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相棒season15最終回18話のあらすじネタバレ感想

相棒
(※写真は14ですが記事は15の最終回についてです)

相棒season15最終回 18話のあらすじネタバレ感想

相棒シーズン15も2017年3月22日の20時~22時の2時間スペシャルで最終回となりました。今回は少々話が複雑でした。

あらすじ

サイバーセキュリティー対策本部の捜査官の青木年男(浅利陽介)のマンションの部屋には杉下右京と冠城亘の写真が壁に掛けられた額に貼られ押しピンで滅茶苦茶に刺されていました。青木は暗がりの部屋で社美彌子(やしろみやこ)のパソコンのデスクトップを操作していました。「お宝発掘開始」と。Mと書かれた写真フォルダーには異国の風貌をもった娘の写真や動画が多数保存されていました。

警視庁。社(やしろ)はノートパソコンのアイコンの位置が変わっていることに気が付きました。社(やしろ)は青木に電話をして相談しました。


青木は右京と冠城がいる特命係の部屋に来ると「飲んでる途中パソコンを開いてトイレに行っている間にウイルスを仕込まれることもある」と社(やしろ)の私物のパソコンが侵入されたことを伝えました。冠城は「仮に仕込めるとしたら青木くらいだから気を付ける」と言い返しました。

青木が飲食店で冠城亘(反町隆史)のiPad Proにコンピューターウイルスを仕込んでいた映像が流れます。青木は冠城のiPadを踏み台に総務部広報課長の社美彌子(仲間由紀恵)の私物のノートパソコンに侵入してデスクトップアイコンの位置を変更して冠城を陥れました。

大河内監察官(神保悟志)は特命係に行き冠城がバックドアを仕掛けた疑いがあるとしてiPadを押収しました。冠城はハッキングする能力が無いことを証明することはできないと濡れ衣をすぐに晴らすことはできないことを認め、右京もまたそれを証明することは悪魔の証明だと言いました。

そのころ、週刊誌に社美彌子の娘の情報がリークされて販売され警視庁に動揺が拡がりました。法務省法務事務次官の日下部彌彦(榎木孝明)は冠城を部屋に呼び、情報収集を依頼したがこんな事になるとは、と、方法が手荒すぎると言いつつも内心では喜んでいました。
杉下右京は刑務所に収監されている殺人犯で係争中の天野是清(あまのこれきよ)と面会しました。右京は社(やしろ)が写真週刊誌に未婚の母だったという記事が出て父親が外国人であることを教え父親が誰か興味があってヤロポロク・アレンスキーという元ロシアのスパイでアメリカに亡命した男を思い浮かべたと言い「今回の件をご報告しましょうか」と尋ねました。天野は下山議員が社(やしろ)を自分の女にするために内調の女がロシアの男と繋がっていることがバレたら・・・とプーケット島での仲睦まじい関係について脅迫していたことを思い出しました。下山を殺した天野は「あんなゲス野郎に君のキャリア人生が終わってしまうことが忍びなくてね。僕は君が国を裏切らないと信じてる。そうだろ?」と社(やしろ)に言ったのでした。

伊丹と芹沢は監察部から下された刑事部長の命令を受けてこの件の捜査に乗り出し週刊誌の記者風間楓子に接触し写真をどこから入手したのか尋ねました。芹沢は他人のプライバシーののぞき見に不快感を示しました。女性記者は報道は他人ののぞき見趣味を満足させるだけだと言いました。芹沢がリークした人が「長身のイケメン」か尋ねると女性記者は「はあ?」と尋ね返しました。

冠城が自分のスマートフォンに保存されている社(やしろ)の娘の写真を見た次にヤロポロクを調べていると右京が後ろから表れ画面をのぞき込みました。冠城はドキッとしました。右京はヤロポロクの亡命に端を発した連続殺人事件事件で社(やしろ)と出会った冠城に説明をはじめました。

冠城は日下部と会いました。日下部は社(やしろ)が国を裏切っていたら罰を与えねばならないと言いつつも「警察は信じられん、巨大な権力組織は不都合な事実を握りつぶすことができるからな」と警察への不信感をあらわしました。

「俺、こう見えてもロマンチストなんですよ。」
冠城は右京に言いました。
「はい?」
右京は意味がわかないようでした。

警視庁の幹部は会議を開き写真の娘が誰の子だと社(やしろ)に尋ねます。社(やしろ)は娘の名前がマリアであるとだけ言い、それ以上はプライベートなことなのでと沈黙しました。

冠城は社(やしろ)を車で送り、右京が動き出したことを教え自らは「課長の詮索はしない」と言いました。「課長は愛に溺れて国を裏切る女に見えませんから。」と。社(やしろ)は「話はわかったわ」と冷静でした。社(やしろ)もまた冠城に「あなたはそういう卑劣なことをする男じゃないから」と言いました。

右京は花の里で飲んでいました。幸子はエンジンかかってきたなと右京に言いました。伊丹と芹沢が花の里に来てビールを頼みました。伊丹と芹沢は大河内にいいように使われていると言いつつも週刊フォトスの女性記者に合い冠城が情報をリークしたことを突き止めるように命じられたが「警部殿の仕事でしょう」と女性記者の名刺を二枚置いてビールの代金を右京に押し付けると店を出ていきました。

杉下右京は社(やしろ)の娘が誰の子であるか明確にしたいと思い週刊フォトスのの風間楓子に接触し娘の情報をリークするかわりに自分が教える事を黙っているように言いました。

冠城は伊丹と芹沢に右京がスキャンダルの真相を調べ始めたことを教えると、伊丹と芹沢は特命係を訪ねました。右京は天野室長の指示で社(やしろ)がヤロポロクにハニートラップを仕掛けたのではないかと言うと、冠城も伊丹も芹沢もあり得ないと否定しました。右京は社(やしろ)の実直さを認め天野は純粋に社(やしろ)をかばうために下山を殺し、娘の存在を知らなかった天野は現在社(やしろ)への信頼が揺らいでいると推理しました。右京は娘の父親が誰かを特定することで天野の犯した下山事件の真相を解明できるのではないかと三人に言いました。冠城は追及の意思を見せる右京に不快な表情を見せました。

記者の風間楓子は恋人の男(東大の社の元カレ)に杉下右京の存在を教えました。

刑事部長は衣笠副総監の部屋に行きました。衣笠は社が生意気な女だと言うと内村部長も同意しました。衣笠は甲斐が社を買っていることを内村部長に言うと、ふるさとの饅頭をすすめました。甘い物が嫌いな刑事部長は饅頭を落とすと拾い上げ口に「3秒ルールですから」と投げ込みました。

内村刑事部長の部屋。
「あの糞小生意気な女め。副総監も降格を望んでおられる。」
刑事部長は中園参事官に言いました。

中園は杉下の部屋に行き伊丹と芹沢を貸し出すから娘の父親がヤロポロクか結論を出すように直接指示を出しました。「冠城は杉下への協力を拒んでいるなら口を挟むな」と中園は水を差しました。

内村刑事部長は衣笠副総監にヤロポロクが社の娘の父親かもしれないと教えました。

冠城は風間楓子を訪ねて杉下右京が訪ねて来たのでは?と尋ねました。女性記者は冠城に自宅マンションまで送ってもらうと右京がリークした内容を白状しました。
高級レストラン。甲斐は社と食事をしていました。社は杉下が調べ始めたので近いうちに娘の父親の正体が暴かれると峯秋に言いました。甲斐は杉下が興味を持つほどのこと(娘の親の正体について)なのかと言いました。

花の里。冠城は右京が恋慕の情が絡んだ問題ですら容赦なく調べて風間楓子に社の父親はヤロポロクですとカマをかけたことについて苛立ちを見せました。それに対し右京は「想像が及ばないなら黙っていろ」と強く言いました。冠城は表情を変えずに少し沈黙し「右京さん、あなた・・・何様だ」と言い返します。おかみの幸子は驚いた後、初めてかもしれない本音での二人のやりとりに微笑しました。
「お疲れ様でした。右京さんのことだから計算ずくでしょう。俺なんかの想像の及ばない狙いがあってのことですけど結構乱暴狼藉を働きますね。リークなんてするとは思えませんでした。」
「残念ながら僕ひとりでは限界があります。利用できるものなら利用しようと。でも思ったより相手にされなかったようですね。思ったよりも反応が薄かったですし、それより何より情報源の取得をこうやすやすと破られるとは相手にされていない証拠です。」
「とぼけないでください。リークは方便でしょう。伊丹さんたちに風間風子の調査を頼んでたじゃじゃないですか。何を確かめにリークを装って彼女のところへ行ったのでしょう。だとしても危険だとは思わなかったのですか。風間楓子がろくに取材もせずに安易に記事にしてしまうおそだってあるのでしょう。だったら社美彌子だけじゃありません。娘が被害を被ります。それくらいの爆弾です。右京さんがもてあそんでいる情報は。」
「弄んでる?」
「ええ。根本にあるのは所詮自己満足でしょう?」
「先ほど、俺の想像の及ばない狙いがあっての事だとおっしゃいましたね。」
「言いました。」
「想像が及ばないのなら、黙っていろ!」
右京は冠城をしばらく睨むと先に視線を外しました。冠城は表情を変えずに右京から視線を外しませんでした。
「・・・・・・。右京さん。あなた、何様だ?」
冠城が言うと右京は酒を飲みました。

翌日の特命係の部屋。社が訪ねて来ました。右京は社に紅茶を出しました。
「ご機嫌いかが?」
社は冠城に言いました。
「課長は、いかがですか?」
「答えに困ると質問を質問で返すのは誰でも一緒ね。」
社は11階に娘の父親のことで激震が走っていると言いました。右京はあなた次第で揺れは治まると言うと、社は震源地は特命係だと言いました。
「僕は謎を仕掛けられたら受けて立つ人間ですよ。これをお前にわかるかなと謎をかけられているように思いました。それも僕に向けて。」
右京は週刊誌を開きました。社は紅茶をおいしいと右京の挑発に反応しませんでした。右京は冠城が特命係に異動になった理由を社に尋ねました。社は「あまりにも彼がめそめそするもんで。特命係が恋しい杉下右京に会いたいと泣いて相談するもので上司と相談して決めました」と答えました。
「相変わらず、食えねえ女・・・。これが、仕掛けられた謎。それも、右京さんに。誰が一体こんな真似をするのでしょうね。」
冠城はつぶやきました。右京は真実に近づくきっかけになるなら僕の誇大妄想もありですよと言いました。冠城は「降参。想像が及ばないのは認めてるのだから。もしもこれが仕掛けられた謎なら誰が仕掛けたのか教えてください。」と言うと右京は確証はないが社であると言いました。
「出発点は、単なる心証なんですよ。出版社に写真を提供したのは君ではないという心証。僕らしくありませんかね。確たる根拠もないのに君を信用するとは。」
右京はパソコンに侵入されたことを利用して社は秘密の解消を図ったのだと言いました。社は秘密を公にして解消すると同時に自らを窮地に追い込むことで誰が味方で敵か見分けようとして、あえて手がかりのある写真を選んでリークしたのだと言いました。

衣笠副総監は社がスパイと通じていた疑惑について大河内と話していました。大河内は社を失脚させるためには口を割らせるしか方法がないと言いました。

風間楓子はアジア料理店で男(社の元カレ)と食事をしていました。伊丹は料理の写真を撮って「お前も撮るか?」と芹沢にスマートフォンを向けて背後にいる風間楓子と男を撮影しました。風間楓子と男は川のほとりで濃厚なキスをしました。
「くそう。公然わいせつ罪で現行犯逮捕だ。」
伊丹と芹沢はスマートフォンのカメラ機能を使い二人を観察していました。

社の母の家。マリアは嘘をついたら地獄におちると社に電話していました。社はおやすみの挨拶をしました。
「嘘ついたくらいで地獄に落ちていたら天国行く人いなくなっちゃうわよ。」

翌日の特命係。
伊丹と芹沢は昨夜の風間の恋人の男がキング出版の少年漫画担当の編集者41歳の軍司進一で東大卒であると社と接点があったと右京と冠城に教えました。伊丹は社と軍司は東大将棋部の先輩後輩の関係でありリークの中継地点の第一候補かもしれないと説明しました。

冠城はこのことを社に教え「どうなんです?この人が写真の提供者だって判明すればとりあえず俺のほうの濡れ衣が晴れますんで、どうか、ご協力を」と言いました。

社は自宅マンションに元カレの軍司を呼びパスタに生ハムというイタリアの手料理を振る舞い娘の写真を見せてリークするように頼んでいたのでした。

特命係。右京と冠城、伊丹と芹沢は部屋に集まっていました。右京は風間楓子がヤロポロクという名前は既知のもので知っていたのにもっと踏み込んだ記事を出さなかった理由について、風間楓子は娘の父親には興味がなく記事の目的はそこではなかった(男から頼まれただけで政治的な暴露意図はなかった)と推理しました。社は自作自演を認めました。
「寄ってたかって返り討ちにあうかもしれませんねぇ。」(右京)
社は幹部に追及されれば一巻の終わりだと言う芹沢に対し、右京も冠城もそれは無いと思っていました。

警視庁の上層部の会議前。中園は幹部たちに社(やしろ)の自作自演だったことを伝え幹部たちは動揺します。大河内は魂胆がわからないので慎重に調べるできだと言いました。衣笠は「ご苦労だったね」と中園参事官を労いました。
「はっ!」
中園は直立不動で大きな声を出しました。

警視庁幹部の会議の場に社は呼ばれました。
「おじょうちゃんの父親は誰なのかな。」
衣笠は言いました。
「言え。」
内村は言いました。幹部連中も社に言えと命じました。
「ヤロポロク・アレンスキーです。ただし、みなさんの考えていることではありません。」
社は答えました。

刑事部長の部屋。
興奮した内村刑事部長は上着を脱ぎ捨てタンクトップ一枚になりました。
「以上だ。この件は終わりだ。だれの得にもならん。」

中園は伊丹と芹沢に忘れろと命じました。角田課長は外部に漏らしてはいけないことになったと杉下と冠城に伝えました。右京は社が何を言い返したのか見当もつかないと言いました。

花の里。
右京はひとりで飲みに来ていました。幸子は右京を見て(冠城を連れて来られない右京の心を読んで)微笑みました。

警視庁。社に天野から手紙が来ていました。

社は天野に会いました。
「君に娘がいたとは驚きだよ。父親は彼だそうだね。となると当然疑惑が浮上する。この僕でさえ君と彼がそこまでの関係だと知って自分に自信がなかったよ。改めて直接聞きたかったんだ。だから呼んだ。裏切ったりしていないだろうね。断ち切りたい彼との絆があったとしても。」
「はい。決して。」
「嘘じゃないだろうね。」
「室長に嘘をついたら間違いなく地獄に落ちますから。」
「ところでどうやって黙らせたんだね?」

社は警視庁の幹部に自分はヤロポロク・アレンスキーに暴行されて娘が生まれたのだと答えたのでした。社の発言を甲斐峯秋 (かいみねあき)が証言しました。騒げばヤロポロクが帰国してしまい内調にとって大きな損失なので仕事に準じるために被害届を出さず宿った子に罪はないので中絶しなかったのでした。衣笠はこれ以上続けても無駄だとあっさり引き下がりました。
「痛ましくも不幸ないきさつによってこどもを抱えた社のキャリアをそれをもって侵害することは厳に慎むべきと思う。」
甲斐は発言しました。
「最後にはっきりと言わせてください。私は国を裏切ってなどいません。」
社は立ち上がり断言しました。
警視庁の向かいの公園。
社美彌子は杉下右京を呼び出し天野に会って正直に話してきたと言いました。天野に会うことをすすめたのは他ならぬ右京でした。右京は下山事件の真相を話してもらえることを天野に期待していました。
「あなたには脱帽です。」(社)
「心にもないことを。」(右京)

特命係。
冠城亘は日下部が「警察は信用できん」と言っていたことを思い出しました。青木がやってきて冠城の無実を証明できる証拠は発見できなかったが無実を信じていると言い善人面を見せました。右京が部屋に戻ってきました。青木は社のパソコンに侵入したのは冠城で確定だと伝えました。
「君ならばサーバーへの侵入などおてのものですね。」
右京は青木に言いました。
「その気になれば。でも僕はしませんよ。」
青木は右京に言いました。
「それはそうでしょうね。たとえいたずらであろうと犯罪ですからね。いずれ落とし前をつけなければならなくなる。不正はやめて、やはり正攻法でいきましょうかね。」
右京は青木に知りたいことがあるのでハッキングをしてもらおうかと皮肉の籠った冗談を言いました。部屋を出た青木の手には汗が滲んでいました。

大河内は冠城を呼び停職処分のところを社の申し出があり減給処分にすると沙汰を言い渡しました。
「食えねえ女。」(冠城)
「それについては同感だ。」(大河内)

刑務所。
右京は天野に会いました。天野は下山事件の真相を「あなたにつきまとわれるのはごめんだ。二度とあなたの顔は見たくありませんから」と言いました。

社のマンションの部屋を冠城はワインを持って訪ねました。
「また、揺れるかもしれません。今度の震源地は内部じゃない。」(冠城)
「揺れたらまた、杉下さん、絡んでくるかしら。めんどくさいひとだわ。」(社)

法務省の日下部の部屋。
日下部は秘書から報告を受けて立ち上がりました。

右京は甲斐の執務室を訪ね社の尋問の日に警視庁を訪ねたのではないかと尋ねました。甲斐は正直に社を助けに出向いたことを認め「こんなことで潰すには正直惜しい人材だからね。優秀な人材は財産だからね。僕は、このままでは終わらないよ」と野心を見せました。右京は甲斐が警視庁のために社を救ったのか己の野心のために行動を起こしたのか確かめました。

夜。冠城は自分の車の前で立ち止まり「想像が及ばないなら黙っていろ」と言ったことを思い出していました。特命係の部屋。右京は紅茶を手に持ち「右京さん、あなた、何様だ」という亘の言葉を思い出すとゆっくり口角を上げました。

「黙ってろ」「何様だ」の意味

反町隆史演じる冠城亘というハイスペックなキャラクターは右京の心を刺激したようですね。ラストにも「黙ってろ」「何様だ」という決め台詞が最も重要であるかのように演出されておりseason16への伏線を張ったようです。日下部が何かしでかすという暗示も込められていましたね。いわゆる「続きが気になる商売手法」なんですよね。謎かけの答えを知りたくてたまらないという視聴者の心を操る常套手段といいますか。「黙ってろ」の意味については月本幸子(鈴木杏樹)の表情、そして右京の微笑が次回作のヒントになりそうです。
「黙ってろ」と右京が冠城の「乱暴狼藉、所詮自己満足」云々という際どい行動に出たことに対する批判の返答にしては杉下右京というキャラクターの標準から外れたセリフです。冠城の挑発的な発言に右京のプライドが傷ついたので単に怒ったというよりは自分に親しそうかつ正直に批判的に話しかけて心の中を探ろうとする冠城にこれ以上心の中に立ち入って欲しくないという拒絶の印象を受けました。それ以上冠城が右京の心の中に入ってくると大事な真実への探求という純粋な心が傷ついてしまいそうでありその時は冠城との決別を意味しているだろうから。冠城は右京が何を大事にしているのかおそらくは今回の件で気が付いたでしょうし、右京と冠城の関係はそれ以上深まることは絶対に無いと言うことだと私は解釈しました。それに対し「何様だ」という冠城もまた仕事の範囲を超えて山下事件の真相を求める右京に対する正しい批判でしたので冠城が部下にもかかわらず右京から視線を外さなかった背景には自分は正しいという信念があったことがわかります。賢く狡猾に立ち回る冠城はあくまで自分の意思で特命係で行動して今回の最終回は社を守るため右京の隙を突こうと挑戦したところ(計画的に動いていたため隙が無かった、かつ右京の絶対に譲れない心の場所に触れてしまったので)返り討ちに遭ったということだと私は解釈しました。そこには冠城亘の右京への「甘え」があったことは心理的に間違いないと私は観ています。冠城は意識してかせずか右京に対し親しみの情を抱いていた、そしておそらく冠城は賢い人物ですから自分の右京に対する気持ちにも気が付いたのかもしれませんね。その気持ちを冠城亘は封印するのか右京に挑戦して再び政治利用を試みるのかどうするのかどうかは次回シーズンまでわかりませんけど。ラストは冠城が右京の心を刺激した数少ない人物と認めた微笑だったのかもしれません。

感想

今回の相棒はあらすじが難しかったです。事件は青木が冠城のiPadを踏み台にして社のパソコンを除き見したことを社が利用してヤロポロクが娘の父親であるという事実を公にして弱点を解消することが目的でした。社の策略に右京も冠城も幹部連中も翻弄されたということでした。冠城は何の目的があってかはわかりませんが、社の味方をしました。警視庁内部の政治事件がストーリーの主題でした。

私は冒頭の部分を見てなかったのでストーリーが完全には理解できませんでした。右京も冠城も青木がハッキングの犯人であることは薄々は感づいているようなあらすじでしたね。内部の政治問題については面白いというよりは、社の問題が解決しただけで、誰にとっての得でもなかったようです。正直いって最終回の相棒は見ていて面白いとは思えませんでした。

今回の相棒は右京の興味が下山事件の真相に興味を抱いたことが鍵でした。果たして天野は右京が知りたいことを教えたのでしょうか。そこらへんは描かれていませんでしたね。日常でちょうどくたびれた頃の放送だったので疲れた私にはもう一度見直さないと理解できない荒々しいストーリーでした。このところの相棒は商売気が目立ってきていて視聴者の心を操縦する広告手法が取られており残念に思います。相棒season15、家族にキモチワルイと不評だった前々回あたりの1話を除いて私は全話観ていました。反町隆史さんについての印象ですが、ドラマを観た限りでは俳優さんそのものの人柄を想像すると仲間にはとても優しく、それ以外に対してはさっぱり冷たそうだなという印象を受けました、あくまでドラマを見た限りでの印象です。及川光博さんとは正反対の性格であるように思います。最終回に甲斐亨が出てきましたが、成宮さんは役どころ自体が薄かったのであまり印象に残ってなかったです・・・ダークナイトがあまりにも唐突すぎてショックだったので良い印象は残ってません、すみません。視聴率では成宮さん>反町さんとはっきり出ちゃってますね。稼げるキャラであることが証明できたのに成宮さんは引退する必要あったのかな?本当の相棒と言われていた六角さんのご出演も無いみたいで、甲斐亨以降のシリーズは脚本も面白くなかったので、水谷さんの年齢的にもそろそろ相棒のフィナーレが近いか?あの冠城亘のドライなキャラからして視聴者の心揺さぶるストーリーというのはあり得ないと思いますし、今回のラストもプリキュアとかあり得ない設定で内容が薄い気がしました。

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