子どもたちの涙~日本人の父を探し求めて~
2017年3月29日21時から22時までの間NHKBS1で「子供たちの涙~日本人の父を探し求めて~」というドキュメンタリー番組が放送されました。私はこの番組を見て心打たれ思わず涙しました。暗いテーマなので疲れているから見るのをやめようかなと思いつつ、最後まで観てしまいました。この番組は2014年に日本とオランダの協力により制作されました。日本兵との間に生まれた子どもたちの心の苦しみにフォーカス
この番組はインドネシアで終戦までの間に日本兵との束の間のロマンスにより生まれたオランダの子どもたちの苦しみを取材したドキュメンタリーです。ある女性は日本人の父と実母との衝動的なロマンス(気まぐれ)により生まれたと苦しみ続けていました。ミュージシャンのニッピは日本兵とインドネシア人の子どもなので差別されナチスの強制収容所のようなところで生き延びオランダのロッテルダムで麻薬中毒者などと一緒に落ちぶれ刑務所に入り、このままでは行き詰ってしまうと危機感を覚え出所後ドラムミュージシャンとなり兄の孫(だったかな?)のピアニストの後藤葵さんとの共演を果たしました。
- ニッピ・ノヤ「The Boy from Kumamoto」
- 後藤葵「Children's Tears」
ニッピは実父が息子たちにオランダのチューリップの本を読み聞かせていたことを知り兄弟と再会し実父の一家は音楽の才能があることを知りました。
オランダには数百人の日系二世がいるそうです。
感想
何の先入観も持たずに観ていると、胸が締め付けられるような悲しみが伝わってきました。でもニッピには実父がオランダを思い続けていたことや自分のルーツを確かめられたという、救いと決めつけるのもおこがましいですが、それに似たような感覚があったのかもしれません。ある女性はオランダ人と結婚して子どもを生むことができ苦しみや自分たちを探さなかった実父への怒りは消えなくても愛してくれた継父への感謝とともに愛を大事にしているところが、救いというのもやっぱりおこがましいですけど、苦しんで沈んでいるよりはマシな人生だろうなと思います。最後にニッピが後藤葵さんと共演している映像が流れて私も目から涙が出てしまいました。グッとくるドキュメンタリーでした。オランダに数百人いるなら、台湾やフィリピンとかそういうところで生まれた日本兵との子どもたちは何人くらいいるのかな?と思いました。実は日本人は海外では差別される側なんだと・・・わかるとできることが見えてくるような気がします。悲しいかなやるだけやってはいさようなら、という人間の雄という生き物の・・・本能だけでは多くの不幸を生んでしまう現実もわかってしまいました。愛を貫ける男性のほうが珍しいということですね。私たち人類は快楽を得たいという本能衝動が生み出す負の側面について無視せず思考を整え責任を自分で負う必要があるように思います。責任放棄しちゃってるから不幸がたくさん生じているからね。(私の言ってることもいじめは絶対にダメですと口先だけの言葉と同じレベルですが、それでも何か言っておきたかった。)他人のせいで傷つけられてる人がたくさんいる、そりゃ心の病がなくならないわけですわ。