王の女(王の女子)最終回42話 感想-あらすじ・ネタバレ
光海君・・・チソンキム・ゲシ・・・パク・ソニョン
監督・・・ キム・ジェヒョン
Season 1
Episode 42
韓国ドラマ王の女 最終回42話 愛の果てにのあらすじ
綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)を頂戴した反乱軍は山賊イ・ハンミンの弟分のイ・ギチュクらにより景福宮に侵入しました。
隠居していた大北派の長老チョン・イノンが反乱に気づき、遠方から使者を送るも義兄のユ・ヒブンはライバル視していた大北派の重鎮イ・イチョムに事を隠していたため、光海君(クァンへグン)のいる景福宮への敵の侵入を許してしまいました。
光海君(クァンへグン)は綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)によるクーデターが起きたことを知ると、尚膳とともに城を出て先の内官アン・グクシンの家に逃げました。キム尚宮は王の背中を見送りましたがそれが光海君(クァンへグン)とケットンの今生の別れとなってしまいました。
ヤンファダン(仁嬪(インビン)キム氏)の孫、綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)は王の部屋に入りましたが光海君(クァンへグン)とイ・イチョムらは既に逃げた後でした。
キム尚宮は自室に戻ると付き従っていた三人の女官に「反乱軍を鎮圧したらお前たちを呼び戻すけど嫌なら戻らなくてもいい」と財物を渡して暇を出しました。
キム尚宮が王妃の宮殿に行くと、王妃は兵士に連行されるところでした。キム尚宮は別のところに向かいました。
仁穆大妃(インモクテビ)キム氏が幽閉されている慶運宮にも反乱軍が押し寄せ取り囲みました。仁穆大妃(インモクテビ)は「天が情を示し天道を示してくれたので・・・」と言う将軍キム・リュに「天は無常で残忍です。忠臣なら非道な王を罰し王道を正すためにもっと早くに来たはずです。」と言いました。キム・リュはテビに昌徳宮に来て玉璽を綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)に下賜するように言うと、大妃は最高位の自分が王のもとに参じるなどあり得ないと激高しました。
イ・イチョムとユ・ヒブンは牢に捕らえられました。
「泥棒は盗みを働いて食べているのだから泥棒を責めても仕方あるまい。家の門を閉めなかった主人の責任です。ひとつしくじりました。妻を得る時にも相性を占います。同志を得る時にも相性を占わなかったのが私の過ちです。こうしてみればこんな器の小さな男と組まなかったのに。商売は同業者と相性が悪ければ失敗します。一緒に黄泉の国へ行くのですからある程度はいいようですな。あっはっはっは。」
イ・イチョムはユ・ヒブンに言いました。
慶運宮。
綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)は仁穆大妃(インモクテビ)に拝礼し「孫の粗相を許してください」と謝罪し大妃に同情を示しました。仁穆大妃(インモクテビ)は光海君(クァンへグン)の息の根をとめずして玉璽を下賜することはできぬと家臣に言いました。キム・リュはもうすぐ光海君(クァンへグン)も捕まると言うと、大妃は「貴様ごときに何がわかる!」と激高しました。綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)は再び大妃に謝罪し引き下がりました。
その後・・・両班の身なりをして屋敷に匿われていた光海君(クァンへグン)は捕まり裁きの場へと連行されました。
仁穆大妃(インモクテビ)は自ら光海君(クァンへグン)を鞠問し、懐から出した紙を投げつけ三十六の罪状を読み上げさせました。光海君(クァンへグン)は王族によるクーデターは易姓革命よりはマシだと怒れる大妃の裁きを受けました。
「光海君(クァンへグン)!おのれ!私は宮殿を追われた時天に誓ったのだ。貴様光海君(クァンへグン)を私の前に跪かせるとな。貴様が犯した罪は全部で三十六だ。貴様がその目で確かめ貴様の口で読むがよい。そして貴様が裁け!さっさと読まぬか!!!死ぬなら読み上げてからにしろ!!!」
仁穆大妃(インモクテビ)は光海君(クァンへグン)を見るなり恐ろしい形相で睨みつけ紙を投げつけました。光海君(クァンへグン)は大妃の書状を読み上げると倒れてしまいました。
チョン・イノンは執事に財産を処分して暮らすように言うと兵士に捕らえられました。
「殿下は実に惜しい方だ。国のために奮闘なさるお方なのに志半ばにして残念だ。愚かな奴らだ。柿の実を虫に食われたからと木を伐りおった。除くべきは柿の実だけなのに。」
綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)はイ・ウォニクに今後のことを頼むと領議政に命じました。イ・ウォニクは国が安定したら辞職すると綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)に言いました。イ・ギチュクは禁軍将(クムグンジャン)に任命され両班になるという目的を果たしました。
キム尚宮は母と義父に頭につけていたかんざしを渡して遠くに逃げるように言いました。母と義父は何が起きたかも知らずにキム尚宮のいう通りにしました。キム尚宮は去りゆく母に向かって通りの中央に座りいつまでも長生きしてくださいと拝礼しました。
王宮の外を見張っている兵士にキム尚宮は家族は何人いるか尋ねました。兵士は子供が四人いて暮らすのが大変だというと、ケットンを捕まえれば報奨金がでるというのでキム尚宮は自らその兵士に出頭して捕まりました。
牢獄。
チョン・イノンも牢に捕らわれました。
「死などおそれてはいない。後世の者が何というだろうか。殿下の改革が成し遂げられたら奸臣という汚名から逃れられたはずだ。だがそれは叶わなかった。だが悲しむことはない。川がある限り水はずっと流れ続けるのだ。第二第三の光海君(クァンへグン)が表れる。そして第二第三、第十のイ・イチョムも現れるのだ。お前とともに死ぬから寂しくはない。しかし・・・どうせ殺されるならケットンも一緒のほうが寂しくあるまいか。私の口が災いするとは・・・。」
チョン・イノンはイ・イチョムに言うとキム尚宮が牢屋に連行されました。チョン・イノンは逃げられたはずなのになぜ戻ってきたのかとキム尚宮に言いました。キム尚宮は「生きていても仕方ないのであの世への道連れになろうと思いました」とチョン・イノンに頭を下げました。
綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)はイ・ウォニクらの説明により臨海君は光海君(クァンへグン)のために気がふれた振る舞いをするなどして兄弟愛があったと説明を受けました。綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)は永昌大君はなぜ殺されたのかと尋ねると・・・
「殿下。刀が人を刺した時、悪いのは刀かそれとも刀を持つ者のどちらですか?光海君(クァンへグン)はただの刀なのです。そのような運命から逃れられません。」
とイ・ウォニクは答えました。
綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)は光海君(クァンへグン)を流刑にしました。世子は島から脱走しようとして処刑され、世子妃は世子の後を追って自殺しました。世子の母は気がふれて半年後に亡くなりました。
キム尚宮とチョン・イノンとイ・イチョムとユ・ヒブンは処刑場に牛で運ばれました。
「私は王の女です。今までも、この先も。」
宣祖(ソンジョ)の喪に服しているときに、キム尚宮はこのように仲間のメン・ジチョンたちに打ち明けていました。
「紅蓮の炎が、ついに身まで燃やして・・・消えていく・・・。」
光海君(クァンへグン)の策士だったメン・ジチョンはキム尚宮を見送りました。
処刑場。
「何か言い残すことはあるか?」
「残念なのはこの命が尽きることではなく殿下の大望が志半ばで絶たれてしまったことそれが実に残念だ。」
チョン・イノンは首を横に振りました。
「殿下。長生きなさってください・・・・・・。」
キム尚宮は江華島の方角に向かって座りました。
終。
韓国ドラマ王の女 最終回42話 感想
「王の女」、韓ドラにしてはなかなかよく出来たドラマでキム尚宮、カヒ(嘉嬉)という女性の激しい生き方に感動してしまいました。綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)の味方には妖婦という悪のレッテルを押されてしまったキム尚宮、しかしその活躍ぶりは軍師さながらで男にも勝る活躍ぶりでした。単に悪女というよりは愛する光海君(クァンへグン)のためにすべてを捧げた女性といったほうが正しいでしょう。イ・ハンミンとソンイという架空のキャラも目立たないまでも臨海君の味方として不自然さもなくいい味出していました。そしてイ・ウォニクが言った言葉、王は刀であり、刀を振るう悪しき人間ではないというたとえがまた素晴らしい。その言い方は光海君(クァンへグン)は絶対君主ではないことを示していました。見てのとおり、王の周りがいろいろやらかしている時代だったんですね。最終的に決めるのは王だとしても。確かサド世子も身分の区別なく人材を登用しようとして英祖に殺されサド世子の志はイ・サンに受け継がれましたから、朝鮮の王の中には市民権を模索する王もいたということなのでしょう。歴史の条件として民主化の前に絶対王政やファシズムみたいな一党独裁を指摘する学者様もおられるようですが、朝鮮もまたそういう運命を辿っているのですね。光海君(クァンへグン)はこの「王の女」というドラマでも明が滅び後金が清国になることを予見していましたが、しかし仁穆大妃(インモクテビ)はそのことを明に対する反逆として罪状文を光海君(クァンへグン)に読ませていました。仁穆大妃(インモクテビ)には国際関係や国のことを思う政治よりも滅ぼされた家門と長男のことのほうが動物として大事だという気持ちもわかります。動物として優先されるべきは子孫ですから・・・大妃は政治家ではありませんからね。でもこんな謀反を繰り返していると国が衰退するのは必然の運命なのかもしれませんね。最後に「王の女」たちは国の行く末などよりも愛する者の行く末を一番案じていたのはどの女性たちにも共通していましたね。