いつも朝鮮国王の背景にある日月五峰図
日月図は日月五岳図や日月崑崙図とも呼ばれます。5つの峰と松、太陽と月を描いた屏風です。さまざまな儀軌に「五峰山屛」「五峯屛」と記録されています。「日月五嶽圖」「日月五岳圖」「日月崑崙圖」とも呼ばれます。朝鮮後期の屏風です。
画像出典 wikipedia
私はこの屏風のことを調べるまでは、同じ屏風を他のドラマでも使いまわして・・・なんて思っていました。
実はこの屏風には意味があったのです。
日(太陽)は朝鮮国王を、月は王后を象徴しています。
2つの瀑布が流れる5つの山の峰は崑崙山を表しているともいわれます。
前景には松が描かれています。
この図は朝鮮国王のいる所には必ず置かれ、外出の際にも使われたそうです。
国王の治世よる国の泰安を願ったものといわれています。
みなさんはこの日月図、ご存知でしたか?
由来
この日月五峰図は朝鮮国王の日常生活やさまざまな儀式で重要な位置づけにもかかわらず、図象や伝承に関する記録はありません。
研究者は「詩經」や「小雅」の「天保」に書かれた五つ峯に由来したものと考えています。
この屏風は未完成で王が前に座ってはじめて完成すると考えられています。
この屏風は一枚だけでなく、国王の王座がある場所(仁政殿など)の背景にいくつか配置されています。勤政殿(クンジョンジョン)の屏風が最も大きいです。