に現れファン・ドンソクと客の前で工房で作られたロウソクを床に叩きつけて割りました。
過去の場面。
髪もぼさぼさの、黒い服を着たナ・ユンジョンが机の上のナイフを握りました。客と店員は「おお」と声をあげて身構えました。ナ・ユンジョンは蝋燭をナイフで割ると、ブレスレットを取り出しました。
「これで認める?」
ナ・ユンジョンは言いました。
「おい。取り押さえろ。」
ファン・ドンソクは素早くブレスレットを奪うとナ・ユンジョンを羽交い絞めにしました。
ジョンウォンは映像を見終えると、テーブルに戻りました。
キム・ヨンデは落とした蝋燭をもとに戻し監視カメラを見ました。
ジョンウォンはテーブル席のある部屋の床を調べてブレスレットの破片を拾いました。そこには「JH(ハート) DS(ドンソク)」と書かれていました。ジョンウォンは目に涙をためて震えました。
過去の場面。
ペク・ジェヒが蝋燭を作るときに「JH(ジェヒ)(ハート) DS(ドンソク)」と書かれたブレスレットを入れました。
レストラン。
ファン・ドンソクがワゴンに料理を乗せて戻ってくると、そこにはジョンウォンはいませんでした。ジョンウォンは車に乗って出発しました。
車の中。
「どこ行ったんだろ。」
ファン・ドンソクはジョンウォンに電話しましたが連絡がつきませんでした。
無人のファン・ドンソクのレストラン。
キム・ヨンデはパソコンの前に立つとテープで作業を行いました。
廃墟(回想シーン)。
「ファン・ドンソク。ファン・ドンソクはナ・ユンジョンを殺す動機がある。不倫を隠蔽するために美容師を殺した有名シェフ。2年前に死んだ男の指紋で捜査をかく乱。説得力があるだろ?」
ハン・サンフンはキム・ヨンデに言いました。
無人のレストラン。
キム・ヨンデは腕時計をキーボードの上に置き、引き出しの中に指紋を拭ったスマホを淹れました。
キム・ヨンデは笑みを浮かべました。
感想
韓国ドラマ「ミストレス12話」の感想です。本当は12話が最終回なんですが、日本では何と16話もあるんですね。どうりで一度みたシーンが次回でも繰り返し放送されて時間稼ぎしてると思いました。見たくもないCMをいっぱい入れるために話数を増やしているんですね。韓国ではどうなんでしょ?日本よりCM短いのかな。
今回のミストレス12話、ラストに向けて一捻り加えて来ましたね!もう秘密なんて無いようなものですから今回は「まったく怖くなかった」です。
韓ドラらしい面白い展開になってきました。
まずはイェリンちゃんです。イェリンが偶然というか、毒を盛られた影響で?白血病を発症したので、それがきっかけでイェリンの食事に農薬が入っていたことがバレました。セヨンは無事だったのでしょうか???だっていくらキム・ヨンデがセヨンは金づるだと言っても、パク・ジョンシムにとっては憎い女のはず。というか、病院でそんな毒物が検出されてイェリンの体がボロボロになってたら、日本では病院が警察に通報してセヨンが疑われますよね?韓国ではスルーしちゃうのかしら?きっと視聴者の誰もがイェリンは最後に元気になってほしいと思ってるんじゃないかと思います。
セヨンはキム・ヨンデを疑っているのでお金は渡さない。中国人の女はムショに入るのが怖くて逃げちゃったみたいです?
そして何やらドンソクのレストランでごそごそしてファン・ドンソクに罪を着せようとしているキム・ヨンデ。しかも、ハン・サンフンがキム・ヨンデを手伝っているじゃないですか。ハン・サンフン、やっぱり悪だったんでしょうかね?それともキム・ヨンデを罠に嵌めようとしてる?あの腕時計とスマホは一体誰の物なのか。
ドラマでかなりネタバレしましたので安心して続きが見られそうです。
今回のミストレス12話、ラストに向けて一捻り加えて来ましたね!もう秘密なんて無いようなものですから今回は「まったく怖くなかった」です。
韓ドラらしい面白い展開になってきました。
まずはイェリンちゃんです。イェリンが偶然というか、毒を盛られた影響で?白血病を発症したので、それがきっかけでイェリンの食事に農薬が入っていたことがバレました。セヨンは無事だったのでしょうか???だっていくらキム・ヨンデがセヨンは金づるだと言っても、パク・ジョンシムにとっては憎い女のはず。というか、病院でそんな毒物が検出されてイェリンの体がボロボロになってたら、日本では病院が警察に通報してセヨンが疑われますよね?韓国ではスルーしちゃうのかしら?きっと視聴者の誰もがイェリンは最後に元気になってほしいと思ってるんじゃないかと思います。
セヨンはキム・ヨンデを疑っているのでお金は渡さない。中国人の女はムショに入るのが怖くて逃げちゃったみたいです?
そして何やらドンソクのレストランでごそごそしてファン・ドンソクに罪を着せようとしているキム・ヨンデ。しかも、ハン・サンフンがキム・ヨンデを手伝っているじゃないですか。ハン・サンフン、やっぱり悪だったんでしょうかね?それともキム・ヨンデを罠に嵌めようとしてる?あの腕時計とスマホは一体誰の物なのか。
ドラマでかなりネタバレしましたので安心して続きが見られそうです。